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Carlsson, P.*; Son, N. T.*; Gali, A.*; 磯谷 順一*; 森下 憲雄; 大島 武; Magnusson, B.*; Janzn, E.*
Physical Review B, 82(23), p.235203_1 - 235203_11, 2010/12
被引用回数:10 パーセンタイル:46.2(Materials Science, Multidisciplinary)六方晶(4及び6)炭化ケイ素(SiC)中のEI4欠陥中心に関して電子常磁性共鳴(EPR)による評価を行った。高純度半絶縁性のSiCに電子線照射を行い、その後700750Cの熱処理を行うことでEI4欠陥中心が増加することが判明した。Si及びCの超微細相互作用を調べ、熱処理によるEPRシグナルの変化量及び異なる炭素空孔型欠陥を考慮した supercell計算の結果、このEI4センターが中性の炭素空孔とシリコンサイトに炭素が入ったアンチサイトと炭素空孔の複合欠陥((V-CV))であることが同定できた。
Son, N. T.*; Carlsson, P.*; 磯谷 順一*; 森下 憲雄; 大島 武; Magnusson, B.*; Janzn, E.*
Materials Science Forum, 645-648, p.399 - 402, 2010/00
耐放射線性半導体として期待される炭化ケイ素(SiC)の照射欠陥を電子常磁性共鳴(EPR)を用いて調べた。試料には半絶縁性の六方晶(4H)SiCを用い、2MeV電子線を室温にて照射した。照射後750Cまでの熱処理を行うことで、今回対象とするEI4と呼ばれる照射欠陥の濃度を増加させた。Si及びCの超微細相互作用を調べることでEI4の構造同定を試みた。EI4がC対称性を有することと、熱処理による挙動も併せて解釈することで、EI4が二つの炭素空孔と炭素アンチサイトが複合化し、中性を示す欠陥(VVC)であることを見いだした。EI4の生成メカニズムに関しては、熱拡散したシリコン空孔に炭素が入り込むことで、炭素空孔と炭素アンチサイトペアを生成し、それが別の炭素空孔と複合化することで解釈できる。
Son, N. T.*; 梅田 享英*; 磯谷 順一*; Gali, A.*; Bockstedte, M.*; Magnusson, B.*; Ellison, A.*; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; et al.
Physica B; Condensed Matter, 376-377, p.334 - 337, 2006/04
被引用回数:3 パーセンタイル:18.02(Physics, Condensed Matter)六方晶炭化ケイ素(4H-SiC)の固有欠陥解明研究の一環として、P6/P7とラベル付けされた格子欠陥(センター)を電子常磁性共鳴(EPR)法及び理論計算(ab initio)法を用いて調べた。室温または850Cでの3MeV電子線照射により4H-SiC中にP6/P7センターを導入し、EPR測定を行った結果、P6/P7センターの近接炭素及びシリコン原子の超微細相互作用定数が電気的に中性の複空孔(VV)に対する計算値と非常によく一致することがわかった。これにより、正に帯電した炭素空孔と炭素アンチサイト対の光励起三重項状態(VC)と従来考えられていたP6/P7センターが、C/C対称性を有するVVの三重基底状態に起因すると結論できた。
Son, N. T.*; 梅田 享英*; 磯谷 順一*; Gali, A.*; Bockstedte, M.*; Magnusson, B.*; Ellison, A.*; 森下 憲雄; 大島 武; 伊藤 久義; et al.
Materials Science Forum, 527-529, p.527 - 530, 2006/00
電子常磁性共鳴(EPR)を用いて六方晶炭化ケイ素(4H-, 6H-SiC)中の欠陥センターであるP6/P7の構造同定を行った。試料はn型,p型の4H-及び6H-SiC及び高品質半絶縁4H-SiCを用いた。室温または850Cでの3MeV電子線照射(210110/cm)によりP6/P7センターを導入した。低温(8K及び77K)でのC及びSiの超微細相互作用を調べた結果、P6及びP7センターは、それぞれ、結晶のC軸に垂直または平行なシリコン空孔(V)と炭素空孔(V)の複空孔(V-V)であると決定できた。