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論文

Development of the DICOM-based Monte Carlo dose reconstruction system for a retrospective study on the secondary cancer risk in carbon ion radiotherapy

古田 琢哉; 古場 裕介*; 橋本 慎太郎; Chang, W.*; 米内 俊祐*; 松本 真之介*; 石川 諒尚*; 佐藤 達彦

Physics in Medicine & Biology, 67(14), p.145002_1 - 145002_15, 2022/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:49.94(Engineering, Biomedical)

炭素線治療は従来の放射線治療よりも腫瘍部への線量集中性に関する優位性を持つが、二次的ながんの発生原因となり得る正常組織への照射を完全に無くすことは困難である。そのため、発がんリスクを照射炭素ビームの核反応によって生成される二次粒子による線量まで含めて評価するには、計算シミュレーション解析が有効となる。本研究では、PHITSコードを中核とした炭素線治療の線量再構築システムを開発した。このシステムでは、治療計画を記録したDICOMデータから自動でPHITSの入力ファイルを作成し、PHITSシミュレーションの実行によって腫瘍および周辺正常組織での線量分布を計算する。PHITSの様々な機能を利用することで、粒子毎の線量寄与や二次粒子の発生場所の特定など、詳細な解析が実施可能である。開発したシステムの妥当性は、水中での線量分布の実験結果や人体等価ファントムへの治療計画との比較により確認した。今後、本システムは量子科学技術研究開発機構において、過去の治療データを用いたシミュレーション解析による遡及的研究に利用される予定である。

論文

Temporal variability of $$^{137}$$Cs concentrations in coastal sediments off Fukushima

鈴木 翔太郎*; 天野 洋典*; 榎本 昌宏*; 松本 陽*; 守岡 良晃*; 佐久間 一幸; 鶴田 忠彦; 帰山 秀樹*; 三浦 輝*; 津旨 大輔*; et al.

Science of the Total Environment, 831, p.154670_1 - 154670_15, 2022/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:32.35(Environmental Sciences)

The monthly monitoring data (total 3647 samples) between May. 2011 and Mar. 2020 were analyzed to describe temporal variability of $$^{137}$$Cs concentration in coastal sediments off Fukushima. $$^{137}$$Cs concentration of sediment had decreasing trend, but non-linear model fitting suggested that this decreasing trend showed slower. Additionally, $$^{137}$$Cs concentration were up to 4.08 times greater in shallow sampling sites (7, 10, 20 m depth) following heavy rainfall events (before five months vs. after five months), such as typhoons. These were consistent with increasing particulate $$^{137}$$Cs (P-$$^{137}$$Cs) fluxes from river and increasing dissolved $$^{137}$$Cs (D-$$^{137}$$Cs) concentration in seawater. Finally, the numerical experiment was conducted and revealed that riverine $$^{137}$$Cs input could preserve $$^{137}$$Cs concentration in coastal sediment. These results indicate that riverine $$^{137}$$Cs input via heavy rainfall events is one of the main factors for preserving $$^{137}$$Cs concentration in coastal sediment off Fukushima.

論文

Technical Note: Validation of a material assignment method for a retrospective study of carbon-ion radiotherapy using Monte Carlo simulation

Chang, W.*; 古場 裕介*; 古田 琢哉; 米内 俊祐*; 橋本 慎太郎; 松本 真之介*; 佐藤 達彦

Journal of Radiation Research (Internet), 62(5), p.846 - 855, 2021/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:27.7(Biology)

炭素線治療の治療計画をモンテカルロシミュレーションによって再評価するためのツール開発の一環として二つの重要な手法を考案した。一つは治療計画装置に含まれる校正済みのCT-水阻止能表を反映しつつ、患者CT画像から物質識別を行う手法である。もう一つの手法は、粒子およびエネルギー毎に生体物質と水との阻止能比を考慮し、水等価線量を導出することを目的としたものである。これらの手法の有効性を確認するため、生体物質および水で構成される均質および不均質ファントムに対し、SOBPサイズ8cmの炭素線を400MeV/uで照射するシミュレーションをPHITSで計算し、得られた線量深さ分布を従来の治療計画装置による結果と比較した。その結果、従来の治療計画装置で採用されている生体物質を全て水に置換する手法では、異なる物質において二次粒子の発生率が一次粒子の阻止能に単純に比例するため、二次粒子による線量寄与を評価する上で不適切であることが分かった。一方、各物質の二次粒子の発生率を適切に考慮した新しい手法は炭素線治療の再評価において、重要な役割を果たすことが期待できることが分かった。

論文

High-temperature antiferromagnetism in Yb based heavy fermion systems proximate to a Kondo insulator

鈴木 慎太郎*; 田久保 耕*; 久我 健太郎*; 髭本 亘; 伊藤 孝; 冨田 崇弘*; 志村 恭通*; 松本 洋介*; Bareille, C.*; 和達 大樹*; et al.

Physical Review Research (Internet), 3(2), p.023140_1 - 023140_12, 2021/05

本論文では常圧において転移温度が20Kに達するYb化合物の発見について報告している。価数揺動物質$$alpha$$-YbAlB$$_4$$のAlサイトをMnに置換することで、反強磁性転移温度が極めて高くなるだけでなく、重い電子状態から近藤半導体に近い抵抗の大きな金属状態へと変わることが見出された。

論文

Role of advection in atmospheric ammonia; A Case study at a Japanese lake basin influenced by agricultural ammonia sources

久保田 智大; 黒田 久雄*; 渡邊 未来*; 高橋 晃子*; 中里 亮治*; 樽井 美香*; 松本 俊一*; 中川 圭太*; 沼田 康子*; 大内 孝雄*; et al.

Atmospheric Environment, 243, p.117856_1 - 117856_9, 2020/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.2(Environmental Sciences)

大気アンモニア(NH$$_{3}$$)の乾性沈着は水圏生態系への窒素負荷経路の1つである。アジア諸国におけるNH$$_{3}$$の最大の排出源の一つである農業・畜産は、NH$$_{3}$$濃度の空間的及び季節的変動を引き起こし、乾性及び湿性沈着により湖沼流域へ影響を与えることが知られている。しかし、観測ネットワークの不足から、流域スケールでのNH$$_{3}$$濃度の空間分布はよく知られていない。本稿では、農業・畜産が盛んな流域(霞ヶ浦流域)でのNH$$_{3}$$濃度の空間的及び季節的変動の支配的要因を明らかにすることを目的とした。観測は2018年10月10日から2020年1月14日まで、合計36地点で行った。観測期間中の平均NH$$_{3}$$濃度は、農用地,湖,住宅地,森林の順に高かった。畜舎近傍で観測されたNH$$_{3}$$濃度は夏季より冬季の方が高く、気温に依存する揮発プロセスに基づくNH$$_{3}$$排出量の季節変化と異なった。農用地や湖のNH$$_{3}$$濃度と気象要素との比較から、排出源からのNH$$_{3}$$の移流の季節変化の重要性が示唆された。湖上のNH$$_{3}$$の乾性沈着量を推定したところ、全窒素の湿性沈着量を上回る可能性がある。湖への乾性沈着は植物プランクトンの増殖プロセスに関連することが知られており、水圏生態系の管理を行う上でNH$$_{3}$$の移流を考慮するべきである。

論文

Degassing behavior of noble gases from groundwater during groundwater sampling

中田 弘太郎*; 長谷川 琢磨*; Solomon, D. K.*; 宮川 和也; 富岡 祐一*; 太田 朋子*; 松本 拓也*; 濱 克宏; 岩月 輝希; 小野 昌彦*; et al.

Applied Geochemistry, 104, p.60 - 70, 2019/05

 被引用回数:5 パーセンタイル:34.56(Geochemistry & Geophysics)

地下水に溶存している希ガス(He, Ne, Ar, Kr, Xe)は、地下水の起源や滞留時間、涵養温度などの推定に使われる。地下水に溶存しているガスを全て定量することが望ましいが、一方で、地下水の採取に伴う溶存ガスの脱ガスを避けることは難しい。本研究は、地下水の採取に伴う溶存希ガスの脱ガス挙動について調べ、その補正方法を提案するものである。地下施設及び深層ボーリングから地下水試料を採取し、原位置の圧力を維持した状態で採取した試料と、圧力を低下させて脱ガスさせた試料との比較を行った。その結果、溶存ガス圧が低い試料(約4.6気圧以下)については、大気圧下で脱ガスさせた場合、気液平衡が成り立つことが分かった。一方で、溶存ガス圧が高い試料(約32気圧)については、気液平衡が成り立たないことが分かった。気液平衡が成り立つ試料については、脱ガスの影響を補正することが可能であるが、気液平衡が成り立たない試料については、補正が困難であり、さらなる検討が必要である。

論文

Development of a stochastic biokinetic method and its application to internal dose estimation for insoluble cesium-bearing particles

真辺 健太郎; 松本 雅紀*

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(1), p.78 - 86, 2019/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:62.49(Nuclear Science & Technology)

不溶性放射性セシウム粒子が体内に取り込まれると、粒子として体内を移行すると予想される。この場合、溶解性粒子のように無数の放射性核種の挙動を平均的に表現して核種の壊変数を評価する手法を適用することができない。そこで、粒子が体内を確率論的に移行する挙動を模擬する手法を開発し、不溶性粒子の特性を考慮した体内動態モデルを構築した。これにより、セシウム粒子1個の確率論的な体内挙動を考慮して、各組織・臓器における壊変数を評価し、それに基づき内部被ばく線量を評価することが可能となった。この手順を多数回繰り返し、不溶性放射性セシウム粒子の吸入摂取に対する預託等価線量及び預託実効線量の確率密度関数を評価し、その99パーセンタイル値、平均値等を通常のセシウムモデルに基づく評価値と比較した。その結果、摂取粒子数が1個で線量値がごく低い場合は、預託実効線量の99パーセンタイル値は従来モデルによる評価値の約70倍程度となったが、粒子の不溶性に起因する線量の不確かさは預託実効線量が1mSv程度の被ばくレベルでは無視できる程度に小さいことが分かった。

論文

土壌微生物群集によって誘引される炭素鋼腐食とそのメカニズムの解析

平野 伸一*; 長岡 亨*; 伊勢 孝太郎; 天野 由記; 松本 伯夫*

材料と環境, 64(12), p.535 - 539, 2015/12

本研究では、土壌環境微生物を対象として腐食ポテンシャルおよびそのメカニズムについて知見を得るために、一般的な湖沼底泥を植菌源として炭素鋼とともに培養を行った。その結果、いずれの培養条件でも炭素鋼を腐食、減損する活性が見られ、特に有機物添加・汽水培地において硫酸還元活性、メタン生成活性とともに高い腐食活性が得られた。土壌埋設設備への微生物の腐食影響を適切に評価するためには、硫酸還元菌, メタン生成菌などの相互作用を踏まえた評価が必要と考えられる。

論文

X-ray absorption spectroscopy in the heavy Fermion compound $$alpha$$-YbAlB$$_4$$ at high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(11), p.114715_1 - 114715_4, 2015/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:35.01(Physics, Multidisciplinary)

$$alpha$$-YbAlB$$_4$$ shows strong valence fluctuation as well as heavy fermion behavior at low temperatures. It has been theoretically suggested that the quantum criticality owing to the valence fluctuation found in Yb ions plays an important role in the peculiar properties of this material. In this work, we measured the X-ray absorption spectra (XAS) and X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) at the L3 edge of Yb ions in high magnetic fields of up to 40 T. It is found that the XAS are almost independent of the magnetic field at 2 K, which proves that there is no significant valence change in this field range. The XMCD spectrum exhibits a distinct negative peak at the low-energy side of the L3 edge as well as the main positive peak near the white line. The negative XMCD peak is attributed to the quadrupole transition between the 2p and 4f states, and gives us microscopic information on the 4f state. This finding supports the recent theoretical proposal that $$|J_Z=pm5/2rangle$$ is the ground state of the localized Yb magnetic moment, where $$J_Z$$ is the z-component of the total angular momentum of Yb$$^{3+}$$.

論文

Development of hydrogen behavior simulation code system

寺田 敦彦; 松本 昌昭*; 杉山 均*; 上地 優; 日野 竜太郎

Proceedings of 6th International Conference on Hydrogen Safety (ICHS 2015) (CD-ROM), 11 Pages, 2015/10

原子力機構では、シビアアクシデント状況下における水素安全の向上に向けて、水素の発生から拡散、燃焼、爆発に至る挙動を予測する水素挙動解析システムの構築を進めている。システムは、研究者, エンジニア等のユーザを支援するために、様々なCFD, FEMコードで構成されている。本報では、水素挙動解析システムの構築に向けた取り組みの一環として、既存試験データを用いた浮力乱流モデル, 凝縮モデルについてのコード検証結果を報告する。

論文

A Beam position fiber counter with scintillation fibers and multi-pixel photon counter for high intensity beam operation

本田 良太郎*; 三輪 浩司*; 松本 祐樹*; 千賀 信幸*; 長谷川 勝一; 今井 憲一

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 787, p.157 - 160, 2015/07

 被引用回数:7 パーセンタイル:51.55(Instruments & Instrumentation)

J-PARCハドロン実験施設におけるシンチレーションファイバーと多ピクセル光検出器を用いたビーム一検出器を開発した。この検出器はJ-PARC K1.8ビームラインにおいてビーム運動量の測定に使用されている。またE40実験における10MHzの粒子測定に使用できるようにも設計されている。ビーム運動量の測定におけるバックグランドを抑制するために、0.8nsの時間分解能と200$$mu$$mの位置分解能が同時に要求される。この二つを満たすために直径1mmのシンチレーションファイバーを320本用いた構成を採用し、各ファイバーをMPPCで一本ずつ読み出す構成にした。本装置用に、フランスOmega社によって開発されたMPPC用ASIC、EASIROCを採用し、FPGA(SPARTAN6)を用いた制御、読出装置を開発しコントロールされている。実際のビームを用いた結果、1.68nsの時間分解能と190$$mu$$mの位置分解能を得た。

論文

Development of hydrogen behavior simulation code system; Outline of code system and validation using existing data

寺田 敦彦; 松本 昌昭*; 杉山 均*; 上地 優; 門脇 敏*; 日野 竜太郎

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 6 Pages, 2015/05

福島第一原子力発電所事故では、被覆管の酸化によって発生した大量の水素が原子炉建屋に漏洩し、水素爆発が引き起こることで環境に深刻な影響を与えるに至った。原子力発電所の安全対策のさらなる向上に向けて、特にシビアアクシデント時における、拡散流動、燃焼、爆発による構造物への影響を考慮した水素挙動を予測するシステムの開発を進めている。このシステムは、多くの研究者, 技術者を支援するために様々なCFD、及びFEMのツールで構成されている。本報では、開発を進めているシステムの概要と配管破断試験の予備解析にて良好な機能検証がえられた結果等を報告する。

論文

Structure of a highly acidic $$beta$$-lactamase from the moderate halophile ${it Chromohalobacter}$ sp.560 and the discovery of a Cs$$^{+}$$-selective binding site

新井 栄揮; 米澤 悌*; 岡崎 伸生*; 松本 富美子*; 柴崎 千枝; 清水 瑠美; 山田 貢*; 安達 基泰; 玉田 太郎; 河本 正秀*; et al.

Acta Crystallographica Section D, 71(3), p.541 - 554, 2015/03

 被引用回数:7 パーセンタイル:50.91(Biochemical Research Methods)

蛋白質を利用した希少・有害金属捕集材料の研究開発の一環として、中度好塩菌Chromohalobacter sp.560由来・高酸性$$beta$$-Lactamase(HaBLA)のX線結晶構造を解明するとともに、X線異常分散測定により、HaBLA分子上のCs$$^{+}$$, Sr$$^{2+}$$結合部位の抽出を試みた。PFのNW3AにてHaBLAのX線結晶構造を解明した後、Cs吸収端($$lambda$$=2.175${AA}$)近傍のX線を利用できるSAGA-LSのBL7やPFのBL17A、及び、Sr吸収端($$lambda$$=0.770${AA}$)近傍のX線を利用できるSPring-8のBL38B1やPFのBL5Aなどを使用して、HaBLA分子に結合したCs$$^{+}$$及びSr$$^{2+}$$を同定した。その結果、HaBLA分子上に少なくとも1ヶ所のCs$$^{+}$$結合部位、3ヶ所のSr$$^{2+}$$結合部位を発見した。特に、今回発見したCs$$^{+}$$結合部位は、Na$$^{+}$$がCs$$^{+}$$の9倍量存在する条件下(Na$$^{+}$$/Cs$$^{+}$$ = 90mM/10mM)でもCs$$^{+}$$を選択的に結合できることが明らかになった。このCs$$^{+}$$選択的結合部位は、Trp側鎖のベンゼン環によるカチオン-$$pi$$相互作用、および、主鎖の2つの酸素原子によってCs$$^{+}$$を結合していた。本研究で得たCs$$^{+}$$結合部位の立体構造情報は、原発事故によって放出された放射性Cs$$^{+}$$を捕集する蛋白質材料の設計(人工的Cs$$^{+}$$結合部位の設計)の土台として利用できる。

論文

Synchrotron X-ray spectroscopy study on the valence state and magnetization in $$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$) at low temperatures and high magnetic fields

寺島 拓*; 松田 康弘*; 久我 健太郎*; 鈴木 慎太郎*; 松本 洋介*; 中辻 知*; 近藤 晃弘*; 金道 浩一*; 河村 直己*; 水牧 仁一朗*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 592(1), p.012020_1 - 012020_6, 2015/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:43.31

価数転移に伴う量子臨界現象が理論的に提案され、希土類金属間化合物における価数揺動現象が注目を集めている。最近、$$beta$$-YbAlB$$_4$$がチューニングなしで量子臨界を示すことと強い混合原子価状態にあることが見出された。この研究では我々は$$alpha$$-YbAl$$_{1-x}$$Fe$$_x$$B$$_4$$ ($$x=0.115$$)について磁化曲線とX線吸収を測定した。この物質は、局所的には$$beta$$-YbAlB$$_4$$と同一構造をもつ多形である。磁化測定とX線測定はそれぞれ55Tと40Tまで行った。Yb価数のわずかな上昇が磁化曲線が傾きの変化を示す磁場で観測された。

論文

Structural characteristics of alkaline phosphatase from the moderately halophilic bacterium ${it Halomonas}$ sp.593

新井 栄揮; 米澤 悌*; 石橋 松二郎*; 松本 富美子*; 安達 基泰; 玉田 太郎; 徳永 廣子*; Blaber, M.; 徳永 正雄*; 黒木 良太

Acta Crystallographica Section D, 70(3), p.811 - 820, 2014/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:63.22(Biochemical Research Methods)

中度好塩菌${it Halomonas}$ sp.593のペリプラズム蛋白質Alkaline phosphatase(HaAP)は、他の好塩性Alkaline phosphataseと異なり、幅広い塩濃度域(1$$sim$$4M NaCl)において機能発現が可能である。そこで本研究では、HaAPの構造学的特徴と好塩性の関係を理解するために、HaAPのX線結晶解析を行った。分解能2.1${AA}$, 空間群${it P}$2$$_{1}$$, 格子定数${it a}$=52.7${AA}$, ${it b}$=147.0${AA}$, ${it c}$=58.3${AA}$, $$alpha$$=90$$^{circ}$$, $$beta$$=105.2$$^{circ}$$, $$gamma$$=90$$^{circ}$$, R$$_{merge}$$ 8.4%の回折データを取得して、生物学的構造単位であるHaAP二量体の立体構造を解明することに成功した。また、HaAPの立体構造を、PDB中で最も配列相同性が高い低度好塩菌${it Vibrio}$ sp.由来VAP(identity 70.0%)の立体構造と比較した。その結果、ASA$$>$$0${AA}$ $$^{2}$$の酸性アミノ酸(D, E)の数は、VAP(57個)よりもHaAP(72個)が多いことが明らかになった。また、VAPとHaAPを構成する疎水性アミノ酸(V, L, I, P, F, M, W)に着目すると、二量体界面に位置する疎水性アミノ酸の数はほぼ同じ(39個と40個)であったが、分子内部(ASAが0${AA}$)の疎水性アミノ酸はそれぞれ24個と37個であった。このようなHaAPにおける分子表面の高い酸性アミノ酸含量や分子内部の高い疎水性アミノ酸含量は、中度好塩菌のペリプラズム特有の幅広い塩濃度環境下(0.5M$$sim$$飽和塩濃度)における高い可溶性と機能発現の両立に寄与していると考えられる。

論文

Elucidations of the catalytic cycle of NADH-cytochrome $$b$$$$_{5}$$ reductase by X-ray crystallography; New insights into regulation of efficient electron transfer

山田 貢*; 玉田 太郎; 竹田 一旗*; 松本 富美子*; 大野 拓*; 小杉 正幸*; 高場 圭章*; 正山 祥生*; 木村 成伸*; 黒木 良太; et al.

Journal of Molecular Biology, 425(22), p.4295 - 4306, 2013/11

 被引用回数:20 パーセンタイル:48.97(Biochemistry & Molecular Biology)

NADHシトクロム$$b$$$$_{5}$$還元酵素(b5R)はNADHドメインとFADドメインの2つのドメインからなるフラボタンパク質で、NADHから二個の電子を受け取り、二分子のシトクロム$$b$$$$_{5}$$(Cb5)に一電子ずつ伝達する反応を触媒する。今回、ブタ肝臓由来b5Rの還元型および酸化型の両状態における結晶構造解析に成功した。嫌気環境下で作製した結晶を用いて1.68${AA}$分解能で解析した二電子還元型b5Rの構造は、酸化型と比較して2つのドメインの相対配置がわずかに変化しており、その結果、FADの溶媒露出面積が増大し、FADのイソアロキサジン環のN5原子と、FADからのプロトン放出に関わっていると考えられているThr66の側鎖の水酸基間に水素結合が形成していた。一方、イソアロキサジン環の平面性は、還元型においても酸化型と変わらず保持されており、NAD$$^{+}$$のニコチンアミド環とスタッキングしていた。また、0.78${AA}$分解能で解析した酸化型b5Rの構造から、Thr66を介したFADとHis49間の水素結合ネットワークが水素原子の位置情報と共に明らかになった。これらの構造的特徴は、b5Rの触媒サイクルにおいて、電子の逆流を防ぎ、Cb5のような電子受容体への電子移動を促進するものであった。さらに、クライオトラップ法により還元型結晶の大気暴露時間を制御し作製した結晶を用いた解析により、還元型から酸化型への再酸化反応は二段階を経ることが示唆された。

論文

Development of a tracking detector system with multichannel scintillation fibers and PPD

本多 良太郎; Callier, S.*; 長谷川 勝一; 家入 正治*; 松本 祐樹*; 三輪 浩司*; 中村 勇*; Raux, L.*; De La Taille, C.*; 田中 真伸*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 695, p.206 - 209, 2012/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.07(Instruments & Instrumentation)

ハイペロン-核子散乱実験はハイペロンが短寿命であることから実験が非常に困難であり、依然として統計が改善されていない。そこでわれわれはJ-PARCにおいて高統計な$$Sigma$$p散乱実験を計画しており、そのためには多チャンネルシンチレーションファイバーとMPPCを用いた飛跡検出器、Fiber Trackerの開発が不可欠である。現在われわれは試作検出器と試作読み出し回路の開発と試験を終えた。試作検出器に関しては陽子ビームを用いた試験実験を行い、エネルギー分解能15%と言う結果を得、改善の余地があることがわかると同時に、断面積を測定する検出器として十分な性能を有することを確認した。また、MPPC用の読み出しASICであるEASIROCとSiTCPを用いた試作読み出し回路を開発し、ネットワークを通じたASICの制御方を確立した。また読み出し速度14kHzを達成し本実験での目標転送速度を達成した。

論文

A Structural mechanism for dimeric to tetrameric oligomer conversion in ${it Halomonas}$ sp. nucleoside diphosphate kinase

新井 栄揮; 米澤 悌; 岡崎 伸生; 松本 富美子; 玉田 太郎; 徳永 廣子*; 石橋 松二郎*; Blaber, M.; 徳永 正雄*; 黒木 良太

Protein Science, 21(4), p.498 - 510, 2012/04

 被引用回数:14 パーセンタイル:34.65(Biochemistry & Molecular Biology)

さまざまな生物種で保存されているヌクレオシドニリン酸キナーゼ(NDK)は、4量体もしくは6量体構造を形成することが知られる。一方、中度好塩菌${it Halomonas}$ sp. 593由来NDK(HaNDK)はNDKとしては例外的に2量体を形成し、E134A変異導入により4量体へ変換される。本研究では、ゲルろ過光散乱及びX線結晶解析により、中度好塩菌${it Halomonas}$ sp. 593由来NDKにおけるE134A変異導入による多量体変換の機構を解明した。また、E134A変異型HaNDKの結晶中には、グラム陰性菌由来MxNDKに類似した4量体構造と大腸菌由来EcNDKに類似した4量体構造が交互に現れることを明らかにした。一般に蛋白質は会合することで熱安定性や基質親和性を増大することから、少ない変異導入による多量体構造の変化は、NDKがさまざまな環境に適合するために有効に寄与している可能性がある。

論文

Status of breakup reaction theory

緒方 一介*; 松本 琢磨*; 橋本 慎太郎; 蓑茂 工将*; 江上 智晃*; 井芹 康統*; 河野 通郎*; 千葉 敏; Bertulani, C. A.*; 清水 良文*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 312, p.082008_1 - 082008_10, 2011/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:47.67

離散化連続チャンネル法によるブレークアップ反応理論の最近の成果についてのレビューを行う。取り扱うのは$$^6$$He誘起の四体崩壊反応,クーロンブレークアップ反応の動的相対論効果,入射粒子ブレークアップ反応の微視的記述,三粒子入射反応及び包括的ブレークアップ反応に対する新たな取り扱いである。

論文

Statistical characteristics of ITG-driven turbulence dominated by zonal flows

松本 太郎; Li, J.*; 岸本 泰明*

Fusion Science and Technology, 60(1T), p.75 - 79, 2011/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

トカマクをはじめとする磁場閉じ込めプラズマでは、さまざまな時定数及び特徴的長さを持つ乱流揺動と、それによって二次的に生成される帯状流(zonal flows)と呼ばれる層流が、多様な揺らぎの構造を形成し、輸送現象に影響を及ぼしている。このような乱流が支配する輸送の解析には、シミュレーションによる再現とともに、乱流の特性をさまざまな側面から特徴付けることが必要である。カオス時系列解析では、揺動の時系列データ含まれる乱れ(irregularity)を生じさせる原因が、誤差や衝突的統計性(ランダム)に起因するのではなく、力学系に内在する非線形性に起因するとの観点から、系の特徴付けを行う。本研究では、ジャイロ流体モデル(1,2)と呼ばれる運動論的効果を取り入れた流体モデルを用いて、微視的不安定性であるイオン温度勾配(ITG)モードの3次元スラブ配位シミュレーションを行い、異なる温度勾配とそれに伴って変化する帯状流強度の下で、電場の揺動から得られる相関次元及びリヤプノフ指数の特性を示す。

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