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長谷 純宏; Trung, K. H.*; 松永 司*; 田中 淳
Plant Journal, 46(2), p.317 - 326, 2006/04
被引用回数:99 パーセンタイル:89.45(Plant Sciences)新しいシロイヌナズナの紫外線耐性変異体を単離しその特徴を解析した。B領域紫外線を付加した条件下での植物体の生育量は野生型の2倍以上であった。紫外線によって生成されるシクロブタン型ピリミジン二量体の修復能並びに葉に含まれる紫外線吸収物質の量は植物の紫外線耐性に重要であることが知られているが、変異体では、いずれも野生型と差が見られなかった。遺伝子は新規の塩基性タンパクをコードしていることが明らかになった。われわれは、変異体の胚軸では核内倍加が1回多く進むことを見いだした。変異体の葉においても核内倍加の促進が確認された。遺伝子は細胞分裂が盛んな組織で強く発現していた。葉の発達過程においては、遺伝子の発現は求基的に消失した。葉全体の面積は発達過程を通して変異体と野生型との間で差がみられなかったが、表皮細胞の平均面積は変異体で有意に大きいことから、では細胞数が少なくかつ細胞が大きいことがわかった。これらの結果から、が細胞の分裂状態の維持に必要であり、遺伝子の変異によって核内倍加が促進されることが示唆された。四倍体のシロイヌナズナは二倍体のシロイヌナズナに比べて紫外線に耐性であり、このことは、変異体での核内倍加の促進が紫外線耐性の原因であることを支持する。
田中 将志*; 鳴海 一成; 舟山 知夫; 菊地 正博; 渡辺 宏*; 松永 司*; 二階堂 修*; 山本 和夫*
Journal of Bacteriology, 187(11), p.3693 - 3697, 2005/06
被引用回数:43 パーセンタイル:62.34(Microbiology)放射線抵抗性細菌は紫外線耐性に関与するDNA修復遺伝子, , 遺伝子を持っている。これらの遺伝子破壊株を作成し、紫外線によるDNA損傷の修復にかかわる遺伝子の機能を解析した。その結果、これらの遺伝子は紫外線による突然変異誘発には関与していないこと,遺伝子は紫外線耐性にあまり関与していないこと,遺伝子はシクロブタン型ピリミジンダイマーと6-4光産物の紫外線誘発DNA損傷の除去にかかわっていること,遺伝子はおもに6-4光産物の除去のみに働くことなどがわかった。また、3種類の遺伝子を全て欠損させた破壊株でも、紫外線損傷DNAの除去活性が完全には失われていないことから、未知のDNA損傷除去機構の存在が示唆された。おそらく、この未知機構の一部は、DNA組換え修復機構によっていると考えられた。
坂本 綾子; Lan, V. T. T.; 長谷 純宏; 鹿園 直哉; 松永 司*; 田中 淳
Plant Cell, 15(9), p.2042 - 2057, 2003/09
被引用回数:81 パーセンタイル:84.28(Biochemistry & Molecular Biology)われわれは高等植物における紫外線応答機構を解明する目的で、イオンビームを照射を行ったシロイヌナズナから紫外線感受性変異株を単離した。の幼植物体に対してUV-B照射を行うと、暗条件下及び明条件下において根の伸長が抑制されるという表現型を示した。の染色体構造を詳しく解析したところ、株では第一染色体が3か所で切断されて、生じた断片が転座や逆位をおこしており、これによって損傷トレランス機構に関与するとみられる遺伝子が破壊されていた。変異株はDNAの複製を阻害することが知られている線やMMCなどの処理に対しても高い感受性を示した。また、紫外線照射後の幼植物体の根にBrdUを取り込ませてDNA合成効率を調べると、rev3-1株では野生型に比べてDNA合成効率が低下していた。以上のことから、rev3-1では遺伝子の欠損のために、紫外線で生じた損傷によってDNA複製が停止し、その結果根の伸長が阻害されているという可能性が示唆された。
清澤 和広*; 田中 将志*; 松永 司*; 二階堂 修*; 山本 和生
Mutation Research; DNA Repair, 487(3-4), p.149 - 156, 2001/12
組換え修復関連遺伝子を欠損する大腸菌は紫外線に対し高感受性を示すが、その理由は明らかでない。なぜなら、RecAは、組換えだけでなく、ヌクレオチド除去修復関連タンパク質群の発現誘導にも関わる多機能タンパク質だからである。紫外線耐性におけるRecAの主要な役割を明らかにするため、欠損株において種類の違うヌクレオチド除去修復関連遺伝子を高発現させ、紫外線に対する感受性,紫外線誘発DNA損傷除去効率,及び、ヌクレオチド除去修復タンパク質の発現量を解析した。その結果、UvrAタンパク質量が増加した場合にのみ、野生株と同程度の損傷除去がみとめられ、紫外線に抵抗性となることが示された。よって、大腸菌の紫外線防御におけるRecAの重要な役割は、遺伝子の発現を誘発することにより、ヌクレオチド除去修復能力を高めることであることを明らかにした。
長谷 純宏; Trung, K. H.*; 松永 司*; 田中 淳
no journal, ,
われわれは、植物の紫外線防御機構を解明するため、UV-Bに対して感受性及び耐性を示すシロイヌナズナの変異体を選抜してきた。uvi4(ultraviolet-B insensitive 4)変異体は UV-B照射下での生育量が野生型に比べて最大2倍以上であり、紫外線に超耐性を示す。紫外線感受性を左右する主な要因として知られるDNA損傷の修復能並びに紫外線吸収物質の含量については、野生型との差が見られなかった。uvi4の胚軸では野生型よりも核内倍加が1回多く進むこと,葉においては核内倍加が野生型よりもやや早く開始され、またその進行が速いことがわかった。UVI4は機能未知の塩基性タンパクをコードしており、分裂活性の高い組織で強く発現していた。これらの結果から、UVI4は核内倍加サイクルの進行を負に制御する因子であり、UVI4遺伝子の変異により倍数性が上昇することが、uvi4変異体のUV-Bに対する超耐性の原因であることが示唆された。