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論文

Development of a knowledge based system linked to a materials database

加治 芳行; 辻 宏和; 藤田 充苗*; Xu, Y.*; 吉田 健司*; 益子 真一*; 志村 和樹*; 宮川 俊一*; 芦野 俊宏*

Data Science Journal (Internet), 3, p.88 - 94, 2004/07

4機関(物質・材料研究機構,日本原子力研究所,核燃料サイクル開発機構,科学技術振興事業団)が共同で分散型材料データベースシステム(データフリーウェイ)の開発を進めてきた。このシステムをより有効に利用するために、材料データベースから抽出した知識を表現する知識ベースシステムの開発を行っている。XML(拡張可能なマーク付け言語)を検索結果及びその意味を表現する方法として採用している。XMLで記述する1つの知見ノートを知識ベースを構成する1つの知識として格納している。本論文では、データフリーウェイの現状,XMLによる材料データベースから抽出された知識の表現方法及び分散型材料知識ベースシステムについて述べる。

論文

材料データベースとリンクした知識ベースシステムの開発

加治 芳行; 吉田 健司*; 益子 真一*; 藤田 充苗*; 志村 和樹*; 衣川 純一*; 辻 宏和; 宮川 俊一*; 岩田 修一*

日本原子力学会和文論文誌, 1(4), p.412 - 418, 2002/12

物質・材料研究機構,日本原子力研究所,核燃料サイクル開発機構,科学技術振興事業団の4機関が共同して、分散型材料データベースシステム(データフリーウェイ)の開発を進めてきた。データフリーウェイのより有効な利用のために、材料データベースから抽出した知識を表現する知識ベースシステムの開発を行っている。拡張可能なマーク付け言語(XML)を検索結果の表示及びその意味を表現する方法として採用している。XMLで記述する知見ノートを知識ベースを構成する1つの知識として格納している。本論文では、データフリーウェイの現状,XMLによる材料データベースから抽出された知識の表現方法及び分散型材料知識ベースシステムについて述べる。

報告書

分離・変換技術開発におけるLLFP化合物の選定-文献調査に基づくヨウ素化合物の選定-

堂野前 貴子; 井上 利彦; 小野瀬 庄二; 宮川 俊一; 中村 保雄

JNC TN9420 2002-003, 19 Pages, 2002/03

JNC-TN9420-2002-003.pdf:0.66MB

高レベル放射性廃棄物に含まれる放射性核種の分離変換技術の研究が、各国で進められている。本技術は、その放射性核種について、半減期や利用目的に応じて分離すると共に、長寿命核種を短寿命核種あるいは非放射性核種に変換するものである。この「超寿命核種の分離変換技術」の研究開発に関し、核燃料サイクル開発機構では、「高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究」(以下FSと呼ぶ)の一環として、基盤・基礎研究と連携を取って進めることとしている。その主眼とするところは、使用済み燃料中の長寿命核種を分離・変換し、短寿命ないし安定核種に変換する技術の開発である。変換手段としては高速炉を想定する。環境負荷低減と核不拡散の観点から、技術成立性と経済性を考慮して実施することとしている。核変換の対象はマイナーアクチニド(MA)と長寿命核分裂生成物(LLFP)である。この研究の一環として、LLFPの核変換のための照射試験要素の開発を進めている。FSでは、I、Cs、Tc、Srの4種類に対する検討を実施した。LLFPの化合物種類、減速材比率、スミア密度等をパラメータとして核変換量、核変換率を検討して得られたこれまでの結果によれば、核変換として成立する可能性のあるのは、129Iと99Tcである。これらは、ブランケット領域での装荷でも有意な核変換が着たいでき、減速材の利用を行えばより効率化が可能であるとの見通しである。 一方、135Csは有意な核変換が期待できない上に減速材の利用も効果的でない。90Srについては、中性子核反応による効果的な核変換処理が不可能であることが過去の検討結果から明らかであるために除外する。そこで129Iを取り上げ、文献調査に基づいて核変換に適した化合物の選定を行った。地層処分の観点からもセメント系材料をはじめとする人工バリアや天然バリアへのヨウ素吸着は非常に低い上に、半減期が長く被ばく上大きな影響を与えると考えられたため、選定したものである。国内外の文献調査を、核的特性、熱的相変化、化学的安定性、製造性、リサイクル性の 5つの観点から実施した結果、32種類のヨウ素化合物からMgI2,KI,NiI2,CuI,RbI,YI3,MoI2,BaI2の8種類を選定した。

論文

The Fruits and Hope of The Experimental Fast Reactor "JOYO"

宮川 俊一; 柳沢 務; 伊藤 正彦; 鈴木 惣十; 三次 岳志

第13回環太平洋原子力国際会議, 247 Pages, 2002/00

今世紀に必要となるFBRサイクル実現のために、常陽及び隣接するホットセル施設群は多様な試験を実施してきた。常陽では,千体近く照射された燃料や照射リグ等のうち214体が照射後試験に供され、14GWd/tの高燃焼度、燃料溶融限界照射、窒化物燃料による800W/cmの高線出力など多くの成果を得ている。今後,MKIIIの改造の完了のあかつきには、ODS被覆の長寿命燃料照射、環境負荷低減にかかわるMA含有燃料の照射、さらに小規模ではあるが総合的なFBRサイクル試験の実施など、さまざまな計画を推進中あるいは検討中であり、多くの同志の参画を見て、国内外の期待に応えて行きたい。

論文

Obtainable knowledge for materials from Data-Free-Way; Description method of knowledge obtained from fact database

辻 宏和; 加治 芳行; 藤田 充苗*; 衣川 純一*; 吉田 健司*; 益子 真一*; 志村 和樹*; 宮川 俊一*; 岩田 修一*

Proceedings of 10th German-Japanese Workshop on Chemical Information, p.131 - 133, 2002/00

物材機構,原研,サイクル機構,科学技術振興事業団の共同で分散型材料データベースシステム「データフリーウェイ」が開発された。このシステムでは検索結果は表や図で与えられる。次の段階として、材料データベースから抽出される知見を記述する知識ベースシステムの開発に着手した。この論文では、データフリーウェイの現状と材料データベースから抽出される知見をXMLという言語を用いて記述する方法について述べる。

報告書

Final Report JNC/ANL Collaborative Program for Evaluation of Irradiated EBR-2 Stainless Steel

Tsai, H.*; Allen, T. R.*; Cole, J. I.*; Strain, R. V.*; 吉武 庸光; 堂野前 貴子; 赤坂 尚昭; 水田 俊治; 鵜飼 重治; 宮川 俊一

JNC TY9400 2001-025, 117 Pages, 2001/07

JNC-TY9400-2001-025.pdf:6.94MB

高速炉炉心材料として使用されるオーステナイト鋼の高速中性子照射損傷に及ぼす低はじき出し損傷速度の影響を評価することを目的として、1997年 4月から 4年にわたってサイクル機構と米国アルゴンヌ国立研究所との間で、米国の高速実験炉EBR-IIの反射体ラッパ管として照射された316ステンレス鋼12%冷間加工材の照射挙動評価に関する共同研究を実施した。供試材の照射条件は、はじき出し損傷速度1.0$$times$$10E(-8)$$sim$$5.8$$times$$10E(-7)dpa/s、照射温度374$$sim$$444$$^{circ}C$$、はじき出し損傷量最大 56dpaであり、スエリング挙動及び引張強度・延性特性を評価した。本研究で得られた主な結果は以下のとおりである。(1)スエリングの潜伏期は約30dpaであり、スエリング量は最大で約1.6%であった。また、スエリング速度は1%/dpaに達していなかった。損傷量の増加に伴いボイドサイズとボイド数密度は増加したが、顕著な損傷速度の影響は見られなかった。(2)引張特性については、照射のごく初期の段階から明確な照射硬化が生じた。照射硬化に伴い、伸びの減少が見られた。しかしながら、照射硬化が生じた場合においても材料はかなりの延性(430$$^{circ}C$$、30dpaにおいて全伸びが8%以上)を維持しており、破壊形態は延性破壊であった。引張特性は主として損傷量に影響を受け、損傷速度の影響は見られなかった。(3)引張特性と微細組織の相関を考察した結果、低い損傷量域では、照射硬化の主要因は転位ループであると推察された。この転位ループによる寄与分は、大きな温度の影響は受けないと考えられる。損傷量の増大につれて、転位ループの寄与は小さくなり、ボイドによる寄与が大きくなることが分った。本試験結果から、56dpaよりも高損傷領域ではボイドが照射硬化の最も支配的な因子となることが推察された。

報告書

CMIR-4,5で照射した酸化物分散強化型(ODS)フェライト鋼被覆管(温間加工材)の照射後強度特性評価

吉武 庸光; 大森 雄; 宮川 俊一

JNC TN9400 2001-105, 41 Pages, 2001/07

JNC-TN9400-2001-105.pdf:1.33MB

サイクル機構で開発を進めている参加物分散強化型(Oxide Dispersion Strengthened: ODS)フェライト鋼の基本的な中性子照射特性、特に照射後の機械的性質(強度・延性)を把握するために、「常陽」CMIR-4, CMIR-5にて照射された開発初期試作被覆管(1DS, 1DK)について引張試験、リング引張試験、バースト試験ミニチュアシャルピー衝撃試験を行った。本1DS,1DK鋼は温間加工を用いて製管され、また管軸方向と周方向で内圧クリープ強度の異方性を有する等、現行の組織制御を適用した改良鋼種とは異なっているが、ODSフェライト鋼の基本的な照射特性を評価する上では大変貴重なデータである。本報告書では、上述した各照射後機械試験データをもとに1DS, 1DK被覆管の強度・延性特性に及ぼす中性子照射効果を評価した。本試験・評価で得られた主な結果は以下の通りである。1)本照射条件範囲では、1DS, 1DK鋼では照射硬化による強度の上昇がPNC316等のオーステナイト系鋼種よりも高温域(約600$$sim$$650$$^{circ}C$$)まで維持された。2)材料特有の結晶組織(竹状組織)に起因して、照射後においても、短時間強度試験における管軸方向の強度特性に対して周方向の強度がやや劣る傾向を示した。3)伸び特性については、2)と同様の理由から、照射後の周方向の延性は管軸方向に比較して著しく低い値を示した。4)本照射条件範囲では、照射による延性低下は顕著でなく、衝撃特性(ミニチュアシャルピー試験)の低下は殆ど見られなかった。5)組織観察の結果、本1DS, 1DKでは照射材では粒界にラベース相が析出した以外は照射前後での大きな組織変化は観察されず、酸化粒子とその分散状態が中性子照射に対して安定であることが示唆された。

論文

12%冷間加工316ステンレス鋼の炉内照射損傷に及ぼす低はじき出し損傷速度の影響

吉武 庸光; 赤坂 尚昭; 堂野前 貴子; 宮川 俊一

サイクル機構技報, (10), p.67 - 76, 2001/03

高速炉炉心・構造材料として使用されるオ-ステナイト鋼の高速中性子照射損傷に及ぼす低はじき出し損傷速度の影響を評価することを目的として、米国の高速実験炉EBR-2の反射体ラッパ-管として照射された316ステンレス鋼12%冷間加工材の照射挙動を評価した。はじき出し損傷速度1.0$$times$$10(-8乗)$$sim$$5.8$$times$$10(-7乗)dpa/sの範囲でスエリング挙動及び引張強度・延性特性を評価した結果、スエリングについてははじき出し損傷速度が小さい条件において増加する傾向が見られたが、引張強度・延性特性についてははじき出し損傷速度の影響は見られなかった。

論文

Burst properties of imadiated oxide dispersion strengthened ferritic steel claddings

吉武 庸光; 大森 雄; 宮川 俊一

10th International Conference on Fusion Reactor Materials, 154 Pages, 2001/00

「常陽」CMIR-4で照射したODSフェライト鋼被覆管初期試作材(1DK,1DS)についてバ-スト試験を実施して、ODSフェライト鋼の強度特性に及ぼす照射の影響を評価した。試験の結果、照射材のバ-スト強度は600$$^{circ}C$$においても非照射材よりも高く、ODSフェライト鋼では、PNC316等と比較してより高温まで照射硬化による強度増加を示すことがわかった。一方伸びについては、本照射条件範囲では照射材の外径ひずみは非照射材とほぼ同様であり、本照射条件範囲では照射脆化はみられなかった。

論文

データフリーウェイからの知識の生成; ファクトデータベースから獲得される知見の表現方法

加治 芳行; 吉田 健司*; 益子 真一*; 藤田 充苗*; 志村 和樹*; 衣川 純一*; 辻 宏和; 宮川 俊一*; 岩田 修一*

第38回情報科学技術研究集会予稿集, p.43 - 47, 2001/00

物質・材料研究機構,日本原子力研究所,核燃料サイクル開発機構,科学技術振興事業団の4機関が共同して、分散型材料データベースシステム(データフリーウェイ)の開発を行ってきた。データを格納した機関を意識することなく、利用者が要求するデータを表やグラフとして表示可能なシステムである。このシステムのより高度な利用を目指して、ファクトデータベースからの検索結果を基にした各機関の得意分野の知識を作成し、その知識を利用者が参照できるシステムの開発を進めている。これは、ファクトデータベースからの検索結果は表やグラフとして表示されたが、それらを知識としてXMLで記述・表現した知見ノートである。ここでは、データフリーウェイの現状とその検索結果のXML記述方法について述べる。

論文

「常陽」Naボンド型制御棒の開発

曾我 知則; 飛田 公一; 三次 岳志; 宮川 俊一

サイクル機構技報, (8), p.13 - 22, 2000/09

「常陽」制御棒の寿命はB4Cペレットのスエリング及びロケーションに起因する吸収材-被覆管の機械的相互作用(ACMI)によって約40$$times$$E(+26)cap/m3に制限されている。この問題を解決し長寿命化を図るため、シュラウド管を装着したNaボンド型制御棒の開発を進めてきた。本構造におけるACMI及び吸収材-被覆管の化学的相互作用(ACCCI)等の挙動評価の結果、 約120$$times$$E(+26)cap/m3までの高燃焼度化が可能であるとの結論を得た。また一連の試験研究によって炉内Na充填機構の信頼性を確認し、使用済制御棒の処理についても見通しを得た。本制御棒は2002年以降、「常陽」での運用を開始する計画である。

報告書

「常陽」炉外材料照射装置(EXIR)による照射報告

安 哲徳; 寺門 誠一*; 揃 政敏; 片岡 一; 高津戸 裕司; 宮川 俊一

JNC TN9430 2000-001, 55 Pages, 1999/12

JNC-TN9430-2000-001.pdf:2.38MB

炉外材料照射装置(EXIR:Ex-Vessel Irradiation Rig)は、高速実験炉「常陽」の安全容器内において、原子炉容器等の構造材料の中性子照射下における単軸クリープ破断強度試験を行うことを目的に開発した、オンライン計測・制御型の照射装置である。EXIRを用いた照射試験は、平成6年8月の第29サイクルから開始し、平成9年3月の第30サイクルにおいて2つの試験片の破断が検出されたため、照射試験を終了した。照射試験において、試験片の温度、引張荷重、変位データを取得した。本照射試験を通じて、確認したEXIRの性能および試験片の変位データは、以下のとおりである。(1)温度制御原子炉運転中において試験片の温度を一定に保持することができた。試験片の温度は、設定温度$$pm$$2$$^{circ}C$$の範囲内に保持されており、目標とした制御精度$$pm$$3$$^{circ}C$$を十分満足する性能であった。(2)引張荷重制御荷重の負荷期間中における引張荷重の制御は、設定荷重値に対して$$pm$$8.8Nの範囲内に保持されており、制御精度$$pm$$29.4Nを十分満足する性能であった。(3)変位計測高速炉用構造材料であるSUS316FR鋼について、中性子照射下における単軸クリープ破断強度試験を行い、その変位データを取得した。変位データの解析は、今後実施される照射後試験結果と合わせ、別途報告される。

報告書

D型照射リグの設計報告書

岡本 薫; 宮川 俊一; 三次 岳志; 北村 了一

JNC TN9410 99-010, 350 Pages, 1999/06

JNC-TN9410-99-010.pdf:11.62MB

本書は、高速実験炉「常陽」MK-III炉心以降に使用する新型の燃料照射試験用オフライン照射リグであるD型照射燃料集合体(以下、D型照射リグと呼ぶ。)の開発についてまとめたものである。D型照射リグは、燃料要素の再装荷能力、照射条件設定能力、既存照射リグとの燃料保持構造の互換性及び各種コンパートメントの装填能力を有しており、従来の照射リグに比べ継続照射試験時の取り扱い性能の向上、照射温度条件設定数の拡大、構造上の課題への対応を図っている。D型照射リグは、内部に燃料要素を納める二重の円筒管(以下、コンパートメントと呼ぶ。)を最大18本装填することが可能なコンパートメント型照射リグである。D型照射リグには、B型照射リグで使用している$$gamma$$型コンパートメント(燃料要素装填数最大5本)及びD型照射リグ用に開発した$$delta$$型コンパートメント(燃料要素装填数1本)の2種類を混在させ装填することが可能である。集合体内には、$$gamma$$型コンパートメントを最大6本、$$delta$$型コンパートメントを最大18本装填可能である。また、コンパートメント毎に照射温度条件を設定可能なので、D型照射リグ1体で最大18の互いに異なる条件を設定することが可能であり、構造設計の妥当性及び要求性能を満たしていることを確認した。

報告書

「常陽」制御棒の高度化 - ナトリウムボンド型制御棒の設計 -

曾我 知則; 宮川 俊一; 三次 岳志

JNC TN9400 99-052, 355 Pages, 1999/06

JNC-TN9400-99-052.pdf:13.11MB

現在、「常陽」制御棒の寿命は、B4Cペレットのスエリング及びリロケーションによるB4Cペレット-被覆管の機械的相互作用(ACMI)によって決定されている。このため、長寿命化を目的に、シュラウド管の装着によってリロケーションを抑制し、伝熱性を向上させてB4C-被覆管ギャップの拡大を図るナトリウムボンド型制御棒の実機採用を目指し、開発を進めてきた。この成果は下記のとおりであり、第9次取替制御棒から、ナトリウムボンド型を採用する計画である。(1)熱流力設計により、ギャップ拡大の検討を行い、主要仕様を定めた。本仕様において、定常状態及びヘリウム気泡が滞留した状態での使用中の最高温度履歴を解析し、ナトリウムボンド型が熱的に成立することを確認した。(2)炉内ナトリウム充填機構を開発し、充填判定式(実験式)を作成した。炉外ナトリウム中試験を行い、充填機構設計の妥当性を確認した。(3)ACMI評価の結果、従来のヘリウムボンド型の約3倍に相当する4.6at%までの高燃焼度化の見通しを得た。最終目標燃焼度10at%は、今後、実機による国産データの拡充と設計の見直しによって達成を目指していく。(4)B4C-被覆管化学的相互作用(ACCI)は、被覆管温度の制限及びCrコーティング施工によって低減できる。また、ACCIを被覆管減肉として考慮した強度評価の結果、10at%までの機械的な成立性を確認した。(5)使用済ナトリウムボンド型制御棒の洗浄貯蔵方法として、「常陽」設備での試験成果等を踏まえ、湿式法を選択した。その他、ナトリウムボンド化に伴う、ほう素、炭素の移行やトリチウム放出に関するプラントへの影響は、軽微であることを確認した。

報告書

ナトリウム中コネクタの開発 - 総集編 -

片岡 一; 高津戸 裕司; 野口 好一; 宮川 俊一

PNC TN9410 98-076, 89 Pages, 1998/07

PNC-TN9410-98-076.pdf:8.52MB

高速実験炉「常陽」の炉心におけるオンライン計装照射のためには、計測線付き集合体(INTA)で代表されるように、配線上の制約から照射集合体とその上部機構を一体構造にした長尺な装置が用いられている。もし、照射集合体の頂部にナトリウム中コネクタを設けて照射装置を分離構造にできれば、上部機構を再利用することにより照射試験の経済性が向上し、原子炉燃料交換時の装置待避が容易になって作業期間の短縮が期待できる。このため、ナトリウム環境中に適用できるコネクタ機構を動燃独自で考案し、昭和63年度から平成7年度にかけて、実用化のための開発研究を進めてきた。先行例のないコネクタ機構であるため、要素試験、水中部分モデル試験と手順を踏みつつ設計仕様を固め、ナトリウム中部分モデル試験では、ナトリウムのブロー除去等の基本的な成立性が実証できるほどに開発が進んだ。しかし、ナトリウムと高温環境の影響により、電気絶縁体であるセラミックスと電極金属の間で剥離が生じ、構造上のバウンダリーが確保できないという問題も明らかになった。この問題解決のため、セラミックスにはナトリウムとの共存性が期待できるサファイヤ、高純度アルミナ、窒化珪素等を選択し、電極材料にはステンレス鋼、コバール(Fe-Ni-Co合金)他、数種の材料を選択してそれらを組み合わせ、ロー付け材料やメタライズ材料、さらにはロー付け部の形状を変えて性能評価を行ったが、満足できる結果は得られなかった。以上の開発は、大手セラミックスメーカーの最新技術による協力を得て進めてきたものであるが、ナトリウム中コネクタにおけるセラミックスの接合技術を確立する見通しが立たず、ここに考案したナトリウム中コネクタの開発は、1997年での本報告書のまとめをもって中断することとなった。

報告書

高速実験炉「常陽」における流量制御型照射装置の開発; 開発の現状と課題

揃 政敏; 宮川 俊一

PNC TN9410 98-050, 57 Pages, 1998/05

PNC-TN9410-98-050.pdf:1.58MB

本報は、高速実験炉「常陽」において、流量過渡事象下での燃料の破損限界試験を行うことを主な目的とした、流量制御型照射装置(FLORA:Flow Control Irradiation Facility)の開発の現状と課題について報告するものである。FLORAは、米国EBR-II炉の照射装置であるFPTF(Fuel Performance Test Facility)とBFTF(Breached Fuel Test Facility)を合体したような装置で、EBR-IIでの不具合情報を生かし、流量調節にナトリウム浸漬式のアニュラー型電磁ポンプ(A-LIP:Annular Linear Induction Pump)を採用したことを特徴としている。FLORAの基本的なシステムの成立性はMK-II炉心条件で確認しているが、今後の実用化のためには、MK-III炉心条件への見直しの他、幾つかの課題の解決と装置構造の詳細化を図って行く必要がある。FLORA開発におけるこれまでの主な成果と今後の課題は、以下のとおりである。(1)開発の主な成果1)破損燃料から放出される遅発中性子先行核に基づく中性子を、FLORAに装備した中性子検出器で十分な感度をもって検出可能であることを評価した。2)キーコンポーネントである流量調節用A-LIPの、長さ1/2サイズでの炉外ナトリウム中試験まで終えた。その結果、FLORA用ポンプの要求性能である550$$^{circ}C$$のナトリウム中で流量300l/min吐出圧力265kPaを達成できる見通しを得た。3)想定した試験用燃料体の冷却材流量を、A-LIPの流量調節機能によってオンパワー時に100%$$sim$$40%程度まで調節可能で、このことによって燃料被覆管温度を十分に制御可能であることも確認された。(2)今後の課題1)プロセス検出器の開発としては、遅発中性子検出器の小型化が必要な他、電磁流量計用永久磁石の使用環境(高温と中性子照射)による減磁の影響を確認する必要がある。2)A-LIPについては、中性子照射による影響が残された課題である。このため、短尺のポンプの照射を行い、特性や絶縁性能を確認する必要がある。3)装置の性能をより確実なものとするため、水流動試験を行い詳細な圧力損失データを得る必要がある。なお、今後のFLORA開発については当面凍結し、燃料開発の進展状況とMK-I

報告書

照射試験用熱膨張差型温度モニタ(TED)の製作法の開発

野口 好一; 三代 敏正*; 宮川 俊一; 小堀 高久*; 高津戸 裕司

PNC TN9410 98-035, 60 Pages, 1998/03

PNC-TN9410-98-035.pdf:2.46MB

本報告書は、高速実験炉「常陽」の照射試験において最も精度の良い、オフライン照射温度モニタの一つである熱膨張差型温度モニタ(TED: Thermal Expansion Difference Tempera ture Monitor)の製作法の開発についてまとめたものである。TEDは、ステンレス鋼またはニッケル合金材の金属容器内に、これらの材料よりも熱膨張率の大きいナトリウムを充填し金属球の蓋を抵抗溶接で密封したものである。これを炉内に装荷すると、ナトリウムの熱膨張により容器が変形しTEDの体積が増加する。この増加分と、炉外較正試験で予め求めたTEDの体積増加分と温度の相関式から照射中の最高温度を同定するものである。TEDは、米国のアルゴンヌ国立研究所(ANL)で開発されたものであるが、同研究所での受注生産品であるため、入手時間や供給見通しに問題が生じていた。また、国内での調達先の調査の結果、同等のコストでも受注に応ずる国内メーカもないことが分かった。このため、大洗工学センターの実験炉部照射課ではTED入手の確保のために平成4年度からTEDの内部製作法の開発に着手した。開発にあたっては、当初ANLからの情報提供に基づき試作試験を試みたが、より高精度なモニタとするためにはナトリウム充填法や金属球の溶接法等の改良の必要が判明し、ナトリウム充填率を100%近くに上げるなど改善を行った。その結果、炉外試験での温度測定値のばらつきが米国製の半分の$$pm$$5$$^{circ}$$Cとなる大幅な改善結果を得ることができ、また、コスト的にもANLと同等であることを確認した。このようにして国産化したTEDの照射装置への装着を平成8年に実施し、平成9年3月の「常陽」定格運転第30サイクルから使用を開始している。

論文

高速実験炉「常陽」におけるオンライン計装照射技術

揃 政敏; 片岡 一; 宮川 俊一

日本原子力学会誌, 40(2), p.124 - 134, 1998/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

高速実験炉「常陽」での照射装置には、オンライン計装照射リグとオンライン照射リグとがあるが、前者は照射試験中に精度よく照射条件の変化が観測できることから、照射試験のためには理想とするリグである。このため、オンライン計装照射リグとして、今までに計装線付燃料集合体(INTA)、材料照射校正試験装置(INTA-S)、炉上部照射プラグリグ(UPR)、温度制御型材料照射装置(MARICO)、炉外材料照射装置(EXIR)を開発し、照射試験に供してきた。本技術報告では、MARICO、EXIR、その他のオンライン計装照射リグについて、各々の概要、開発上ポイントとなった技術、使用実績等を解説し、近年高まっている精密照射の要請に対して、「常陽」における照射技術をタイムリーに報告しようとするものである。

論文

Development of Material International Rig with Precise Temperature Control in Experimental Fast Reactor JOYO

宮川 俊一; 片岡 一; 安 哲徳; 高津戸 裕司

Proceedings of 8th International Conference on Fusion Reactor Materials (ICFRM-8), P. 319, 1997/10

高速実験炉「常陽」では高速炉燃料材料開発を主要な目的として、種々の照射試験を実施している。その中でオンライン計装の材料照射装置として、照射下クリープ破断試験を主目的とする$$pm$$4$$^{circ}C$$の高精度の温度制御能力を有する温度制御型材料照射装置を開発し、現在その1号機を使用中である。一方、「常陽」では受託照射として核融合材料開発を主目的とする基礎研究に係わる照射試験も行われている。この分野の研究者からの要望として、原子炉の起動・停止時においても照射温度を高温保持することなどの種々の要望がある。これらの要望に応えるため、温度制御型材料照射装置の2号機においては、電気ヒーターを照射カプセルに装着するなどの改良設計を行い、MK-IIIからの使用を目指し部分試作試験中である。

報告書

「常陽」MK-II制御棒の開発と使用実績の評価

宮川 俊一; 高津戸 裕司; 曾我 知則

PNC TN9410 97-068, 113 Pages, 1997/07

PNC-TN9410-97-068.pdf:3.97MB

「常陽」MKII制御棒は、当初の設計から約20年経過した現在までに、44体の制御棒が主として寿命延長を目的とした種々の改良を経て製作され、このうち34体がその使用を終え、そのうちの16体の照射後試験(以下PIE)がほぼ完了している。これらの使用実績とPIE結果に基づく評価から、次のような知見が得られた。(1)「常陽」MK-I制御棒は密封型であったため、制御棒の寿命はBの10乗の(n,$$alpha$$)反応によって制御棒要素内に蓄積するHeガスの圧力のために短く制限されていた。このためMKII炉心用の制御棒では、Heガスの制御棒要素外排出が可能で簡素な構造のダイビングベル方式のベント型を採用し、その有効性と信頼性を確認した。(2)MKII炉心では6本の制御棒全てにスクラム機能と出力抑制機能を持たせた設計としたため、地震時のスクラム機能確保と流力振動による炉出力振動防止の両立が必要になった。その解決策として、制御棒の下部に流力振動防止用の突起状の流力振動防止機構を設け、さらに突起の段数や形状を改良し、それらの両立性を確認した。(3)スクラム緩衝機構である制御棒下端部のダッシュラムは、原子炉運転中はほぼ炉心中心面に位置して高速中性子の照射量が非常に大きく、ダッシュラムのスエリングによる下部案内管の同緩衝機構の受け側との干渉が問題となった。これを解決するため、ダッシュラムの構造を中空として20%冷間加工を施す等の耐スエリング対策を確立し、長期使用条件下におけるスクラム緩衝機構での干渉の課題を克服した。(4)中性子吸収体(B4Cペレット)と被覆管との機械的相互作用(Absorber-Cladding-Mechanical-Interaction:以下ACMIと称す)は、制御棒の寿命制限因子として現在も世界的に最も注目されているテーマである。「常陽」制御棒の使用実績とPIEの評価によって、ACMIはB4Cペレット破片の再配置(リロケーション)により加速されること、それによるACMIの開始燃焼度は5$$sim$$45$$times$$10の26乗cap/m3乗と大きくばらつくことなどのメカニズムの詳細を把握し、より合理的な設計基準を明らかにすることができた。この設計基準に従い、従来型の制御棒の経験的な燃焼度管理法の妥当性、リロケーション防止の簡易対策(シュラウド管つきHeボンド型制御棒)の効果、さらにACMI吸収のため

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