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報告書

物質移行と地球化学反応を連成させた人工バリア変質解析コードの開発

笹川 剛; 向井 雅之; 澤口 拓磨

JAEA-Data/Code 2021-012, 122 Pages, 2022/01

JAEA-Data-Code-2021-012.pdf:3.87MB

高レベル放射性廃棄物や炉内等廃棄物などの放射性廃棄物を処分する際には、人工バリアと天然バリアから構成される多重バリアシステムにより、公衆への被ばくを低減することが求められる。これらのバリアのうち、人工バリアは、放射性核種の閉じ込め機能を発揮することが期待されている。人工バリアに使用されることが想定される材料は、時間とともに変質し、その性能も変化する。変化する性能を的確に評価するためには、人工バリアの長期的な状態変化を解析的に推定することが重要である。人工バリアの状態は、その内部で生じる物質移行と地球化学反応とにより変化するが、これらは相互に関連し合う現象であるため、連成して解析することが必要である。そこで、人工バリアの長期的な状態変化、特に、ベントナイト系緩衝材の人工バリア性能として重要な透水性を主な対象として解析するコードとしてMC-BUFFERを開発してきた。本報告書は、人工バリアに期待される機能、その性能に影響するパラメータ、MC-BUFFERに実装したモデル、MC-BUFFERの構成と機能、入力ファイルの使用と出力例、MC-BUFFERの実行方法およびサンプルランなどについてまとめたものである。

論文

Erratum; Effects of OH$$^{-}$$ activity and temperature on the dissolution rate of compacted montmorillonite under highly alkaline conditions [Clay Minerals, vol.51, p.275 (2016), Corrected Fig. 7.]

澤口 拓磨; 塚田 学; 山口 徹治; 向井 雅之

Clay Minerals, 51(5), P. 815, 2016/12

以前に発表した論文(高アルカリ条件下におけるモンモリロナイト圧縮体の溶解速度へのOH$$^{-}$$活量および温度の影響[Clay Minerals, vol.51, p.275 (2016)])における図の訂正である。

論文

Effects of OH$$^{-}$$ activity and temperature on the dissolution rate of compacted montmorillonite under highly alkaline conditions

澤口 拓磨; 塚田 学; 山口 徹治; 向井 雅之

Clay Minerals, 51(2), p.267 - 278, 2016/05

 被引用回数:7 パーセンタイル:24.47(Chemistry, Physical)

モンモリロナイト圧縮体中のモンモリロナイトの溶解速度($$R_{rm A}$$)のOH$$^{-}$$活量(a$$_{rm OH}$$-)および温度(T)依存性を調べた。その結果、当該溶解速度は、$$R_{rm A}$$=10$$^{4.5}$$ (a$$_{rm OH}$$-)$$^{1.3}$$ e$$^{-55000/RT}$$と定式化され、ケイ砂-ベントナイト混合圧縮体中のモンモリロナイト溶解速度: $$R_{rm A}$$=3500 (a$$_{rm OH}$$-)$$^{1.4}$$ e$$^{-51000/RT}$$よりも速くなった。これは、随伴鉱物の溶解に伴い混合圧縮体内のOH$$^{-}$$活量が低下し、モンモリロナイトの溶解が抑制されたためだと考えられる。また、このa$$_{rm OH}$$-)の低下が定量化されれば、モンモリロナイト圧縮体の溶解速度が混合圧縮体にも適用できる可能性を示した。

報告書

クリギングに基づく放射能分布推定プログラムESRAD2の開発; 使用手引

石神 努; 島田 太郎; 関 優哉; 向井 雅之

JAEA-Data/Code 2015-019, 122 Pages, 2015/12

JAEA-Data-Code-2015-019.pdf:3.65MB

原子力施設の廃止措置の最終段階となるサイト解放検認では、測定で得られた敷地放射能濃度が基準値以下であることを確認することが想定される。そこでは、対象領域内の幾つかの測定データから空間的相関を考慮して領域全体の空間的放射能濃度分布および平均濃度を推定すること、また、推定平均濃度を濃度基準値と比較して、それに適合するか否かの判断を行うことが必要である。この推定平均濃度には測定データの数(測定点数)に依存して不確かさが含まれているため、判断には不確かさの度合いに応じてある確率で過誤が伴う。安全確保のためには、この過誤率と測定点数の関係を明らかにして測定点数を決定することが重要である。そこで、サイト解放の判断を支援するために、既存の放射能分布推定プログラムESRAD (Estimation of Spatial RadioActivity Distribution)の拡張版として、対象領域の平均放射能濃度を推定するとともに過誤率に応じて必要とされる測定点数を算出するESRADの第2版(ESRAD2)を整備した。本報告書は、サイト解放検認手法の概要、ESRAD2の構成と機能、入力ファイルの仕様と出力例、プログラムの実行方法およびサンプルランについてまとめたものである。

報告書

照射後試験施設から発生する廃棄物の放射能評価方法の検討

星野 譲; 坂本 義昭; 室井 正行*; 向井 悟*

JAEA-Technology 2015-015, 96 Pages, 2015/07

JAEA-Technology-2015-015.pdf:20.34MB

照射後試験施設から発生する廃棄物の処分に向けて、廃棄物中の放射能分析結果及びその解析結果に基づき、照射後試験施設に共通的な放射能評価方法を検討する必要がある。そこで、ニュークリアディベロップメントにて保管されている可燃性廃棄物を対象として、分析試料3点から17核種(H-3, C-14, Co-60, Ni-63, Sr-90, Tc-99, Cs-137, Eu-154, U-234, U-235, U-238, Pu-238, Pu-239, Pu-240, Pu-241, Am-241, Cm-244)の放射化学分析及び実搬入燃料のデータを用いたORIGEN-2計算による廃棄物の放射能評価を実施した。本報告書では、実施した計算による廃棄物の放射能評価及び放射化学分析結果をまとめるとともに、計算結果と分析結果を比較し、適用する放射能評価方法を構築する上で課題となる点について整理した。

論文

Analysis of radionuclide migration with consideration of spatial and temporal change of migration parameters due to uplift and denudation

島田 太郎; 武田 聖司; 向井 雅之; 宗像 雅広; 田中 忠夫

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1744, p.229 - 234, 2015/04

隆起・侵食を伴う地層処分サイトを対象として、地質構造の長期的変化を考慮して解析する地下水流動と、水質変化を考慮して解析する人工バリア長期変遷の結果に基づいて、地質,水質,距離などが時間的・空間的に変化する移行経路上の核種移行を解析する総合的な安全評価手法を整備した。また、本手法により隆起・侵食を伴う仮想的な堆積岩サイトに対してケース解析を行った。その結果、一様隆起と侵食の組み合わせの場合に、対地深度が減少して地下水流速が増加するため、その地質及び水理構造の変化が核種移行に大きな影響をもたらすことがわかった。また、侵食がない場合には、動水勾配が上昇することによって地下水流速が増加するため、一様隆起よりも傾動隆起のほうが核種移行フラックスが大きくなった。処分施設設置のための事前調査においては、隆起・侵食を含む長期的な地質構造、水理条件、地下水の涵養及び流出域の特性を十分に調査し、処分場の適切な位置、深度、レイアウト設計に反映する必要がある。

論文

圧縮状態におけるモンモリロナイトのアルカリ溶解挙動

澤口 拓磨; 角脇 三師*; 山口 徹治; 向井 雅之; 田中 忠夫

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 20(2), p.71 - 78, 2013/12

高アルカリ性地下水によるベントナイト系緩衝材の長期的な変質挙動を評価するため、圧縮状態におけるモンモリロナイトの溶解速度を調べた。その結果、130$$^{circ}$$Cの条件下では、モンモリロナイト圧縮体の溶解速度はケイ砂-ベントナイト混合圧縮体中のモンモリロナイト溶解速度よりも高く、シリカ等随伴鉱物を含む混合圧縮体内ではOH$$^{-}$$活量の低下によってモンモリロナイトの溶解が抑制されることが明らかとなった。また、溶解速度式を用いたベントナイト変質にかかわる解析に信頼性を付与するためには、混合圧縮体内におけるOH$$^{-}$$活量の低下の定量化、及びモンモリロナイト圧縮体の溶解速度の定式化が重要であることを示した。

報告書

動力試験炉の解体実績データに基づく廃止措置プロジェクト管理データの評価に係るモデルパラメータの不確かさの評価

石神 努; 助川 武則*; 向井 雅之

JAEA-Technology 2013-027, 124 Pages, 2013/10

JAEA-Technology-2013-027.pdf:5.9MB

原子力施設の廃止措置を安全にかつ効率的に実施するには機器等の解体撤去に要する作業人工数、作業者の被ばく線量等(これらを廃止措置プロジェクト管理データという、以下、管理データ)を予測し、それに基づき廃止措置計画を検討・策定することが重要である。この予測は、作業人工数等の評価式を用いてなされるが、評価式には廃止措置実績データを分析して得られた単位作業係数等のモデルパラメータが含まれている。モデルパラメータの値には不確かさが含まれているが、この不確かさ及びそれに起因した管理データ予測結果の不確かさの評価はほとんどなされていない。しかし、管理データ予測結果に含まれる不確かさの情報は廃止措置計画をより柔軟に検討・策定するうえで重要である。そこで、動力試験炉(JPDR)の解体実績データを用いて、機器等の解体撤去に要する作業人工数及び作業者の外部被ばく線量にかかわるモデルパラメータの値の不確かさについて、その評価方法を検討し評価を行った。本報告書は、その評価方法と評価結果をまとめたものである。

論文

Development of a reactive transport code MC-CEMENT ver.2 and its verification using 15-year ${it in-situ}$ concrete/clay interactions at the Tournemire URL

山口 徹治; 片岡 理治; 澤口 拓磨; 向井 雅之; 星野 清一; 田中 忠夫; Marsal, F.*; Pellegrini, D.*

Clay Minerals, 48(2), p.185 - 197, 2013/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:9.54(Chemistry, Physical)

セント系材料によって引き起こされる高アルカリ環境は、放射性廃棄物処分場のベントナイト粘土緩衝材の力学的又は化学的特性を劣化させる可能性がある。長期に渡るコンクリート/粘土系の変化を評価するためには、物理-化学モデルと多くの入力パラメータが必要となる。この長期評価に信頼性を付与するためには、コンクリート/粘土系を対象とした、化学反応を伴う物質移行を解析するコードを開発し、検証する必要がある。この研究では、PHREEQCをベースとする、化学反応を伴う物質移行解析コード(MC-CEMENT ver.2)を開発し、原位置におけるコンクリート/粘土岩の接触部における鉱物変化の観察結果と計算結果を照合することにより、検証した。計算は鉱物の変化が1cm以内に限定されていること、カルサイトやCSHの生成、石英の溶解、粘土岩側での間隙率の低下及びコンクリート側での上昇などを再現した。これらの一致は、実験室規模、1年程度の実験に基づくモデルが、より長い時間に適用できる可能性を示している。計算で粘土の溶解や石コウの生成が再現されなかったことは、われわれのモデルに未だ改善の余地があることを示している。

報告書

クリギングに基づく放射能分布推定プログラムESRADの開発; 使用手引

石神 努; 向井 雅之; 助川 武則; 松原 武史*

JAEA-Data/Code 2012-023, 83 Pages, 2012/11

JAEA-Data-Code-2012-023.pdf:5.51MB

原子力施設の廃止措置終了を確認するうえでサイト解放にかかわる検認作業が必要となる。この検認作業では、放射能濃度が基準値以下であることを測定によって確認することが想定される。そこでは、なるべく合理的な測定・検認を実施するために、対象領域から標本地点を抽出し、それに対する測定結果を用いて領域全体の空間的汚染状況を推定・評価することが重要である。この空間的汚染状況の推定・評価のために、地球統計学の中心的手法であるクリギングを適用した放射能分布推定プログラム(ESRAD: Estimation of Spatial RadioActivity Distribution)を開発した。ESRADは、標本地点抽出の支援機能、クリギングにおいて本質的な役割を担うバリオグラムの計算機能、及びクリギング方程式に基づく評価対象領域の空間的放射能分布情報の推定機能を有している。本報告書は、クリギングの手法、ESRADの構成と機能、入力ファイルの仕様と出力例、プログラムの実行方法及びサンプルランについてまとめたものである。

報告書

多孔質地質媒体中における放射性核種の移行現象を解析するための実験モデルに関する研究

田中 忠夫; 向井 雅之

JAEA-Research 2011-053, 41 Pages, 2012/08

JAEA-Research-2011-053.pdf:1.55MB

放射性核種の移行現象を理解するため、バッチ試験,カラム試験,フィールド試験などによって、移行挙動データが実験的に取得されている。本研究では、さまざまの手法や条件で取得された移行挙動データを合理的に解釈するため、固液相間における放射性核種の相互作用に関する9タイプの実験モデルを体系的に整理した。実験モデルの検討にあたっては、反応の平衡到達度,可逆性,線形性,メカニズム,放射性核種の化学形を考慮した。さらに、さまざまな移行実験の結果を任意の実験モデルで解析できる計算プログラムを整備した。計算プログラムを用いて、さまざまな条件での放射性核種の移行挙動を予測、あるいは実験結果の逆解析から移行パラメータ値を推定できることを示した。

論文

Irradiation history of Itokawa regolith material deduced from noble gases in the Hayabusa samples

長尾 敬介*; 岡崎 隆司*; 中村 智樹*; 三浦 弥生*; 大澤 崇人; 馬上 謙一*; 松田 伸太郎*; 海老原 充*; Ireland, T.*; 北島 富美雄*; et al.

Science, 333(6046), p.1128 - 1131, 2011/08

 被引用回数:130 パーセンタイル:95.22(Multidisciplinary Sciences)

はやぶさが回収した小惑星イトカワの岩石粒子中の希ガス同位体組成を測定した結果、月試料に匹敵する高い濃度の太陽風起源He, Ne, Arを確認した。これらの希ガス組成は繰り返されたインプランテーションと、イトカワ上のレゴリス粒子同士の摩擦によってHeに富んだリムの除去による選択的Heの損失によって説明可能である。イトカワ上のレゴリスの照射時間はわずか1000万年未満であり、小さな小惑星上の物質が容易に宇宙空間に散逸してしまうことを反映している。

論文

Numerical simulation of the influence of humic-complexation on the migration of radionuclide through porous media; A Consideration of the sensitivity of analytical parameters

田中 忠夫; 向井 雅之

Humic Substances Research, 5-6(1), p.35 - 43, 2009/00

環境中に存在するフミン酸などの腐植物質は多くの陽イオン性金属元素と錯体を形成することから、放射性廃棄物の処分によって環境中へもたらされる放射性金属元素に対しても環境中移行現象に影響を及ぼす可能性が指摘されている。本検討では、腐植物質が存在する環境を想定し、多孔質媒体中を移行する陽イオン性放射性核種の移行に及ぼす錯形成の影響を解析した。解析においては、陽イオン種と錯体種の間での化学形変化を瞬時平衡反応あるいは一次の速度依存反応とみなした。数値解析結果は、地質環境中における放射性核種の移行に及ぼす腐植物質錯体形成の影響を具現化した。腐植物質共存下での放射性核種の移行性は、陽イオン種と錯体種の分配係数の大小関係によって支配されることを示した。また、瞬時平衡反応系における錯体の安定度定数あるいは錯形成反応における速度定数が放射性核種の移行に大きく影響することを示した。

論文

The H-Invitational Database (H-InvDB); A Comprehensive annotation resource for human genes and transcripts

山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.

Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01

 被引用回数:51 パーセンタイル:71.25(Biochemistry & Molecular Biology)

ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。

論文

Development and verification of a reactive transport model for long-term alteration of bentonite-cement-seawater systems

山口 徹治; 山田 文香; 根岸 久美*; 星野 清一; 向井 雅之; 田中 忠夫; 中山 真一

Physics and Chemistry of the Earth, 33(Suppl.1), p.S285 - S294, 2008/00

ベントナイトとセメントが共存する放射性廃棄物処分場の人工バリアシステムの長期的な変質を評価することは安全評価上重要である。これまでに実施してきた研究成果に基づく評価手法整備をさらに進めるため、本研究ではまず、セメント系材料の変質で生成する可能性のある鉱物を既往の知見から選定し、二次鉱物生成モデルを作成した。セメント硬化体の変質試験を実施して、このモデルを検証した。また、既に開発していたベントナイトの透水係数モデルに、温度に依存する粘性項を付加し、この新しいモデルを原環センターが報告していた80$$^{circ}$$Cにおける透水試験の推移と照合することで検証した。さらにこれらのモデルを用いて、セメントとベントナイトが共存する人工バリアシステムの10,000年間に渡る変質を解析し、その計算結果を詳細に検討することにより、温度が変質挙動に強く影響すること、変質はベントナイト中の主要な鉱物の溶解速度が遅いことや、拡散でしか物質が移行しないことにより制限されること、はじめの1,000年間に比べてその後は変質速度が有意に遅くなること、地下水中の塩濃度は変質挙動に複雑な影響を与えることなどを見いだした。

論文

Field tests on Ce transfer in natural loess environments

田中 忠夫; 向井 雅之; 馬場 恒孝

Proceedings of International Symposium on Environmental Modeling and Radioecology, p.275 - 278, 2007/03

酸化還元に鋭敏なCeの環境中での移行挙動を調べるための野外試験を中国黄土高原の帯水層中で実施した。また、移行評価に必要な分配係数等のパラメータを得るため、実験室にてカラム移行実験及びバッチ収着実験を実施した。バッチ収着実験から、Ceは黄土表面で3価から4価へ酸化され、また非可逆的に収着することがわかった。野外でのCeの移行は、この非可逆的な収着を反映して遅く、その移行挙動は分配係数を用いる従来の移行評価式で保守的に評価できることを確認した。

論文

放射性核種の地層中移行におけるコロイド影響評価手法に関する研究; コロイドの多孔質媒体中移行モデルの実験による評価

向井 雅之; 田中 忠夫; 湯川 和彦; Suryantoro*

原子力バックエンド研究, 12(1-2), p.41 - 51, 2006/03

地下水中におけるコロイド共存下での放射性核種の移行を評価するため、計算コードを作成した。ラテックスコロイドを海岸砂及び赤色土カラムへ流入する実験を行い、流出曲線に対する4種類の多孔質媒体中コロイド移行モデル(瞬時平衡反応モデル,1次反応速度モデル,ろ過モデル,付着容量に制限を設けた1次反応速度モデル)の適用性を検討した。海岸砂からの流出曲線は、瞬時平衡反応モデルでは破過のタイミングと相対濃度1への到達速度とを同時に表すことが困難である一方、ブロッキング現象を模擬したモデルの1つである1次反応速度モデルでは流出曲線を良好に再現できた。赤色土からの流出曲線には、コロイドを繰り返し流入させたことに対応してコロイド流出濃度が階段状に高くなる特徴的な挙動が観察された。可逆的な瞬時平衡反応モデル及び1次反応速度モデルではこの挙動を表すことができなかった。しかしながら、ろ過に非可逆的な容量制限を設けた1次反応速度モデルにより特徴的な流出曲線を再現可能であった。天然バリア中の核種移行に及ぼすコロイドの影響を評価するモデルの基盤となるコロイド単体の移行モデルが実験結果に基づいて確証できた。

論文

Sorption and migration of neptunium in porous sedimentary materials

田中 忠夫; 向井 雅之; 中山 真一

Proceedings of International Conference on Nuclear Energy System for Future Generation and Global Sustainability (GLOBAL 2005) (CD-ROM), 6 Pages, 2005/10

再処理施設等から発生するTRU廃棄物のうち、アルファ核種濃度が低い廃棄物の相当量は浅地中処分が対象となる。TRU核種は浅地中環境で種々の化学形態をとるばかりではなく、土壌や岩石との相互作用も複数のメカニズムが関与しているとされている。このようなTRU核種の移行現象は、固液間相互作用として従来から用いられている単一の分配係数を用いるモデルでは十分に説明できない。本研究では、種々の土壌を対象としてネプツニウムの移行挙動をカラム実験で調べ、さらにカラム内移行メカニズム及び収着メカニズムを検討した。実験結果に基づき、移行現象を説明するための現象解析モデルを提案し、その適用性を検証した。

論文

Influences of humid substances, alkaline conditions and colloids on radionuclide migration in natural barrier

向井 雅之; 上田 正人; 稲田 大介; 湯川 和彦; 前田 敏克; 飯田 芳久

Proceedings of International Symposium NUCEF 2005, p.219 - 224, 2005/08

地層処分の安全評価における、より定量的な放射性核種移行の理解のため、原研では、地質媒体中のTRUの収着・拡散挙動に及ぼす腐植物質,高アルカリ環境,コロイドの影響について、実験及びモデル両面で研究を進めている。腐食物質の一成分であるフルボ酸が共存しない場合、凝灰岩試料を透過したAmの拡散は検出されなかった。フルボ酸を共存させた場合、凝灰岩を透過拡散したことを示すAmが下流側セル中に認められた。セメント材に起因する高アルカリ環境は、地質媒体を化学的・物理的に変質させながら広がる可能性がある。花崗岩中のアルカリ成分透過拡散試験から、セメント平衡水のCa$$^{2+}$$及びOH$$^{-}$$の有効拡散係数は、NaOH溶液のNa$$^{+}$$及びOH$$^{-}$$と比較してほぼ2桁高いことがわかった。コロイドは放射性核種の移行を促進するとされ、放射性核種移行へのコロイドの影響を評価できる計算コードが求められている。

論文

Influence of humic substances on the $$^{63}$$Ni migration through crushed rock media

田中 忠夫; 坂本 義昭; 向井 雅之; 前田 敏克; 中山 真一

Radiochimica Acta, 92(9-11), p.725 - 729, 2004/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.03(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

国際腐植物質学会から提供されているNordicフミン酸及びフルボ酸を0$$sim$$30mg/l共存させた条件下で、粉砕した花崗岩及び凝灰岩を充てんしたカラム中における$$^{63}$$Niの移行実験を実施した。いずれのケースでもカラムを透過するNiの量は、腐植物質濃度が高くなるに従って増加した。カラムを透過するNiの割合は注入液中で腐植物質錯体を形成しているNiの割合に対応しており、カラムに注入した腐植物質錯体がそのまま流出したことを示唆する結果を得た。カラムを透過するNiの移行は、水溶液中におけるNiと腐植物質の錯形成と解離の速度を考慮した移行モデルを適用することによって説明できた。

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