検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 45 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

High-temperature creep properties of 9Cr-ODS tempered martensitic steel and quantitative correlation with its nanometer-scale structure

大塚 智史; 静川 裕太; 丹野 敬嗣; 今川 裕也; 橋立 竜太; 矢野 康英; 鬼澤 高志; 皆藤 威二; 大沼 正人*; 光原 昌寿*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(3), p.288 - 298, 2023/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:78.52(Nuclear Science & Technology)

原子力機構では、ナトリウム冷却高速炉(SFR)用燃料被覆管材料として9Cr-酸化物分散強化型(ODS)鋼の開発を進めている。燃料被覆管材料にとって、クリープ特性は重要特性の一つである。よって、SFRに9Cr-ODS鋼を導入するためには、9Cr-ODS鋼の炉内クリープ強度の信頼性高い予測評価が不可欠である。本研究では、700$$^{circ}$$Cでの9Cr-ODS鋼のクリープ強度とナノ組織の定量的相関性について調査を行った。また、9Cr-ODS鋼照射材のナノ組織解析に基づく炉内クリープ特性予測の可能性について議論を行った。9Cr-ODS鋼の700$$^{circ}$$Cでのクリープ破断寿命は、そのナノ組織と密接な相関を有することがわかった。9Cr-ODS鋼のクリープ破断寿命とナノ組織の相関を既存のクリープモデルに基づき解析し、両者をつなぐ相関式を示した。本相関式の信頼性を高めるためには、9Cr-ODS鋼の2次クリープ速度の応力指数と酸化物分散状態の関係を明らかにする必要がある。

論文

9Crまたは12Cr系酸化物分散強化鋼の高温力学特性と微細組織

光原 昌寿*; 栗野 晃一*; 矢野 康英; 大塚 智史; 外山 健*; 大沼 正人*; 中島 英治*

鉄と鋼, 109(3), p.189 - 200, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

本研究では、高速炉通常運転時におけるODS鋼被覆管の使用環境に近い700または750$$^{circ}$$Cのクリープ試験と、事故時を模擬した900から1350$$^{circ}$$Cでの時効処理または高温引張試験での酸化物の成長挙動を確認した。9Cr-ODS鋼のクリープ試験後の組織では、初期状態と比較し、酸化物の成長や数密度の低下が無く、酸化物の分散強化がクリープ変形中に有効に機能していることが分かった。12Cr-ODS鋼のクリープ試験後の組織においては、亜粒界のような転位下部構造の発達はほとんど観察されず、粒内に可動転位が均一に観察された。転位密度は応力の増加とともに増える傾向であった。9Cr-ODS鋼の引張延性は、900から1100$$^{circ}$$Cまで温度上昇とともに低下したが、1200$$^{circ}$$Cで上昇し、1250$$^{circ}$$Cで劇的に低下し、1300$$^{circ}$$Cで再び増加する傾向を示した。12Cr-ODS鋼では、温度の上昇とともに減少する傾向を示した。9Cr-ODS鋼の1200から1300$$^{circ}$$Cにおける複雑な引張特性の変化にはデルタフェライト相の形成が影響していると推察される。なお、本研究は、文部科学省原子力システム研究開発事業JPMXD0219214482の助成を受けたものである。

論文

Development of high-grade VPS-tungsten coatings on F82H reduced activation steel

徳永 知倫*; 渡辺 英雄*; 吉田 直亮*; 長坂 琢也*; 笠田 竜太*; Lee, Y.-J.*; 木村 晃彦*; 時谷 政行*; 光原 昌寿*; 檜木 達也*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.S287 - S291, 2013/11

 被引用回数:11 パーセンタイル:64.2(Materials Science, Multidisciplinary)

VPS-W coating formed on F82H kept at about 873K in conventional plasma spray conditions has inhomogeneous texture; namely mixture of disarranged area composed of large re-solidified/un-melted grains, fine randomly oriented grains and pores, and well ordered area composed columnar grains. Heat load test indicate that elimination of the disarranged area is necessary to improve the heat load resistance of VPS-W. One can get W coating with texture of homogeneous columnar crystal grains by eliminating the re-solidified/un-melted large particles. Optimization of the W powder size was also effective to reduce number of randomly oriented fine grains and pores.

論文

酸化物分散強化型9Crフェライト系耐熱鋼の3次元組織と高温強度

光原 昌寿*; 原田 絵梨香*; 山崎 重人*; 池田 賢一*; 波多 聰*; 中島 英治*; 大塚 智史; 皆藤 威二

可視化情報学会誌, 31(122), p.98 - 103, 2011/07

ODSフェライト鋼の高温強度には、酸化物や相が寄与すると定性的には理解されているものの、高温強度や変形機構の解明に繋がる定量的な組織評価の研究例は少ない。本研究では、この点に着目し、強化の主役と考えられる酸化物の3次元的分散状態を定量評価する手法を確立し、実際の高温変形挙動との対応について検討を行った。3次元分布の取得には電子線トモグラフィーを、高温強度の評価には、コイルばねクリープ試験をそれぞれ用いた。

論文

V,Nb添加10Crフェライト系耐熱鋼中の析出物の3次元形態観察

光原 昌寿*; 池田 賢一*; 波多 聰*; 中島 英治*; 若井 隆純

九州大学超高圧電顕室研究報告,32, 2 Pages, 2008/08

高Crフェライト系耐熱鋼において析出強化に寄与するV/Nb炭窒化物に対し、ADF(Annular Dark-Field)-STEM (Scanning Transmission Electron Microscope)法と電子線トモグラフィーを組合せて、3次元観察を行い、析出物の形態や分布を明らかにした。また、観察された析出物による強化機構について検討した。

論文

V添加高強度耐熱鋼におけるラス境界析出物のEDS分析と3次元形態観察

光原 昌寿*; 池田 賢一*; 波多 聰*; 中島 英治*; 若井 隆純

まてりあ, 47(6), P. 301, 2008/06

EDS分析と3次元電子線トモグラフィーを用いてV添加耐熱鋼の析出強化に寄与する新たな析出物を発見し、その形態を明らかにした。フィルム状の析出物はラス境界を被覆するように薄く生成し、クリープ変形中に起こるラス境界付近の転位運動を抑制し、クリープ強度向上に寄与すると推察される。

論文

V添加10Crフェライト鋼におけるラス境界析出物の3D電子線トモグラフィー観察

光原 昌寿*; 池田 賢一*; 波多 聰*; 中島 英治*; 若井 隆純

まてりあ, 46(12), P. 800, 2007/12

Vを添加した10Crフェライト系耐熱鋼において、ラス組織安定化に有効なラス境界上析出物に注目し、その元素分析と3次元形態観察を行った。その結果、塊状とフィルム状の2種類の異なる組成の析出物がラス境界に生成しているが、後者の方が被覆率が高いことがわかった。このような高被覆性析出物は、クリープ変形中のラス組織の回復抑制に有効であり、V添加によるクリープ強度向上の主要因と推察される。

論文

高Crフェライト系耐熱鋼におけるクリープ強度の強化機構

光原 昌寿*; 吉田 悠*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

九州大学超高圧電顕室研究報告,31, p.78 - 79, 2007/00

高Crフェライト系耐熱鋼のクリープ強化に及ぼすV及びNbの効果を、STEMを用いた観察結果に基づいて考察した。その結果、NbはMX粒子の微細分散析出による強化、Vはラス境界にフィルム状析出物として析出することによってラス境界の移動を妨げることにより、それぞれクリープ強度の向上に寄与していることがわかった。

論文

高Crフェライト系耐熱鋼の$$Omega$$法によるクリープ寿命評価とそのパラメータに及ぼすV$$cdot$$Nb添加量の効果

吉田 悠*; 光原 昌寿*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

耐熱金属材料第123委員会研究報告, 47(10), p.109 - 113, 2006/07

VとNbの添加が高Crフェライト系耐熱鋼におけるクリープ挙動及び寿命に与える影響を調査し、その傾向をつかむために、V$$cdot$$Nb添加量を変化させた11種の材料に対し、クリープ試験を行った。そのデータを$$Omega$$法により解析し、方位像顕微鏡による結晶方位解析結果と併せて、組織と$$Omega$$法の二つのパラメータの相関について検討を行った。その結果、$$Omega$$法による余寿命評価の有効性と、V$$cdot$$Nb添加量が$$Omega$$法パラメータに及ぼす影響が大きいことが示された。また、Nb添加に伴い、マルテンサイト組織が変化することがわかった。

報告書

ODSマルテンサイト鋼被覆管の結晶粒界の微細構造とその制御に関する研究

中島 英治*; 池田 賢一*; 吉田 冬樹*; 大塚 智史; 鵜飼 重治

JNC TY9400 2004-019, 56 Pages, 2004/08

JNC-TY9400-2004-019.pdf:5.22MB

実用化炉心材料の有力候補材である酸化物分散強化型(ODS)鋼の高温強度を飛躍的に向上させる組織制御技術の開発を目的として、ODS鋼の結晶粒界構造の分析および粒界構造の制御方法の検討を行った。

報告書

分散強化型フェライト鋼の強度特性評価,5

吉田 冬樹*; 中島 英治*

PNC TJ9606 97-001, 43 Pages, 1997/03

PNC-TJ9606-97-001.pdf:1.7MB

将来の高速炉炉心材料として有望視されている酸化物分散強化型(Oxide Dispersion Strengthened ; ODS)フェライト鋼は、フェライト母相中に微細に分散したY$$_{2}$$O$$_{3}$$粒子の分散強化により優れた高温強度を有する材料である。分散強化合金は、金属母相中に微細に分散した第二相粒子が転位の移動を妨げることにより強度の上昇を図るものであり、特に第二相粒子として酸化物を用いた場合は、酸化物粒子が高温でも安定であることから高温強度の改善に優れている。この高温での強化機構については、運動する転位と粒子の相互作用の形態からオローワン機構(斥力型相互作用)とスロロビッツ機構(引力型相互作用)が考えられており、引力型相互作用のなかで、粒子と母相との界面で転位の応力場が完全に緩和される場合は、そのときの強度上昇はボイド強化応力に等しくなると考えられている。ODSフェライト鋼は優れた高温強度を有するが、一方、製造した被覆管では強度の異方性が大きく内圧強度が低いという問題がある。この問題解決の方策の一つとして、相変態(マルテンサイト変態)を利用して組織制御を行い、結晶粒形状の等軸化を図ることが考えられる。そこで本研究では、このマルテンサイト変態を利用したODSフェライト鋼(以下、ODSマルテンサイト鋼)の高温変形挙動と分散強化機構を明らかにするために、600$$^{circ}$$C$$sim$$700$$^{circ}$$Cの温度範囲、2$$times$$10$$^{-5}$$$$sim$$2$$times$$10$$^{-3}$$s$$^{-1}$$のひずみ速度範囲で高温圧縮試験と応力瞬間負荷試験を行った。また、転位の粒子からの離脱過程の活性化エネルギーを理論的に求め、しきい応力に温度依存性が生じる可能性を検討した。得られた結果を以下に示す。1)Y$$_{2}$$O$$_{3}$$粒子を有するODSマルテンサイト鋼のひずみ速度の応力指数は22$$sim$$35であった。また、得られた変形の活性化エネルギーは742kJ/molであった。この変形挙動は、Y$$_{2}$$O$$_{3}$$粒子を有するODSフェライト鋼の変形挙動に類似している。2)分散パラメータにより算出したオローワン応力とボイド強化応力は応力瞬間負荷試験法より求めたしきい応力に一致した。したがって、ODSマルテンサイト鋼の分散強化機 構はスロロビッツ機構であると考えられる。3)粒子から転位が離脱するのに必要なエネルギーは熱振動のエネルギーに比べ非常に大きかった。したがって、しきい応力にはほとんど温度依存性がないと結論される。

報告書

分散強化型フェライト鋼の強度特性評価(3)

吉田 冬樹*; 藤田 剛志*; 吉澤 明展*; 中島 英治*; 吉永 日出男*

PNC TJ9606 95-002, 62 Pages, 1995/04

PNC-TJ9606-95-002.pdf:2.69MB

Y$$_{2}$$O$$_{3}$$粒子を有するODSフェライト鋼の高温強度の異方性の原因を明らかにするために、応力瞬間負荷法によって測定されたしきい応カと分散パラメータより算出したオローワン応力とポイド強化応力との比較を行うとともに、600$$^{circ}$$C$$sim$$700$$^{circ}$$Cの温度範囲、1$$times$$10$$^{-5}$$$$sim$$1$$times$$10$$^{-2}$$ S$$^{-1}$$のひずみ速度範囲で高温圧縮試験を行い,高温強度に及ぼす粒界すべりの影響を検村した。以下に得られた結果をまとめて示す。(1)分散バラメータにより算出したオローワン応力とボイド強化応力は応力瞬間負荷試験法より求めたしきい応力に一致した。さらに、応力瞬間負荷試験で求めたしきい応力に負荷時間の経過に伴った遷移が認められたことから、ODSフェライト鋼の分散強化機構はスロロピッツ機構であると考えられる。(2)粒界が応力軸に対して45$$^{circ}$$傾いた場合、変形によって明瞭な粒界すべりが親察された。この場合の変形応は結晶粒のアスベクト比によって大きく変化した。したがって、ODSフェライト鋼の高温強度の昇方性は粒界すべり挙動と関連していることが知られた。

報告書

分散強化型フェライト鋼の強度特性評価(2)

中島 英治*; 吉澤 明展*; 藤田 剛志*; 吉田 冬樹*; 吉永 日出男*

PNC TJ9606 94-001, 59 Pages, 1994/03

PNC-TJ9606-94-001.pdf:3.19MB

Y2O3粒子を有するODSフェライト鋼の高温強度の異方性の原因を明らかにするために、650度Cで応力瞬間負荷試験によってしきい応力を測定するとともに、高温強度におよぼす粒界すべりの影響を検討した。以下に得られた結論をまとめて示す。1)応力瞬間負荷法で求めたしきい応力は、負荷時間の増加とともにオローワン応力からボイド強化応力に変化した。この現象は転位と粒子の引力型相互作用で良く説明できる。2)粒界が応力軸に対して45度傾いた場合、変形によって明瞭な粒界すべりが観察された。この場合、しきい応力が存在し、その値は応力瞬間負荷試験で得られたしきい応力とほぼ一致した。したがって、ODSフェライト鋼の粒界すべりは粒内変形と関連していることが知られた。

報告書

分散強化フェライト鋼の強度特性評価

中島 英治*; 吉永 日出男*

PNC TJ9606 93-001, 36 Pages, 1993/03

PNC-TJ9606-93-001.pdf:0.88MB

Y2O3粒子を有するODSフェライト鋼の高温における強度の異方性と延性低下の機構について検討した。以下に得られた結論をまとめて示す。1)650$$^{circ}C$$以上での引張試験で得られた0.2%耐力と650$$^{circ}C$$における単軸クリープ破壊強度は、分散強化理論より求めた転位の運動に必要なしきい応力にほぼ一致する。内圧クリープ破壊強度は、しきい応力よりもかなり小さい。内圧クリープ試験ではしきい応力以下の周方向応力によって粒界すべりが起こり、破壊が生じたものと推論される。このような強度の異方性は、加工によって生じた長く伸びた結晶粒に起因するものと考えられる。2)ODSフェライト鋼の高温延性低下は約600$$^{circ}C$$と1100$$^{circ}C$$の2つの異なる温度域で起こる。低温側での延性低下温度は高ひずみ速度ではひずみ速度には依存せず、低ひずみ速度ではひずみ速度に依存する。高ひずみ速度と低ひずみ速度で延性低下温度のひずみ速度依存性が異なる理由は不明であるが、延性低下に粒界すべりと粒界析出が関与しているものと考えられる。高温側での延性低下温度域で本合金は$$alpha$$-$$gamma$$2相組織となる。したがって、延性低下は変形が$$alpha$$相に集中したことによるものと考えられる。

口頭

V$$cdot$$Nb添加12Cr-1Mo鋼の$$Omega$$法解析

吉田 悠*; 光原 昌寿*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

no journal, , 

近年、耐熱鋼のクリープ破断寿命を評価し、そのクリープ挙動を解析する技術は多くの方法が提唱されている。その中でも$$Omega$$法はクリープひずみと時間の関係を定式化し、クリープ曲線を推定する方法であるが、パラメータの数が少なく、非常に簡便なことから注目されている。$$Omega$$法は加速クリープ域においてひずみとひずみ速度の関係が経験的に表せることを用いて、クリープ寿命を仮想的初期ひずみ速度とひずみ速度加速因子$$Omega$$の2つのパラメータにより表現する解析法である。これらのパラメータは析出物の有無やその大きさに依存することが知られている。耐熱鋼の有効なクリープ強化機構としてMXによる析出強化がある。MXの構成元素であるV$$cdot$$Nbの組成比に関連したMXのタイプや析出量の違いが、$$Omega$$法のパラメータに対して及ぼす影響について調査するで$$Omega$$法に対する知見を深めることができる。そこで本研究では異なるV$$cdot$$Nb添加量を持つ12Cr-1Mo鋼のクリープデータに対し$$Omega$$法を適用し、組織観察をふまえてクリープ挙動について検討を行った。

口頭

高クロムフェライト系耐熱鋼のクリープ変形に伴うマルテンサイト組織変化に及ぼすV$$cdot$$Nb添加量の効果

吉田 悠*; 光原 昌寿*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

no journal, , 

Nb添加による旧オーステナイト粒径の微細化や、V添加によるMX等微細析出物の増加などの初期組織強化が、長時間のクリープ破断過程においてどのような効果があるのかについて明らかにすることを目的として、V$$cdot$$Nb添加量を変化させた高クロム鋼のクリープ変形に伴うマルテンサイト組織の変化について調査した。その結果、破断寸前に生じる大きな塑性変形に及ぼす初期組織の影響はほとんどないが、クリープ寿命には大きな影響があることがわかった。これらのことから、マルテンサイト組織の崩壊が始まるまでの安定性が、クリープ強度を支配していると考えることができる。

口頭

V$$cdot$$Nb添加高Crフェライト系耐熱鋼のクリープ変形に伴うマルテンサイト組織変化

吉田 悠*; 光原 昌寿*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

no journal, , 

クリープ後期での破断に至る組織変化及び破断過程に、MX(V$$cdot$$Nbの炭窒化物粒子)がどのように寄与するかについて、V$$cdot$$Nb添加量をパラメトリックに変化させた試作鋼のクリープ破断材に対するTEMによる観察及びOIMによる結晶方位解析を実施して考察した。その結果、破断に至る大きな塑性変形の過程に及ぼす初期組織や析出物の析出状態の影響は小さいこと、さらにこれらの試作鋼のクリープ寿命はラスマルテンサイト組織の崩壊が始まるまでの組織安定性に支配されることなどを見通した。

口頭

V$$cdot$$Nb添加高Crフェライト系耐熱鋼の強化機構と$$Omega$$値の相関

吉田 悠*; 光原 昌寿*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

no journal, , 

高クロムフェライト系耐熱鋼の$$Omega$$値の変化に及ぼすにおける析出強化元素量の影響を理解するため、V$$cdot$$Nbの添加量を調整した10Crフェライト鋼について$$Omega$$法によるクリープ曲線解析と組織観察を行った。その結果、Nb添加による強化はラス内の微細析出物による転位運動の抑制によること、V添加による強化はラス境界を被覆する析出物によるラス境界の移動の抑制によること、複合添加による強化はこれらの加算により説明できることなどを明らかにした。

口頭

フェライト系耐熱鋼の$$Omega$$値に及ぼす微細構造の影響

光原 昌寿*; 吉田 悠*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

no journal, , 

MX型析出物の構成元素であるVとNbを添加した高Crフェライト系耐熱鋼において、V及びNb添加量による組織の微細構造変化を調査し、微細構造の変化に対応した$$Omega$$値の遷移から、添加元素によるクリープ強化が$$Omega$$値に及ぼす影響について考察した。その結果、V添加によりラス境界上の塊状及びフィルム状の析出物がラス境界の移動を抑制することによって、一方、Nb添加によりラス内の微細な析出物による転位運動の阻害によって、それぞれクリープ強度が向上していることが明らかになった。また、VとNbの複合添加の場合、それぞれの強化元素による強化の加算が成り立つことがわかった。

口頭

Effect of Vanadium and Niobium on creep strength in 10% Chromium steel analyzed by STEM-EDS

光原 昌寿*; 吉田 悠*; 池田 賢一*; 中島 英治*; 若井 隆純

no journal, , 

10Cr鋼のクリープ強度に及ぼすバナジウムとニオブの影響を調べた。バナジウムとニオブの添加量を変えた11種類の試作材を準備し、それらのクリープ変形挙動から、閾応力を推定した。STEM-EDSによって析出物の分布状態を調べた。ラス内に析出物は見られなかった0.06%バナジウム添加材では、クリープ強度の増加はわずかであり、このことはラス内の析出物によって強化されなかったことを示している。バナジウム添加材においてラス境界に見られたクロムとバナジウムを含有する塊状及び膜状の析出物は、ラス境界が移動するのを妨げる。この効果は、バナジウム添加鋼の強化メカニズムである。ニオブ単独添加の場合、ラス内の微細析出物による分散強化により、クリープ強度が向上することがわかった。閾応力は、析出物間隔から定量的に評価された。評価された閾応力は、クリープ変形挙動から得られる値と一致した。これらの結果から、バナジウムとニオブにはクリープ強度を改善する役割がそれぞれあることがわかった。バナジウムとニオブ複合添加鋼で、クリープ強度への影響は各元素による影響、すなわち、ラス境界移動の抑制とラス内の転位のピン止めの和として説明できる。

45 件中 1件目~20件目を表示