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論文

Aspect-ratio-dependent phase transitions and concentration fluctuations in aqueous colloidal dispersions of charged platelike particles

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治

Physical Review E, 85(1), p.011403_1 - 011403_15, 2012/01

 被引用回数:21 パーセンタイル:75.26(Physics, Fluids & Plasmas)

電荷を帯びた板状のニオブ酸化物のコロイド水溶液の相転移を中性子小角散乱及びX線小角散乱により詳細に調査した。その結果、(1)コロイド水溶液はコロイド粒子の体積分率を0.01に固定した場合、広いアスペクト比において等方相と液晶相に相分離すること。(2)アスペクト比を大きくすることにより、粒子間隔の秩序性が著しく高くなること。(3)液晶相において著しい濃度ゆらぎが観測されたこと。これは従来の分子からなる液晶では予期できないことだが、今回の対象である板状のコロイド粒子では起こり得ることである。というようなさまざまな新規性を明らかにした。

論文

Hierarchical structure of niobate nanosheets in aqueous solution

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

Journal of Applied Crystallography, 40(s1), p.s101 - s105, 2007/04

 被引用回数:22 パーセンタイル:86.22(Chemistry, Multidisciplinary)

中性子,X線を使った超小角散乱,小角散乱法を相補的に活用し1nmから10$$mu$$mの5桁に渡る空間スケールを横断的に観察することで、層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中で剥離して得られるナノシート(厚み1.6nm)が形成する液晶構造、及びその構造階層性を解明した。本研究ではナノシートサイズを数100nmから数$$mu$$mに制御し、シートサイズが液晶の階層構造に及ぼす影響について以下の点を明らかにした。シートサイズより小さな100nm$$sim$$数nmの小角散乱の空間スケールでは、ナノシートが形成するラメラ状積層構造が観察された。ここではシート間距離、また積層構造の秩序性はシートサイズに大きく依存することが明らかとなった。一方、数100nm$$sim$$10$$mu$$mの超小角散乱の空間スケールではナノシートと溶媒である水との間の濃度揺らぎに起因するフラクタル構造の存在を確認した。またこのフラクタル構造はシートサイズに依存しないことが明らかとなった。これらの液晶構造の階層性は、従来の光学顕微鏡などの巨視的観察では得ることのできない知見であり本国際会議で口頭発表する。

口頭

中性子小角散乱によるニオブ酸ナノシート液晶の構造解析

宮元 展義; 山口 大輔; 中戸 晃之*; 小泉 智; 橋本 竹治

no journal, , 

本研究では超小角及び小角中性子散乱(USANS及びSANS)及び超小角X線散乱(USAXS)によりナノシート液晶の観察を行い、ナノシートの平均サイズL及び濃度$$Phi$$の関数として液晶構造が変化する様子を明らかにした。K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$単結晶をプロピルアンモニウムと反応後、水で繰り返し洗浄することでナノシートゾルを得た。このゾルを10-180分間超音波処理し、適当に希釈することで、L及び$$Phi$$の異なる一連の試料を得た。散乱曲線のq$$>$$0.1nm$$^{-1}$$の領域では、液晶のラメラ構造に起因するピークが確認された。面間隔はLには依存せず約40nmであったが、$$Phi$$の減少とともに増加した。一方0.01nm$$^{-1}$$$$<$$q$$<$$0.1nm$$^{-1}$$の領域では、ナノシート一枚の形状を反映するため、散乱はLによって大きく異なった。q$$<$$0.01nm$$^{-1}$$の領域ではLに対する依存性は見られなくなり、q$$^{-2.5}$$のベキで立ち上がる散乱が観察された。これは、Lに依存しないフラクタル的な液晶ドメイン構造の存在を示している。

口頭

ニオブ酸化物ナノシート溶液の構造解析

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

no journal, , 

層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中に剥離して分散させた状態(このとき剥離した1枚1枚の結晶をナノシートと呼ぶ)を中性子及びX線小角散乱により幅広い波数(q)空間にわたって観察した。K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$ナノシートはシート1枚の厚み(約1.9nm)に対して、辺の長さ(以下平均粒径と記述する)が数100から数1000倍にも達し、その異方的な形状を反映して液晶性を示すことが知られている。このように極端に大きなアスペクト比(シートの平均粒径と厚みの比)は他の粘土鉱物のナノシート等には見られない特徴であり、本研究では、ナノシートのアスペクト比、及び濃度をパラメータとして水分散溶液の凝集構造を系統的に調べた。その結果、これまで液晶相と考えられていた濃度領域でも、溶媒である水はナノシートを均一には膨潤しておらず、水リッチな領域とナノシートリッチな領域が共存し、それらが不均一な構造を形成していることがわかった。この不均一な構造はフラクタル構造となっており、-2.5のべき指数を示した。ナノシートのアスペクト比は液晶を形成しているナノシートの近距離における秩序度には強い影響を及ぼすが、ナノシート液晶相と水リッチ相によって形成されるフラクタル構造にまではその影響が及んでいないことが明らかとなった。

口頭

酸化ニオブナノシート液晶の構造解析,1

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

no journal, , 

中性子,X線を用いた超小角散乱,小角散乱法を相補的に活用し1nmから10$$mu$$mにわたる空間スケールを横断的に観察することで、層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中で剥離して得られるナノシート(厚み1.6nm)が形成する液晶構造、及びその構造階層性を解明した。小角散乱が示す散乱極大により、ナノシートがラメラ状積層構造を形成していることが確認された。また散乱極大の波数位置からナノシート粒子間に存在している水の量を求めた。その結果、ナノシートは溶媒である水により理想的に(均一に)膨潤されているのではなく、約3割の水はナノシートの膨潤に寄与していないことが明らかとなった。この膨潤に関与していない水はより大きな空間スケールで系を観察したときに見られた濃度揺らぎの起源となっているものと考えられる。事実、超小角散乱領域において観察されたフラクタル構造より評価された濃度揺らぎの起源となっている水の量は約3割であり、小角散乱の観測結果と見事に一致した。この結果により、ナノシートが水中で形成している階層構造に関してほぼ完全な理解が得られたものと思われる。

口頭

ニオブ酸化物ナノシートの水分散コロイド溶液における階層構造

山口 大輔; 宮元 展義; 小泉 智; 中戸 晃之*; 眞山 博幸*; 辻井 薫*; 橋本 竹治

no journal, , 

中性子,X線を使った超小角散乱,小角散乱法を相補的に活用し1nmから10$$mu$$mの5桁に渡る空間スケールを横断的に観察することで、層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を水中で剥離して得られるナノシート(厚み1.6nm)が形成する液晶構造、及びその構造階層性を解明した。また、ニオブ酸化物ナノシートのコロイド状態と類似したフラクタル構造を有すると考えられる、ポーラスシリカの構造を原子力機構所属の中性子小角散乱装置SANS-J-IIに新たに導入された集光型デバイスを活用して観察した。その結果、ポーラスシリカとニオブ酸化物ナノシートのコロイド状態は同程度のフラクタル次元を有することが確認され、これまで困難であったコロイド状態におけるナノシートの空間分布の可視化という問題に対し、ポーラスシリカの顕微鏡観察との対比という方法により解決の糸口をつかんだので、その成果についても報告する。

口頭

2次元の形状を有する粒子系の構造観察

山口 大輔; 宮元 展義*; 小泉 智; 橋本 竹治; 中戸 晃之*; 眞山 博幸*; 辻井 薫*

no journal, , 

異なる2つの物質のシート状粒子が形成する階層構造を中性子超小角・小角散乱法を用いて概観することにより、その相違点・類似点を包括的に論じた。得られた以下の結果について、高分子学会において口頭発表を行う。研究対象の第1の系は層状ニオブ酸結晶であるK$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を単位層(以下、これをナノシートと称する)に剥離し、水中に分散させた、ナノシートコロイドであり、これはナノシートが極めて大きな異方性を有するために液晶相が現れる。第2の系はワックスの一種であり、また超撥水表面を形成することでも知られているアルキルケテンダイマー(AKD)のリン片状結晶をテンプレートに用いて作製したシリカ多孔体である。これら2つの系において現れる階層構造はともに次のような特徴を有する。(1)近接する粒子間には(位置)の相関があり、その相関に起因した散乱極大が現れる。(2)さらに大きな空間スケールにおいては、散乱極大を与えるような構造は現れず、代わってフラクタル的な構造が現れる。

口頭

ニオブ酸化物ナノシートコロイド懸濁液におけるシートの平均粒径と構造の関係

山口 大輔; 宮元 展義*; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

no journal, , 

層状ニオブ酸化物結晶K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$を単位層に剥離することにより作製したナノシートコロイド懸濁液において、ナノシートの形状とコロイドの構造との相関を求めた。板状粒子からなるコロイドとしては粘土鉱物の一種であるラポナイトなどがよく知られており、これまでに多くの研究例があるが、本研究の対象であるK$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$ナノシートは、シート1枚の厚み(約1.9nm)に対して一辺の長さ(これを平均粒径と称する)が数百から数千倍にも達する極めて異方性の大きな板状粒子であり、このように極端に大きなアスペクト比(平均粒径と厚みの比)を有することは粘土鉱物ナノシートには見られない特徴である(ラポナイトのアスペクト比は10:1)。本研究では、ナノシートのアスペクト比、濃度をパラメータとしてコロイドの構造を中性子小角散乱測定により系統的に調べ、アスペクト比がコロイドの構造を決定する重要な因子であることを明らかにした。これはアスペクト比の小さな粒子しか得られない粘土鉱物ナノシートコロイドでは重要視されてこなかった問題であり、本研究とこれまでの粘土鉱物ナノシートコロイド系との研究結果との比較により多くの新たな知見が得られたので学会発表を行う。

口頭

ニオブ酸化物ナノシートコロイドの粒径と粒子間隔の制御

山口 大輔; 宮元 展義*; 小泉 智; 中戸 晃之*; 橋本 竹治

no journal, , 

強相関超分子系の階層構造研究の一環として、ニオブ酸化物ナノシート(物質名K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$)における液晶性の発現機構を詳細に調べた。ナノシートは厚み(結晶の単位層に相当)が一定値(1.8nm)であるのに対し、それと垂直方向の広がり(以下粒子径と記述)を数十$$mu$$mから数百nmの範囲で制御可能である。種々の平均粒子径を有するナノシートコロイド溶液の液晶性を小角中性子散乱法により評価し、平均粒子径が1$$mu$$m以上の場合にはシート粒子の配向に関する秩序(nematic構造)が優先的に発現する一方、平均粒子径が1$$mu$$m以下では粒子の配置に関する秩序(すなわち、規則的なシート間間隔)が優先的に発現することを解明した。この成果は構造が物性(液晶性)をコントロールしている例として非常に興味深い。

口頭

Formation of liquid crystalline phases in colloidal suspensions of K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$ nanosheet

山口 大輔; 宮元 展義*; 小泉 智; 中戸 晃之*; 八木 直人*; 橋本 竹治

no journal, , 

ニオブ酸化物K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$は本田-藤嶋効果により、太陽光から水素を製造する光触媒として、燃料電池技術開発の分野においても注目を集めている物質である。このK$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$層状結晶を単位層に剥離させて得られるナノシートコロイドにおいて、小角散乱法(中性子・X線)を用いて構造形成に関する基礎研究を行い、以下の新しい現象を発見したので本国際会議において発表を行う。(1)ナノシートの体積分率($$phi$$)を0.01に固定し、シートの平均粒径(D)とコロイドの構造との関係を調査した。この濃度($$phi$$=0.01)ではコロイドは常に液晶相と等方相の共存状態を形成したが、共存する液晶相の構造は、D$$>$$1$$mu$$mではネマチック相が現れ、D$$<$$1$$mu$$mでラメラ相に転移した。ナノシートのような板状粒子でこの転移が実験的に確認されたことは過去にほとんど例がない。(2)一方、ナノシートの平均粒径を0.65$$mu$$mに固定し、ナノシートの体積分率($$phi$$)とコロイドの構造との関係を調査した。$$phi$$=0.01-0.025の濃度領域において、前述の等方相とラメラ相の共存状態が現れた。このとき等方相とラメラ相は上下2相に完全に相分離したが、ピーク位置から見積られるナノシート粒子間の間隔(d)は等方相とラメラ相でほぼ等しかった。他方dは$$phi$$に対しては明確な依存性を示し、$$phi$$が0.01から0.025まで変化する間にdは約1/2に減少した。これは相分離における「梃子の法則」では説明できない現象と考えられ、非常に興味深い。

口頭

ニオブ酸化物(K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$)ナノシートコロイドが示す液晶相挙動に関する研究

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 八木 直人*; 太田 昇*; 橋本 竹治

no journal, , 

板状粒子のコロイドの研究の歴史は古く、さまざまな物質系において研究の蓄積がこれまでになされてきている。例えば粘土鉱物はその代表的な例の一つである。しかしなお完全な理解が得られているとは言い難く、最近でも板状粒子の形状を精密に制御した系で形成される液晶構造に再び注目が集まっている。板状粒子の場合、球状とは異なり粒子自体が異方性を備えているため、配向により多様な液晶を自己組織化することが可能である。本研究では光触媒反応を示す機能性物質としてよく知られている層状ニオブ酸化物K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$の単結晶が極めて大きな異方性を保持したまま、単位層に剥離しうることを利用して、厚みが1.8nmと非常によく揃っているのに対し、超音波によってナノシートを破砕するという操作により粒径を100nmから数$$mu$$mの広い範囲で制御したナノシート(単位層)を水中に分散させたコロイドの構造を調べた。その結果、平均粒径が(1)980nm以上ではネマチック相が出現するのに対し、平均粒径が(2)650nmにまで下がった粒子から調製した試料においてはラメラ相という異なる構造が発現した。板状粒子のコロイドの系で平均粒径の違いだけで異なる液晶構造が観察されたことは、実験的にはこれまであまり例がなく、非常に興味深い結果である。

口頭

Interparticle distance between the sheet-like niobate particles in the lamellar-forming colloidal dispersion

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治

no journal, , 

光触媒反応を示す機能性物質としてよく知られている層状ニオブ酸化物K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$の単結晶は極めて大きな異方性を保持したまま、単位層に剥離する。単位層は厚みが約1.8nmであるのに対して、面内方向の広がり(粒径)が数$$mu$$mにも及び、極めて薄いシート状とみなせるためナノシートと呼ばれる。また超音波によってナノシートを破砕するという操作により粒径を100nmから数$$mu$$mの範囲で制御することができる。粒径を約500nmに制御したナノシートを水中に分散させたコロイド溶液では、ある濃度範囲においてラメラ構造を有する液晶相とナノシートがランダムに配向し一定間隔に並ぶ等方相とが共存した。両相のシート間隔を高さ方向に沿って詳細に調べることにより、構造形成に関する重力の影響を考察した。その結果、相の形成に関して重力の影響は支配的でないと結論づけた。

口頭

小角中性子散乱及び小角X線散乱によるナノシートコロイドの観察

山口 大輔; 宮元 展義*; 藤田 貴子*; 中戸 晃之*; 小泉 智; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治*

no journal, , 

光触媒反応を示す機能物質である層状ニオブ酸化物(K$$_{4}$$Nb$$_{6}$$O$$_{17}$$)を水中で単位層に剥離させたコロイドの構造に関して、中性子及び放射光X線小角散乱から得られた結果を報告する。成果の主たる内容は、(1)単位層に剥離したシート状のニオブ酸化物粒子(以下、ナノシートと記述)の粒子間隔の秩序性は、ナノシートの粒径により、劇的に変化する。粒径が1000nm以上の場合には、配向性は著しいものの、粒子間隔の秩序性には乏しい。一方、粒子径が1000nm以下の場合には、粒子間隔の秩序性は著しく高くなる。(2)ナノシートの間隔は、水中でシートが均一に分散していると仮定した場合の粒子間隔の距離に比べ、異常に小さい。その結果、ナノシート間には常に引力が働いており、系には濃度ゆらぎが存在すると結論される。(3)コロイドから得られる散乱ピークの詳細な解析から、ピークは形状が異方的なだけでなく、異方的に減衰することも明らかとなった。これら3つの実験事実はコロイド系では、過去にほとんど報告がなされていない事象であり、中性子及び放射光X線小角散乱という手法の寄与が大きい。

口頭

Anisotropic shape and power law behavior of the scattering peak observed on the layered phase of colloidal platelike particles

山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋

no journal, , 

板状粒子コロイドであるニオブ酸化物が剥離して生成する単層(以下、ナノシートと記述)が水中に分散して形成する層状構造から発現する異方的な散乱ピークについて詳細な解析を行った結果を報告する。実験から得られている散乱ピークをナノシートが周期的に配列している法線方向(q$$_{z}$$)とそれに垂直な方向(q$$_{x}$$)とに分離して解析し、q$$_{x}$$方向のピーク強度の減小がq$$_{z}$$方向の減小よりも約2倍大きいことを見いだした。これは、シートの曲げ弾性率と圧縮弾性率の関係から、理論的にも予測されている。本研究では、理論式を計算機で積分することにより、2次元の散乱関数を数値的に求め、実験結果との比較を検討した。そして少なくとも定性的には、両者が同様の散乱挙動を示すことを確認した。

口頭

板状コロイドによって形成されるラメラ状構造の小角散乱パターンの解析

山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋*

no journal, , 

液晶のスメクチック相に関する構造解析は、散乱法によるものに限っても、過去に多くの研究報告がなされている。液晶が真の長距離秩序を持たないという前提から、得られる散乱ピークに関して、その減衰挙動が、長らく議論の的になってきた。特にCaill$'e$によって計算された散乱関数の漸近挙動の論文にある、スメクチック相における、ピークの減衰のべき指数の予測の検証が精力的に行われている。既存の実験系では、スメクチック相を構成する分子の位置のゆらぎとともに配向のゆらぎも大きくなり、層の積層方向(qz方向)とその垂直方向(qx方向)に分けてピークの減衰の解析を行うことが困難であったためか、このような解析の報告例はほとんどない。今回、ニオブ酸化物の層状結晶を剥離させて単層ごとに水中に分散させた結果、自己集合して形成した積層構造を放射光X線のマイクロビームを用いて観察すると、極めて配向度の高い散乱パターンを示したため、qz方向とqx方向に分けてピークの減衰の解析を行うことが可能となった。解析の結果は理論の予測と一致する傾向を示した。

口頭

高度に配向した無機シート状粒子の散乱挙動

山口 大輔; 宮元 展義*; 中戸 晃之*; 小泉 智*; 太田 昇*; 八木 直人*; 橋本 竹治; 川勝 年洋

no journal, , 

スメクチック液晶相に関して、真の長距離秩序が存在しないことから、それが示す散乱は(3次元)結晶のBragg散乱とは異なり、ピーク中心からの散乱ベクトル(q)の増加とともに強度が異方的なべき乗則に従って減衰することが調和近似の理論展開によって定式化されている。この実験による検証として、過去に棒状分子(CBOOA or 8OCB)サーモトロピック液晶や、界面活性剤が形成するラメラリオトロピック液晶において観察された異方的な散乱パターンの解析が報告されている。今回、上記の系とは異なり、極めて大きなアスペクト比を有するシート状粒子(1.6nmの厚さ(d)に対し、シート面内の平均粒径(L)が650nm)のコロイド分散系において現れる層状構造の散乱に対し、粒子の積層方向(散乱ベクトルの座標系でqz方向とする)とそれに直角な(qx)方向に分けて解析を行った。その結果、理論が予測する異方的なべき乗則が観測され、解析により、シートの曲げ弾性、およびシートの積層に関する圧縮弾性率を評価し、散乱パターン上の配向の乱れと関連づけて議論したので、発表する。

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