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論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:30 パーセンタイル:96.87(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

論文

Development of a bunch-width monitor for low-intensity muon beam below a few MeV

須江 祐貴*; 四塚 麻衣*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; 北村 遼; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 23(2), p.022804_1 - 022804_7, 2020/02

低エネルギー、低インテンシティーミューオンビームのビーム進行方向のバンチ幅を測定するための破壊的モニターを開発した。このバンチ幅モニター(BWM)は、1つずつのミューオンを高い分解能で測定するためにマイクロチャンネルプレートを用いている。それに加え、タイミングウオークを抑制するために、コンスタントフラクションディスクリミネータ回路を用いている。時間分解能は精密パルスレーザーを用いて65psと測定された。この分解能は、J-PARC E34実験で要求される性能を満たしている。我々は、このBWMを用いて、高周波四重極リニアックによって加速された負ミューオニウムイオンのバンチ幅を測定した。バンチ幅54$$pm$$11nsと測定することに成功した。

論文

Negative muonium ion production with a C12A7 electride film

大谷 将士*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 的場 史朗*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 長谷川 和男; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 1350, p.012067_1 - 012067_6, 2019/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:73.65

負ミューオニウムはそのユニークな性質から様々な科学の分野で応用される可能性がある。1980年代に真空中で初めて生成されて以来、仕事関数の低い物質を用いて負ミューオニウム生成効率を高めることが議論されてきた。アルミナセメントの構成物質であるC12A7は良く知られた絶縁体であるが、電子をドープすることで導体として振舞うことが近年発見された。このC12A7エレクトライドは2.9eVという比較的低い仕事関数を持ち、負イオン生成効率を示すと期待されている。本論文では、従来用いていたアルミニウム、C12A7エレクトライド、さらにステンレスターゲット用いた負ミューオニウムイオン生成効率の比較について述べる。測定された生成率は10$$^{-3}$$/sであり、現状セットアップではエレクトライドにおいても大きな生成率向上は確認されず、表面状態をより注意深く整える必要であることが推定される。また、生成された負ミューオニウムの平均エネルギーに材質依存はなく、0.2$$pm$$0.1keVであった。

論文

ミューオン高周波加速のための高時間分解能バンチ長測定

須江 祐貴*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 四塚 麻衣*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 下村 浩一郎*; 二ツ川 健太*; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.55 - 60, 2019/07

本論文では、RFQによって89keVまで加速されたミューオンのバンチ長測定について述べる。ミューオンの性質の詳細測定のための、4種類の加速構造を持つリニアックがJ-PARCにおいて開発中である。2017年に、RFQを用いたミューオン加速の実証と横方向プロファイル測定が行われた。次の課題は、次段の加速器のアクセプタンスとビーム整合するために必要な縦方向のビームモニタである。このために、マイクロチャンネルプレートを用いた新しい縦方向ビームモニタを開発中である。このモニタは加速周波数324MHzの1%に相当する時間分解能である30から40psを目標にしている。2018年10月に、RFQによって89keVまで加速された負ミューオニウムイオンのバンチ長測定に成功した。測定されたバンチ長は、0.54$$pm$$0.13nsであった。

論文

J-PARC E34 muon g-2/EDM実験; 低エミッタンスミューオンビーム実現に向けた高時間分解能縦方向ビームプロファイルモニターの開発

四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 居波 賢二*; 大谷 将士*; 河村 成肇*; 北村 遼; 近藤 恭弘; 齊藤 直人; 下村 浩一郎*; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.814 - 817, 2019/07

ミューオンの異常磁気能率(g-2)は新物理の兆候が期待されている物理量であり、実験値と標準理論の予測値の間には現在3$$sigma$$以上の乖離が確認されている。J-PARC E34実験では独自の手法による精密測定を目指しており、主要な系統誤差を削減するために低エミッタンスビームを使用する。これは、熱エネルギーまで冷却したミューオンを、速度に応じた複数段階の線形加速器を用い212MeVまで再加速することによって生成する。実験の要求から加速中のエミッタンス成長を抑える必要があるため設計値実現には異なる加速器間でのビームマッチングが重要であり、実際のビームプロファイル測定に基づいて行われる必要がある。時間方向の測定に使用するモニターには、加速位相の1%である30$$sim$$40psに相当する精度が要求されている。また、イオン源開発初期のビーム強度が低い段階でも使用可能でなければならないため、ミューオン1つに対して感度を持つ必要がある。この2つの要求を満たすため、高い感度を持つマイクロチャンネルプレートと、波高依存性の削減により高時間分解能の達成が可能であるCFD回路を用いたモニターの開発を行った。また、性能評価のためにテストベンチの構築を行い、ピコ秒パルスレーザーをMCP表面に照射した際に起こる光電効果によって生成した光電子を用い、時間分解能65psの評価値を得た。本発表では、テストベンチによるモニターの性能評価結果を報告する。

論文

Development of the longitudinal beam monitor with high time resolution for a muon linac in the J-PARC E34 experiment

四塚 麻衣*; 飯嶋 徹*; 居波 賢二*; 須江 祐貴*; 飯沼 裕美*; 中沢 雄河*; 齊藤 直人; 長谷川 和男; 近藤 恭弘; 北村 遼; et al.

Proceedings of 10th International Particle Accelerator Conference (IPAC '19) (Internet), p.2571 - 2574, 2019/06

J-PARC E34実験はミューオンの異常磁気モーメントと電気双極子モーメントの高精度測定を目標にしている。この実験では、室温で生成されたミューオニウムをレーザー共鳴方でイオン化した超低速ミューオンを多段のリニアックで加速したミューオンビームを用いる。実験の要請を満たすには加速中のエミッタンス増大を抑えることが必要である。エミッタンス増大の主要な要因の一つは異なった加速構造間でのビームの不整合であるので、これらを測定するための縦横両方向のビームモニタが重要である。このうち、324MHzの加速構造の縦方向測定を行うモニタは、その加速周期の1%の時間分解能が要求される。さらに、ビーム調整段階でのミューオンビーム強度が非常に低いので、ミューオン1つに対する感度が必要である。これらの要求を実現するために、我々はマイクロチャンネルプレートを用いた縦方向ビームモニタを開発している。テストベンチでの分解能評価では、65psを達成した。さらに、RFQを用いたビーム試験で、縦方向バンチ長を測定することに成功した。さらに精度を高めるための改良も計画中である。本論文ではこの縦方向ビームモニタのテストベンチでの性能評価について述べる。

論文

The Surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.

Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04

 被引用回数:233 パーセンタイル:99.74(Multidisciplinary Sciences)

小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。

論文

Muon profile measurement after acceleration with a radio-frequency quadrupole linac

大谷 将士*; 須江 祐貴*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 河村 成肇*; 三部 勉*; 三宅 康博*; 下村 浩一郎*; 山崎 高幸*; 飯嶋 徹*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 1067(5), p.052012_1 - 052012_7, 2018/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:47.41

RFQによって加速されたミューオンのプロファイル測定を行った。正ミューオンをアルミデグレータに入射し、負ミューオニウムを生成する。加速された負ミューオニウムはMCPとCCDカメラで構成されるプロファイルモニタに輸送される。測定された垂直方向のプロファイルはシミュレーションとよく一致した。このプロファイル測定はJ-PARCにおけるミューオン異常磁気モーメント測定への重要な一里塚となる。

論文

First muon acceleration using a radio-frequency accelerator

Bae, S.*; Choi, H.*; Choi, S.*; 深尾 祥紀*; 二ツ川 健太*; 長谷川 和男; 飯嶋 徹*; 飯沼 裕美*; 石田 勝彦*; 河村 成肇*; et al.

Physical Review Accelerators and Beams (Internet), 21(5), p.050101_1 - 050101_6, 2018/05

 被引用回数:15 パーセンタイル:78.31(Physics, Nuclear)

ミューオンがRF加速器によって初めて加速された。正ミューオンと電子の束縛状態である負ミューオニウムをアルミ標的中での電子獲得反応によって生成し、静電加速器により初期加速する。それを高周波四重極加速空洞(RFQ)によって89keVまで加速した。加速された負ミューオニウムは、偏向電磁石による運動量の測定と飛行時間により同定された。このコンパクトなミューオン加速器は、素粒子物理や物性物理などのミューオン加速器の様々な応用への第一歩である。

論文

High-resolution Compton cameras based on Si/CdTe double-sided strip detectors

小高 裕和*; 一戸 悠人*; 武田 伸一郎*; 福山 太郎*; 萩野 浩一*; 齋藤 新也*; 佐藤 有*; 佐藤 悟朗*; 渡辺 伸*; 国分 紀秀*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 695, p.179 - 183, 2012/12

 被引用回数:22 パーセンタイル:84.08(Instruments & Instrumentation)

Si/CdTe半導体両面ストリップ検出器(DSD)を用いた新しいコンプトンカメラの開発を行った。このカメラは、各面において電極が128ストリップ(250$$mu$$mピッチ)で分割されている、厚さ500$$mu$$mのSi-DSDと4層の厚さ750$$mu$$mのCdTe-DSDから成り、ファインピッチのDSDを4mm間隔で積層配置することで、高角度分解能(356keVで4.5度、662keVで3.5度)を有しかつ小型な装置を実現している。許容できる検出効率を保ちつつこのような高解像度を得るために、コンプトン散乱連続スペクトルを用いたエネルギー較正法と、CdTe-DSD内の深度計測を用いたデータ処理法を新たに試みた。さらに、同時マルチエネルギーイメージングの結果を用いて、カメラの撮像能力について詳細な検討を行った。

論文

Applications and imaging techniques of a Si/CdTe Compton $$gamma$$-ray camera

武田 伸一郎*; 一戸 悠人*; 萩野 浩一*; 小高 裕和*; 湯浅 孝行*; 石川 真之介*; 福山 太郎*; 齋藤 新也*; 佐藤 有*; 佐藤 悟朗*; et al.

Physics Procedia, 37, p.859 - 866, 2012/10

 被引用回数:22 パーセンタイル:98.45

ASTRO-Hミッションのために開発されたSi/CdTe半導体両面ストリップ検出器(DSD)を利用したコンプトンカメラを用い、放射線ホットスポットのモニタリングの実行可能性チェックを目的とした複数放射線源の画像化実験を行った。本装置は半導体検出器によって与えられた良好なエネルギー分解能により、既に商業的な画像処理システムが提供するホットスポットの画像可能力に加え、複数の放射性同位元素を同定する能力を有する。今回の実験では、$$^{133}$$Ba(356keV), $$^{22}$$Na(511keV)及び$$^{137}$$Cs(662keV)の三放射性同位元素を同時に測定し、これらの画像化に成功した。5つの検出器モジュール(有効面積: 1.7$$times$$10$$^{-3}$$cm$$^2$$)を積み重ねることによって、662keVの$$gamma$$線に対し、検出効率1.68$$times$$10$$^{-4}$$、及び、3.8度の角度分解能を確認した。本装置は、より多くの検出器モジュールをスタックすることにより、さらに大きな検出効率を達成することが可能である。

報告書

核破砕中性子源使用済み機器の保守; モデレータ・反射体,陽子ビーム窓

勅使河原 誠; 木下 秀孝; 涌井 隆; 明午 伸一郎; 関 正和; 原田 正英; 伊藤 学; 鈴木 徹; 池崎 清美; 前川 藤夫; et al.

JAEA-Technology 2012-024, 303 Pages, 2012/07

JAEA-Technology-2012-024.pdf:46.04MB

J-PARC構成施設のひとつ核破砕中性子源である物質・生命科学実験施設(MLF)では、中性子を発生するため3GeVまで加速された陽子ビームが、水銀ターゲットに入射する。高エネルギーの陽子や中性子に晒された機器(ターゲット容器,モデレータ,反射体及び陽子ビーム窓)は、照射損傷を受けるため、定期的な交換保守を必要とする。使用済み機器は高度に放射化され、遠隔による交換保守が必要となる。使用済みの機器の交換保守が行える保守シナリオを構築し、必要な設備をホットセル内及びMLF内に導入した。保守シナリオの整合性を確認するため実機を用いて予備試験を行った。本報告書では、使用済み機器(モデレータ・反射体,陽子ビーム窓を対象)について、予備試験を通して得られた知見をもとに、使用済み機器の取り扱いに反映することを目的とし、交換保守に関する問題点と解決策等を報告する。

論文

Experimental results of the $$gamma$$-ray imaging capability with a Si/CdTe semiconductor Compton camera

武田 伸一郎*; 青野 博之*; 奥山 翔*; 石川 真之介*; 小高 裕和*; 渡辺 伸*; 国分 紀秀*; 高橋 忠幸*; 中澤 知洋*; 田島 宏康*; et al.

IEEE Transactions on Nuclear Science, 56(3), p.783 - 790, 2009/06

 被引用回数:54 パーセンタイル:96.14(Engineering, Electrical & Electronic)

A semiconductor Compton camera that combines silicon (Si) and Cadmium Telluride (CdTe) detectors was developed, and its imaging capability was examined with various kinds of $$gamma$$-ray targets such as a point source, arranged point sources and an extended source. The camera consists of one double-sided Si strip detector and four layers of CdTe pad detectors, and was designed to minimize the distance between a scatterer and the target. This is because the spatial resolution with Compton imaging improves as the target approaches the scatterer. This new camera realizes a minimum distance of 25 mm. By placing the target at a distance of 30 mm from the detector, resolving power better than 3 mm was demonstrated experimentally for a 364 keV ($$^{131}$$I) $$gamma$$-ray. Positional determination with accuracy of 1 mm was also demonstrated. As a deconvolution method, we selected the iteration algorithm (called List-Mode Expectation-Maximizing Maximum Likelihood), and applied it to several kinds of experimental data. The Compton back projection images of the arranged point sources and an extended object were successfully deconvolved.

報告書

「もんじゅ」における実用化像実証炉心の設計検討,2

齋藤 浩介; 前田 誠一郎; 樋口 真史*; 高野 光弘*; 中沢 博明

JAEA-Technology 2006-035, 76 Pages, 2006/06

JAEA-Technology-2006-035.pdf:5.25MB

耐スエリング性に優れた酸化物分散強化型フェライト鋼(ODS鋼)を炉心材料に適用し、太径中空ペレットを用いた燃料を取替燃料として装荷し、実用化段階で想定される炉心・燃料像(取出平均燃焼度約150GWd/t,長期運転サイクル)を高速増殖原型炉「もんじゅ」で実証する構想の検討を進めている。2003年度に実施した設計検討時点からODS鋼の材料強度基準案が改訂されたことを踏まえ、その影響を把握するとともに核・熱・燃料設計の成立性に関して改めて確認した。ODS鋼の材料強度の低下に対応して被覆管強度評価の成立性が確保できるように被覆管肉厚と外径との比を増加させるように燃料仕様を見直した。これに伴って被覆管外径,運転サイクル期間等の炉心・燃料に関する基本仕様を再設定した。なお、本検討では現行の原子炉出力を維持できる127本バンドル炉心案を対象とした。核設計検討では、燃料仕様変更による燃料体積率の低減に伴う影響を受けるものの、最大線出力,燃料反応度等の主要な評価項目について設計目標を満足し、成立性が確保される見通しを確認した。熱・燃料設計では、被覆管強度評価を満足する被覆管最高温度を把握するとともに炉内出力分布を踏まえ、この被覆管最高温度を満足するように冷却材流量配分設計が可能な見通しであることを確認した。

論文

Development and demonstration of ATR-MOX fuel

安部 智之; 前田 誠一郎; 中沢 博明

Proceedings of 13th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-13), 0 Pages, 2005/05

新型転換炉(ATR: Advanced Thermal Reactor)原型炉「ふげん」は、平成15年3月に運転を終了した。25年間の運転期間中に、単一の熱中性子炉としては世界最多のMOX燃料を装荷し、世界に先駆けてプルトニウムの本格利用を果たしてきたと言える。このATR燃料の開発と実績について報告する。

論文

Admixture of excited states and ground states of a Eu$$^{3+}$$ ion in Eu$$_{3}$$Fe$$_{5}$$O$$_{12}$$ by means of magnetic circular dichroism

水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*; 安居院 あかね; 河村 直己*; 中沢 誠*

Physical Review B, 71(13), p.134416_1 - 134416_8, 2005/04

 被引用回数:14 パーセンタイル:52.2(Materials Science, Multidisciplinary)

ユーロピウムガーネットは古くから典型的な強磁性体として多くの研究がなされている物質である。この中でEuは3価となり理想的な基底状態ではEuイオンに磁気モーメントは発現しない。われわれはユーロピウムガーネットの磁気円二色性吸収分光測定を室温と低温(20K)で行い、J=0の基底状態にJ=1,2の励起状態が混成することによって生じる新たなピークを観測した。また、化合物中の内部磁場の起源についてもモデル計算を用いて検討した。

論文

Development of advanced blanket materials for a solid breeder blanket of a fusion reactor

河村 弘; 石塚 悦男; 土谷 邦彦; 中道 勝; 内田 宗範*; 山田 弘一*; 中村 和幸; 伊藤 治彦; 中沢 哲也; 高橋 平七郎*; et al.

Nuclear Fusion, 43(8), p.675 - 680, 2003/08

 被引用回数:27 パーセンタイル:62.77(Physics, Fluids & Plasmas)

核融合原型炉を実現するために、先進ブランケットの設計研究が行われている。これらの設計では、より高い発電効率を目指して冷却材温度を500$$^{circ}C$$以上としており、高温に耐え、また高中性子照射量まで使用できるブランケット材料(トリチウム増殖材料及び中性子増倍材料)の開発が求められている。本論文では、原研及び国内の大学、産業界が共同で実施してきたこれら先進ブランケット材料の開発の現状について報告する。トリチウム増殖材料に関しては、トリチウム放出特性に悪影響を及す高温での結晶粒径成長を抑制できる材料の開発として、TiO$$_{2}$$を添加したLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$に注目し、湿式造粒法による微小球の製造技術開発を実施した。この結果、固体ブランケットに用いる微小球製造に見通しが得られた。中性子増倍材料に関しては、融点が高く化学的に安定な材料としてベリリウム金属間化合物であるBe$$_{12}$$Ti等に注目し、回転電極法による微小球の製造技術開発及び特性評価を実施した。この結果、ベリリウムの含有量を化学量論値より多くすることにより、延性を増すことによって、微小球の製造に見通しが得られた。また、Be$$_{12}$$Tiはベリリウムより中性子照射によるスエリングが小さいことなど、優れた特性を有していることが明らかとなった。

論文

ATR-MOX Fuel Design and Development

前田 誠一郎; 安部 智之; 中沢 博明

Inter'l Conf.Advanced Nuclear Power(GENES4/ANP2003, 8 Pages, 2003/00

新型転換炉(ATR)原型炉「ふげん」の全運転期間において、1体の燃料破損もなく、MOX燃料集合体772体が使用された。これにより、燃料設計、品質管理等を含むJNCのMOX燃料製造技術の妥当性が実証された。実証炉向けに高度化燃料(36本型:38GWd/t)の開発が行われ、「ふげん」における定常照射試験により、FPガス放出、被覆管腐食、燃料棒伸び等の照射挙動が明らかになると共に設計の妥当性が確認された。さらに、試験炉における出力急昇試験、パルス照射試験により、過渡・事故時の照射挙動についても明らかになった。実証炉計画は中止になったものの、水炉MOX燃料の照射挙動データ等はプルサーマル燃料の開発等に貢献した。

論文

MCD studies in 2p and 3d XAS of La$$_{1-x}$$Sr$$_{x}$$CoO$$_{3}$$

水牧 仁一朗*; 吉井 賢資; 河村 直己*; 中沢 誠*

Surface Review and Letters, 9(2), p.855 - 859, 2002/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:7.78(Chemistry, Physical)

コバルトを含む強磁性ペロブスカイト酸化物La$$_{1-x}$$Sr$$_{x}$$CoO$$_{3}$$に対し、磁気円二色性(MCD)スペクトルをCoの1s及び2p吸収端、及びLaの3d吸収端で測定した。Coの3d電子の軌道磁気モーメントは、Sr置換量とともに増大した。また、Laの4f軌道はスピン編極していないが、5d電子には編極が見られた。これは、La5dとCo3d電子の混成によるものである。

報告書

地層処分におけるヨウ素含有廃棄体の溶解度及び浸出率の評価(研究概要)

柳澤 一郎*; 桂井 清道*; 泉 順*; 三枝 守幸*; 北尾 秀夫*; 都築 康男*; 根山 敦史*; 加藤 博康*; 中澤 俊之*; 岡田 賢一*

JNC TJ8400 2000-037, 61 Pages, 2000/02

JNC-TJ8400-2000-037.pdf:2.78MB

(1)天然に産出されるハロゲン元素含有鉱物であるソーダライトおよびトルマリンを対象とし溶解度測定を行った。ヨウ化ソーダライト合成物、塩化ソーダライト合成物および塩化ソーダライト天然物の溶解測定試験結果、ならび現存する塩化ソーダライトの熱力学データに基づく計算から、ソーダライトからの元素の放出は溶解度により支配されることを確認した。溶解度は、塩化物の場合は合成物$$>$$天然物、含有ハロゲン元素の観点からは合成塩化物$$>$$合成ヨウ化物の傾向があることが示された。また、合成ソーダライト中に固定化されたヨウ素は、液相中の塩化物イオンと置換されないことを実験により確認した。トルマリンについては溶解元素濃度に対するソーダライトとの比較から、ソーダライト同様に低溶解性のヨウ素固化体として期待できる可能性があることが示された。(2)低浸出率に期待する廃棄体としてアパタイトを用いた多層分散型廃棄体の浸出特性について検討を行った。廃棄体の構成要素であるゼオライト保持材、アパタイトコートされたヨウ素保持材、アパタイトマトリクス材のそれぞれの試験体を作成し、還元雰囲気環境下での浸出特性を測定し、下記の結果を得た。・ヒドロキシアパタイトコーティングを行うことにより、1ヶ月後の浸出率で、コーティングなしに比べて約4桁低いヨウ素浸出率が得られた。・マトリクス材の浸出は、Ca、P濃度については、1ヶ月時点でほぼ理論的な溶解度相当の濃度に達している。 結論として、アパタイトマトリクス材を用いることにより、低浸出率の廃棄体の可能性があることが示された。

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