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報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2022年度

國分 祐司; 中田 陽; 瀬谷 夏美; 小池 優子; 根本 正史; 飛田 慶司; 山田 椋平*; 内山 怜; 山下 大智; 永井 信嗣; et al.

JAEA-Review 2023-046, 164 Pages, 2024/03

JAEA-Review-2023-046.pdf:4.2MB

核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2022年4月から2023年3月までの間に実施した環境放射線モニタリングの結果及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものである。なお、上記の環境放射線モニタリングの結果において、2011年3月に発生した東京電力株式会社(2016年4月1日付けで東京電力ホールディングス株式会社に変更)福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質の影響が多くの項目で見られた。また、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、平常の変動幅の範囲を外れた値の評価について付録として収録した。

論文

Devil's staircase transition of the electronic structures in CeSb

黒田 健太*; 新井 陽介*; Rezaei, N.*; 國定 聡*; 櫻木 俊輔*; Alaei, M.*; 木下 雄斗*; Bareille, C.*; 野口 亮*; 中山 充大*; et al.

Nature Communications (Internet), 11, p.2888_1 - 2888_9, 2020/06

 被引用回数:20 パーセンタイル:75.49(Multidisciplinary Sciences)

Solids with competing interactions often undergo complex phase transitions. Among them, CeSb is the most famous material where a number of the distinct magnetic phases called devil's staircase appear. We observed the electronic structure evolution across the devil's staircase transitions using bulk-sensitive angle-resolved photoemission spectroscopy.

論文

Experimental determination of the topological phase diagram in Cerium monopnictides

黒田 健太*; 越智 正之*; 鈴木 博之*; 平山 元昭*; 中山 充大*; 野口 亮*; Bareille, C.*; 明比 俊太朗*; 國定 聡*; 室 隆桂之*; et al.

Physical Review Letters, 120(8), p.086402_1 - 086402_6, 2018/02

 被引用回数:50 パーセンタイル:91.96(Physics, Multidisciplinary)

We use bulk-sensitive soft X-ray angle-resolved photoemission spectroscopy and investigate bulk electronic structures of Ce monopnictides (CeX; X=P, As, Sb and Bi). By exploiting a paradigmatic study of the band structures as a function of their spin-orbit coupling (SOC), we draw the topological phase diagram of CeX and unambiguously reveal the topological phase transition from a trivial to a nontrivial regime in going from CeP to CeBi induced by the band inversion.

論文

Evaluation of SCCVII tumor cell survival in clamped and non-clamped solid tumors exposed to carbon-ion beams in comparison to X-rays

平山 亮一*; 鵜澤 玲子*; 高瀬 信宏*; 松本 孔貴*; 野口 実穂; 幸田 華奈*; 尾崎 匡邦*; 山下 慶*; Li, H.*; 加瀬 優紀*; et al.

Mutation Research; Genetic Toxicology And Environmental Mutagenesis, 756(1-2), p.146 - 151, 2013/08

 被引用回数:24 パーセンタイル:62.77(Biotechnology & Applied Microbiology)

The aim of this study was to measure the RBE (relative biological effectiveness) and OER (oxygen enhancement ratio) for survival of cells within implanted solid tumors following exposure to 290 MeV/nucleon carbon-ion beams or X-rays. Squamous cell carcinoma cells (SCCVII) were transplanted into the right hindlegs of syngeneic C3H male mice. Irradiation with either carbon-ion beams with a 6-cm spread-out Bragg peak (SOBP, at 46 and 80 keV/$$mu$$m) or X-rays was delivered to 5-mm or less diameter tumors. We defined three different oxygen statuses of the irradiated cells. Hypoxic and normoxic conditions in tumors were produced by clamping or not clamping the leg to avoid blood flow. The RBE values increased with increasing LET in SOBP beams. The OER values of carbon-ion irradiated samples were small in comparison to those of X-ray irradiated samples. However, no significant changes of the OER at proximal and distal positions within the SOBP carbon-ion beams were observed. To conclude, we found that the RBE values for cell survival increased with increasing LET and that the OER values changed little with increasing LET within the SOBP carbon-ion beams.

論文

Induction of DNA DSB and its rejoining in clamped and non-clamped tumours after exposure to carbon ion beams in comparison to X-rays

平山 亮一*; 鵜沢 玲子*; 松本 孔貴*; 野口 実穂; 加瀬 優紀*; 高瀬 信宏*; 伊藤 敦*; 小池 幸子*; 安藤 興一*; 岡安 隆一*; et al.

Radiation Protection Dosimetry, 143(2-4), p.508 - 512, 2011/02

 被引用回数:14 パーセンタイル:71.96(Environmental Sciences)

マウスの足に移植した腫瘍の上部をクランプした、又はクランプしない状態で80keV/$$mu$$mの炭素線、及びX線を照射したときのDSBの誘導、及び再結合について調べた。腫瘍のDSB生成量は定電圧電気泳動法により測定した。X線照射後のDSBのOERは1.68$$pm$$0.31で、この値は照射1時間後での変化は見られなかった(1.40$$pm$$0.26)。In situにおいて、酸素存在下でのこれらの損傷は1時間で60から70%が再結合した。炭素線とX線照射下において、DSBの誘発及び再結合の割合に違いは見られなかった。ゆえに、炭素線照射後のOER値及び再結合率はX線照射後と同じであり、炭素線のRBEは酸素存在下で1に近い値となった。In vivoにおけるDSBの収量は照射線量、酸素の状況、再結合時間に依存し、放射線の種類には依存しないと考えられる。

論文

Recent progress in the energy recovery linac project in Japan

坂中 章悟*; 明本 光生*; 青戸 智浩*; 荒川 大*; 浅岡 聖二*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; et al.

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.2338 - 2340, 2010/05

日本においてERL型放射光源を共同研究チームで提案している。電子銃,超伝導加速空洞などの要素技術開発を進めている。また、ERL技術の実証のためのコンパクトERLの建設も進めている。これら日本におけるERL技術開発の現状について報告する。

論文

Enhanced radiation-induced cell killing by Herbimycin A pre-treatment

野口 実穂; 平山 亮一*; Druzhinin, S.*; 岡安 隆一*

Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1184 - 1187, 2009/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:30.49(Chemistry, Physical)

ハービマイシンAはゲルダナマシンと同様Hsp90に結合し、Hsp90のシャペロン機能を阻害する薬剤である。Hsp90は自身のシャペロン活性により他のタンパク質の安定化を維持する働きをもち、癌細胞の成長や生存に重要な役割を果たしている。放射線照射に応答するタンパク質もHsp90により機能的に安定化されていることが知られている。そこで、本研究ではハービマイシンAが癌細胞の放射線感受性に影響を与えるかどうか、さらに放射線感受性の増強に関与する細胞内メカニズムを明らかにするため、実験を行った。特に放射線感受性のメカニズムとして、放射線誘発細胞死の主原因であるDNA二本鎖切断(DSB)とその修復について調べた。コロニー形成法により求めた生存率から、ハービマイシンAは癌細胞の放射線感受性を増強することが明らかになった。また、定電圧電気泳動法によりDSBの修復の経時的変化を調べたところ、ハービマイシンAを照射前に加えたほうが、DSBの修復効率が低下することが明らかになった。以上の結果から、ハービマイシンAは放射線誘発DSBの修復を阻害し、放射線感受性の増強を引き起こすことがわかった。ハービマイシンAと放射線併用は癌治療の新しい治療法として非常に有効であることが示された。

論文

Radioprotection by DMSO in nitrogen-saturated mammalian cells exposed to helium ion beams

平山 亮一*; 松本 孔貴*; 加瀬 優紀*; 野口 実穂; 安藤 興一*; 伊藤 敦*; 岡安 隆一*; 古澤 佳也*

Radiation Physics and Chemistry, 78(12), p.1175 - 1178, 2009/12

 被引用回数:12 パーセンタイル:62.36(Chemistry, Physical)

低酸素下での粒子線照射によって生じるOHラジカルが介在する間接効果の寄与をラジカルスカベンジャーを用いて測定した。DMSO存在下、及び非存在下で、V79細胞に150MeV/nucleonのヘリウムイオンビームをLET2.2KeV/mmで照射し、コロニー形成法により生存率を決定した。低酸素下による細胞死への間接効果の寄与は約52%であった。われわれは低酸素下においてOHラジカルの介在する間接効果は全効果のおおよそ半分になると結論づけた。

論文

Contributions of direct and indirect actions in cell killing by high-LET radiations

平山 亮一*; 伊藤 敦*; 冨田 雅典*; 塚田 照代*; 谷田貝 文夫*; 野口 実穂; 松本 孔貴*; 加瀬 優紀*; 安藤 興一*; 岡安 隆一*; et al.

Radiation Research, 171(2), p.212 - 218, 2009/02

 被引用回数:118 パーセンタイル:95.59(Biology)

放射線の生物効果はDNAの損傷を起源とする。X線と同様、重粒子線のDNA損傷も直接作用と間接作用のコンビネーションにより作られる。細胞死への間接作用の寄与はDMSOを用いた防護寄与率の最大値から算出することができる。対数増殖期のチャイニーズハムスターV79細胞に対し、DMSO存在下、及び非存在下で20から2106keV/$$mu$$mの高LET放射線を照射し、コロニー形成法により生存率を決定した。間接作用の寄与率は放射線のLETの増加に伴い減少した。しかし、寄与率は超高LET領域でも0にはならず、2106keV/$$mu$$mで32%と概算された。それゆえに、OHラジカルの放射線化学収量のG値は1000keV/$$mu$$mのLETで0に近づくけれども、OHラジカルの間接作用は高LET放射線による生物効果の相当な割合を占めることがわかった。生存率10%のRBEはLETとともに増加して200keV/$$mu$$mで最大値2.88に達し、それ以降は減少した。直接作用のRBEと間接作用のRBEを別個に評価するとき、両者のRBEはLETに依存し、200keV/$$mu$$mをピークとして同値になると考えられていた。しかし、本研究によりRBEのピーク値は間接作用よりも直接作用のほうが高いことがわかった。ゆえに、直接作用は間接作用に比べ、高LET放射線の高RBEに寄与している。

論文

Progress in R&D efforts on the energy recovery linac in Japan

坂中 章悟*; 吾郷 智紀*; 榎本 収志*; 福田 茂樹*; 古川 和朗*; 古屋 貴章*; 芳賀 開一*; 原田 健太郎*; 平松 成範*; 本田 融*; et al.

Proceedings of 11th European Particle Accelerator Conference (EPAC '08) (CD-ROM), p.205 - 207, 2008/06

コヒーレントX線,フェムト秒X線の発生が可能な次世代放射光源としてエネルギー回収型リニアック(ERL)が提案されており、その実現に向けた要素技術の研究開発が日本国内の複数研究機関の協力のもと進められている。本稿では、ERL放射光源の研究開発の現状を報告する。

口頭

オンライン温度制御型材料照射技術の開発; MARICO2号機の改良と実績

籠田 栄一; 野口 好一; 北村 了一; 阿部 和幸

no journal, , 

「常陽」では、照射試料を装填しているキャプセルの内部温度をオンラインで制御できるオンライン温度制御型材料照射装置(MARICO2号機)を用いて、平成18年4月より照射試験を実施している。MARICO2号機は原子炉定格運転中に照射試料の温度を一定に制御する照射装置であり、目標である$$pm$$4$$^{circ}$$Cの温度制御を達成している。また、装填しているクリープ破断試験試料の炉内クリープ破断を「常陽」のカバーガスサンプリング設備,オンライン$$gamma$$線モニタ等により検知でき、破断試料の同定を実施できた。

口頭

17-allylamino-17-demethoxygeldanamycin enhances the cytotoxicity of tumor cells irradiated with carbon ions

野口 実穂; 平山 亮一*; 岡安 隆一*

no journal, , 

Hsp90阻害剤17-AAGは単独でも抗腫瘍効果を持ち、放射線や他の化学療法剤と組合せることでさらに高い抗腫瘍効果が報告されている薬剤である。われわれ17-AAGはHIMAC炭素イオン線の細胞殺傷効果に影響を与えるかどうかを検討した。細胞は前立腺癌DU145,ヒト胎児肺線維芽細胞HFLIIIを用いた。17-AAGは照射前に24時間、100nMを投与した。また炭素線は炭素線治療に用いられているLET70keV/umを用いて実験を行った。17-AAGはDU145細胞において10%生存率で2.13倍の増感効果を示した。しかし、正常細胞では17-AAGの増感は現れなかった。DU145細胞において17-AAGの炭素線増感に対するDNA二本鎖切断(DSB)修復への影響を定電圧電気泳動法にて調べた。炭素線はX線と異なり炭素線単独でも非常にDSB修復が悪く、17-AAGを投与しても全く影響は見られなかった。しかし、Rad51フォーカス形成は炭素線単独と17-AAGと炭素線を併用したときとでは大きな違いが見られた。しかし、この薬剤による相同組換え修復経路の阻害は炭素線増感に大きな可能性が示唆される。

口頭

Hsp90阻害剤による放射線増感; DNA二本鎖切断修復への影響

野口 実穂; Yu, D.*; 平山 亮一*; 窪田 宜夫*; 岡安 隆一*

no journal, , 

Hsp90阻害剤17-AAGは単独投与で抗腫瘍効果を持ち、放射線や他の化学療法剤と組合せると、これらの効果を増強し、より高い抗腫瘍効果を誘導することが報告されている薬剤である。17-AAGによる放射線増感のメカニズムとしては細胞増殖抑制やアポトーシスの誘導等が報告されている。しかし、X線との併用による放射線増感効果は非常に大きく、さらに別なメカニズムの存在が推測される。そこでわれわれは放射線による細胞死の主原因であるDNA二本鎖切断(DSB)の修復に焦点を当て、17-AAGがDSB修復過程に影響を与えるかどうかを検討した。今回の結果では17-AAGは癌細胞に特異的に放射線増感効果を示し、そのメカニズムにDSB修復の阻害が関与していることが示唆された。これは17-AAGによりBRCA2, Rad51発現量が減少したことに起因し、その結果、放射線照射後のRad51フォーカス形成が阻害されたと考えられる。したがって、17-AAGは特に相同組換え修復経路を阻害することが明らかとなった。

口頭

Enhanced radiation induced cell killing by Herbimycin A pre-treatment

野口 実穂; 平山 亮一*; Druzhinin, S.*; 岡安 隆一*

no journal, , 

Hsp90は不安的性のタンパク質に結合し、その機能を助け、維持する分子シャペロンとして働いている。腫瘍細胞では多くの不安定性タンパク質が作られるが、それらのタンパク質がHsp90との複合体を形成することにより細胞内で安定化し、結果として放射線に対して抵抗性を生ずる。Hsp90のclient proteinには細胞増殖や細胞周期制御に関係するものが多く、そのためHsp90の機能を阻害することはがん治療において有効な手段となりうる。Ansamycin系の抗生物質であるHerbimycin AはHsp90阻害剤としてさまざまな細胞内シグナル伝達経路を阻害することが知られている。そのようなシグナル伝達には放射線応答に関与しているものも多い。そこで、放射線感受性に大きな影響を及ぼすDSB repair経路の阻害がHerbimyicin Aの放射線増感に関係があるのかを調べた。細胞はヒト肺癌細胞SQ5用いた。Herbimycin Aは照射前24hr投与し、コロニー形成法からHerbimycin A併用時の生存率曲線を求めた。またConstant Field Gel Electrophoresis(CFGE)によるDSB repair kineticのデータより、明らかなDSB修復阻害が観測された。以上の結果から、Herbimycin Aは放射線誘発DSB修復を阻害し、その阻害が放射線感受性の増強に大きく関与していることが示唆された。

口頭

Radiosensitization by inhibition of homologous recombination repair combined with high LET heavy ion irradiation

岡安 隆一*; 平川 弘和*; 野口 実穂; Yu, D.*; 高橋 桃子; 平山 亮一*; 藤森 亮*

no journal, , 

Hsp90阻害剤である17AAGはX線と併用することである種のヒト腫瘍細胞による放射線増感作用を示すことがわかっているが、この増感作用は正常細胞では観察されない。このメカニズムとして、DSB修復の阻害、特に相同組換え修復(HRR)の阻害が提案されている。HRRの主要タンパク質が両者の併用により影響を受ける。驚くべきことに、われわれの研究で、高LETの炭素線(70keV/um)と17AAGの併用により増感効果が観察された。これとは別に、HRRの主要タンパク質であるBRCA2のノックダウンによりヒト腫瘍細胞で増感効果が見られることも報告している。これらの結果から、高LET放射線とHRR阻害の併用に関連したメカニズムによる放射線増感効果が推測され、これは特にS期特異的である可能性が考えられる。そのため、本研究では、ヒト肺癌細胞SQ5をヌードマウスの下肢に移植し、炭素線,17AAG単独、及び両者併用時の腫瘍の増殖を観察した。プライマリーな結果として、腫瘍増殖は炭素線、及び17AAG単独に比べ、併用の場合に特に阻害が見られた。これらの結果はHRR阻害剤と高LET放射線の併用により、効果的な腫瘍制御が得られることを提案している。

口頭

Direct action is the key to understand the high biological effects caused by particle beams

平山 亮一*; 松本 孔貴*; 鵜沢 玲子*; 高瀬 信宏*; 鶴岡 千鶴*; 和田 麻美*; 野口 実穂; 加瀬 優紀*; 松藤 成弘*; 伊藤 敦*; et al.

no journal, , 

OHラジカルが介在する間接作用の細胞死への寄与はDMSOを用いた最大防護寄与率から評価することができる。対数増殖期のCHO細胞を用い、これらを酸素存在下、及び低酸素化でX線、及びLET200keV/$$mu$$mの鉄イオン線を照射し、DMSO存在下、及び非存在下でコロニー形成法により細胞生存率を調べた。X線での間接作用の寄与は酸素下で76%、低酸素下で50%であった。これとは対照的に、鉄イオン線での間接作用寄与率は酸素下42%、低酸素下32%であった。RBE値は酸素下で2.8、低酸素下で5.3、OERはX線で2.8、鉄イオン線で1.5であった。直接作用のRBEは正常酸素下、及び低酸素下で間接作用のRBEより高い値となった。また、X線、及び鉄イオン線における直接作用のOERは間接作用のOERよりも低い値となった。もし、粒子線治療で直接作用のみを取り出して利用できるならば、粒子線は癌治療に非常に有効な治療法であると考えられる。これは炭素イオンビームや中性子捕捉療法の利用がよい実例である。

口頭

X線並びに高LET放射線によって生成されたDNA損傷の低酸素環境下での修復動態

平山 亮一*; 松本 孔貴*; 野口 実穂; 鵜沢 玲子*; 幸田 華奈*; 古澤 佳也*

no journal, , 

放射線特有の生物影響である酸素効果は、放射線照射直前並びに照射中に照射試料が酸素存在下にあることで、酸素が放射線の増感剤として作用することにより、無酸素環境下との異なる生物応答を導く現象である。本発表では、照射後の酸素の存在に注目し、放射線照射後の生物影響に酸素がどのような効果をもたらすかを調べるため、まず低酸素環境下(0.2mmHg以下)でのX線並びに高LET放射線である炭素線($$sim$$80keV/$$mu$$m)をCHO細胞に照射し、定電圧電気泳動法により細胞内DNA損傷を定量した。続いて照射した細胞を大気環境下と低酸素環境下で培養(37$$^{circ}$$C)し、その後DNA損傷を定量し、DNA損傷修復における酸素の役割について調べた。X線における低酸素下照射-大気下修復の修復動態は、低酸素下照射-低酸素下修復に比べると明らかにDNA損傷修復が速く、修復量も多いことが判明した。また大気環境下で5時間DNA損傷修復を行うと、残存DNA損傷量は全損傷量の5%程度まで減少するが、低酸素環境下では20%程度のDNA損傷が未修復であった。しかし高LET放射線である炭素線誘発DNA損傷においては、修復5時間後においても修復時の酸素の有無の違いによるDNA損傷修復動態は変わらなかった。これらの結果から、酸素は照射時だけではなく照射後の生物応答にも影響することがわかり、特にその影響は高LET放射線よりもX線誘発DNA損傷に対して顕著であった。

口頭

Cuドープによる$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ナノ結晶の赤外発光増強

平田 智昭*; 香川 成矢*; 永露 友宏*; 柴原 幸平*; 岩本 遼太郎*; 川久保 雄基*; 野口 雄也*; 水城 達也*; 鳴海 一雅; 境 誠司; et al.

no journal, , 

半導体$$beta$$-FeSi$$_{2}$$は光通信の光源用レーザの材料として注目されているが、実用化には発光強度が不十分である。我々はこれまでに$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ナノ結晶へのCuドープによる発光増強を確認している。本研究では、このCuドープ効果をフォトルミネッセンス(PL)測定およびフォトキャリアインジェクション(PCI)測定によって検討した。用いた試料はn-Si中に析出させた平均サイズ10nmの$$beta$$-FeSi$$_{2}$$ナノ結晶である。析出後、Cu蒸着と急速熱アニール(800$$^{circ}$$C)とでナノ結晶層にCuを拡散させた。Cu薄膜成膜後、800$$^{circ}$$Cで5.5時間アニールしたCuドープ試料と2時間アニールしたノンドープ試料のPLスペクトルの比較により、Cuドープによって固有発光(Aバンド)、不純物発光(Cバンド)ともに発光増強を確認した。また、同じノンドープ試料においてもアニール時間の延長によってPL強度は増強した。しかし、同時間程度アニールしたノンドープ試料とCuドープ試料を比較しても、発光強度は増強した。以上のことから、Cuドープによる純粋な増強効果があることを見出した。また、同時間程度アニールを行ったノンドープ試料と比較したCuドープ試料のA及びCバンドのPL増強率は、総アニール時間5.5時間のときにいずれの試料においても両バンドで最大となり、Aバンドは2.1倍、Cバンドは5.7倍に増強した。さらにアニール時間を増加させると、PL増強率は減少した。これらの結果を基に、発光増強へのCuドープ効果について考察する。

口頭

RBSによる$$beta$$-FeSi$$_{2}$$のCu拡散挙動の検討

野口 雄也*; 水城 達也*; 川久保 雄基*; 平田 智昭*; 香川 成矢*; 永露 友宏*; 岩本 遼太郎*; 柴原 幸平*; 鳴海 一雅; 前田 佳均

no journal, , 

半導体$$beta$$-FeSi$$_{2}$$は、石英系光ファイバの伝搬損失が最小となる波長1.55$$mu$$mで固有発光が観測されているため、光通信の光源に用いられている分布帰還レーザの活性層の材料として注目されている。しかし、実用化には発光強度が不十分である。我々はこれまでに$$beta$$-FeSi$$_{2}$$多結晶薄膜及びナノ結晶にCuを蒸着後、熱処理することで発光増強することを確認している。本研究では、ラザフォード後方散乱(RBS)法を用いて$$beta$$-FeSi$$_{2}$$多結晶薄膜及びナノ結晶へのCu原子の拡散挙動を拡散距離と拡散係数から検討した。$$beta$$-FeSi$$_{2}$$多結晶薄膜及びナノ結晶試料は、イオンビーム合成法を用いてCZ-Si(100)基板中に$$beta$$-FeSi$$_{2}$$を析出させて作製した。その後、試料表面にCu薄膜を蒸着して800$$^{circ}$$Cで2-10時間熱処理した。熱処理前後のRBSスペクトルの変化から、Cu原子がSi基板側へ、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$の膜厚55.3nmよりも深くまで拡散していることを見出した。$$beta$$-FeSi$$_{2}$$/Cu/Siを熱処理すると、Cu原子は$$beta$$-FeSi$$_{2}$$同士の結晶粒界やSi基板との界面に偏析し、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$粒内にも微量に存在することが報告されていることから、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$粒内にCu原子がドープされていることがわかった。さらに、RBSスペクトルの解析から得られた多結晶薄膜試料及びナノ結晶試料中のCuの拡散係数は、Si中のCuの拡散係数よりも9桁程度小さくなった。これは、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$中のCuの拡散係数が非常に小さいためであると考えられる。

口頭

Fabrication of Mach-Zehnder optical waveguide structures in PDMS thin films using proton beam writing

狩野 圭佑*; 猿谷 良太*; 川端 駿介*; 新木 潤*; 野口 克也*; 加田 渉*; 三浦 健太*; 加藤 聖*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; et al.

no journal, , 

Proton beam writing (PBW) has been applied to fabricate Mach-Zehnder (MZ) optical waveguides which is expected to be an optical switch with small power consumption, because only one processing of PBW enables us to fabricate such waveguides even inside of plastic materials. Such waveguides were fabricated in thin poly-methyl-methacrylate (PMMA) films by PBW. However, they had low transmittance. In order to fabricate MZ optical waveguides with higher transmittance, PBW was applied to poly-dimethyl-siloxane (PDMS) with higher transparency than PMMA. Thirty-micrometer thick PDMS films formed on silicon wafers were irradiated at different beam fluences using a 750-keV proton microbeam which reaches the half depth of the entire film thickness. The single mode propagation of the fabricated optical waveguide was checked by the 1.55-$$mu$$m light. The observation results showed that the single-mode propagation was detected only for the waveguide fabricated with the fluence of 100 nC/mm$$^2$$ and that the propagated light intensity was higher than that of PMMA. The waveguide structure has been successfully fabricated in thin PDMS films by PBW.

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