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報告書

原子力防災を中心とした専門用語に関する和英対訳の調査と提案

外川 織彦; 奥野 浩

JAEA-Review 2023-043, 94 Pages, 2024/03

JAEA-Review-2023-043.pdf:1.53MB

日本語で記載された原子力防災分野の文書を英語に翻訳するために、災害対策基本法、原子力災害対策特別措置法及び原子力の安全に関する条約について、日本語と英語の対訳を調査した。調査結果を統合し、統一的な英対訳を選択した。この結果として、原子力防災分野における専門 用語の和英対訳表を作成し、提案した。

論文

Recent improvements of the Particle and Heavy Ion Transport code System; PHITS version 3.33

佐藤 達彦; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 小川 達彦; 古田 琢哉; 安部 晋一郎; 甲斐 健師; 松谷 悠佑; 松田 規宏; 平田 悠歩; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 9 Pages, 2023/00

放射線挙動解析コードPHITSは、モンテカルロ法に基づいてほぼ全ての放射線の挙動を解析することができる。その最新版であるPHITS version 3.31を開発し公開した。最新版では、高エネルギー核データに対する親和性や飛跡構造解析アルゴリズムなどが改良されている。また、PHIG-3DやRT-PHITSなど、パッケージに組み込まれた外部ソフトウェアも充実している。本論文では、2017年にリリースされたPHITS3.02以降に導入された新しい機能について説明する。

論文

A Safer preprocessing system for analyzing dissolved organic radiocarbon in seawater

乙坂 重嘉*; Jeon, H.*; Hou, Y.*; 渡邊 隆広; 阿瀬 貴博*; 宮入 陽介*; 横山 祐典*; 小川 浩史*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 527, p.1 - 6, 2022/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Instruments & Instrumentation)

海水中の溶存有機物の放射性炭素(DO$$^{14}$$C)の測定により、海洋における溶存有機物の動態の時間スケールや供給源に関する情報を効果的に得ることが期待されている。しかしながら、海水中のDOC濃度は低く、近年の加速器質量分析の高性能化を考慮しても、その分析には比較的多量の海水($$sim$$1L)を要する。また、高熱を発する紫外線照射などの複雑な試料処理が必要となる。本研究では、既往の紫外線処理法よりも安全で簡便な海水中DO$$^{14}$$Cを分析する方法を開発した。特に重要な変更点は、分解システムに低圧水銀ランプを採用した点で、これによって反応時の試料温度を水試料の沸点より低温に抑えることができ、安全に処理することが可能となった。加えて本研究では、可溶性の有機物標準試料と塩化ナトリウムからなる模擬海水を用いることで、このシステムを用いたDO$$^{14}$$C分析の確度の評価方法を提案する。本法は、炭素同位体比分析だけでなく、さまざまな溶存有機態の微量元素や同位体の分析にも適用されることが期待される。

論文

Benchmark analysis by Beremin model and GTN model in CAF subcommittee

廣田 貴俊*; 名越 康人*; 北条 公伸*; 岡田 裕*; 高橋 昭如*; 勝山 仁哉; 上田 貴志*; 小川 琢矢*; 八代醍 健志*; 大畑 充*; et al.

Proceedings of ASME 2021 Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2021) (Internet), 9 Pages, 2021/07

In order to establish a guideline for fracture evaluation by considering plastic constraint in the ductile-brittle transition temperature (DBTT) region, the CAF (Constraint-Based Assessment of Fracture in Ductile-Brittle Transition Temperature Region) subcommittee has been launched in 2018 in the Japan Welding Engineering Society. In the committee, fracture tests are conducted using C(T), SE(B), and 50mm-thick flat plate with a surface flaw subjected to bending load or tensile load to verify fracture evaluation methods. Since simulation results are easily affected by analysis conditions, benchmark analysis is essential for the potential users of the guideline. Therefore, benchmark analyses are executed on brittle and ductile damages by Beremin and Gurson-Tvergaard-Needleman (GTN) models implemented in the finite element (FE) codes. The benchmark analyses are carried out in four steps; Step 0 is to confirm the output of FE codes in each member with the same input data and the same FE model. Step 1 is to confirm the result of Weibull stress analysis for C(T) specimens tested at -125$$^{circ}$$C. The Weibull parameter, m, was fixed in this step. At step 2, sensitivity analyses are conducted on Weibull stresses in different conditions. The outputs by the GTN model are also confirmed. At the final step, the fracture simulation will be run for flat plate specimens with less plastic constraint than the standard fracture toughness specimen. As the results of the benchmark analyses up to step 2, a significant difference is not observed in the Weibull stress computed by committee members with the same input data and FE model and it is confirmed that the effects of element type, nonlinear deformation theory employed in FE analysis. For the calculation of the Weibull parameter m by using the fracture toughness test results and the developed programs by committee members, the converged values of m show good agreement among them.

報告書

もんじゅ模擬燃料集合体製造に係る技術報告

榊原 博; 青木 伸廣; 武藤 雅祐; 小田部 隼; 高橋 謙二*; 藤田 直幸*; 檜山 和彦*; 鈴木 宏和*; 鴨川 敏幸*; 横須賀 徹*; et al.

JAEA-Technology 2020-020, 73 Pages, 2021/03

JAEA-Technology-2020-020.pdf:8.26MB

高速増殖原型炉もんじゅでは、現在、廃止措置が進められており、その第一段階として、炉心に装荷している燃料を取り出す工程がある。炉心の燃料集合体は、エントランスノズルが炉心支持板の連結管に挿入され自立しており、周辺の集合体によりパッド部を介して支え合い炉心体系を維持する構造となっている。そのため、燃料を取り出した場所に模擬燃料集合体を装荷し、燃料集合体を安定させる必要があった。このような背景を受け、もんじゅ炉心燃料集合体の製造経験のあるプルトニウム燃料技術開発センターへ、もんじゅ側から模擬燃料集合体の製造依頼があり、製造を行った。この報告書は、装荷する模擬燃料集合体の設計、製造、出荷について報告するものである。

報告書

「グレーデッドアプローチに基づく合理的な安全確保検討グループ」活動状況中間報告(2019年9月$$sim$$2020年9月)

与能本 泰介; 中島 宏*; 曽野 浩樹; 岸本 克己; 井澤 一彦; 木名瀬 政美; 長 明彦; 小川 和彦; 堀口 洋徳; 猪井 宏幸; et al.

JAEA-Review 2020-056, 51 Pages, 2021/03

JAEA-Review-2020-056.pdf:3.26MB

「グレーデッドアプローチに基づく合理的な安全確保検討グループ」は、原子力科学研究部門、安全・核セキュリティ統括部、原子力施設管理部署、安全研究・防災支援部門の関係者約10名で構成され、機構の施設管理や規制対応に関する効果的なグレーデッドアプローチ(安全上の重要度に基づく方法)の実現を目的としたグループである。本グループは、2019年の9月に活動を開始し、以降、2020年9月末までに、10回の会合を開催するとともに、メール等も利用し議論を行ってきた。会合では、グレーデッドアプローチの基本的考え方、各施設での新規制基準等への対応状況、新検査制度等についての議論を行なうとともに、各施設での独自の検討内容の共有等を行っている。本活動状況報告書は、本活動の内容を広く機構内外で共有することにより、原子力施設におけるグレーデッドアプローチに基づく合理的で効果的な安全管理の促進に役立つことを期待し取りまとめるものである。

論文

Effect of gas microbubble injection and narrow channel structure on cavitation damage in mercury target vessel

直江 崇; 木下 秀孝; 粉川 広行; 涌井 隆; 若井 栄一; 羽賀 勝洋; 高田 弘

Materials Science Forum, 1024, p.111 - 120, 2021/03

J-PARCの核破砕中性子源に設置されている水銀標的容器は、水銀中に生じる陽子線励起圧力波が引き起こすキャビテーションによって損傷を受ける。キャビテーションによる壊食損傷を低減する方策として、キャビテーションを誘発する圧力波を低減するための水銀中への微小気泡注入に加えて、ビーム窓先端に狭隘流路を有する2重壁構造容器を採用した。損傷低減化策の効果を確認するために、使用後の標的容器先端部を切断し、内部に形成された損傷を観察した。その結果、積算出力1812MWh(平均強度434kW)で微小気泡を注入して運転した2重壁構造容器で観測された損傷は、積算出力1048MWh(平均強度181kW)の気泡を注入しない従来型容器で観測された損傷と同等であった。さらに、狭隘流路に接する側では、気泡が注入された水銀に接する側より著しく損傷が少ないことを確認した。

論文

Thermally altered subsurface material of asteroid (162173) Ryugu

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.

Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03

 被引用回数:30 パーセンタイル:96.87(Astronomy & Astrophysics)

2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300$$^{circ}$$Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200$$^{circ}$$Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。

報告書

国際原子力機関の緊急時対応援助ネットワークへの原子力機構の登録と関連活動

外川 織彦; 早川 剛; 田中 忠夫; 山本 一也; 奥野 浩

JAEA-Review 2020-017, 36 Pages, 2020/09

JAEA-Review-2020-017.pdf:2.24MB

我が国は、原子力事故または放射線緊急事態に際して、国際的支援の提供に貢献するため、2010年に国際原子力機関(IAEA)の緊急時対応援助ネットワーク(RANET)に参加した。その際に、日本原子力研究開発機構(JAEA: 原子力機構)は現地外での技術援助が可能な機関としてRANETに登録した。原子力機構の登録分野は以下の7分野であった。すなわち、(1)航空機による汚染調査、(2)放射線レベル・汚染調査、(3)環境試料の濃度測定、(4)事故評価と助言、(5)体内被ばく線量評価、(6)バイオアッセイ、(7)線量再構築であった。登録後に原子力機構は援助可能性の問合せを3回受けたが、実際に援助を行うには至らなかった。一方、RANET登録に関連してIAEAが実施する国際緊急時対応演習(ConvEx)にほぼ毎年参加してきた。本報告書では、RANETの概要、原子力機構の登録及びConvEx参加活動の概要を述べる。

論文

Self-organization of zonal flows and isotropic eddies in toroidal electron temperature gradient driven turbulence

河合 智賀*; 井戸村 泰宏; 小川 雄一*; 山田 弘司*

Physics of Plasmas, 27(8), p.082302_1 - 082302_11, 2020/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:6.61(Physics, Fluids & Plasmas)

弱磁気シアにおける大域的ジャイロ運動論モデルに基づいてトロイダル電子温度勾配駆動(ETG)乱流を調べた。大域的分布効果のために高トロイダルモード数nのトロイダルETGモードは外側の磁気面で励起され、強い線形分散をもたらす。この結果得られる非等方な波-乱流境界とエネルギー逆カスケードが帯状流の自己組織化を生成する。これは大域的ジャイロ運動論モデル特有の機構である。この自己組織化はランダムノイズによって初期化した減衰乱流とトロイダルETG乱流の両方で確認された。また、イオン電子温度比と乱流強度が決める臨界パラメータによってこの自己組織化過程が帯状流と等方的渦を生成することも示した。

論文

Water leakage due to the welding defect and improvement to reach 1-MW beam operation in the mercury target of J-PARC

粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 二川 正敏

Journal of Nuclear Science and Technology, 57(5), p.487 - 494, 2020/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.47(Nuclear Science & Technology)

大強度陽子加速器施設(J-PARC)の中性子源では、世界記録のパルスあたりの中性子束を達成した。J-PARCでは、水銀標的システムが破砕中性子源として使われている。標的容器は、水銀容器とそれを内包する二重壁構造の水冷却保護容器から構成され、万一水銀容器から水銀が漏えいしても標的容器の外部への漏えいを防止する多重壁防護システムとなっている。しかし、多重壁構造は、多くの溶接線を必要とする複雑な構造であった。運転中に、水銀容器と保護容器の間の中間層への水が漏えいし、計画外のシャットダウンに直面することとなった。このため、漏えいの原因に関する調査を行い、漏えい経路は、複雑な多重壁構造に起因する溶接欠陥から、水銀標的で発生する圧力波による繰り返し応力によってき裂が進展して作られたと推論した。調査結果に基づき、容器の構造を、複雑な構造上の溶接線を無くし、J-PARC中性子源の最終的な設計値である陽子ビーム出力1MWで安定した運転を実現できるように改良した。

論文

Mitigation of cavitation damage in J-PARC mercury target vessel

直江 崇; 木下 秀孝; 粉川 広行; 涌井 隆; 若井 栄一; 羽賀 勝洋; 高田 弘

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.081004_1 - 081004_6, 2020/02

J-PARC核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(SUS316L製)は、陽子線入射によって生じる水銀中の圧力波が引き起こすキャビテーションにより、ビームが入射する先端部厚さ3mmの壁が損傷する。キャビテーションによる損傷は、ビーム出力と共に増加するため、ターゲット容器の寿命を制限する因子となっている。J-PARCの目標である1MWにおける長期安定運転を実現するために、損傷低減化策として、圧力波抑制のための気泡注入に加えて、先端部に主流の4倍の流速を発生できる幅2mmの狭隘流路を有する先端部二重壁構造の容器を採用した。運転終了後に損傷低減化策の効果を確認するために、容器内壁を切り出して観察した。これまでの経験を踏まえ、確実に切出しを実施するためにコールド試験を通じて切出し条件を最適化して、2017年にターゲット2号機(損傷低減化策無し)、及び2018年に8号機(損傷低減化策有り)の切り出しを実施した。ワークショップでは、切出した試料の損傷観察結果を紹介すると共に、損傷低減化策の効果について報告する。

論文

New design and fabrication technology applied in mercury target vessel #8 of J-PARC

涌井 隆; 若井 栄一; 粉川 広行; 直江 崇; 花野 耕平; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 島田 翼*; 鹿又 研一*

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.081002_1 - 081002_6, 2020/02

J-PARCの水銀ターゲット容器は、水銀容器と二重容器構造の保護容器(内側及び外側容器)からなる三重容器構造である。2015年の500kWビーム運転時、水銀ターゲット容器の保護容器からの微小な水漏れが2回発生した。この容器破損から得られた知見を基に、設計, 製作及び試験検査過程の改善を行った。ワイヤ放電加工を用いて、1つのステンレスブロックから切り出した一体化構造を採用することにより、水銀ターゲット容器前方の溶接線の長さは約55%まで大幅に減らすことができた。放射線透過試験や超音波探傷試験による徹底的な溶接検査を実施した。2017年の9月に水銀ターゲット容器8号機が完成し、8号機を使用したビーム運転が開始された。500kWの安定的なビーム運転が実現でき、ビーム試験時には、1MWの最大ビーム強度を経験することができた。

論文

Optimum temperature for HIP bonding invar alloy and stainless steel

涌井 隆; 石井 秀亮*; 直江 崇; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 若井 栄一; 高田 弘; 二川 正敏

Materials Transactions, 60(6), p.1026 - 1033, 2019/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:18.28(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCの核破砕中性子源で使用する水銀ターゲット容器は、1.3$$times$$1.3$$times$$2.5m$$^{3}$$と大きいため、使用済み容器の廃棄量を低減する観点で、損傷量の大きい前半部を分割できる構造を検討している。分割部のフランジには、高いシール性能(1$$times$$10$$^{-6}$$Pa・m$$^{3}$$/s以下)が必要である。このフランジの材料として、ビーム運転時の熱変形を低減するために低熱膨張材であるインバー合金は有望であるが、弾性係数が低いためボルト締結時の変形が大きくなる。実用上はステンレス鋼で補強するが、HIP接合により広い面積を全面にわたって確実に接合する条件を見出すことが課題であった。そこで、接合温度が異なる試験片(973, 1173, 1373及び1473K)について、引張試験及び数値解析による残留応力評価を行った。973Kで接合した試験片は、拡散層厚さが殆どなく接合界面で破断した。引張強度は、接合温度の上昇とともに減少し、1473Kの場合、約10%低下した。接合面近傍の残留応力は最大50%増加した。これらの結果から、1173Kが最適な接合温度であることを結論付けた。

論文

Establishment of a novel detection system for measuring primary knock-on atoms

Tsai, P.-E.; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 達彦; 小川 達彦; 佐藤 大樹; 安部 晋一郎; 伊藤 正俊*; 渡部 浩司*

Proceedings of 2017 IEEE Nuclear Science Symposium and Medical Imaging Conference (NSS/MIC 2017) (Internet), 3 Pages, 2018/11

一次はじき出し原子(PKA)のエネルギースペクトルは、モンテカロル放射線輸送コードを用いた加速器施設設計の放射線損傷評価において重要である。しかし、計算コードに組み込まれている物理モデルは、PKAスペクトル について実験値の不足から十分に検証されていない。これまで、従来の固体検出器を用いた原子核物理実験の測定体系において、劣った質量分解能や核子あたり数MeV以上と高い測定下限エネルギーのため、実験値は限られていた。そこで本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、PKAスペクトルを測定するための2つの時間検出器と1つのdE-Eガス検出器からなる新しい測定体系を設計した。その結果、本測定体系は、質量数20から30のPKAにおいて、核子当たり0.3MeV以上のエネルギーを持つPKA同位体を区別できる。一方で、質量数20以下のPKAにおいては、PKAの質量数を識別できる下限エネルギーは核子当たり0.1MeV以下に減少する。今後、原子力機構のタンデム施設、及び東北大学のサイクロトロン・ラジオアイソトープセンターにおいて、設計した測定体系の動作テストを行う予定である。

論文

核破砕中性子源の水銀ターゲット容器溶接部に対する超音波検査技術

涌井 隆; 若井 栄一; 直江 崇; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 新宅 洋平*; Li, T.*; 鹿又 研一*

超音波Techno, 30(5), p.16 - 20, 2018/10

J-PARCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(幅1.3m、長さ2.5m)は、水銀容器と二重壁構造を持つ保護容器からなる薄肉(最小厚さ3mm)の多重容器構造で、溶接組立による複雑な構造を持つので、溶接部の検査が重要である。溶接検査の精度を向上することを目的として、欠陥を有する試験片(厚さ3mm)を用いて、新たな超音波法の適用性を検討した。50MHzの探触子を用いた水浸超音波法計測では、直径約0.2mmの球状欠陥を検出できた。その大きさは、目標とする最小検出欠陥寸法(0.4mm)より十分小さい。また、フェーズドアレイ超音波法で評価した未溶接部長さは、断面観察より得られた結果(0.8$$sim$$1.5mm)と良く一致した。

論文

Effect of welding on gigacycle fatigue strength of austenitic stainless steels

直江 崇; 涌井 隆; 粉川 広行; 若井 栄一; 羽賀 勝洋; 高田 弘

Advanced Experimental Mechanics, 3, p.123 - 128, 2018/08

核破砕中性子源水銀ターゲット容器は、SUS316L製であり、TIG溶接により製作される。運転中には、陽子線励起圧力はによって、約50s$$^{-1}$$の高ひずみ速度で約10$$^9$$回の繰返し負荷を受ける。本研究では、SUS316L及びその溶接材のギガサイクル領域における疲労強度を超音波疲労試験により調査した。その結果、母材では10$$^9$$回までに明確な疲労限度は観測されなかった。一方、浸透探傷検査により欠陥が観測されなかった溶接材では、応力集中部である試験片中央部に溶接部を配置した試験片において、溶接ビード及び裏波を除去した場合は、母材よりも疲労強度が高くなる傾向が見られた。一方、溶接ビード及び裏波を除去しない場合は、溶接止端部への応力集中により、母材と比較して著しい疲労強度の低下が観測された。

論文

Cavitation damage in double-walled mercury target vessel

直江 崇; 涌井 隆; 木下 秀孝; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 原田 正英; 高田 弘; 二川 正敏

Journal of Nuclear Materials, 506, p.35 - 42, 2018/08

BB2016-1013.pdf:0.96MB

 被引用回数:6 パーセンタイル:53.26(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器(SUS316L製)は、ビーム窓と呼ばれる厚さ3mmの先端部分が、陽子線励起圧力波よるキャビテーションにより壊食損傷する。この損傷は容器の構造健全性を低下させ、容器の寿命の決定因子となっている。我々は、2014年からキャビテーション損傷及びそれを誘発する圧力波を低減するために、気泡注入に加えて狭隘流路を設置することで、ビーム窓の水銀流速を速める2重壁構造を採用し、300$$sim$$500kWの強度で運転を行った。使用済みの容器を切断し、内壁を観察した結果、狭隘流路の内側で最大深さ約25$$mu$$mの帯状の損傷が観測された。この原因を調べるために、負圧の持続時間に着目した圧力波伝ぱ解析を実施した結果、ビーム入射直後から1msまでに生じる負圧の持続する時間をマッピングした結果と、形成された損傷の分布がよく対応しており、比較的短時間の負圧によって生じるキャビテーションが損傷形成に寄与していることを示唆した。

論文

Recent studies for structural integrity evaluation and defect inspection of J-PARC spallation neutron source target vessel

涌井 隆; 若井 栄一; 直江 崇; 新宅 洋平*; Li, T.*; 村上 一也*; 鹿又 研一*; 粉川 広行; 羽賀 勝洋; 高田 弘; et al.

Journal of Nuclear Materials, 506, p.3 - 11, 2018/08

 被引用回数:3 パーセンタイル:30.45(Materials Science, Multidisciplinary)

J-PARCの核破砕中性子源の水銀ターゲット容器は、水銀容器と二重壁構造を持つ保護容器からなる薄肉(最小3mm)の多重容器構造で、TIG溶接により組み立てられる複雑な構造を持つ。容器の健全性を評価するためには、溶接部等の欠陥を正確に測定することが重要である。溶接部の非破壊検査方法として、放射線透過試験では検出が難しい欠陥形状等もあるので、超音波探傷試験の併用が有効である。JISで規定されている非破壊の超音波探傷試験方法では、厚さが6mm以上のものを対象としているため、薄肉構造の本容器の検査には適用できない。そこで、より有効な検査方法を開発するため、寸法が分かっている微小な欠陥を持つ試料に対して、様々な超音波探傷法による測定を試みた。その結果、最新のフェーズドアレイ法(FMC/TFM)では、計測値(約1.3mm)と実寸法(約1.2mm)とほぼ同じであり、これまで、欠陥測定が困難であった薄肉構造においても、正確な欠陥検知が可能であることが初めて分かった。

論文

Features of particle and heavy ion transport code system (PHITS) version 3.02

佐藤 達彦; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 小川 達彦; 古田 琢哉; 安部 晋一郎; 甲斐 健師; Tsai, P.-E.; 松田 規宏; 岩瀬 広*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 55(6), p.684 - 690, 2018/06

 被引用回数:652 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)

粒子・重イオン輸送計算コードPHITS Version 3.02を開発して公開した。核反応モデルや原子反応モデルを改良することにより、適応エネルギー範囲や精度を向上させた。また、計算効率を向上させる新しいタリーや、放射性同位元素を線源とする機能、医学物理分野にPHITSを応用する際に有用となるソフトウェアなど、様々なユーザーサポート機能を開発して、その利便性を大幅に向上させた。これらの改良により、PHITSは、加速器設計、放射線遮へい及び防護、医学物理、宇宙線研究など、幅広い分野で3000名以上のユーザーに利用されている。本論文では、2013年に公開したPHITS2.52以降に追加された新機能を中心に紹介する。

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