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論文

Degradation prediction using displacement damage dose method for AlInGaP solar cells by changing displacement threshold energy under irradiation with low-energy electrons

奥野 泰希*; 石川 法人; 秋吉 優史*; 安藤 太一*; 春元 雅貴*; 今泉 充*

Japanese Journal of Applied Physics, 59(7), p.074001_1 - 074001_7, 2020/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:19.49(Physics, Applied)

AlInGaP太陽電池における低エネルギー電子線照射環境における照射損傷を予測する際には変位損傷量法が用いられるが、原子変位しきい値エネルギーの設定によって予測値が大きく異なってしまう。したがって、妥当な原子変位しきい値エネルギーを設定することが不可欠である。本研究では、60keV電子線をAlInGaP太陽電池に照射し、P原子の原子変位しきい値エネルギーを正確に導出した。さらに、本研究で得られた原子変位しきい値エネルギーを利用して、太陽電池の性能劣化を予測できることも実験的に立証した。

論文

Fano factor evaluation of diamond detectors for alpha particles

嶋岡 毅紘*; 金子 純一*; 佐藤 優樹; 坪田 雅功*; 新名 宏明*; 茶谷原 昭義*; 渡辺 幸志*; 梅沢 仁*; 杢野 由明*

Physica Status Solidi (A), 213(10), p.2629 - 2633, 2016/10

 被引用回数:9 パーセンタイル:41.22(Materials Science, Multidisciplinary)

This report is the first describing experimental evaluation of Fano factor for diamond detectors. High-quality self-standing chemical vapor deposited diamond samples were produced using lift-off method. Alpha-particle induced charge measurements were taken for three samples. A 13.1 eV $$pm$$ 0.07 eV of the average electron-hole pair creation energy and excellent energy resolution of approximately 0.3$$%$$ were found for 5.486 MeV alpha particles from an $$^{241}$$Am radioactive source. The best Fano factor for 5.486 MeV alpha particles calculated from experimentally obtained epsilon values and the detector intrinsic energy resolution was 0.382 $$pm$$ 0.007.

論文

Non-destructive examination of jacket sections for ITER central solenoid conductors

高橋 良和; 諏訪 友音; 名原 啓博; 尾関 秀将; 辺見 努; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 松井 邦浩; 河野 勝己; 押切 雅幸; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4200904_1 - 4200904_4, 2015/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:20.23(Engineering, Electrical & Electronic)

原子力機構はITER中心ソレノイド(CS)コイル用導体の調達を担当し、製作したCS導体をコイル製作担当の米国に送付することになっている。CSコイルは高さ約12m、外径約4mで、6個のモジュールを積み重ねた構造を有する。導体の単長は最大910mであり、通電電流値は13Tの磁場中において40kAである。導体はケーブル・イン・コンジット型と呼ばれるもので、576本のNb$$_{3}$$Sn素線と288本の銅素線で構成される撚線を、矩形の中に円形の穴がある高マンガン鋼(JK2LB)製ジャケットに挿入し、ジャケットを圧縮成型したものである。圧縮成型される前のジャケットは、外寸法51.3mm、穴の直径35.3mm、単長7m、重さ約90kgである。このジャケットは、出荷前に非破壊検査により、最大許容サイズの欠陥がないことを確認する必要がある。内及び外表面の欠陥は、渦電流探傷(ECT)法 で、内部の欠陥は、超音波探傷(UT)法で行われる。UTにおいて、矩形の中に円形の穴がある形状であるので、超音波の入射の方向を工夫する必要があった。表面のECT及び内部のUTについて、その技術と検査実績を報告する。

論文

Behavior of Nb$$_{3}$$Sn cable assembled with conduit for ITER central solenoid

名原 啓博; 諏訪 友音; 高橋 良和; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 櫻井 武尊; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4200305_1 - 4200305_5, 2015/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Electrical & Electronic)

JAEA procures all superconductors for central solenoid (CS) in the ITER project. The cable is inserted into a conduit and compacted with it. During the insertion, the number of the rotation at the point ($$N_{p}$$) of the TF cable increased linearly to 50 against the inserted cable length ($$l_{i}$$). At first, $$N_{p}$$ of the CS cable also increased linearly by $$l_{i}$$ of 150 m. However, the increasing rate declined and the $$N_{p}$$ became constant to 30 at 600 m. During the compaction, the number of the rotation at the tail ($$N_{t}$$) of the CS cable increased linearly to 69 against the compacted cable length ($$l_{c}$$). It is important to measure not only $$N_{p}$$ but also $$N_{t}$$ because the rotation affects the twist pitch of the cable ($$l_{p}$$). After manufacturing the CS conductor, an X-ray transmission imaging made clear the $$l_{p}$$ along the whole length of the conductor for the first time. The $$l_{p}$$ peaked at the point; thus, a conductor sample should be taken there to investigate the effect of the $$l_{p}$$ elongation on the conductor performance.

論文

Fabrication process qualification of TF Insert Coil using real ITER TF conductor

尾関 秀将; 礒野 高明; 河野 勝己; 齊藤 徹; 川崎 勉; 西野 克巳; 奥野 清; 木戸 修一*; 仙波 智行*; 鈴木 洋三*; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 25(3), p.4200804_1 - 4200804_4, 2015/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Engineering, Electrical & Electronic)

JAEA is planning performance test of 50 m Toroidal Field (TF) conductor of ITER using Central Solenoid Model Coil (CSMC) test facility at Naka-site in Japan. In order to test the conductor, "TF Insert Coil" (TFIC) is under fabrication in cooperate with Hitachi, Ltd. TFIC is a solenoid coil wound in 1.44 m diameter. It is going to be installed into the bore of CSMC, whose maximum magnetic field is 13 T. The maximum driven current of TFIC is 68 kA. In order to prepare for fabrication of TFIC, several trials of components including windings, removal of Cr plating of the strands, welding and compaction of terminal sleeve were carried out for process qualification. The results of trials showed that the winding dimater satisfied its criterion, the Cr plating was clearly removed using non-woven cloth soaked into HCl solution, the mechanical strengths at 4 K of welds at the terminal were enough. Eventually, the fabrication process qualification of TFIC was completed.

論文

Optimization of heat treatment of Japanese Nb$$_3$$Sn conductors for toroidal field coils in ITER

名原 啓博; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 諏訪 友音; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.6000605_1 - 6000605_5, 2014/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:39.51(Engineering, Electrical & Electronic)

ITERトロイダル磁場コイル用Nb$$_3$$Sn超伝導導体は、超伝導物質であるNb$$_3$$Snを生成するための熱処理を必要とし、その熱処理パターンによって導体性能が変わり得る。そこで、従来の熱処理パターンで得られていた導体性能に比べ、熱処理パターンの最適化による導体性能の向上を試みた。まず、導体を構成する超伝導素線を対象とし、臨界電流,ヒステリシス損失,残留抵抗比に関して、最適な熱処理パターンを見いだした。次に、その最適な熱処理パターンを短尺の導体サンプルに適用し、実規模導体試験装置を用いて導体性能の試験を行った。その結果、繰返し負荷に対する分流開始温度の低下度合いは、従来の熱処理パターンに比べて小さく抑えることができた。また、交流損失は従来の熱処理パターンとほぼ同じ値を維持することができた。本試験で用いた導体サンプルは、ITERの調達取り決め(PA)における量産段階の導体から切り出したものであり、ともにPAの合格基準を満足することができた。

論文

Investigation of strand bending in the He-inlet during reaction heat treatment for ITER TF Coils

辺見 努; 松井 邦浩; 梶谷 秀樹; 奥野 清; 小泉 徳潔; 石見 明洋; 勝山 幸三

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4802704_1 - 4802704_4, 2014/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:9.45(Engineering, Electrical & Electronic)

原子力機構はITER計画において9個のトロイダル磁場(TF)コイルの製作を担当する。TFコイルの巻線はNb$$_{3}$$Sn超伝導導体、ジョイント部及び冷媒入口部等から構成される。冷媒入口部近傍の超伝導導体は7Tの磁場中で68kAの電流容量が求められ、高い超伝導性能が要求され、Nb$$_{3}$$Sn素線の曲げ等による劣化を避ける必要がある。冷媒入口部では、超伝導体を生成するための熱処理において、ステンレス鋼製のジャケットとNb$$_{3}$$Sn撚線の熱膨張率の違いにより、圧縮方向の熱残留歪が生じる。また、ヘリウムを導入するために撚線とジャケットとの間に隙間が生じるが、熱残留圧縮歪により、この隙間においてNb$$_{3}$$Sn素線が座屈して曲げが生じ、超伝導性能が劣化する可能性がある。そこで、Nb$$_{3}$$Sn素線に曲げが生じた場合に変化する熱処理中の冷媒入口部の伸び及び熱処理後のジャケットの熱残留歪を測定し、素線の曲げの発生状況を調査した。加えて、原子力機構(大洗)の照射燃料集合体試験施設(FMF)に設置された高解像度X線CTを用いた非破壊検査による詳細な素線の曲げ観察を実施した。以上をまとめて、冷媒入口部近傍のNb$$_{3}$$Sn素線の曲げの発生状況を調査した結果について報告する。

論文

Cabling technology of Nb$$_3$$Sn conductor for ITER central solenoid

高橋 良和; 名原 啓博; 尾関 秀将; 辺見 努; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 松井 邦浩; 河野 勝己; 押切 雅幸; 宇野 康弘; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.4802404_1 - 4802404_4, 2014/06

 被引用回数:25 パーセンタイル:72.88(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER計画において、原子力機構は中心ソレノイド(CS)コイル用導体の調達を担当している。導体の単長は最大910mであり、通電電流値は13Tの磁場中において40kAである。導体はケーブル・イン・コンジット型と呼ばれるもので、576本のNb$$_3$$n素線と288本の銅素線で構成される撚線を、矩形の中に円形の穴がある高マンガン鋼(JK2LB)製ジャケットに挿入し、ジャケットを圧縮成型したものである。撚線は5段階の撚線で構成され、6本の4次撚線を中心チャンネルの周りに撚り合せたものである。最近、従来の設計より短い撚りピッチの撚線の導体が短尺導体試験(サルタン試験)において繰り返し通電による超伝導性能劣化がない非常に良い特性を示した。しかし、撚りピッチが短いため、同じ外径の撚線を製作するには、より大きなコンパクションを撚線製作時に加える必要があるので、コンパクション・ローラを工夫し、超伝導素線へのダメージを小さくする必要がある。本講演では、この短い撚りピッチの撚線の製作技術及び素線へのダメージの検査方法などについて報告する。

論文

核融合炉"ITER"の超伝導コイル用極低温構造物

中嶋 秀夫; 島本 進*; 井口 将秀; 濱田 一弥; 奥野 清; 高橋 良和

低温工学, 48(10), p.508 - 516, 2013/10

原子力機構はITERプロジェクトにおいてトロイダル磁場(TF)コイルの構造物と中心ソレノイド(CS)のジャケットを調達している。構造物はほとんどが316LNステンレス鋼であるが、高い強度が必要な部分は原子力機構と日本製鋼が共同開発したJJ1鋼を使う。ジャケットは神戸製鋼と共同開発したJK2LB鋼が使われる。これら2つの鋼はその量産性と溶接性と使用する温度(4K)における機械的特性を確認し、既に市販品となっている。原子力機構は、日本機械学会(JSME)で発行された核融合設備規格「超伝導マグネット構造規格(2008年版)」の策定に貢献し、これに規定された材料仕様を構造物に採用した。また、JSME規格の発行をもって、30年に渡る構造材料の開発から製品化までの一連の活動が完結したと言える。これらのITERにおける超伝導コイルの構造物に関する構成と設計、実規模量の鋼の製作、及び品質管理と品質確認試験について紹介することにより、核融合装置における超伝導コイルの構造物の重要性について述べる。

論文

Cable twist pitch variation in Nb$$_{3}$$Sn conductors for ITER toroidal field coils in Japan

高橋 良和; 名原 啓博; 辺見 努; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 濱田 一弥; 松井 邦浩; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 押切 雅幸; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 23(3), p.4801504_1 - 4801504_4, 2013/06

 被引用回数:11 パーセンタイル:50.58(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER計画において、原子力機構は2010年3月からトロイダル磁場(TF)コイル用導体を調達している6極の中で、先駆けて実機導体の製作を開始した。TFコイルは高さ14m,幅9mで、7個のダブルパンケーキから構成されている。導体の単長は最大760mであり、通電電流値は11.8Tの磁場中において68kAである。導体はケーブル・イン・コンジット型と呼ばれるもので、900本のNb$$_{3}$$Sn素線と522本の銅素線で構成される撚線を円形のステンレス製ジャケットに挿入し、ジャケットを圧縮成型したものである。完成した導体の撚線の撚りピッチが、撚線製作時のピッチより長いことがわかった。この原因を究明するため、撚線の引張試験や引込中の撚線の回転測定などを行った。この結果、撚線をジャケットに挿入している間に、撚線が撚り戻る方向に回転したために、長くなったことが解明された。これらの結果を定量的に報告する。

論文

Examination of Nb$$_{3}$$Sn conductors for ITER central solenoids

名原 啓博; 辺見 努; 梶谷 秀樹; 尾関 秀将; 井口 将秀; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 高橋 良和; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 23(3), p.4801604_1 - 4801604_4, 2013/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:48(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER中心ソレノイド用Nb$$_{3}$$Sn導体の性能試験を行った。定格負荷の10000サイクルの間、導体の分流開始温度はサイクル数に対してほぼ直線的に低下した。一方、70%の負荷のサイクルでは分流開始温度はほとんど低下しなかった。また、85%の負荷のサイクルでも分流開始温度はほとんど低下しなかったが、急に0.2Kも低下する現象が見られた。これは素線の何らかの大きな変形が導体内部で生じたものと考えられる。ACロスはTFコイル用導体の約4分の1に低下し、撚線のツイストピッチを短くした効果が現れた。性能試験後にサンプルを解体したところ、高磁場領域でNb$$_{3}$$Sn素線が大きく変形していることを確認した。

論文

Risk assessment for ITER TF coil manufacturing

上野 健一; 松井 邦浩; 西野 徹; 礒野 高明; 奥野 清

Plasma and Fusion Research (Internet), 8(Sp.1), p.2405062_1 - 2405062_5, 2013/05

原子力機構は国内実施機関(JADA)として、ITERのTFコイル構造物,一部のコイル巻線及びTFコイル組立作業について調達を担当している。TFコイル製作はITERファーストプラズマに対するスケジュール上のクリティカルパスとなっており、スケジュールの観点からも重要な機器である。このためTFコイル製作についてリスク評価を行い、リスクの管理,低減が必要である。今回JADAは、これまでのモデルコイルや低温産業界の知見をもとにリスク評価を行った。その結果、TFコイル製作上のリスクは、適切な設計を行い、試作を通じて製造手法,品質管理手法を検証し、それをもとにプロトタイプの製作を行うことにより低減できることを確認した。

論文

ITER magnet systems; From qualification to full scale construction

中嶋 秀夫; 辺見 努; 井口 将秀; 名原 啓博; 松井 邦浩; 千田 豊; 梶谷 秀樹; 高野 克敏; 礒野 高明; 小泉 徳潔; et al.

Proceedings of 24th IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2012) (CD-ROM), 8 Pages, 2013/03

ITER機構及び6国内機関(中国,欧州,日本,韓国,ロシア,米国)は、協力してITERマグネット・システムを製作している。日本,ロシア,中国,韓国は既に実機の超伝導導体の製作を実施している。TFコイル用のラジアルプレートの製作では、欧州及び日本で品質検証が終了し、実機施策の準備が整った。日本は1/3サイズの試作ダミー巻線を実機大ダミー巻線試作の前に実施し、製作方法を検証した。欧州では、実機製作に必要な治具類の準備とその性能検証が進行中である。また、日本は、2個の実機大TF構造物を試作し、製作方法の最適化と工業化を実施した。コレクション・コイルの製作進捗はTFコイル同様に順調であり、巻線治具等の準備はほとんど終了し、品質検証が開始された。その他のマグネットにおいても、2020年の初期プラズマ点火達成に向けて、順調に製作が進んでいる。

論文

Mass production of Nb$$_{3}$$Sn conductors for ITER toroidal field coils in Japan

高橋 良和; 礒野 高明; 濱田 一弥; 布谷 嘉彦; 名原 啓博; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 押切 雅幸; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4801904_1 - 4801904_4, 2012/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:41.4(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER計画において、原子力機構は2010年3月からトロイダル磁場(TF)コイル用導体を調達している6極の中で、先駆けて実機導体の製作を開始した。TFコイルは高さ14m,幅9mで、7個のダブルパンケーキから構成されている。導体の単長は最大760mであり、通電電流値は11.8Tの磁場中において68kAである。導体はケーブル・イン・コンジット型と呼ばれるもので、900本のNb$$_{3}$$Sn素線と522本の銅素線で構成されている。2010年12月までに、約60トンのNb$$_{3}$$Sn素線を製作した。これは、日本の分担分の約55%に相当する。また、11本の実機導体を製作し、日本分担分(33本)の約30%に相当する。実機導体は、ほぼ毎月1本ずつ製作している。本発表では、760mの銅ダミー導体の製作を通して確立した導体製作技術を中心に、高品質を確保する品質管理技術などの量産技術を紹介する。この量産体制の確立は、ITER建設の推進に大きく貢献している。

論文

Examination of Japanese mass-produced Nb$$_3$$Sn conductors for ITER toroidal field coils

名原 啓博; 布谷 嘉彦; 礒野 高明; 濱田 一弥; 高橋 良和; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 海老澤 昇; et al.

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 22(3), p.4804804_1 - 4804804_4, 2012/06

 被引用回数:18 パーセンタイル:65.46(Engineering, Electrical & Electronic)

ITER TFコイル用Nb$$_3$$Sn導体のうち、原子力機構は日本の国内実施機関として415mの導体を9本、760mの導体を24本調達する。調達の第一段階として、TF導体の製作能力を確認するため、長さ4mの導体を2本組合せてサンプルを製作し、SULTAN装置を使って試験した。その結果、各導体の最小の分流開始温度$$T_{cs}$$は6.22Kと6.02Kであり、設計値(5.7K)を満たすことを確認した。そこで原子力機構はTF導体の量産を開始し、まず100mの導体と415mの導体を製作した。第二段階として、量産プロセスの適切性を確認するため、これら2本の導体からそれぞれ4mの導体を切り出し、SULTAN装置で試験した。その結果、各導体の最小の$$T_{cs}$$は6.16Kと5.80Kであり、設計値を上回ったことで、量産プロセスが適切であることを実証した。

論文

Technology development and mass production of Nb$$_{3}$$Sn conductors for ITER toroidal field coils in Japan

高橋 良和; 礒野 高明; 濱田 一弥; 布谷 嘉彦; 名原 啓博; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 押切 雅幸; et al.

Nuclear Fusion, 51(11), p.113015_1 - 113015_11, 2011/11

 被引用回数:12 パーセンタイル:46.81(Physics, Fluids & Plasmas)

ITER計画において、原子力機構はトロイダル磁場(TF)コイル用Nb$$_{3}$$Sn導体の調達を行っている。製造しているNb$$_{3}$$Sn素線の量は、これまでの経験と比較して非常に多く、要求されている超伝導性能はITERの工学設計活動(EDA)において製作・試験されたモデルコイルの性能と比較して非常に高いものである。このため、素線製造において、製造過程における品質管理技術及び製品の検査結果を元に統計的管理を行うことが重要である。導体製造技術においては、精度の高い外径寸法及びジャケットの溶接部において高い気密性が要求されているため、品質管理として形状検査技術及び高感度なリーク試験方法を開発した。これらの技術を用いて、2010年1月に導体製作装置が完成し、760mの銅ダミー導体が成功裏に製作され、導体製造技術が適正なものであることが立証された。2010年3月より、世界に先駆けてTFコイル用導体の製造を開始した。

論文

First qualification of ITER toroidal field coil conductor jacketing

濱田 一弥; 高橋 良和; 礒野 高明; 布谷 嘉彦; 松井 邦浩; 河野 勝己; 押切 雅幸; 堤 史明; 小泉 徳潔; 中嶋 秀夫; et al.

Fusion Engineering and Design, 86(6-8), p.1506 - 1510, 2011/10

 被引用回数:12 パーセンタイル:66.82(Nuclear Science & Technology)

日本原子力研究開発機構は、国際熱核融合実験炉(ITER)の日本の極内実施機関として、トロイダル磁場コイル及び超伝導導体の調達を担当している。TFコイル用導体は、直径0.8mmの超伝導素線900本,銅線522本を束ね合せて、直径43.7mm,肉厚2mmのステンレス保護管(ジャケット)に収めた構造であり、最大長さは760mである。超伝導導体の調達は、2008年から開始され、メーカーの協力を得て素線,撚線,ジャケット管及び導体製作装置の製作が進展した。その結果、2010年12月に導体を製作する準備が整った。まず、はじめに導体の製作作業要領を実証するために、760m長さの模擬導体の製作を行い、成功裏に完了した。TF導体の製作は日本以外に、欧州,韓国,米国,ロシア及び中国も担当しており、日本は他極に先駆けて導体製作技術を確立し、実機導体の製作を開始した。講演では、模擬導体製作技術として、溶接,検査,撚線の引込み,巻取り等に関する結果を報告する。

論文

世界の超電導核融合技術の開発動向

奥野 清; 高橋 良和; 小泉 徳潔; 中嶋 秀夫

平成23年電気学会全国大会講演論文集,5, p.S1(34) - S1(37), 2011/03

超伝導技術の発展の歴史と将来の展望を述べるとき、核融合研究との関係を抜きに語ることはできない。トカマクやヘリカルに代表される磁気閉じ込め核融合装置の開発は、超伝導マグネットの大型化や強磁場化、高性能化を推進し、さらに超伝導線材の量産化をもたらしてきた。21世紀最初の四半世紀にこの役割を担うのがITERである。ITERは2019年11月の運転開始、すなわち初プラズマ達成を目指し、欧州をホスト極としてフランスのカダラッシュで既に建設が開始されている。本体建設費の約1/4を占める超伝導マグネットの調達には、インドを除く6極が参加する。日本の国内実施機関である原子力機構は、これまでの開発実績が広く認められ、超伝導導体やトロイダル磁場コイルなどの主要部分を分担し、参加極中最大の貢献を行う。ITER参加各極は最高の超伝導技術をフルに活用して調達活動を実施しており、超伝導技術の分野に大きな進展をもたらすものと期待される。

論文

Technology development for the manufacture of Nb$$_{3}$$Sn conductors for ITER Toroidal Field coils

高橋 良和; 礒野 高明; 濱田 一弥; 布谷 嘉彦; 名原 啓博; 松井 邦浩; 辺見 努; 河野 勝己; 小泉 徳潔; 押切 雅幸; et al.

Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/03

ITER計画において、原子力機構はトロイダル磁場(TF)コイル用Nb$$_{3}$$Sn導体の調達を行っている。製造しているNb$$_{3}$$Sn素線の量は、これまでの経験と比較して非常に大きく、要求されている超伝導性能はITERの工学設計活動(EDA)において製作・試験されたモデルコイルの性能と比較して非常に高いものであり、素線製造において、品質管理技術が重要である。導体製造技術においては、精度の高い外径寸法及びジャケットの溶接部において高い気密性が要求されているため、総合的な品質管理技術が要求される。2010年1月に導体製作装置が完成し、760mの銅ダミー導体が成功裏に製作され、導体製造技術が適正なものであることが立証された。そこで、2010年3月より、TFコイル用導体の製造を開始した。これらの技術の要点を記述する。

論文

Neutronic analysis of fusion tokamak devices by PHITS

助川 篤彦; 滝吉 幸嗣*; 天野 俊雄*; 川崎 弘光*; 奥野 功一*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 1, p.36 - 39, 2011/02

臨界プラズマ試験装置(JT-60U)と超伝導トカマク装置(JT-60SA)の3次元放射線遮へい解析をPHITSコードで実施した。PHITSは高エネルギー粒子輸送及び重イオンの輸送計算可能な汎用コードで、20MeV以下の中性子と光子の輸送については、MCNP-4Cと類似のモデルである。JT-60U装置はトカマク装置であり、運転停止後の放射化量を評価するために精度よく中性子束分布を評価する必要がある。また、JT-60SA装置は超伝導コイルシステムを有するトカマク装置であり、超伝導コイルの核発熱、線量評価のために中性子束分布の評価を必要とする。JT-60SA装置は既存のJT-60建屋を利用するが、JT-60SA装置の年間中性子発生量はJT-60U装置の約50倍増加する。JT-60SA装置では中性子のポートストリーミング等の影響が無視できず、同装置の遮へい構造の検討,核発熱量の精度向上が必要不可欠である。PHITSコードをトカマク型核融合装置に適用するため新たに線源ルーチンを変更し、中性子束分布と光子線束分布の可視化,超伝導コイルの核発熱分布、及び装置周辺の線量率の計算を行い、その初期結果を示した。

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