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論文

Heterogeneity effects in micro-beam XRF scanning spectroscopy of binary powdered mixtures and lake sediments

勝田 長貴*; 梅村 綾子*; 内藤 さゆり*; 益木 悠馬*; 板山 由依*; 丹羽 正和; 城野 信一*; 吉田 英一*; 川上 紳一*

Spectrochimica Acta, Part B, 210, p.106817_1 - 106817_11, 2023/12

湖成堆積物から過去の気候変動を読み取る上で、蛍光X線分析による化学組成マッピングは非常に有効な分析手法の一つとなっている。ただしその際、粒子径や鉱物組成がX線強度に及ぼす影響、すなわち「不均一効果」の評価が課題となっていた。本研究では、組成既知のいくつかの2種混合粉末試料、およびバイカル湖の湖成堆積物を対象とした走査型X線顕微鏡による分析を行い、X線強度や粒子径などとの関係を検証した。その結果、粒子径が小さい場合において、不均一効果の影響が大きくなることが分かった。

論文

Development of a numerical simulation method for air cooling of fuel debris by JUPITER

山下 晋; 上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

Mechanical Engineering Journal (Internet), 10(4), p.22-00485_1 - 22-00485_25, 2023/08

乾式での燃料デブリ取り出しにおいて、実機での燃料デブリの詳細な空冷評価が重要である。多孔質体として仮定されるPCV内部の燃料デブリ周囲の熱伝達を機構論的に理解するために、多相多成分CFDコードであるJUPITERに多孔質体モデルを新たに導入した。多孔質体モデルに関して、JUPITERと親和性の高いDarcy-Brinkmanモデルを採用した。このモデルはJUPITERに採用されている多相流解析手法の一つである1流体モデルと同様に、流体相と多孔質体相を一つの方程式で同時に解くことができる。また、非線形性が卓越する高速度の自然対流場については、非線形効果として速度の2乗の項を支配方程式に加えることで対応した。導入したモデルの妥当性を確認するために、例えば、矩形多孔質体領域内の自然体流解析や多孔質体を含む自然体流熱伝達試験といった単純な妥当性確認解析と実験解析を行った。検証解析の結果、先行研究の結果と実験解析の結果と良い一致を示した。また、改良されたJUPITERの応用として、1F2号機の条件を考慮したPCV内部の燃料デブリの空冷予備解析を行った。その結果、燃料デブリ周囲の温度場や速度場は、非物理的挙動を示すことなく安定に計算できることが分かった。故に、JUPITERは詳細且つ精度良く燃料デブリの熱流動挙動を予測できる可能性を有していることが分かった。

論文

Development of JAEA advanced multi-physics analysis platform for nuclear systems

神谷 朋宏; 小野 綾子; 多田 健一; 秋江 拓志; 長家 康展; 吉田 啓之; 川西 智弘

Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 8 Pages, 2022/11

原子炉内の現象を忠実に再現するマルチフィッジクス解析プラットフォームJAMPAN(JAEA advanced multi-physics analysis platform for nuclear system)の開発を行っている。JAMPANは、現在、核計算と熱流動計算の連成解析を対象として開発されており、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMVPと多相多成分詳細熱流動解析コードJUPITERを結合させた計算が可能となっている。将来的には他の解析コードへの入れ替えや、核計算と熱流動計算以外の解析コードとの連成も想定し、JAMPANは拡張性の高い設計となっている。JAMPANの解析例として、少数の燃料棒から構成される二相流体系を用いて、MVPとJUPITERの連成解析を実施した。解析結果は物理的に妥当な結果となっており、核熱連成解析を適切に実行できていることを確認した。

論文

A Numerical simulation method to evaluate heat transfer of fuel debris in air cooling by JUPITER, 1; Project overview and the applicability to the actual reactor system

山下 晋; 上澤 伸一郎; 小野 綾子; 吉田 啓之

Proceedings of 12th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS12) (Internet), 8 Pages, 2022/10

原子炉格納容器内部の燃料デブリを空冷条件で取り出すことは、福島第一原子力発電所の廃止措置において重要な問題である。しかしながら、空冷条件下での燃料デブリの取り出しに関する知見は限られているため、燃料デブリの熱挙動の理解は、確実且つ安全な取り出しを行うために重要である。原子力機構は、数値シミュレーションと実験の両方を用いた空冷条件下での燃料デブリの熱挙動を把握するための国家プロジェクトへ参画している。このプロジェクトでは、PCV内部に存在する燃料デブリ周囲の自然対流を計算するために、CFDコードであるJUPITERへ新しいモデルを導入するとともに、JUPITERに対する検証データを得るための実験を実施している。JUPITERは元来過酷事故時の炉内構造物の溶融移行挙動及び単相・多相流体現象解析のために開発された。多孔質体と推定されている燃料デブリの崩壊熱により生じる自然対流を解析するために、新たに多孔質体モデルの一種であるDarcy-BrinkmanモデルをJUPITERに導入した。このモデルは多孔質体中の流れ場解析に多く利用されており、また、流れ場において純流体と多孔質体の両方が同時に存在する体系を解析するために開発されているため、一流体モデルを用いるJUPITERへの親和性は高い。加えて、非線形効果を含む自然対流を解析するために、速度の2乗の項からなる非線形効果の役割をなすForchheimerモデルを導入した。本研究では、矩形キャビティ内部の多孔質体を含む単純な自然対流問題に対する妥当性検証およびペデスタル壁、制御棒案内管、圧力容器などのPCV内部の構造物を考慮した予備解析を実施した。検証解析において、加熱壁面でのNusselt数についてJUPITERの結果と既往研究結果と比較し、良好な一致を得た。また、予備解析においては、非現実的な挙動を示すことなく安定して自然対流を解析することができた。以上より、JUPITERはPCV内部の複雑な構造物を有する燃料デブリ周りの自然対流解析に適用できる見通しを得た。

論文

Development of the simplified boiling model applied to the large-scale detailed simulation

小野 綾子; 山下 晋; 坂下 弘人*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09

原子力機構ではVOF法に基づいた詳細熱流動解析手法を開発している。詳細解析において壁面からの沸騰を再現するには、ミクロスケールの気液挙動を考慮するがあり、膨大計算コストを必要とする。そこで、本研究では、計算コストを削減した簡易的な沸騰モデルを開発し、開発したモデルを用いてJUPITERで沸騰の再現解析を行い、実験から取得した気液挙動のデータと比較した結果を示す。

論文

Development of reactor vessel thermal-hydraulic analysis method in natural circulation conditions with coarse-mesh subchannel CFD model

浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09

ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)による自然循環崩壊熱除去システムの開発を進めている。D-DHXを稼働した場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用が生じるため、炉心部を含む炉容器全体を一括して取り扱う炉容器内多次元熱流動評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。これまで、集合体のモデル化に着目し、サブチャンネル解析の考え方を参考としたサブチャンネルCFDモデルを開発してきた。本研究では、実規模解析に向けて、解析精度を確保しながら、更なる計算負荷低減のため、サブチャンネルを複数個合わせた疎メッシュサブチャンネルCFDモデル(CMSC)を開発し、RV-CFDの炉心部に適用した。PLANDTL-1試験解析の結果、自然循環時における径方向熱移行を精度よく評価できることを確認した。

論文

Core thermal-hydraulics analysis during dipped-type direct heat exchanger operation in natural circulation conditions

浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁

Mechanical Engineering Journal (Internet), 9(4), p.21-00438_1 - 21-00438_15, 2022/08

ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、自然循環崩壊熱除去システムにおいて浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)の採用が検討されている。D-DHX稼働時には炉心-プレナム相互作用が生じ、炉容器内熱流動挙動は複雑化するため、プレナム内温度成層化や炉心部の熱流動現象が再現可能な炉容器内多次元熱流動解析評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。本研究では、RV-CFDを設計検討に用いる観点から、低計算負荷の集合体モデルをRV-CFDモデルの炉心部に採用し、ナトリウム試験装置PLANDTL-1を対象に試験解析を実施した。その結果、集合体内温度分布の傾向が再現され、本モデルの炉心-プレナム相互作用に対する適用性を確認した。

論文

Numerical simulation of annular dispersed flow in simplified subchannel of light water cooled fast reactor RBWR

吉田 啓之; 堀口 直樹; 小野 綾子; 古市 肇*; 上遠野 健一*

Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 7 Pages, 2022/08

About the boiling transition (BT) that determines the maximum thermal output of the BWR, it is considered that the spacers have significant effects on the occurrence of BT. And occurrence conditions of BT can be changed by devising the spacer shapes. In the light water cooled fast reactor: RBWR, thermal-hydraulics conditions are more severe than the current BWR. Then, the effect of the spacer on BT should be sufficiently utilized in the RBWR. In the thermal-hydraulics design for the current BWR, large-scale tests were carried out and used to evaluate BT conditions. The RBWR is still in the design stage, and there is room to be changed to many parameters. Then, it is not reasonable to determine the shape of the spacer by evaluation only for large-scale tests. On the other hand, by applying a two-phase CFD method with remarkable development in recent years, we can develop a model that can predict the effect of spacers mechanistically. This research used the detailed two-phase flow simulation code TPFIT developed by JAEA to simulate annular dispersed flow in RBWR subchannels. In the occurrence of BT, it is considered that the two-phase flow pattern is the annular dispersed flow, and we want to evaluate the effects of spacer shape on annular dispersed flow in RBWR subchannels. As the first step of this research, we performed numerical simulations of annular dispersed flow in the simplified subchannel of RBWR. We used a circular tube with the same hydraulic diameter as the RBWR subchannel to consider the basic effects of spacer on the annular dispersed flow. As a simulation parameter, we choose the existence of the spacer. The spacer used in the simulation has a simplified shape and the same blockage ratio as the RBWR. In this paper, we describe the result of numerical simulation. We evaluated droplets' size and velocity based on simulation results for the spacer's existence and non-existence cases.

論文

界面追跡法に基づく詳細二相流解析手法のための簡易沸騰モデルの開発

小野 綾子; 山下 晋; 坂下 弘人*; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

第26回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2022/07

原子力機構では、原子炉心部の二相流挙動に対して界面追跡法に基づく機構論的熱流動解析手法であるJUPITERやTPFITを適用する試みを行っている。より詳細な炉内熱流動を把握する計算手法を得ることで、安全評価の適正化や新型燃料の最適設計に資するため、開発が望まれている。しかしながら、界面追跡を用いた解析手法において、伝熱面から沸騰させるためには極めて微小な解析格子を設定する必要があり、原子炉燃料集合体などの大規模な計算体系への適用は不可能であることが大きな課題であった。そこで本研究では、大規模計算体系に対して計算コストを削減した、新しい簡易的な沸騰モデルを開発して、強制流動沸騰について熱流束および流速を変えた再現解析を実施した結果について報告する。

論文

Sodium-cooled Fast Reactors

大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.

Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07

ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。

論文

CFD analysis of natural circulation in LBE-cooled accelerator-driven system

菅原 隆徳; 渡辺 奈央; 小野 綾子; 西原 健司; 市原 京子*; 半澤 光平*

Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 10 Pages, 2022/03

JAEAでは、LBE冷却型加速器駆動システム(ADS)の研究開発を行っている。ADSは既存の臨界炉に比べて安全性が高いと考えられているが、除熱源喪失事象が生じた場合、炉心の破損の可能性が考えられる。これを回避するためDRACS(直接炉心補助冷却システム)を備えているが、その機器信頼性と流量確保が重要となる。本研究では、CFD解析によりADS炉容器内の自然循環時の流れを解析し、DRACS熱交換器位置において十分な流量が確保されるかを検討した。解析の結果、定格運転時の約4.3%の流量が確保され、崩壊熱が適切に除去されることを確認した。また、炉容器内のLBE流れを整えるために設けられている内筒の有無が、自然循環時にどのような影響を与えるかについても検討を行った。

論文

Numerical simulation of two-phase flow in fuel assemblies with a spacer grid using a mechanistically based method

小野 綾子; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 16 Pages, 2022/03

原子力機構では、軽水炉燃料の安全性評価において必須である限界熱流束の評価において、新型燃料設計にかかわる大型モックアップ試験によるコストの削減や、想定外事象に対応するためにモックアップ試験の試験範囲よりも幅広い範囲において、限界熱流束を機構論に基づき評価する研究に着手している。本研究では、機構論的流動解析手法であるJUPITERを用いて、スワールベーンおよびスプリットベーン付きの燃料集合体内の国際ベンチマーク問題を対象とした単相流解析および同体系における二相流解析を実施し、各種ベーンによる流動場および気泡挙動に与える効果、解析における課題の抽出を行った結果を報告する。

論文

原子炉における機構論的限界熱流束評価技術の確立に向けて,2; 機構論的限界熱流束予測評価手法確立に向けた研究とその課題

大川 富雄*; 森 昌司*; Liu, W.*; 小瀬 裕男*; 吉田 啓之; 小野 綾子

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(12), p.820 - 824, 2021/12

原子炉設計における効率的な燃料設計および最適な安全評価のために、機構論に基づいた限界熱流束評価技術が望まれている。この長年の技術課題は、近年の詳細解析技術及び計測技術の体系的統合を段階的に進めることで、打開できる可能性がある。このため本研究専門委員会では、将来的な限界熱流束評価技術の構築に向けて、過去の膨大な研究を精査することで必要な知見を整理する。これらの議論を通して、原子炉における機構論的限界熱流束評価技術に必要な研究課題を提示する。Part2では、これまでの限界熱流束機構に関する基礎研究や限界熱流束の予測手法確立に必須な数値解析手法の発展にふれ、課題提起を行う。

論文

「廃炉・汚染水対策事業費補助金(燃料デブリの分析精度の向上及び熱挙動の推定のための技術開発)」に係る補助事業; 2020年度最終報告

小山 真一; 中桐 俊男; 逢坂 正彦; 吉田 啓之; 倉田 正輝; 池内 宏知; 前田 宏治; 佐々木 新治; 大西 貴士; 高野 公秀; et al.

廃炉・汚染水対策事業事務局ホームページ(インターネット), 144 Pages, 2021/08

令和2年度に原子力機構が補助事業者となって実施した「廃炉・汚染水対策事業費補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度の向上及び熱挙動の推定のための技術開発))」の成果概要を、最終報告として取りまとめた。本報告資料は、廃炉・汚染水対策事業事務局ウェブサイトにて公開される。

論文

Core thermal-hydraulic analysis during dipped-type direct heat exchanger operation in natural circulation conditions

浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 今井 康友*

Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 10 Pages, 2021/08

ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、自然循環崩壊熱除去システムにおいて浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)の採用が検討されている。D-DHXを稼働した場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用が生じるため、炉容器全体を一括して取り扱う炉容器内多次元熱流動解析評価手法(RV-CFDモデル)の構築が必要となる。本研究では、計算負荷低減のため、集合体のモデル化に着目し、既存のサブチャンネル解析手法を参考にした解析手法をRV-CFDモデルの炉心部に採用した。本モデルの適用性を確認するため、ナトリウム試験装置PLANDTL-1を対象に試験解析を実施した。その結果、D-DHXからの低温ナトリウムが炉心部に潜り込む際の炉容器内流況をとらえるとともに、集合体内温度分布の傾向を再現でき、本モデルの適用性を確認した。

論文

Macrolayer formation model for prediction of critical heat flux in saturated and subcooled pool boiling

小野 綾子; 坂下 弘人*; 吉田 啓之

Heat Transfer Engineering, 42(21), p.1775 - 1788, 2021/00

 被引用回数:3 パーセンタイル:23.97(Thermodynamics)

本論文では、飽和およびサブクールプール沸騰において、マクロ液膜蒸発モデルに基づいた限界熱流束予測のための、マクロ液膜形成モデルを提案する。モデルは、これまでの実験結果に基づいて構築された。モデルでは、発泡点はポアソン分布に基づき分布するとしている。提案したモデルとマクロ液膜蒸発モデルを組み合わせることで、サブクール度40Kまでのプール沸騰における限界熱流束を予測することができた。また、モデルのコンセプトは、詳細二相流解析コード「TPFIT」を用いて検証された。

論文

Preliminary analysis of sodium experimental apparatus PLANDTL-2 for development of evaluation method for thermal-hydraulics in reactor vessel of sodium fast reactor under decay heat removal system operation condition

小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹

Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00546_1 - 19-00546_11, 2020/06

ナトリウム冷却式高速炉において、作動時にポンプ等の電源を必要としない受動的な完全自然循環方式の崩壊熱除去系の採用が有力な手法として検討されている。この崩壊熱除去系が通常運転時のみならず事故時において作動した際の炉内および炉心部の熱流動挙動を把握し、冷却性を評価する必要がある。本論文では、そのような複雑な熱流動現象が起こる場合において、炉心内および浸漬型冷却器(DHX)の解析モデルを適切に設定するためにナトリウム試験装置PLANDTL-2を対象に数値シミュレーションを行った。解析結果より、PLANDTL-2における注目すべき熱流動現象について抽出し、モデルの妥当性などを検討した。

論文

Numerical simulation of two-phase flow in 4$$times$$4 simulated bundle

小野 綾子; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00583_1 - 19-00583_12, 2020/06

原子力機構では、過渡事象における詳細な炉内出力分布の予測を行うことにより燃料設計最適化や安全性向上を図ることを目的とし、3次元詳細核熱カップリングコードの開発に着手している。その中で、熱流動評価を行うコードの候補の一つとしてVOF法に基づいた詳細熱流動解析コードJUPITERを炉内二相流挙動解析のために適用することを検討している。本研究では、軽水炉燃料集合体を模した4$$times$$4バンドル体系において、機構論的流動解析手法であるJUPITERを用いて二相流動の解析を実施し、既存に報告されているバンドル内気液二相流の可視化研究やボイド率計測結果をもとに、解析手法の妥当性の検討、および課題の抽出を行った。

論文

塩析出を伴う海水流動沸騰熱伝達; 析出物の役割

小泉 安郎*; 上澤 伸一郎; 小野 綾子; 柴田 光彦; 吉田 啓之

日本機械学会熱工学コンファレンス2019講演論文集(USB Flash Drive), 1 Pages, 2019/10

福島第一原子力発電所事故時では、経験のない海水による炉心冷却が試みられた。これまでの海水プール沸騰熱伝達試験から、海水塩が伝熱面上に析出することにより熱伝達が低下することが指摘されている。しかし、炉内には強制対流もしくは自然対流による流動があった考えられ、流動が海水塩層の成長速度や熱伝達劣化に与える影響についても議論が必要である。本報では、沸騰伝熱面での海水塩析出に対する流動の影響を明らかにするため、海水塩析出層の挙動の観察が可能な狭隘海水流動沸騰試験装置を用いた、海水強制対流における伝熱面温度計測ならびにレーザー変位計による析出物厚さの時間変化計測結果について報告する。天然海水と同じ塩分濃度3.5wt%の人工海水から10wt%の濃縮人工海水の比較試験を実施したところ、3.5wt%海水では海水塩の析出は確認されなかったのに対して、7wt%以上の人工海水では伝熱面上に海水塩が析出し、析出が始まると壁面温度が経時的に上昇することを確認した。この海水塩の析出は、海水塩濃度が高いほど低い熱流束で開始した。この温度上昇は、これより低い熱流束条件では確認されておらず、伝熱面上に海水塩の析出が確認された熱流束のときのみで起きた。また、レーザー変位計での析出厚さ計測から、連続的な温度上昇とともに析出層が厚くなることが確認されたことから、強制対流下においても、濃縮海水では海水塩が伝熱面上に析出し、析出層が厚くなることで熱伝達が劣化することを明らかした。

論文

Study on the two-phase flow in simulated LWR fuel bundle by CFD code

小野 綾子; 山下 晋; 鈴木 貴行*; 吉田 啓之

Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.666 - 677, 2019/08

機構論に基づいた限界熱流束(CHF)予測手法は、軽水炉燃料の最適設計や安全評価に必要である。CHFを予測するためにはバンドル内を流れる気泡の大きさや速度が必要となるが、既存の気泡運動に関する方程式を用いて、複雑な形状の燃料集合体内の気泡の大きさや速度を求めることは不可能である。そこで、本研究では、界面追跡法を用いた数値解析により、直接的に燃料集合体内の二相流データを得る。解析コードは原子力機構で開発しているJUPITERを用い、4$$times$$4バンドル体系において断熱条件で解析した。解析結果と既存の二相流研究データと比較することで解析コードの妥当性を検証し、CHF評価のための数値シミュレーション利用についてその可能性を確認した。

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