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嶋田 和真; 佐々木 利久*; 飯島 正史*; 宗像 雅広
JAEA-Research 2018-012, 68 Pages, 2019/02
防災業務関係者の放射線防護を検討するために、東京電力福島第一原子力発電所事故時のオフサイトの防災業務関係者の外部被ばく線量を評価した。2011年3月12日から31日までに活動内容が詳細に記録された防災業務関係者の1日毎の個人線量の最大値は12日に双葉町で避難支援に従事していた防災業務関係者の650Svであった。次に、大気拡散沈着計算コードを用いて先行研究により推定されたソースタームから放射性核種の大気中濃度と地上面沈着量を計算し、オフサイトの空間線量率を推定した。そして、防災業務関係者の記録の中で日々の活動内容と個人線量が連続的に記録されていた6名に対して外部被ばく線量を計算し、活動領域における計算結果の最大値及び平均値と個人線量計の測定値とを比較した。その結果、活動領域の線量率の最大値から算出した外部被ばく線量の計算値が実測値を概ね包含することを示した。
菅谷 敏克; 中谷 隆良; 佐々木 利久*; 中村 康雄*; 坂井 章浩; 坂本 義昭
JAEA-Technology 2016-036, 126 Pages, 2017/02
ウラン及び長半減期核種を含んだ廃棄物の処分における特徴としては、処分施設の管理期間終了後の安全評価において、数万年以降に被ばく線量の最大線量が出現することにある。これらの特徴を持つ幅広い放射能濃度範囲のウラン及び長半減期核種を含んだ研究施設等廃棄物の処分の方策は未だ決定されていないことから、処分方策の決定に資することを目的とした処分に係る技術的な検討を行った。本報告書は、ウランを含んだ比較的放射能濃度の低い廃棄物に対して、トレンチ処分とクリアランスについての技術的検討を行うとともに、ウラン及び長半減期核種を含んだ中深度処分対象の濃度範囲となる廃棄物に対しては、濃度制限シナリオによる技術的検討を行った。
武部 愼一; 佐々木 利久; 齋藤 龍郎; 山口 尚子
JAEA-Technology 2013-033, 87 Pages, 2013/11
原子力施設の非管理区域における資材等は、「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故に係るフォールアウトによる原子力施設における資材等の安全規制上の取扱について」(経済産業省、平成24・03・26原院第10号、平成24年3月30日)に示されている判断基準(年間10マイクロシーベルト)以下であれば、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号)等の関係法令などに従って、適切に処分すること又は資源として有効活用することができる。本報告では、非管理区域における資材等を適切に処分又は資源として有効活用するため、「放射線障害防止法に規定するクリアランスレベルについて」(文部科学省放射線安全規制検討会、平成22年11月、平成24年3月一部訂正)、や「原子炉施設及び核燃料使用施設の解体等に伴って発生するもののうち放射性物質として取り扱う必要のないものの放射能濃度について」(原子力安全委員会、平成16年、平成17年一部訂正及び修正)を参照し、年間10マイクロシーベルトの線量に相当する資材等中の放射能濃度を一例として試算した結果を提示した。
武田 聖司; 澤口 拓磨; 佐々木 利久*; 木村 英雄
JAEA-Data/Code 2011-008, 166 Pages, 2011/08
TRU廃棄物及びウラン廃棄物の将来の処分に備え、浅地中のトレンチ処分,コンクリートピット処分,余裕深度処分の各埋設処分方式に最終的な処分可能な当該廃棄物の範囲を明確化するための濃度上限値の制度化が必要である。原子力機構では、当該廃棄物を対象に、これらの3種類の埋設処分方式に対応した濃度上限値算出のための評価コードGSA-GCL第2版の開発を行った。本コードでは、原子炉廃棄物の余裕深度処分に対する濃度上限値を算出するためのGSA-GCLをベースに、(1)浅地中処分における跡地利用に伴うシナリオの線量評価モデルの整備、(2)ウラン系列の子孫核種であるラドンガスの発生から吸入被ばく線量までの一連の評価モデルの整備、(3)余裕深度処の隆起・侵食による処分場跡地で発生する人間侵入シナリオの評価モデルの整備、(4)モンテカルロ法を用いた各モデルのパラメータの不確実性の影響評価を可能とする機能拡張を行った。本報告書は、整備したGSA-GCL2のモデル構成、具体的な解析機能、入出力マニュアル、入出力ファイル仕様、各モデルの検証計算の結果を取りまとめたものである。本コードは、原子力安全委員会「低レベル放射性固体廃棄物の埋設処分にかかわる放射能濃度上限値について」(平成19年5月)において、TRU廃棄物の3種類の埋設処分方式に対する濃度上限値の算出のために活用された。
武田 聖司; 佐々木 利久*; 長澤 寛和; 木村 英雄
JAEA-Data/Code 2010-019, 61 Pages, 2010/11
高レベル放射性廃棄物等の地層処分や原子炉解体廃棄物等の余裕深度処分の安全評価シナリオとして、処分システムに直接あるいは間接的な影響を与えるさまざまな土地利用や掘削などの開発行為である「人間侵入」が考えられる。諸外国における人間侵入の評価では、人間侵入の発生頻度とその影響の大きさの両方の評価が必要とされ、我が国においても、人間侵入の発生を抑制するための制度的管理や処分施設の設計などに関する検討、人間侵入の発生頻度の推定、人間侵入が生じた場合の放射線影響の評価手法の整備が必要と考えられる。そのうち、本研究では、人間侵入に関する放射線影響を評価するためのモデル及びコード(HUINT)を整備した。HUINTでは、人間侵入としてボーリング掘削による廃棄体への人間の接近やバリアシステムの損傷に関するシナリオ(ボーリングシナリオ)を想定し、高レベル放射性廃棄物等の地層処分や原子炉解体廃棄物等の余裕深度処分を対象として、我が国で実施されたボーリング掘削の実態に関する情報をもとに選定したボーリング掘削にかかわる作業時の被ばくと、掘削ズリの再利用に伴う被ばくの線量を計算可能である。本報告は、人間侵入シナリオ評価コードHUINTにおける評価モデル,入力ファイル仕様,実行方法、及び評価モデルによる計算機能の検証結果について取りまとめたものである。
長澤 寛和; 武田 聖司; 木村 英雄; 佐々木 利久*
JAEA-Data/Code 2010-018, 85 Pages, 2010/11
高レベル放射性廃棄物等の地層処分や原子炉解体廃棄物等の余裕深度処分の安全評価シナリオとして、処分システムに直接あるいは間接的な影響を与えるさまざまな土地利用や掘削などの開発行為である「人間侵入」が考えられる。諸外国における人間侵入の評価では、人間侵入の発生頻度とその影響の大きさの両方の評価が必要とされ、我が国においても、人間侵入の発生を抑制するための制度的管理や処分施設の設計などに関する検討,人間侵入の発生頻度の推定,人間侵入が生じた場合の放射線影響の評価手法の整備が必要と考えられる。そのうち、本研究では、人間侵入としてボーリング掘削による廃棄体への人間の接近やバリアシステムの損傷に関するシナリオ(ボーリングシナリオ)を想定し、我が国におけるボーリング頻度推定のためのデータと人間侵入に伴う放射線影響の評価のために必要なデータをデータベースとして整備した。また、選定した一連のボーリングシナリオの線量評価のためのパラメータ値を推定した。
武田 聖司; 山口 徹治; 長澤 寛和; 渡邊 正敏; 関岡 靖司; 神崎 裕; 佐々木 利久; 落合 透; 宗像 雅広; 田中 忠夫; et al.
JAEA-Research 2009-034, 239 Pages, 2009/11
地層処分の安全評価では、安全性を評価すべき時間枠が極めて長く、また、評価すべき処分システムの空間スケールが数km以上にわたることによる不確かさの把握が重要である。こうした処分システムの時間的及び空間的広がりに起因した不確かさは、その成因に着目すると、処分システムの構成要素(材料)の本質的な不均質性,構成要素で発生する現象の理解不足や予測の不確かさ,測定手法や工学技術の不完全さなどが考えられる。これらの不確かさは、研究開発の進展によりある程度低減あるいは定量化が可能である。本評価では、これらの不確かさを考慮して、高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全性に関し、決定論的手法及びモンテカルロ法に基づいた確率論的手法を用いた解析を行った。おもに、人工バリアにかかわるシナリオ,モデル及びパラメータの不確かさが被ばく線量評価に与える影響を推定する方法を示し、その不確かさ影響解析を実施するとともに、得られた解析結果から今後も研究課題とすべき重要なモデルやパラメータを抽出した。
澤口 拓磨; 武田 聖司; 佐々木 利久; 落合 透; 渡邊 正敏; 木村 英雄
JAEA-Research 2008-046, 62 Pages, 2008/03
濃度上限値とは、埋設事業の許可申請を行うことができる放射性廃棄物に含まれる放射性核種濃度の最大値である。再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)及びウラン廃棄物に対する処分方法については、原子力委員会による処分方策の検討に関する報告書において、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分,余裕深度処分)が報告されており、当該廃棄物の将来の処分を見据え、それらの廃棄物に対する埋設処分方式別の濃度上限値の整備が必要である。本報告では、TRU廃棄物・ウラン廃棄物を対象に、3種類の処分方法のうち「ピット処分」に対する濃度上限値算出の考え方及び評価手法(シナリオ,モデル/コード,パラメータ)について整理するとともに、整備した評価手法を用いて評価対象核種に対する濃度上限値の算出結果を提示した。なお、本研究のTRU廃棄物に対するピット処分の濃度上限値の算出結果は、原子力安全委員会「低レベル放射性固体廃棄物の埋設処分にかかわる放射能濃度上限値について」(平成19年5月)に反映された。
武田 聖司; 佐々木 利久; 澤口 拓磨; 落合 透; 木村 英雄
JAEA-Research 2008-045, 60 Pages, 2008/03
濃度上限値とは、埋設事業の許可申請を行うことができる放射性廃棄物に含まれる放射性核種濃度の最大値である。再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(「TRU廃棄物」)及びウラン廃棄物に対する処分方法については、原子力委員会による処分方策の検討に関する報告書において、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分,余裕深度処分)が報告されており、当該廃棄物の将来の処分を見据え、それらの廃棄物に対する埋設処分方式別の濃度上限値の整備が必要である。本報告では、TRU廃棄物及びウラン廃棄物を対象に、一般的であると考えられる地下利用に対して十分余裕を持った深度への処分「余裕深度処分」に対する濃度上限値算出の考え方及び評価手法(シナリオ,モデル/コード,パラメータ)について整理するとともに、整備した評価手法を用いて評価対象核種に対する濃度上限値の算出結果を提示した。また、本研究のTRU廃棄物に対する余裕深度処分の濃度上限値の算出結果は、原子力安全委員会の低レベル放射性固体廃棄物の埋設処分にかかわる放射能濃度上限値に関する報告書(2007年)に反映された。
武田 聖司; 渡邊 正敏; 澤口 拓磨; 佐々木 利久; 落合 透; 木村 英雄
JAEA-Research 2008-044, 64 Pages, 2008/03
濃度上限値とは、埋設事業の許可申請を行うことができる放射性廃棄物に含まれる放射性核種濃度の最大値である。再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(「TRU廃棄物」)及びウラン廃棄物に対する処分方法については、原子力委員会による処分方策の検討に関する報告書において、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分,余裕深度処分)が報告されており、当該廃棄物の将来の処分を見据え、それらの廃棄物に対する埋設処分方式別の濃度上限値の整備が必要である。本報告では、TRU廃棄物及びウラン廃棄物を対象に、3種類の処分方法のうち「トレンチ処分」に対する濃度上限値算出の考え方及び評価手法(シナリオ,モデル/コード,パラメータ)について整理するとともに、整備した評価手法を用いて評価対象核種に対する濃度上限値の算出結果を提示した。また、本研究のTRU廃棄物に対するトレンチ処分の濃度上限値の算出結果は、原子力安全委員会「低レベル放射性固体廃棄物の埋設処分にかかわる放射能濃度上限値について」(平成19年5月)に反映された。
佐々木 利久; 渡邊 正敏; 武田 聖司; 澤口 拓磨; 落合 透; 木村 英雄
JAEA-Data/Code 2008-003, 29 Pages, 2008/02
再処理施設,MOX燃料施設等から発生するTRU核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)及びウラン廃棄物を対象に、放射性核種の種類と放射能濃度に応じた3種類の埋設処分方法(トレンチ処分,ピット処分及び余裕深度処分)に対する、埋設処分の可能な放射性廃棄物の濃度範囲を定めたものである濃度上限値の検討を行っている。本報告では、これらの検討に必要となるパラメータである外部被ばく線量換算係数を算出した。外部被ばく線量換算係数の算出にあたっては、実効線量への換算にICRP Publ.74の換算係数を使用するなどの現行法令等に則した解析、光子エネルギーデータとしてJAERI-Data/Code 2001-004の線及びX線のエネルギー及び放出率を使用するなど最新のデータを反映するといった点を考慮した。本報告では、TRU廃棄物及びウラン廃棄物に含まれる核種を対象とした外部被ばく線量換算係数について、その算出方法,条件及び結果についてまとめたものである。
武田 聖司; 菅野 光大*; 佐々木 利久*; 水無瀬 直史*; 木村 英雄
JAEA-Data/Code 2006-003, 137 Pages, 2006/02
今後、規制行政庁によるクリアランスレベル導出の対象となる放射性廃棄物として、半減期が極めて長く、崩壊連鎖を伴う放射性核種を有意に含むウラン廃棄物,TRU核種を含む放射性廃棄物(TRU廃棄物)等が考えられ、当該廃棄物に対するクリアランスレベル導出のための評価手法を整備する必要がある。ウラン廃棄物,TRU廃棄物の特徴として、時間経過とともにその子孫核種が生成及び累積(ビルドアップ)することで、放射線影響が長期にわたる可能性があること、また、ウラン系列における気体状の子孫核種であるラドンが生成し、条件によっては有意な被ばく線量を与えることなどが考えられる。こうしたウラン廃棄物及びTRU廃棄物の特徴を踏まえたクリアランスレベルの導出を可能とするために、既存の原子炉施設等を対象としたクリアランスレベル評価コードシステムPASCLRの改良及び拡張を進め、2次版PASCLRのコードシステムとして整備した。また、PASCLRでは、評価パラメータのばらつき(不確かさ)がクリアランスレベルへ与える影響の定量化を目的としたモンテカルロ法による確率論的解析が可能である。本報告書は、PASCLRコードシステムの構成,各評価シナリオにおけるモデル,コードを使用する際に必要な入力マニュアル,入出力例などを取りまとめたものである。
天野 光; 池田 浩*; 佐々木 利久*; 松岡 俊吾*; 黒澤 直弘*; 高橋 知之*; 内田 滋夫*
KEK Proceedings 2003-11, p.239 - 244, 2003/11
MOGRAコードはPC上でGUIを用いて放射性核種等の挙動が評価できるシステムであり、動的コンパートメントモデルを基本とし、コンパートメント内の物質量が時間で変動する系を解析できる。付加システムとして種々のデータベースを有するMOGRA-DB、及び地図情報システムMOGRA-MAPが利用できる。本発表では、これらMOGRA及び付加システムの機能,MOGRAを用いた解析例について紹介する。
横山 須美; 野口 宏; 龍福 進*; 佐々木 利久*; 黒澤 直弘*
JAERI-Data/Code 2002-022, 87 Pages, 2002/11
D-T燃焼核融合炉の燃料として使用されるトリチウムは、国際熱核融合実験炉(ITER)のような核融合実験炉の安全評価上最も重要な核種である。そこで、我が国における核融合実験炉の許認可申請や安全評価法の検討に資するため、施設の事故時に大気中に放出されるトリチウムに対する公衆被ばく線量評価コードACUTRIを開発した。ACUTRIは、トリチウム特有の環境中移行モデルと国際放射線防護委員会(ICRP)の線量評価モデルに基づき個人のトリチウム線量を評価するコードである。本コードは、従来の原子力施設に対する安全評価法との整合性を図るため、原子力安全委員会の指針に準じた気象に関する統計計算も可能となっている。トリチウムガス(HT)とトリチウム水(HTO)の大気拡散モデルにはガウスプルームモデルを使用した。本コードで考慮した内部被ばく経路は、施設から大気中に放出されたトリチウムの1次プルームからの吸入被ばく及び地表面に沈着した後、大気へ再放出したトリチウムの2次プルームによる吸入被ばくである。本報告書は、ACUTRIコードの概要,使用マニュアル,試算結果等についてまとめたものである。
黒田 敏公*; 佐藤 和義; 秋場 真人; 江里 幸一郎; 榎枝 幹男; 大崎 敏雄*; 古作 泰雄; 佐藤 聡; 佐藤 真一*; 鈴木 哲*; et al.
JAERI-Tech 2002-044, 25 Pages, 2002/03
ITERの主要炉内機器である遮蔽ブランケットとダイバータに対し、それらが厳しい負荷に耐えつつ要求された機能を満たすために必要となる製作技術の開発を行った。前者ではHIP法を適用した異材接合技術及びウォータージェットと放電加工を用いてスリット加工技術を開発した。後者では、狭隘な設置スペースにも対応できる同軸二重冷却管の製作技術,また、冷却管として用いる銅合金の強度維持用熱処理をも考慮した。C/Cコンポジットと銅合金の1ステップろう付け技術等を開発した。いずれも、高熱負荷試験による性能確認を行うとともに、実規模大のモックアップを試作して製作性を確認し、実機製作への見通しを得た。
清水 義雄; 永井 尚征*; 蛭町 秀; 佐々木 利久*
JNC TN8400 99-007, 216 Pages, 1999/02
核燃料施設等に使用されるグローブボックス(GB)内で、万一火災が発生した場合やその消化時の負圧変動や換気系の応答を明かにすることは重要である。核燃料サイクル開発機構では、実際のGB及び換気系を用いた火災及び消化試験を実施するとともに、計算コードの適用性検討を実施している。本報告書では、米国ロスアラモス国立研究所で開発された火災時換気系応答解析コードFIRACのGB内火災・消化時の換気系挙動解析のための改良及び適用性検討を実施した。GB内の火災及び消化試験を対象とした換気系挙動計算に際して、オリジナルのFIRACでは、適切に模擬することができない。また、消化試験を模擬するための消化ガス放出機能がない。そこで、負圧調整ダンパ、熱蓄積補正係数、構成材の熱伝導モデル、高温層及び低温層の取り扱い方法、消化ガス放出モデルの追加等のFIRACの改良を行い、GB内燃焼試験及び火災消化試験のシミュレーションを実施したところ、良い再現性を示した。
清水 義雄; 野尻 一郎; 黒澤 直弘*; 小田島 章*; 佐々木 利久*
PNC TN8410 98-022, 145 Pages, 1998/01
核燃料サイクル施設の施設設計、安全評価等において、施設からの直接線及びスカイシャイン線による線量評価を合理的に行うため、SUNワークステーション上で中性子・ガンマ線の遮蔽計算を行うコードシステムNPSS-Wを開発した。NPSS-Wは、ORIGEN-Sコードによる線源計算、SN輸送計算コードANISN、DOT3.5による遮蔽計算を容易に行うことができるように、計算対象に応じてCAL1からCAL5の5種類のモジュールから構成されている。添付資料として、NPSS-Wの使用マニュアル、廃棄物施設を対象とした計算例及び出力データを掲載している。
長澤 寛和; 武田 聖司; 木村 英雄; 佐々木 利久
no journal, ,
放射性廃棄物処分の安全評価における人間侵入シナリオとしては、偶発的なボーリング行為に伴って廃棄物と人間が接触するボーリングシナリオが想定される。ボーリングシナリオは、低頻度・高影響のシナリオであるために、発生確率の扱いが重要である。そのため、人間侵入に関するデータベースでは、ボーリングの目的,地域,地形、及び深度を情報として持つ我が国で実施された計83万本のボーリングのデータを収集・整理してボーリング頻度データベースを整備するとともに、国内外のボーリングの実態に即して、ボーリングが発生する際に必要となる条件や、汚染物質の取出しに伴う被ばく量の計算用のパラメータを整備している。本報告では、人間侵入に関するデータベースの内容を公開するとともに、本データベースを使用して、ボーリングシナリオのスクリーニングを行い6シナリオ(20経路)を選定したこと、及び地層処分を対象とした予備解析結果内容を報告する。
木村 英雄; 武田 聖司; 佐々木 利久; 落合 透
no journal, ,
IAEA RS-G-1.7の規制免除レベルの報告や最近の国内における原子炉施設等からの廃棄物に対するクリアランスレベルの検討状況を鑑み、IAEA RS-G-1.7の規制免除レベル算出のための手法の検討を行い、TRU廃棄物に対するクリアランスレベル評価において反映すべき評価経路,モデル及びパラメータ等を抽出した。さらに、反映すべき評価経路,モデル及びパラメータ等の条件による決定論及び確率論的手法による安全解析を行い、当該廃棄物のクリアランスレベルの検討を行った。その結果、TRU廃棄物のクリアランスレベルの試算結果は、IAEA RS-G-1.7の規制免除レベルと比較して、一部の核種(Zr-93, Nb-93m, Ru-106, Sb-125)を除いて1桁以内(1/10以上10倍以下)であることがわかった。また、1桁以上の差の見られたZr-93, Nb-93m, Ru-106, Sb-125については、その差の要因の検討結果から、本解析におけるクリアランスレベルの算出結果はおおむね妥当であると考えられた。
長澤 寛和; 武田 聖司; 木村 英雄; 佐々木 利久
no journal, ,
放射性廃棄物処分における人間侵入について、人間侵入に関するデータベースを用いて、シナリオ等の安全評価上の基本的な考え方、及び地層処分を対象とした安全評価上の留意点を報告する。人間侵入のFEP相関図は、評価シナリオがボーリングシナリオで様式化される根拠を示す。評価シナリオは、現在の技術の特徴等により3シナリオ8経路に集約される。人間侵入の評価の特徴は、影響の最大値が介入レベルの判断の上限値100mSv/y以上であるが深度以外の施設設計に依存しないこと,可能性(ボーリング頻度)が地下開発の実現可能性と合わせてサイトに応じて評価可能であることの2点である。