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報告書

日本-IAEA合同原子力エネルギーマネジメントスクールの概要; 2016年

山口 美佳; 日高 昭秀; 生田 優子; 村上 健太*; 富田 明*; 広瀬 大也*; 渡邉 正則*; 上田 欽一*; 生井澤 賢*; 小野瀬 貴利*; et al.

JAEA-Review 2017-002, 60 Pages, 2017/03

JAEA-Review-2017-002.pdf:9.41MB

IAEAは、将来原子力エネルギー計画を運営管理するリーダーとなる人材の育成を目的とした原子力エネルギーマネジメントスクールを2010年より世界各国で開催している。原子力機構は、日本原子力人材育成ネットワークの事務局として、同ネットワークに参加している東京大学、日本原子力産業協会及び原子力国際協力センターとともに、2012年よりIAEAと共催という運営形態で上記スクールを日本で継続的に開催している。2016年は、IAEAの専門家を講師とした講義とともに、日本開催の特徴を生かしつつ、日本人専門家の協力を得て、福島第一原子力発電所事故の教訓、日本の原子力分野における経験・技術の紹介などを含む独自性のある講義を提供した。施設見学では、多様な原子力関連施設の見学を福井県及び神戸市で実施した。本スクールの開催を通して、我が国の若手人材の国際化および新規原子力導入国等の人材育成へ貢献することができ、また、我が国とIAEAとの協力関係の促進に資することができた。加えて、関係機関が一体となって協力し合い開催することにより、国内の原子力人材育成ネットワークの協力関係を強化することができた。

論文

Outlines of JAEA'S instructor training program and future prospects

日高 昭秀; 中村 和幸; 渡部 陽子; 薮内 友紀子; 新井 信義; 澤田 誠; 山下 清信; 沢井 友次; 村上 博幸

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 9 Pages, 2015/05

JAEA has conducted Instructor Training Program (ITP) to support Asian countries seeking peaceful use of nuclear energy. The program consists of (1) Instructor Training Course (ITC) in Japan, (2) Follow-up Training Course (FTC) in own countries, and (3) Nuclear Technology Seminar for bringing up nuclear trainers and leaders. The purpose of ITP is to develop a self-sustainable training system in Asian countries by disseminating the knowledge and technology in their countries. After completing ITC, the trainees are obliged to set up FTC in each country. Two or three Japanese experts join the FTC to give technical advices and support to local lecturers. The present specialized fields of ITC are (1) Reactor engineering such as reactor physics, thermal engineering and reactor safety, (2) Environmental radioactivity monitoring, and (3) Nuclear emergency preparedness. As of FY2014, ITC is applied to 8 Asian countries. Present paper summarizes the outlines, experiences and future prospects of ITP.

論文

Development of displacement damage model in PHITS and comparison with other codes in a high-energy region

岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*

Proceedings of 11th Meeting of the Task Force on Shielding Aspects of Accelerators, Targets and Irradiation Facilities (SATIF-11), p.91 - 98, 2013/10

高エネルギー加速器機器の放射線による照射損傷の指標として、DPA(原子あたりのはじき出し数)があり、この評価精度が施設設計や運転管理に大きく影響する。本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、荷電粒子に対するDPA値を正確に計算するために、クーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。その結果、陽子エネルギー20MeVを超える領域では、核反応により発生する荷電粒子の照射損傷に対する影響が大きくなることを明らかにした。一方、PHITS以外の計算コード(FLUKA, MARS等)において照射損傷モデルが近年開発された。高エネルギー領域のDPA値に関する実験データがほとんど無いことから、計算コード間の相互比較が損傷モデルの検証において重要となるが、ほとんど行われていない。そこで、本研究ではPHITSとMARSによるDPA値の計算結果の相互比較を行った。重イオン加速器で利用される130MeV/u Ge+Wにおいては、PHITSとMARSの計算結果はよく一致した。会合では、FLUKAとの比較、及び高エネルギー陽子・中性子照射についても言及する。

論文

Displacement damage calculations in PHITS for copper irradiated with charged particles and neutrons

岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 303, p.120 - 124, 2013/05

 被引用回数:10 パーセンタイル:61.16(Instruments & Instrumentation)

"原子あたりのはじき出し数(DPA)"の関数で評価される放射線損傷は、原子炉,核融合炉施設及び大強度ビーム加速器施設等に関して重要な課題の一つである。本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、DPA値を正確に計算するために、原子核弾性散乱や核反応から生成する二次荷電粒子のクーロン散乱からの寄与を含むように拡張した。その結果、陽子及びヘリウムのエネルギーが20MeVを超える領域では、核反応により発生する荷電粒子の照射損傷に対する影響が大きくなることを明らかにした。さらに、中性子に対するDPA値については、熱領域からGeV領域の10桁に渡るエネルギー範囲で評価が可能となった。本成果により、PHITSコードを用いたさまざまな粒子に対する照射損傷の評価精度を格段に向上させた。

論文

Radiation damage calculation in PHITS for materials irradiated with neutrons, protons and deuterons over a wide energy range

岩元 洋介; 岩元 大樹; 原田 正英; 仁井田 浩二*; 沢井 友次

炉物理の研究(インターネット), (65), p.1 - 3, 2013/03

J-PARCのADSターゲット試験施設(TEF-T)、IFMIF施設等の新しい材料照射試験施設の設計では、放射線はじき出し損傷量(DPA)の評価が重要となる。発表者等は、PHITSコードによりはじき出し断面積を計算するため、クーロン散乱モデル及びイベントジェネレータを用いた照射損傷計算手法を開発した。この計算手法を新たに組み込んだPHITSを用いて、エネルギー範囲10$$^{-10}$$MeV$$sim$$3GeVの中性子,陽子及び重陽子照射に対する代表的な構造材(14核種)のはじき出し断面積のデータベースを作成した。作成したはじき出し断面積を含むPHITSを用いて、TEF-T及びIFMIF施設を想定して、400MeV陽子及び40MeV重陽子が15cm厚さのステンレスへ照射した場合の深さ方向のDPA分布を計算した。その結果、400MeV陽子照射に関してDPA値は13cm深さまで核反応生成物の寄与のために、なだらかに分布するが、40MeV重陽子の場合、DPA値はステンレス表面付近でブラックピークと同じような形状で局所的に大きな値となることを明らかにした。以上のように、作成した断面積を含むPHITSにより、材料照射試験施設の構造材の照射損傷評価に必要な物理量を導出することが可能となった。

論文

Microstructural evolution and void swelling in extra high purity Ni-base superalloy under multi-ion irradiation

Kim, G.; 芝 清之; 沢井 友次; 井岡 郁夫; 木内 清; 中山 準平*

Proceedings of 2nd International Workshop on Structural Materials for Innovative Nuclear Systems (SMINS-2), p.273 - 279, 2012/12

In the present work, irradiation effects of high-purity Ni alloys were studied in terms of microstructural changes with respect to multi-ion irradiation by using JAEA triple-ion beam irradiation facility, TIARA. The alloys investigated are designed as the MA doped MOX fuel claddings for sodium cooled fast reactor and impurities, such as C, O, N, P, S were reduced less than 100 ppm in total to improve workability, irradiation embrittlement, inter-granular corrosion, and so on. Two types of alloys (Fe-40Ni-Cr-1.5Ti-1.5Al) with different Cr contents (20 or 25%) were used for the irradiation experiments. Single (Fe$$^{3+}$$ or Ni$$^{3+}$$), dual (single + He$$^{+}$$), and triple (dual + H$$^{+}$$) beam irradiation were conducted up to $$sim$$50 dpa, $$sim$$150 appmHe, and $$sim$$1500 appmH at 825K to evaluate the effect of radiation damage and the effect of transmuted gaseous elements. Void swelling was evaluated and compared with type 316 stainless steel. Other microstructural features, such as precipitation stability, dislocation structures were also evaluated to discuss irradiation resistance.

論文

Improvement of radiation damage calculation in PHITS and tests for copper and tungsten irradiated with protons and heavy-ions over a wide energy range

岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 274, p.57 - 64, 2012/03

 被引用回数:24 パーセンタイル:84.89(Instruments & Instrumentation)

"原子あたりのはじき出し数(DPA)"の関数で評価される放射線損傷は、大強度ビーム、特に重イオンに関して重要な課題の一つである。最近、われわれは粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに含まれるDPA計算モデルを、輸送荷電粒子のクーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。100MeVを超える陽子及びヘリウム入射によるタングステンでは、核反応により生成する二次粒子のDPAへの寄与が顕著となることがわかり、高エネルギー領域において、本研究により改良したPHITSコードは、一般に材料損傷計算に使用される、核反応を取り扱えないSRIMコードよりもDPA導出に関して信頼できることがわかった。また、銅とタングステンに関して、広いエネルギーに対する欠陥生成効率をPHITSコードに組み込むことにより、はじき出し断面積の実験値をよく再現することがわかった。このように、改良したPHITSコードを用いて、広いエネルギー,さまざまな粒子に対するはじき出し断面積の評価を行うことを可能とした。

論文

Heat treatment effect on fracture toughness of F82H irradiated at HFIR

大久保 成彰; Sokolov, M. A.*; 谷川 博康; 廣瀬 貴規; 實川 資朗; 沢井 友次; Odette, G. R.*; Stoller, R. E.*

Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.112 - 114, 2011/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:60.88(Materials Science, Multidisciplinary)

熱処理条件及び微量添加元素を変化させた低放射化フェライト鋼F82Hの照射硬化及び破壊靭性について調べた。試料は、標準材であるF82H-IEA材,IEA材に各種熱処理を加えたMod1シリーズ及びF82Hにタンタルを0.1%添加したMod3材である。これらの試料をHFIR炉で300$$^{circ}$$Cにて約18dpaまで照射した。照射後の硬さ試験の結果、Mod3材の照射硬化はIEA材と同程度であった。また、Mod1シリーズは、熱処理条件によって照射硬化が比較的抑えられる傾向を示した。破壊靭性試験から求めたMod3材の脆性遷移温度は、IEA材に比べて低く、室温付近であった。また、Mod1材も同様に室温付近であった。以上の結果から、熱処理条件の絞込み及び微量添加元素の調整が、照射後の遷移温度上昇の抑制に効果的であることが明らかになった。

論文

DPA calculations for heavy-ion and proton incident reactions in high-energy region using the PHITS code

岩元 洋介; 仁井田 浩二*; 沢井 友次; Ronningen, R. M.*; Baumann, T.*

JAEA-Conf 2011-002, p.157 - 162, 2011/09

"原子あたりのはじき出し数(DPA)"の関数で評価される放射線損傷は、大強度ビーム、特に重イオンに関して重要な課題の一つである。最近、われわれは粒子・重イオン輸送計算コードPHITSに含まれるDPA計算モデルを輸送荷電粒子のクーロン弾性散乱からの寄与を含むように拡張した。具体的には、6つのパラメータ(入射粒子と生成粒子の電荷、質量数及び入射粒子の運動エネルギーと散乱角)の関数からなるラザフォード微分断面積の代わりに、J. Lindhard等による統合的な1つのパラメータの微分断面積の式を採用した。核子あたり130MeVの76Ge入射による184Wの深さ方向のDPA計算を拡張後のPHITSと、2次元損傷計算で一般に使用されるTRIMコードによる計算結果とを比較したところよく一致した。クーロン弾性散乱を含まない拡張前のPHITSはこれらの結果より約100倍ほど小さく、特に重イオンに対してクーロン弾性散乱からの寄与は無視できないことがわかった。その他のエネルギー、ターゲット等の系統的なDPA計算についても発表を行う。

論文

Irradiation behavior of precipitation hardened Ni-base super-alloys with EHP grade under multi-ion irradiation

Kim, G.; 芝 清之; 沢井 友次; 井岡 郁夫; 木内 清

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1298, p.61 - 66, 2011/04

FaCT事業では、約250dpaの照射量に耐える燃料被覆管の候補材として9Cr系のODS鋼が選定されているが、粉末冶金に伴う製品の安定性や、再処理適合性の面での懸念も議論されている。本研究では、こういった懸念に対するバックアップ材料としての位置づけで、耐照射性とともに耐食性に優れる二種類($$gamma$$'析出型とG相析出型)の超高純度高Ni合金(EHP合金)を選定し、その開発を進めている。開発材の耐照射性を確認するために、高速炉での核変換反応に伴うHeやHの生成量を模擬した高崎量子応用研究所TIARAのイオン照射実験を実施した。その結果、400$$^{circ}$$C照射では$$gamma$$'析出型合金,G相析出型合金ともに照射硬化を示したが、G相析出型合金の方が照射硬化量は大きかった。また、550$$^{circ}$$C照射によるスエリングは両合金ともに良好であったが、特にG相析出型合金では大型のボイドが形成されず、極めて耐スエリング性が高いということが明らかになった。

論文

多重イオン同時照射による低放射化フェライト鋼の照射硬化促進

安堂 正己; 若井 栄一; 大久保 成彰; 荻原 寛之; 沢井 友次; 大貫 惣明*

日本金属学会誌, 71(12), p.1107 - 1111, 2007/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:13.09(Metallurgy & Metallurgical Engineering)

低放射化フェライト鋼の高照射量でのヘリウム効果を評価するため、現在HFIR炉による中性子照射実験を進めている。低放射化フェライト鋼においては、ヘリウム効果の評価はニッケル・ボロン等の添加元素による方法が主となるが、添加元素の効果の影響のため、その評価は容易ではない。そこで、本研究では低放射化フェライト鋼F82H鋼の照射硬化に対するヘリウムの影響について、同時イオン照射実験により調べた。照射実験は、原子力機構高崎量子応用研究所のTIARA施設にて、540, 630Kにて40dpaまでの範囲で照射を行ったのち、微小硬さ測定を行った。その結果、F82H鋼の照射硬化が著しい630Kにてヘリウム同時照射を実施した場合、ヘリウム総注入量300appm程度では、損傷のみによる硬化量と同じであったが、総注入量3000appmでは、20%程度の硬化の促進が生じることがわかった。この結果から、ヘリウムは照射硬化が著しい条件においては、硬化への影響が小さいことがわかった。

論文

Structural design of ferritic steel tiles for ripple reduction of toroidal magnetic field in JT-60U

芝間 祐介; 新井 貴; 三代 康彦; 沢井 友次; 櫻井 真治; 正木 圭; 鈴木 優; 實川 資朗; 宮 直之

Fusion Engineering and Design, 82(15-24), p.2462 - 2470, 2007/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

臨界プラズマ試験装置JT-60におけるトロイダル磁場のリップル低減に用いるフェライト鋼製タイルの構造設計と機械及び真空特性について報告する。8Cr-2W-0.2V系フェライト鋼板を製造し、機械特性,真空特性を評価することにより設計条件の妥当性を確認した。引張強度は、耐力,強度ともに室温において偏差の少ないことを確認した。また、運転温度である15$$^{circ}$$C, 300$$^{circ}$$Cにおいて十分な強度を有することを確認した。200$$^{circ}$$Cに昇温後の真空特性を評価した。その結果、市販のステンレス鋼と同程度の真空特性を有するものの、JT-60の真空容器内材料の基準値をわずかに上回ることがわかった。しかし、実際の運転温度は300$$^{circ}$$Cであること,残留放出ガスが燃料である水素であることを考慮すると、容器内への適用が可能であると判断した。

論文

Impact of N-isotope composition control of ferritic steel on classification of radioactive materials from fusion reactor

林 孝夫; 笠田 竜太*; 飛田 健次; 西尾 敏; 沢井 友次; 谷川 博康; 實川 資朗

Fusion Engineering and Design, 82(15-24), p.2850 - 2855, 2007/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:18.73(Nuclear Science & Technology)

核融合炉における浅地埋設可能な低レベル放射性廃棄物(LLM)の割合を増やすためのフェライト鋼中の窒素同位体濃縮の効果を調べた。おもに窒素から生成される炭素14は放射性廃棄物をLLMに分類するうえで重要な核種の一つである。今回の計算ではF82H(フェライト鋼)中の窒素の量は200ppmとした。窒素15の濃度は天然存在比の0.37%から95%に変更した。この濃縮によりアウトボード側の第一壁領域に設置したF82H中の$$^{14}$$C濃度は7.8$$times$$10$$^{4}$$から3.2$$times$$10$$^{4}$$Bq/gに減少し、$$^{14}$$Cの日本におけるLLM分類基準である3.7$$times$$10$$^{4}$$Bq/gを下回ることがわかった。常設ブランケットにおいては95%$$^{15}$$Nを用いた場合の最大$$^{14}$$C濃度は1.0$$times$$10$$^{4}$$Bq/gであった。一方、インボード側の$$^{14}$$C濃度はアウトボード側より低く、$$^{14}$$C濃度についてはインボード及びアウトボード側に設置したすべてのブランケット中のF82Hが95% $$^{15}$$N濃縮によりLLMに分類できることがわかった。

論文

Effects of heat treatment and irradiation on mechanical properties in F82H steel doped with boron and nitrogen

大久保 成彰; 若井 栄一; 松川 真吾*; 沢井 友次; 北澤 真一; 實川 資朗

Journal of Nuclear Materials, 367-370(1), p.107 - 111, 2007/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.5(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合中性子照射がもたらす核変換生成Heと弾き出し損傷の強度特性に与える影響を調べるために、B添加した鋼に核分裂炉照射を行う手法がしばしば用いられる。BをF82H鋼に添加すると、靭性が低下する場合があるが、BN化合物を形成するNを同時に添加(F82H+B+N)すること及び、熱処理条件の調整により、F82H鋼と同様な特性とすることができた。ここでは、JMTRやHFIRで計画中の中性子照射に先駆けて、F82H+B+N材(同位体調整した10B及び11Bも含む)の強度特性及びTIARA施設でのイオン照射による照射硬化を評価したので報告する。焼き戻し温度を変化させたときの降伏応力の変化は、10BN及び11BN添加材はともに未添加材と同様の変化を示した。Fe単独イオン照射及びFe/Heイオン同時照射による硬さ変化について線量依存性(10dpaまで)及び温度依存性(160$$sim$$590度)を調べた。その結果、F82H未添加材と同様の照射硬化を示した。以上のようにF82H+B+N材はF82Hと強度特性及び照射硬化挙動が同様であることから、核分裂炉照射によるHe 効果の評価精度向上が期待できる。

論文

Creep behavior of reduced activation ferritic/martensitic steels irradiated at 573 and 773K up to 5dpa

安堂 正巳; Li, M.*; 谷川 博康; Grossbeck, M. L.*; Kim, S.-W.; 沢井 友次; 芝 清之; 幸野 豊*; 香山 晃*

Journal of Nuclear Materials, 367-370(1), p.122 - 126, 2007/08

 被引用回数:15 パーセンタイル:70.27(Materials Science, Multidisciplinary)

F82HといくらかのJLF-1鋼の照射下クリープが、HFIRで照射されたヘリウム加圧チューブを用いて、5dpaまでの範囲で測定が行われた。これらのチューブはヘリウムによって、0から400MPaの内圧フープストレスを照射温度条件にて付与されたものである。照射後の200MPaのフープストレスからのF82HとJLF-1の結果は、非常に小さいクリープ歪となった(0.15%以下)。これらの鋼の照射クリープレートは200MPaまでは負荷応力に対してほぼ線形を示した。しかし、より高い応力レベルでは、これらのクリープレートは、非線形となることが示された。また300$$^{circ}$$CでのF82HとJLF-1のコンプライアンス係数は非常に小さい値となることがわかった。これらの結果はITERのブランケット設計活動への材料データベースの一部として寄与するものと期待される。

論文

Effect of heat treatments on tensile properties of F82H steel irradiated by neutrons

若井 栄一; 安堂 正巳; 沢井 友次; 谷川 博康; 田口 富嗣; Stroller, R. E.*; 山本 敏雄; 加藤 佳明; 高田 文樹

Journal of Nuclear Materials, 367-370(1), p.74 - 80, 2007/08

 被引用回数:10 パーセンタイル:58.16(Materials Science, Multidisciplinary)

核融合炉の実証炉等に向け、構造材料として研究開発を進めているF82H鋼(Fe-8Cr-2W-0.1C系マルテンサイト鋼)に関して、照射硬化と脆化をコントロールさせるための熱処理法の検討を行った。本研究では焼き戻し温度を750$$^{circ}$$Cから800$$^{circ}$$Cまで振り、その時間を0.5時間から10時間まで振った。これらをパラメータにして照射硬化量の変化及び引張試験温度に対する硬化量の変化を調べた。JMTR炉で微小引張試験片(SS-3タイプ)を150$$^{circ}$$Cと250$$^{circ}$$Cで約2dpaまで中性子照射を行った。照射後、引張試験を室温から500$$^{circ}$$Cまで行った。750$$^{circ}$$Cで焼き戻しを行った場合、室温試験において、硬化量が100$$sim$$240MPa程度であったが、500$$^{circ}$$Cの試験ではいずれの試料においても、硬化量がほとんどなくなった。一方、焼き戻し温度をやや高めに(780$$^{circ}$$C又は800$$^{circ}$$Cで0.5時間)した試料では、室温試験で硬化量は約300MPa程度であった。また、500$$^{circ}$$C試験では硬化量が130$$sim$$R200MPa程度まで保持された。このことから、やや高めで焼き戻し処理をした試料では、高温まで比較的安定に存在する照射欠陥クラスターが形成されていると考えられる。以上のように、照射硬化量は照射前に施す焼き戻しの温度と時間に依存して変化するため、照射硬化と脆化の抑制には熱処理法による調整が有効な方法であると考えられる。

論文

Effect of helium and hydrogen production on irradiation hardening of F82H steel irradiated by ion beams

若井 栄一; 安堂 正己; 沢井 友次; 大貫 惣明*

Materials Transactions, 48(6), p.1427 - 1430, 2007/06

 被引用回数:7 パーセンタイル:45.48(Materials Science, Multidisciplinary)

F82H鋼の照射硬化に及ぼすヘリウムと水素の効果をTIARAイオン照射実験によって調べた。照射は500$$^{circ}$$Cにて50dpaまで、鉄とヘリウムの2重イオン同時照射又は、鉄とヘリウムと水素の3重イオン同時照射を行った。HeとHの注入比は15appm-He/dpa及び15(150)appm-H/dpaで行った。照射後、微小硬さ測定を行った結果、2重同時照射した試料では、18dpaで材料の軟化が観察され、50dpaで軟化から硬化に特性が転じることがわかった。また、3重イオン照射した試料の硬さは、2重イオン照射した場合より、硬化することがわかった。この効果は水素の量の増加に伴い、促進することがわかった。

論文

核融合発電システムを実現するための材料

河村 弘; 沢井 友次; 土谷 邦彦

エコマテリアルハンドブック, p.647 - 648, 2006/12

核融合炉ブランケット材料である構造材料と中性子増倍材料に関する開発現状を低放射化の観点から解説したものである。なお、本ハンドブックは、最先端のエコマテリアルの多種多様な研究をまとめ、レファレンスブックとして内外の情報を集録するためのものである。

論文

Fabrication of 8Cr-2W ferritic steel tile for reduction in toroidal magnetic field ripple on JT-60U

工藤 祐介; 沢井 友次; 櫻井 真治; 正木 圭; 鈴木 優; 笹島 唯之; 林 孝夫; 高橋 龍吉*; 本田 正男; 實川 資朗; et al.

Journal of the Korean Physical Society, 49(96), p.S297 - S301, 2006/12

JT-60Uでは、大体積運転においてプラズマ加熱の低下,プラズマ対向機器への熱負荷の増大を引き起こすトロイダル磁場のリップル損失を低減するため、フェライト鋼製タイルの導入を図った。JT-60Uでは重水素運転であるため、中性子発生量が低いことから、フェライト鋼として、F82Hの放射化元素の含有成分の制限を緩めた8Cr-2W-0.2V鋼を製作した。製造されたフェライト鋼は焼戻しマルテンサイト構造を示し、十分な、磁気,機械特性であった。鋼板の飽和磁化は573Kで1.7Tであり、予想より低かったものの、JT-60Uの運転では十分有効であることが計算により確認された。8-9Crフェライト鋼の飽和磁化に対する材料条件を調べることは、フェライト鋼を炉内構造物として使用する将来の核融合装置において重要である。

論文

Microstructural evolution of SINQ irradiated austenitic stainless steels

沢井 友次; 橘内 裕寿*; 斎藤 滋; 菊地 賢司

Journal of Nuclear Materials, 356(1-3), p.118 - 121, 2006/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:36.38(Materials Science, Multidisciplinary)

スイスPSIの保有する核破砕中性子源SINQを用いて、2種類のオーステナイトステンレス鋼,JPCAと316Fに対して、250-300$$^{circ}$$Cの範囲で、10dpa程度の照射を行い、透過電子顕微鏡によって照射後のミクロ組織観察を行った。JPCAのフランクループは、316Fで観察されたものよりサイズが小さく、本実験条件において、JPCAの方が転位バイアスが小さく、耐照射性が高いと推定される。観察したいずれの試料においても、ボイドは観察されなかった。

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