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山口 義仁; Li, Y.*; 杉野 英治*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
日本機械学会論文集,A, 78(789), p.613 - 617, 2012/05
国内の原子力発電所は非常に大きな地震動を経験しており、き裂等の経年劣化を考慮した配管等の健全性評価法の高度化が重要な課題となっている。本研究では、過大圧縮荷重を含む地震動を模擬した繰返し荷重によるき裂進展試験を行い、圧縮荷重がき裂進展挙動に及ぼす影響を調べた。その結果、過大圧縮荷重によるき裂進展の加速及びき裂開口荷重の低下を確認し、これらはき裂先端に引張応力が生じるためであることを応力解析から明らかにした。これらの結果を踏まえ、き裂進展速度に及ぼす過大な圧縮荷重の影響の評価手法を提案した。
山口 義仁; Li, Y.*; 杉野 英治*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
日本機械学会論文集,A, 77(777), p.685 - 689, 2011/05
耐震設計時に想定した地震動を超える大きさの地震動が観測された新潟県中越沖地震や残余のリスクも考慮するよう改定された耐震設計指針を受けて、原子炉機器の耐震安全性に関し、大規模な塑性変形を伴う繰返し荷重によるき裂進展評価が重要である。繰返し荷重による疲労き裂進展速度は通常、応力拡大係数範囲(K)を用いて評価される。しかし、応力拡大係数は小規模降伏条件下で適用可能な概念であるため、それを超える負荷に対して弾塑性破壊力学パラメータJ積分を用いたき裂進展評価方法を検討した。配管材料を用いたき裂進展試験結果から、繰返しき裂進展には疲労き裂進展と延性き裂進展が重畳していることが示された。また、過大荷重後のき裂進展速度の遅延効果に関して、Kに基づくWheelerモデルにJ積分を導入した新たなモデルを提案し、実験から得られた遅延効果を評価するためJを適用したモデルを提案した。これらから、疲労き裂進展及び延性き裂進展並びに過大荷重後の遅延効果を考慮したき裂進展評価法を提案した。
山口 義仁; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 杉野 英治*; Li, Y.*
Proceedings of 2010 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2010/07
2007年に起きた新潟県中越沖地震では、耐震設計時に想定する地震動を越える大きさの地震動が観測された。耐震設計指針の改定と合わせて、原子炉機器の耐震安全性に関して、過大な荷重のき裂進展への影響評価が重要である。一般に疲労き裂進展速度は応力拡大係数範囲(K)を用いてParis則により評価される。しかし、Kは小規模降伏条件を超える場合に適用できないため、異なる評価方法が必要となる。本研究では、オーステナイト系ステンレス鋼SUS316と炭素鋼STS410を用いて、過大荷重負荷後のき裂進展挙動の評価を行った。実験データの解釈には、Kに代わりJ積分値範囲(J)を用いた。また、過大荷重によるき裂進展速度の遅延効果について、Kに基づくWheelerモデルに対して、実験から得られた遅延効果を評価するためJを適用したモデルを提案した。本提案モデルにより、小規模降伏条件を超えるような過大荷重負荷後におけるき裂進展挙動を予測可能であることを示した。
山口 義仁; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄; 杉野 英治*; Li, Y.*; 矢川 元基*
Proceedings of 2009 ASME Pressure Vessels and Piping Division Conference (PVP 2009) (CD-ROM), 9 Pages, 2009/07
耐震設計審査指針の改定に伴い、設計基準地震動を超えるような大きな地震動に対する残余のリスクの評価が求められている。また、新潟県中越沖地震では設計基準地震動を上回る大きさの地震が発生した。このため、SCCや疲労き裂を有する配管に負荷される過大な地震荷重の影響評価が必要である。き裂進展に及ぼす過大荷重の影響として、き裂進展速度の遅延が知られている。そこで、本研究では、沸騰水型原子力発電所の配管系で用いられる炭素鋼(STS410)とオーステナイト系ステンレス鋼(SUS316)について、実験及びFEM解析により、過大荷重によるき裂進展遅延効果の定量評価を行った。また、これらの結果を踏まえた決定論的解析及び確率論的破壊力学(PFM)解析により、大地震時におけるき裂進展及び破壊に及ぼす過大荷重の影響を評価した。決定論的き裂進展解析からは、SUS316と比較してSTS410において、き裂進展遅延効果が大きく現れることが示された。PFM解析では、破壊確率に与える地震時のき裂進展遅延の影響を検討した。
Li, Y.*; 長谷川 邦夫*; 鬼沢 邦雄; 杉野 英治*
日本機械学会論文集,A, 75(752), p.469 - 475, 2009/04
原子力設備の配管において、供用期間中検査で欠陥が検出された場合、日本機械学会維持規格や米国機械学会ボイラー・圧力容器コードSec.XIの規定では、配管の健全性を評価するために極限荷重評価法が適用される。実際に配管等に発生する欠陥は、応力腐食割れのように複雑な形状を有しているものの、規格では欠陥深さが一様の欠陥形状に対する極限荷重評価基準のみを規定している。本報告では、より現実的な管の健全性評価を可能とするため、単一の周方向表面欠陥の形状が任意である場合の管の破壊評価手法を提案する。管の塑性崩壊モーメントと曲げ応力は、任意形状の欠陥を複数の小欠陥に分割することにより求められる。本破壊評価手法による計算結果は、実験結果とよく一致することが示された。また、塑性崩壊曲げ応力を求めるにあたって、半楕円表面欠陥の分割数を3個とすれば工学的に十分であることを明らかにした。
Li, Y.*; 杉野 英治*; 長谷川 邦夫*; 鬼沢 邦雄; 土居 博昭*; 蛯沢 勝三*
日本機械学会論文集,A, 75(749), p.56 - 63, 2009/01
供用期間中検査においてステンレス鋼配管に欠陥が検出された場合、その配管の健全性を評価するため、日本機械学会維持規格や米国機械学会ボイラー・圧力容器コードに規定されている極限荷重評価法が適用される。しかしながら、応力腐食割れの場合等には複数欠陥が同一平面に検出されているにもかかわらず、現行の規格においては、単一欠陥に対する極限荷重評価法の評価式のみが規定されている。本論文では、合理的な方法で配管の健全性を評価するため、任意の数と分布を有する独立した欠陥が配管内表面に存在する場合の極限荷重評価式を提案する。この評価式の妥当性を確認するため、さまざまなケースについて数値計算を行い、評価式の有効性を確認した。
伊藤 裕人; 鬼沢 邦雄; 杉野 英治*
日本原子力学会誌ATOMO, 50(7), p.434 - 437, 2008/07
応力腐食割れが発生した配管に地震による揺れが作用したときの健全性を評価する際には、地震荷重の大きさ、応力腐食割れによるき裂の発生・進展等の経年劣化について不確かさやばらつきが存在する。これらの不確かさやばらつきを定量的に評価する確率論的破壊力学(PFM)解析手法を用いて、配管等、構造機器に損傷が発生する確率を評価する研究を進めている。また、地震時の原子炉の安全性評価における重要な入力条件となる地震動の発生にかかわる不確かさを考慮した地震動評価手法を開発した。従来、これらの手法は独立したものであったが、これらを統合して、プラント敷地周辺の地震動発生確率を考慮し、経年劣化した配管に地震荷重が作用する場合の破損確率の評価手法を開発した。
杉野 英治; 小森 義久*; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
日本原子力学会和文論文誌, 5(2), p.118 - 124, 2006/06
原子力施設のように極めて高い信頼性が要求される構造物では、設計用基準地震動を上回る地震動の発生を想定し、確率論的手法に基づいて信頼性を評価することが必要である。著者らは、原子力機器の構造信頼性評価手法を確立するために、発電所サイト周辺の地震の震源特性や伝播経路特性を考慮した断層モデルによる地震動評価手法を用いた地震ハザード評価コードSHEAT-FMを開発した。一般的に、断層モデルによる地震動評価手法はある程度震源が特定されている地震を対象とするのが、本コードでは、震源を特定することができない地震についても、この手法を適用し地震ハザードを評価することができる。本報では、SHEAT-FMコードの概要及びモデルサイトへの適用例を示すとともに、従来の距離減衰式と比較した結果を示す。
杉野 英治*; 鬼沢 邦雄
JAEA-Data/Code 2006-005, 43 Pages, 2006/03
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センター敷地(大洗サイト)内において実施されている鉛直アレー地震観測記録を用い、位相特性の分析を行って群遅延時間の回帰モデルを作成した。フーリエ位相スペクトルの角振動数領域での傾きとして定義される群遅延時間は、その平均値と標準偏差が時間領域における地震動の重心位置とその広がり(継続時間)を表現できる。このことに着目し、観測記録から抽出した群遅延時間の平均値と標準偏差をマグニチュードと震央距離の関数で表した回帰モデルを作成した。この回帰モデルは、サイト周辺の地震動の震源特性や伝播特性を含んでいる。このためサイト固有の位相情報を用いた地震動評価手法や地震ハザード評価手法への応用が期待される。
堤 英明*; 杉野 英治*; 鬼沢 邦雄; 森 和成*; 山田 博幸*; 柴田 勝之; 蛯沢 勝三*
JAEA-Data/Code 2006-004, 167 Pages, 2006/03
機器免震有効性評価コードEBISA(Equipment Base Isolation System Analysis)は、安全上重要な機器を免震構造化した場合の有効性を評価するものであり、次の3つのコード(地震危険度評価コードSHEAT,応答解析コードRESP,損傷確率/損傷頻度評価コード)から構成される。これらのうちRESPコードは、原子力機器を免震構造化した場合の動的応答挙動を計算するためのものである。本報告書は、EBISAコードの概要及びRESPコードの解析機能や入力マニュアル,使用例などをまとめた使用手引きである。
杉野 英治*; 伊藤 裕人*; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
日本原子力学会和文論文誌, 4(4), p.233 - 241, 2005/12
本研究の目的は、既存の軽水炉原子力発電プラントの長期利用の観点から、安全上重要な機器構造物の経年変化事象を適切に考慮した地震時構造信頼性評価手法を確立することである。そこで、1次冷却系配管における応力腐食割れや地震荷重による疲労き裂進展などの経年変化事象に着目し、確率論的破壊力学に基づいた配管破損確率評価コードPASCAL-SCと、プラントサイトの地震発生確率及び地震発生確率レベルに応じた地震動を算出するための確率論的地震ハザード評価コードSHEAT-FMを開発し、これらを組合せた経年配管の地震時構造信頼性評価手法を提案した。この手法を用いてBWRモデルプラントの再循環系配管溶接線の1つについて評価した。その結果、経年配管の破損確率は、運転時間がある時期を過ぎると急激に増加する傾向にあり、相対的に地震荷重よりも経年変化による破損の影響が大きいことがわかった。
杉野 英治*; 鬼沢 邦雄; 鈴木 雅秀
JAERI-Data/Code 2005-008, 95 Pages, 2005/09
経年変化を考慮した機器の地震時構造信頼性評価手法を確立するため、プラントサイトの地震動発生確率及び、その発生確率レベルに応じた地震動波形を得ることを目的に、断層モデルによる地震動予測手法を用いた地震ハザード評価コードSHEAT-FM(Seismic Hazard Evaluation for Assessing the Threat to a facility site; Fault Model)を開発した。本評価コードでは、断層モデルによる地震動予測手法に加え、中小地震の観測記録から得られたサイト固有の位相特性や、活断層の活動間隔や最新活動からの経過時間を考慮した地震発生過程モデルなどの、地震工学分野における最新知見を導入することで、地震ハザード評価の精度向上を図っている。本報告書は、SHEAT-FMコードの使用法などをまとめた使用手引きである。主な内容として、SHEAT-FMコードによる地震ハザード評価の概要,入力データの仕様,モデルサイトを対象とした使用例,システム情報及び実行方法についてそれぞれ示す。
山口 義仁; Li, Y.*; 杉野 英治*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
耐震設計時に想定した地震動を超える大きさの地震動が観測された新潟県中越沖地震や、残余のリスクを考慮するよう改定された耐震設計指針を受けて、原子炉機器の耐震安全性に関し、大規模な塑性変形を伴う繰返し荷重によるき裂進展評価が重要である。繰返し荷重による疲労き裂進展速度は通常、応力拡大係数範囲(K)を用いて評価される。応力拡大係数は小規模降伏条件下で適用可能な概念であるため、本研究ではそれを超える負荷に対して弾塑性破壊力学パラメータJ積分を用いたき裂進展評価方法を検討した。配管材料を用いたき裂進展試験結果から、繰返しき裂進展には疲労き裂進展と延性き裂進展が重畳していることが示された。また、過大荷重後のき裂進展速度の遅延効果に関して、Kに基づくWheelerモデルにJ積分を導入した新たなモデルを提案し、実験から得られた遅延効果を評価するためJを適用したモデルを提案した。これらから、疲労き裂進展及び延性き裂進展並びに過大荷重後の遅延効果を考慮したき裂進展評価法を提案した。
山口 義仁; Li, Y.*; 杉野 英治*; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
no journal, ,
国内の原子力発電所は、新潟県中越沖地震や東北地方太平洋沖地震など従来の設計条件を超えるような非常に大きな地震動を経験していることから、き裂等の経年劣化を考慮した配管など原子炉機器の耐震安全評価が重要な課題となっている。本研究では、配管材料を用い、地震動を模擬した小規模降伏条件を超える過大な圧縮荷重を含む繰返し荷重によるき裂進展試験を実施し、圧縮荷重がき裂進展挙動に及ぼす影響を調べた。その結果、過大な圧縮荷重によりき裂進展が加速されることを確認し、この加速効果と圧縮荷重によるき裂開閉口挙動との関係性を考察した。有限要素法解析の結果も踏まえ、き裂先端の塑性域寸法とき裂長さ及びき裂開口荷重を用いて、過大な圧縮荷重によるき裂進展加速効果を評価する手法を提案するとともに、き裂進展加速効果を保守的に評価可能であることを示した。