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論文

Metallurgical analysis of lithium test assembly operated for 1200 h

古川 智弘; 近藤 浩夫; 金村 卓治; 平川 康; 山岡 信夫*; 帆足 英二*; 鈴木 幸子*; 堀池 寛*

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1674 - 1678, 2014/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.95(Nuclear Science & Technology)

IFMIFの実現に向けた課題の一つに、リチウム機器のエロージョン・コロージョンがあげられる。大阪大学では、IFMIFターゲットの設計に資することを目的としたリチウム自由表面流に関する研究が実施され、そのテストアッセンブリは、300$$^{circ}$$Cの高流速リチウム環境下で1200時間使用された。このテストアッセンブリは、実証実験データとしてのエロージョン・コロージョン挙動を把握するうえで貴重であることから、金属組織観察を実施した。その結果、ノズル先端部において、高流速リチウム流の痕跡と考えられるわずかな凹凸が観察された。また、当該部に比較して流速比が0.1-0.4となるノズル入口部には、まだら模様が観察されるとともに数ミクロン深さの多数のき裂が観察された。詳細な分析により、これらの現象は、リチウムからの浸炭によるものと推察された。本研究により、IFMIF機器のエロージョン・コロージョンを防止するには、リチウム中に溶存する炭素のコントロールも必要であることが新たにわかった。

論文

Evaluation of applicability of laser-based distance meter to measure Li-jet thickness for IFMIF/EVEDA project

金村 卓治; 近藤 浩夫; 帆足 英二*; 鈴木 幸子*; 山岡 信夫*; 堀池 寛*; 古川 智弘; 平川 康; 若井 栄一

Fusion Engineering and Design, 89(7-8), p.1642 - 1647, 2014/10

 被引用回数:12 パーセンタイル:70.4(Nuclear Science & Technology)

国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学実証・工学設計活動(EVEDA)で実施している液体リチウム(Li)ターゲットの開発では、厚さ25mmの流れの安定性評価が重要であるため、その厚みを0.1mmの精度で計測することが必要である。この精度を満たす有望な計測器として、レーザー入射光とその反射光との干渉効果を用いて距離を計測する手法の適用可能性を調べた。通常計測対象とする拡散体とは異なり、液体Li表面は鏡面体でかつ湾曲した面であるため、実測に基づく評価を実施した。実験は、厚み10mmのLi噴流を生成可能な大阪大学Liループにて、流速10$$sim$$15m/s、雰囲気圧力0.12MPa(Ar)、Li温度300$$^{circ}$$C、サンプリング周波数500kHzの条件で実施した。本計測器が適用可能か否かは、Li液面計測の精度結果から評価した。液面変位を正弦波と仮定した場合、流速10$$sim$$15m/sの条件ではサンプリング周期2$$mu$$sの間に液面の変位量は1$$mu$$mにも満たず平面と仮定できる。したがって計測精度は、2$$mu$$sごとの厚み変位量を統計処理して得たヒストグラムの標準偏差として定義した。実験の結果、精度は9$$mu$$mであり、本機器は高精度で液体Li表面の測定に適用可能だとわかった。

論文

Fabrication and performance test of contact-type liquid level sensor for measuring thickness variation of liquid lithium jet in the IFMIF/EVEDA lithium test loop

金村 卓治; 近藤 浩夫; 帆足 英二*; 鈴木 幸子*; 山岡 信夫*; 堀池 寛*; 古川 智弘; 平川 康; 井田 瑞穂; 松下 出*; et al.

Fusion Engineering and Design, 88(9-10), p.2547 - 2551, 2013/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:32.63(Nuclear Science & Technology)

現在、国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学実証・工学設計活動(EVEDA)プロジェクトが日欧協力で進められている。本プロジェクトの枠組みで大洗研究開発センターに製作されたEVEDA液体Li試験ループ(ELTL)にて実施する、Liターゲットを模擬した液体Li噴流の表面変動の計測に供する機器として、触針式液面計を製作した。本液面計は、触針と液面との接触を電圧降下として検知し、噴流の平均厚さや振幅の分布などの変動特性を取得するものである。本機器製作における開発上の留意点は、10$$^{-3}$$Paの真空下で触針を0.1mmの分解能、0.01mmの位置決め精度で動作させることである。この条件を満たすため、モーメント荷重とセンサーの自重荷重を計算し、その計算結果に基づいて、装置内外での1気圧の差圧に耐えて位置決めできる高トルクモータと摩擦を低減した精密ボールねじを使用する設計を採用した。製作後に実施した性能試験の結果、触針の動作分解能及び位置決め精度は、それぞれ0.1mm, 0.01mmであり、所期の性能を満たすことを確認した。これによりプロジェクトの一つの重要なマイルストーンをクリアすることができた。

論文

IFMIF/EVEDAリチウムターゲットシステムの開発

若井 栄一; 近藤 浩夫; 杉本 昌義; 深田 智*; 八木 重郎*; 井田 瑞穂; 金村 卓治; 古川 智弘; 平川 康; 渡辺 一慶; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 88(12), p.691 - 705, 2012/12

AA2012-1008.pdf:2.42MB

核融合エネルギーの早期実現を目指す幅広いアプローチ活動のもと、国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学実証・工学設計活動(EVEDA)を2007年より実施している。この活動の中で実機のリチウムターゲットを実証する目的で世界最大流量率(3000リットル/分)を有し、幅100mmで厚さ25mmの形状で最速20メートル/秒までの範囲で安定したリチウム流を実証試験を行うために液体リチウム流動試験装置を原子力機構大洗研究開発センターに建設し、その実証試験を開始したところである。本試験装置の各種機器の機能性試験及びそれに続く、ターゲット部でリチウム自由表面を持つ15m/sの流動試験までに関する第一段階確証試験を成功させた所である。また、これ関係する工学実証試験及び工学設計の活動状況を示すとともに、その成果内容について併せて解説したものである。

論文

Characteristics of surface oscillation on high speed liquid Li jet

鈴木 幸子*; 帆足 英二*; 金村 卓治; 近藤 浩夫; 山岡 信夫*; 堀池 寛*

Fusion Engineering and Design, 87(7-8), p.1434 - 1438, 2012/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:38.15(Nuclear Science & Technology)

国際核融合材料照射施設(IFMIF)において、重陽子ビームのターゲットとして液体金属リチウム(Li)の高速壁面噴流が用いられる計画である。IFMIFのシステム健全性を担保するためには、自由表面波の特性を把握することが非常に重要である。本論文では、大阪大学リチウムループの新調された試験部にて、接触式液面計を用いて表面変動を計測した。計測点はノズルから15mm及び175mm下流地点であった。流速9m/s以上で最大振幅はおよそ2mmに達し、IFMIFの設計目標値を超えた。しかし、振幅の大きな波の割合は非常に小さいことがわかった。

論文

Engineering design of contact-type liquid level sensor for measuring thickness validation of liquid lithium jet in IFMIF/EVEDA lithium test loop

金村 卓治; 近藤 浩夫; 鈴木 幸子*; 帆足 英二*; 山岡 信夫*; 堀池 寛*; 古川 智弘; 井田 瑞穂; 中村 和幸; 松下 出*; et al.

Fusion Science and Technology, 62(1), p.258 - 264, 2012/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:32.06(Nuclear Science & Technology)

本論文は、核融合炉候補材料の中性子照射試験施設である国際核融合材料照射施設(IFMIF)の研究開発にかかわるものである。現在幅広いアプローチ(BA)活動の1つである、IFMIFの工学実証・工学設計活動(EVEDA)プロジェクトが日欧協力で進められている。本プロジェクトの枠組みで大洗研究開発センターに製作されたEVEDA液体Li試験ループ(ELTL)は、Liターゲットの安定性評価等に供する。ELTLにおいて、Liターゲットを模擬した液体Li噴流の表面変動の計測に供する機器として、触針式液面計を開発した。本液面計は、触針と液面との接触を電圧降下として検知し、噴流の平均厚さや振幅の分布などの変動特性を取得するものである。開発の要点は、10$$^{-3}$$Paの真空下で触針を0.1mmの分解能、0.01mmの位置決め精度で動作させることである。この条件を満たすため、モーメント荷重とセンサーの自重荷重を計算し、その計算結果に基づいて、装置内外での1気圧の差圧に耐えて位置決めできるモータと摩擦を低減したボールねじを選定し、強固な構造を適用することとした。以上の結果、所定の性能を満たす設計を完了した。

論文

Present status of Japanese tasks for lithium target facility under IFMIF/EVEDA

中村 和幸; 古川 智弘; 平川 康; 金村 卓治; 近藤 浩夫; 井田 瑞穂; 新妻 重人; 大高 雅彦; 渡辺 一慶; 堀池 寛*; et al.

Fusion Engineering and Design, 86(9-11), p.2491 - 2494, 2011/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:61.04(Nuclear Science & Technology)

IFMIF/EVEDAリチウムターゲット系は、5つの実証タスク(LF1-5)と1つの設計タスク(LF6)から構成されている。LF1の目的は、EVEDA液体リチウム試験ループを建設し運転することであり、日本が主たる責任を負っている。LF2は、EVEDA液体リチウム試験ループとIFMIF実機の設計に対する計測系の開発を行うものであり、現在、基礎研究が終了し、試験ループ用装置の設計を実施している。LF4は、リチウム中に含まれる窒素及び水素の除去技術を開発するものであり、LF2同様、現在、基礎研究が終了し、試験ループ用装置の設計を実施している。LF5は、ターゲットアッセンブリーの遠隔操作技術を開発するものであり、原子力機構は、フランジのリップ部分をレーザーによって切断,溶接を行うアイデアの実証を目指している。切断,溶接実験は2011年の実施予定である。LF6は、LF1-5の実証試験結果をもとにIFMIF実機の設計を行うものである。

論文

Wave period of free-surface waves on high-speed liquid lithium jet for IFMIF target

金村 卓治; 杉浦 寛和*; 山岡 信夫*; 鈴木 幸子*; 近藤 浩夫; 井田 瑞穂; 松下 出*; 堀池 寛*

Fusion Engineering and Design, 86(9-11), p.2462 - 2465, 2011/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:38.79(Nuclear Science & Technology)

高速液体リチウム噴流上に生ずる自由表面波の周期は、国際核融合材料照射施設(IFMIF)のリチウムターゲット実証のために、調査すべき重要な波の特性である。われわれは、これまで接触式の液面計を開発し、波の振幅や波長を計測してきた。本報告では周期特性の計測結果について発表する。実験は、大阪大学にあるリチウムループで行った。本リチウムループでは、IFMIFのリチウムターゲットを模擬した幅70mm厚さ10mmの平板上リチウム噴流を、最高流速15m/sまで、運転温度573Kにて生成できる。計測信号から、ゼロアップクロス法により自由表面上の不規則波を1波ずつ定義し、多数の波の周期を確率論的に整理した。その結果、波の周期の確率密度分布は、対数正規分布とほぼ等しくなった。一般的に、不規則な性質で知られる海洋波の周期が対数正規分布に従うことが指摘されている。本研究とこれまでのわれわれの成果から、海洋波に対し適用されてきた不規則波の性質が、水と表面張力が5倍異なるリチウムに対しても適用可能であることを示した。

論文

Study on surface wave characteristics of free surface flow of liquid metal lithium for IFMIF

帆足 英二*; 杉浦 寛和*; 鈴木 幸子*; 金村 卓治; 近藤 浩夫; 山岡 信夫*; 堀池 寛*

Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 9 Pages, 2011/10

国際核融合材料照射施設(IFMIF)において、重陽子ビームのターゲットとして液体金属リチウム(Li)の自由表面流が採用される計画である。IFMIFのシステム健全性を担保するためには、自由表面波の特性を把握することが非常に重要である。本論文では、大阪大学リチウムループにて実験的に得られた波高や波速などの波の特性と、数値流体力学(CFD)コードであるFLUENTを用いて得られた解析結果を示す。実験においては、接触式液面計と呼ぶ計測器を用いて波高を計測した。また、波速は高速度ビデオの画像を解析して得た。CFD解析を内部流れと自由表面との関連を調査するために実施し、計算結果を実験データと比較した。その結果、表面波の発達メカニズムに関する知見を得た。

論文

Spatio-temporal mapping; A Technique for overview visualization of time-series datasets

宮村 浩子; 林 幸子*; 鈴木 喜雄; 武宮 博

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 2, p.603 - 608, 2011/10

近年、数値シミュレーションはスケール規模が増大しており、高次元の結果が得られている。そのため、物理的現象を理解することは困難な作業となっている。この問題に対して、われわれは情報可視化技術を用いて空間と時間に沿った情報提示技術,時空間マップを提案することで解決を図る。時空間マップは、空間・時間の軸を備えた2次元空間に、3次元空間に分布する時系物理情報を写像して高次元データの特徴を示す。ここで、3次元空間情報はoctreeによる空間分割によって1次元へ写像することとした。この時空間マップを用いることで、ユーザは高次元データから興味ある時空間領域を迅速に発見できる。さらに、ユーザは、対話式に時空間マップの詳細度やカラーマッピングを変更することができる。最後に、原子力施設の耐震解析に提案手法を用いて、迅速に特徴領域を発見できることを確認した。

論文

Spatio-temporal mapping; A Technique for overview visualization of time-series datasets

宮村 浩子; 林 幸子*; 鈴木 喜雄; 武宮 博

Proceedings of Joint International Conference of 7th Supercomputing in Nuclear Application and 3rd Monte Carlo (SNA + MC 2010) (USB Flash Drive), 4 Pages, 2010/10

時空間マップとマップをデザインする機能を提案する。時空間マップは空間・時間情報をマッピングする技術である。このマップでは、物理量の変化を2次元空間に割り当てている。この時空間マップは、例えばデータマップの解像度や色に割り当てている物理量など、観察者が対話的にマップを変えながら観察することでより特徴を把握できる。そこで、データマップをユーザが対話的にデザインする機能を併せて開発し、提案する。

論文

原子力グリッド基盤AEGISの研究開発

鈴木 喜雄; 立川 崇之; Kim, G.; 木野 千晶; 宮村 浩子; 手島 直哉; 林 幸子*; 青柳 哲雄; 武宮 博; 中島 憲宏

計算工学講演会論文集, 15(2), p.1051 - 1054, 2010/05

われわれは、原子力研究のための計算基盤を構築するために、原子力グリッド基盤AEGISの研究開発を進めてきた。本研究開発では、スパコンやデータベース等をネットワーク接続した仮想研究環境の構築を目的とした国家プロジェクトITBL(Information Technology Based Laboratory)において研究開発したITBL基盤ソフトウェアの知見と技術を発展させ、安全性と利便性の向上に取り組んだ。安全性については、個人認証とマシン認証による認証機構の二重化を行った。利便性については、利用者端末からグリッドの機能を利用可能とするアプリケーションプログラムインタフェースを開発した。これらの研究開発により、われわれは、原子力施設全体規模の3次元振動シミュレーション,原子力施設の地震耐力予測シミュレータなどの原子力研究に貢献した。

論文

時系列データを眺める技術; データの時間変化を見逃さないためにはどうしたらいいか

宮村 浩子; 林 幸子; 鈴木 喜雄; 武宮 博

FUJITSUファミリ会論文集(インターネット), 15 Pages, 2010/03

スーパーコンピュータの性能の向上に伴い、数値シミュレーションは複雑化し、得られるシミュレーション結果データは大規模化している。これは、ユーザがシミュレーション結果を理解することを困難にしている。そこでわれわれは、観察者が容易に時系列シミュレーション結果を理解できるようにするために、時空間可視化システム「時空間マップ」を提案する。自空間マップは、インフォメーションビジュアリゼーションのテクニックのひとつであり、実験や計測結果から特徴領域を特定するのに有効な手法である。この自空間マップは、時間と空間で張られる2次元空間に物理量の変化を割り当てている。本論文では、提案するテクニックの有効性を検証するために、大規模シミュレーション結果に適用する。

論文

シミュレーション結果の評価支援のためのデータ調査システム

宮村 浩子; 中島 康平*; 鈴木 喜雄; 林 幸子; 武宮 博; 中島 憲宏

全NEC C&Cシステムユーザー会平成21年度論文集(CD-ROM), 12 Pages, 2010/02

数値シミュレーションによって得られたデータを調査するシステムを開発したので、本論文で発表する。近年、高性能コンピュータが広く普及したことにより、数値シミュレーションによって得られるデータは大規模かつ複雑なものとなっている。このような大規模かつ複雑なデータは対話的に可視化することが困難であることから、その結果を評価することが難しい。そこでわれわれは並列分散環境で得られた大規模時系列データを評価するためのデータ調査システムを開発した。このシステムは、大局的かつ局所的なスケールでデータを可視化し調査することを実現している。

論文

Distinct structural requirements for interleukin-4 (IL-4) and IL-13 binding to the shared IL-13 receptor facilitate cellular tuning of cytokine responsiveness

伊藤 栄近*; 鈴木 章一*; 金地 佐千子*; 白石 裕士*; 太田 昭一郎*; 有馬 和彦*; 田中 剛*; 玉田 太郎; 本庄 栄二郎*; Garcia, K. C.*; et al.

Journal of Biological Chemistry, 284(36), p.24289 - 24296, 2009/09

 被引用回数:23 パーセンタイル:45.55(Biochemistry & Molecular Biology)

IL-4とIL-13はともにIL-4受容体$$alpha$$鎖とIL-13受容体$$alpha$$-1鎖(IL-13R$$alpha$$1)を共通の受容体として結合する。しかしながら、これらリガンドタンパク質の受容体結合様式には違いがあり、この違いがリガンド特異的な機能の発現をつかさどっている。われわれはこれまでにIL-13R$$alpha$$1のIg様ドメイン(D1ドメイン)がIL-13結合に特異的かつ必要不可欠な領域であることを見いだした。しかしながら、受容体D1ドメイン中のどのアミノ酸がIL-13の特異的な結合に関与しているか、さらにはD1ドメインがIL-13とIL-4をどのように識別しているかはいまだ不明のままであった。これらの疑問を解決するために、本研究では、D1ドメインへの変異体解析を構造情報を利用することにより実施した。結晶構造中においてIL-13結合に関与しているC'ストランド中のLys76, Lys77, Ile78、及び結合部位に近接したTrp65, Ala79への変異導入はIL-13結合を顕著に低下させた。よって、これらのアミノ酸がIL-13結合部位を構成していることが明らかになった。また、他の$$beta$$ストランド中のVal35, Leu38, Val42への変異導入もIL-13の結合低下をもたらした。これはこれらの変異導入がD1ドメインの構造安定性を低下させたことに起因すると推察された。さらに、上記の変異導入のいずれもIL-4結合には影響を及ぼさなかった。これらの結果から、Lys76, Lys77, Ile78から構成される疎水的な領域がIL-13特異的な認識部位として機能し、IL-4との識別を可能にしていると考えられた。

論文

原子力施設の振動特性精密評価のためのアクロスによる周波数コム計測,2; アクロスによる構造物の振動特性の精密計測

西田 明美; 鈴木 喜雄; 林 幸子; 國友 孝洋*; 熊澤 峰夫*; 羽佐田 葉子*

第58回理論応用力学講演会講演論文集(CD-ROM), 2 Pages, 2009/06

アクロス(ACROSS=Accurately Controlled, Routinely Operated, Signal System)とは、精密に制御した定常的なサイン波を入力し、その応答出力の測定から、従来の方法との比較において格段に高い精度で、周波数応答(伝達関数=周波数領域のグリーン関数)を決定する計測技術である。これは、高レベル放射性廃棄物の地層処分場や地震発生場など、地下構造の時間変動監視観測用に開発されたものである。これを人工構造物の振動特性,構造解析,監視などに適用する理論的基礎とこれに固有の課題を紹介する。また、原子力機構、東濃地科学センターにある鉄骨フレーム構造物に対し行っている適用試験の計測システムと若干の測定結果について報告する。

論文

原子力施設の振動特性精密評価のためのアクロスによる周波数コムスペクトル計測法,3; 存否法による3次元構造物の多元的振動特性評価

西田 明美; 鈴木 喜雄; 林 幸子; 國友 孝洋*; 熊澤 峰夫*; 羽佐田 葉子*

第58回理論応用力学講演会講演論文集(CD-ROM), 2 Pages, 2009/06

アクロスによって得られる伝達関数データの解析手法として従来用いられてきた存否法を、3次元構造物の多数点の測定で得られる伝達関数データ群の解析用に適用した。その2で得られた周波数領域計測データの解析に、時間領域と空間-波数領域の両面から2段階のアプローチを総合して、線形力学系の整合的なモデルとしての結果を得られる手法を開発している。これでは、構造物の大局的な振動特性(固有振動数,減衰,振幅,位相等)と各部材レベルでの局所的波動伝播特性(伝播速度,波長,部材間の相互作用など)、さらに、それらの微小な時間変動の検出までをできるようにした。

論文

原子力施設の振動特性精密評価のためのアクロスによる周波数コムスペクトル計測法,1; システム同定と健全性監視にむけた研究の全体概要

西田 明美; 鈴木 喜雄; 林 幸子; 國友 孝洋*; 熊澤 峰夫*; 羽佐田 葉子*

第58回理論応用力学講演会講演論文集(CD-ROM), 2 Pages, 2009/06

原子力施設の構造物(地層処分場から原子炉まで)の安定性や耐震性を評価するためには、既存の原子力施設がどのような振動特性を有しているかを厳密に把握する必要がある。振動特性には固有振動数と減衰があり、建設された構造物に対しては常時微動観測等のデータを用いて推定するのが一般的であるが、計測誤差や推定誤差については、常に議論がなされるところである。今般、高精度な地盤構造の応答計測が可能なアクロスを構造物の応答計測へ適用し、構造物の振動特性の推定を試みた。さらに、構造物を構成する部材内を伝播する縦波や曲げ波の伝播速度等の波動伝播特性を推定し、構造物の物性の同定を試みた。これらの結果について、3報にわたって報告する。

論文

Development of cognitive methodology based data analysis system

木野 千晶; 鈴木 喜雄; 櫛田 慶幸; 西田 明美; 林 幸子; 中島 憲宏

High Performance Computing on Vector Systems 2008, p.89 - 97, 2009/00

大規模・複雑データ解析は原子力分野においては重要な課題である。そのため、大規模・複雑データ解析をサポートするため、認識能力を備えたデータ解析システム(CDAS)を開発している。本研究では、データ解析に必要な情報概念として、解析対象,評価指標,判断基準を見いだし、その概念構造の分析を行った。それらの情報をシステムが具体的に扱うための情報科学技術を提案した。また、1TBに達する大規模構造解析データに適用し、その有用性を確認した。

論文

Development of three-dimensional virtual plant vibration simulator on grid computing environment ITBL-IS/AEGIS

鈴木 喜雄; 西田 明美; 新谷 文将; 櫛田 慶幸; 阿久津 拓; 手島 直哉; 中島 康平; 近藤 誠; 林 幸子; 青柳 哲雄; et al.

Journal of Power and Energy Systems (Internet), 3(1), p.60 - 71, 2009/00

原子力機構システム計算科学センターでは、原子力プラントの全容解析のための大規模シミュレーション技術の研究開発を実施している。特に、原子力プラントの震動応答解析のため、スーパーコンピュータを複数台接続した環境での3次元仮想振動台の構築を進めている。原子力プラントの全容シミュレーションでは、大規模なデータを処理することが課題となる。この課題克服のため、われわれは、シミュレーションのフレームワークとコンピュータのプラットフォームを提案し、構築した。コンピュータプラットフォームでは、グリッドコンピューティング基盤ITBL-IS及びAEGISにより、大規模な原子力プラントの全容シミュレーションを可能とした。また、本プラットフォームをベースとしたシミュレーションフレームワークでは、原子力施設HTTRの圧力容器と冷却システムに対する線形弾性解析に成功した。

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