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中谷 泰博*; 荒谷 秀和*; 藤原 秀紀*; 森 健雄*; 鶴田 篤史*; 橘 祥一*; 山口 貴司*; 木須 孝幸*; 山崎 篤志*; 保井 晃*; et al.
Physical Review B, 97(11), p.115160_1 - 115160_7, 2018/03
被引用回数:3 パーセンタイル:20.97(Materials Science, Multidisciplinary)We present clear experimental evidence for the momentum-dependent heavy fermionic electronic structures of the 4-based strongly correlated system CeNiGe by soft X-ray angle-resolved photoemission spectroscopy. A comparison between the experimental three-dimensional quasiparticle dispersion of LaNiGe and CeNiGe has revealed that heavy fermionic electronic structures are seen in the region surrounding at a specific momentum. Furthermore, the wave vectors between the observed "heavy spots" are consistent with a result of neutron scattering reflecting magnetic correlations, which could be a trigger of the superconductivity in CeNiGe.
中谷 泰博*; 藤原 秀紀*; 荒谷 秀和*; 森 健雄*; 橘 祥一*; 山口 貴司*; 木須 孝幸*; 山崎 篤志*; 保井 晃*; 山上 浩志*; et al.
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 220, p.50 - 53, 2017/01
被引用回数:1 パーセンタイル:17.26(Spectroscopy)重い電子化合物CeNiGeの非4バンド由来の電子構造を明らかにするため、LaNiGeの軟X線角度分解光電子分光を行った。La M吸収端での光電子スペクトルで、価電子帯のLa 5成分の明瞭な強度の増大が観測された。さらに、軌道対称性に起因するバンドに依存した円二色性が観測された。
和田 健*; 兵頭 俊夫*; 柳下 明*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 設楽 哲夫*; 満汐 孝治*; 立花 隆行*; 長嶋 泰之*; 深谷 有喜; et al.
European Physical Journal D, 66(2), p.37 - 40, 2012/02
被引用回数:38 パーセンタイル:85.41(Optics)本論文では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。はじめに、低速陽電子ビームを生成するためのコンバータ・モデレータアッセンブリの改良を行った。具体的には、コンバータ・モデレータのフレームをタンタルで作製し、モデレータ内部ではタングステン薄膜を井桁状に2セット組み、2段に配置した。この改良により、低速陽電子のビーム強度が以前のものに比べて一桁増大するに至った。この高強度陽電子ビームを用いて、二つの新たな研究が進展した。一つは、ポジトロニウム負イオンの光脱離実験を行い、レーザーによるポジトロニウムの中性化に成功した。二つ目は、反射高速陽電子回折(RHEPD)装置を開発し、これまでの線源法に比べて5-10倍の反射強度を得ることに成功した。今後、両実験のさらなる発展が見込まれる。
坂場 成昭; 中川 繁昭; 古澤 孝之*; 江森 恒一; 橘 幸男
日本原子力学会和文論文誌, 3(4), p.388 - 395, 2004/12
高温ガス炉の冷却材(Hガス)中の化学的不純物を除去し、また監視することは、炉心に使用される黒鉛構造物あるいは熱交換器等に使用される高温材料の腐食防止のうえで極めて重要である。日本初の高温ガス炉HTTRでは、運転期間中に化学的不純物濃度に制限を設けるとともに、不純物挙動は常時監視される。冷却材中の不純物は、He純化設備により連続的に除去され、その濃度はHeサンプリング設備により計測される。本報では、HTTRの最初の出力上昇となる出力上昇試験期間中に実施した不純物濃度測定試験による実測値をもとに、化学的不純物挙動を評価した結果を示す。また、黒鉛構造物,高温二重管に使用される断熱材からの放出不純物量を温度別に評価した。試験を通して、異常な不純物濃度の上昇は認められず、また不純物濃度組成は炭素析出を起こさせない安定な領域にあった。本研究により、運転時におけるHe冷却材中の不純物特性を明らかにした。
坂場 成昭; 中川 繁昭; 古澤 孝之; 橘 幸男
JAERI-Tech 2004-045, 67 Pages, 2004/04
高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。安全性実証試験のうち、1次冷却材流量の低下を模擬した試験である循環機停止試験において、1次加圧水冷却器用ヘリウム循環機3台のうち1台あるいは2台が停止される試験が2002年から2005年に実施され、全3台を停止する試験が2006年以降に計画されている。本報は、安全性実証試験における循環機1台あるいは2台停止時の加圧水冷却器の構造健全性を確認するとともに、循環機3台停止時の1次系内の自然対流発生の可能性について、出力上昇試験中に実施されたスクラム試験の実測データをもとに検討した結果を示す。
坂場 成昭; 中川 繁昭; 高松 邦吉; 高田 英治*; 齋藤 賢司; 古澤 孝之; 栃尾 大輔; 橘 幸男; 伊与久 達夫
JAERI-Tech 2004-014, 24 Pages, 2004/02
高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また実用高温ガス炉及び第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。本報は、2004年に計画している制御棒引抜き試験,循環機停止試験,流量部分喪失試験の試験内容,試験条件,事前解析結果等について述べたものである。事前解析の結果、炉心の負の反応度フィードバック特性により原子炉出力が低下し、原子炉が安定に所定の状態に落ち着くことが明らかとなった。
坂場 成昭; 中川 繁昭; 古澤 孝之; 橘 幸男
Transactions of the American Nuclear Society, 91, P. 377, 2004/00
HTTRを用いた安全性実証試験における1次冷却材中の化学的不純物濃度実測値を用いて、黒鉛減速,ガス冷却炉において起こり得る炭素析出現象について評価を行った。炭素析出は、原子炉圧力容器,中間熱交換器等の約400C程度の低温部に起きやすいが、評価の結果、安全性実証試験等における温度変化時等において、1次冷却材中の化学的不純物濃度組成は、炭素析出を起こすような組成分布に至っていないことが確認された。
橘 幸男; 中川 繁昭; 竹田 武司; 七種 明雄; 古澤 孝之; 高松 邦吉; 沢 和弘; 伊与久 達夫
Nuclear Engineering and Design, 224(2), p.179 - 197, 2003/09
被引用回数:13 パーセンタイル:64.72(Nuclear Science & Technology)HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験は、高温ガス炉固有の安全性を実証するとともに、高温ガス炉用安全解析コードの検証に必要な炉心及びプラントの過渡挙動データを取得するために実施される。第1段階の試験として、制御棒引抜き試験及び1次系流量低下試験を行う。制御棒引抜き試験では、16対の制御棒のうち中央の一対を引き抜くことで反応度投入事象を模擬する。1次系流量低下試験は、循環機停止試験と流量部分喪失試験からなり、それぞれ、循環機の停止(循環機3台中1台又は2台の停止)あるいは自動制御系により流量低下事象を模擬する。制御棒引抜き試験及び循環機停止試験は、予想される過渡現象でスクラムできない事故、いわゆるATWSを模擬したものである。
坂場 成昭; 中川 繁昭; 高田 英治*; 橘 幸男; 齋藤 賢司; 古澤 孝之; 高松 邦吉; 栃尾 大輔; 伊与久 達夫
JAERI-Tech 2003-074, 37 Pages, 2003/08
高温ガス炉固有の安全性を定量的に実証し、また第4世代原子炉(Generation IV)の候補の一つであるVHTRの研究開発に資するため、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験が実施されている。安全性実証試験のうち第1期の試験では、異常な過渡変化に相当する試験として、制御棒の引抜き試験及び1次冷却材流量の低下を模擬した試験を実施し、第2期の試験では、事故を模擬した試験を重点的に行う計画である。本報は、2003年8月に計画している循環機停止試験の試験内容,試験条件,事前解析結果等について示す。事前解析の結果、循環機停止後、負の反応度フィードバック特性により原子炉出力が低下し、原子炉が安定に所定の状態に落ち着き、この間の炉内温度変化が緩慢であることが示された。
中川 繁昭; 坂場 成昭; 高田 英治*; 橘 幸男; 齋藤 賢司; 古澤 孝之; 沢 和弘
JAERI-Tech 2003-049, 22 Pages, 2003/03
高温ガス炉の固有の安全性を定量的に実証するために、HTTR(高温工学試験研究炉)を用いた安全性実証試験を行う。安全性実証試験のうち第1期の試験では、異常な過渡変化に相当する試験(ただし、スクラムなし)として、制御棒の引抜き試験及び1次冷却材流量の低下を模擬した試験を実施し、第2期の試験では、事故を模擬した試験を重点的に行う計画である。試験に対する挙動解析と実測データの比較検討により、炉心動特性コード,プラント動特性コード等の安全評価コードの高精度化と検証を行い、十分信頼性のある安全設計・評価技術を確立する。これらの成果は、高温ガス炉の安全設計方針,安全評価方針等の作成に役立てる。本報は、HTTRの安全性実証試験全体計画を示すとともに、2003年3月に計画している制御棒引抜き試験及び循環機停止試験の試験内容,試験条件,事前解析結果等について示す。
橘 幸男; 中川 繁昭; 竹田 武司; 七種 明雄; 古澤 孝之; 高松 邦吉; 西原 哲夫; 沢 和弘; 伊与久 達夫
JAERI-Tech 2002-059, 42 Pages, 2002/08
本報告は、高温工学試験研究炉(HTTR)の安全性実証試験計画について、特に、早期に実施する試験項目に重点を置いてまとめたものである。早期に実施する試験は、異常な過渡変化に相当する試験として実施する制御棒引抜試験及び1次冷却材流量低下試験である。制御棒引抜試験では、炉心中央位置の制御棒1対を引き抜くことにより、反応度投入事象を模擬する。また、1次冷却材流量低下試験では、循環機の停止(循環機3台中1台または2台の停止)あるいは自動制御系により流量低下事象を模擬する。これらの試験の結果を踏まえ、さらに、冷却材喪失事故等を模擬した試験を計画しており、現在、検討をすすめている。試験で得られた実測データは、炉心動特性コード,プラント動特性コード等の安全評価コードの高精度化と検証に利用でき、国内外の将来高温ガス炉の安全設計・評価技術の確立に活用することができる。
橘 幸男; 國富 一彦; 古澤 孝之; 篠崎 正幸; 佐藤 善之*; 柳橋 実*
JAERI-Tech 98-045, 36 Pages, 1998/10
アコースティック・エミッション法を用いた高温工学試験研究炉(HTTR)1次冷却設備二重管の1次冷却材(ヘリウム)漏えい及び熱交換器(中間熱交換器、1次加圧水冷却器、補助冷却器)の伝熱管の流体振動監視装置について検討し、HTTRに適用した。実機への適用に先立ち、1次冷却設備二重管の外管の1/4スケールの試験体を用いた炉外漏えい試験を実施し、検出可能な漏えい量、各種パラメータ(気体、圧力、漏えい箇所の形状、漏えい箇所からの距離)の影響について検討した。その結果、約5Ncc/secの漏えいを検知できることが明らかになった。HTTRの運転開始後に、ノイズ対策を実施する必要があると考えられるが、漏えい検知に有効な方法となる見通しを得た。
奥村 進; 上松 敬; 横田 渉; 神谷 富裕; 福田 光宏; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 荒川 和夫; 丸山 正壽*; et al.
Proceedings of 13th International Conference on Cyclotrons and Their Applications, p.648 - 651, 1993/00
JAERI AVFサイクロトロンの制御システムについて説明する。本制御システムは3階層の機能分散型コンピュータシステムである。システム全体の制御やタッチパネルなどのマンマシンインターフェースはVA3500で管理される。機器のグループごとの制御は、tVAX1000で行われる。各機器は、UDCと呼ぶワンボードマイコンを用いて制御される。サイクロトロンの運転はタッチパネルやロータリーエンコーダを用いて行う。UDCと上位計算機との通信には、Message Treeと呼ぶ多重化方式を採用している。また、未熟練運転員の運転操作を支援するためにエキスパートシステムを開発した。
奥村 進; 上松 敬; 横田 渉; 神谷 富裕; 福田 光宏; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 荒川 和夫; 丸山 正壽*; et al.
Proceedings of the International Conference on Evolution in Beam Applications, p.275 - 279, 1992/00
原研高崎研究所で運転が開始された原研AVFサイクロトロンの制御システムを説明する。本制御システムは、機能分散型で、マンマシンインタフェース等を受け持つ計算機「SCU」、機器のシーケンス制御を行う計算機「GCU」、各機器単体の制御を行うワンボードマイコン「UDC」で構成されている。
奥村 進; 上松 敬; 横田 渉; 神谷 富裕; 福田 光宏; 中村 義輝; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 荒川 和夫; 丸山 正壽*; et al.
Proc. of the 8th Symp. on Accelerator Science and Technology, p.356 - 358, 1991/00
原研高崎研究所で運転が開始された原研AVFサイクロトロンの制御システムについて説明する。本制御システムは機能分散型で、マンマシンインタフェース等を受けもつコンピュータ「SCU」、機器のシーケンス制御を行うコンピュータ「GCU」、各機器単体の制御を行うワンボードマイコン「UDC」で構成されている。これらの機能や特徴について説明する。また、運転支援のためのエキスパートシステムやビーム軌道可視化等の機能を付加したのでこれについても述べる。
宮内 英明; 関口 真人; 高橋 聖; 安田 孝行; 橘 晴夫; 吉澤 道夫
no journal, ,
原子力機構原子力科学研究所では、平成18年度から電子化様式を用いた新しい形式の放射線管理手帳(放射線従事者中央登録センター承認)の運用を開始したので報告する。この新しい手帳は、パソコン対応の電子ファイル化した様式を用い、出力された記録をバインダーに綴じ込む方式であることが特徴である。これらにより、各綴込み様式の変更及び記録の作成が容易になり、業務の効率化が図られた。近年、共同利用施設の増加とともに、複数の研究施設を利用する放射線業務従事者が増えている。本形式の放射線管理手帳は、このような放射線業務従事者の個人線量の的確な管理、並びに特殊健康診断及び教育訓練の把握に有効と考えられる。
和田 健*; 兵頭 俊夫*; 柳下 明*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 設楽 哲夫*; 満汐 孝治*; 鈴木 亮平*; 立花 隆行*; 長嶋 泰之*; et al.
no journal, ,
KEK低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。はじめに、低速陽電子ビームを生成するためのモデレーター・コンバーターの交換を行った。コンバーターとモデレーターのフレームをタンタルで作製した。モデレーターは、25m厚のタングステン薄膜を井桁状に2セット組み、2段に配置した。モデレーター・コンバーター交換前後の低速陽電子ビームの強度を比較したところ、毎秒710個に増大した。続いて、陽電子ビームを用いた物性研究として、以下の2つの実験が進展した。ポジトロニウム負イオンの実験に関しては、アルカリ金属を蒸着したタングステン表面から、ポジトロニウム負イオンが高い効率で生成することがわかった。さらに、短パルス陽電子ビームとレーザーを用いて、ポジトロニウム負イオンの光脱離実験を行い、エネルギーが揃ったポジトロニウムを取り出すことに成功した。また、KEK低速陽電子実験施設のビームラインに反射高速陽電子回折(RHEPD)実験装置を設置し、RHEPD実験を開始した。Si(111)-77表面超構造の陽電子回折パターンの観察に成功し、ばらつきが非常に小さいロッキング曲線の測定にも成功した。現状で、5-10倍の反射強度を得ている。今後は、さらなるビーム強度の増大及び実際の表面超構造物性の研究に展開させる。
和田 健*; 兵頭 俊夫*; 小菅 隆*; 斉藤 裕樹*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 設楽 哲夫*; 満汐 孝治*; 立花 隆行*; 長嶋 泰之*; et al.
no journal, ,
本講演では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。本実験施設は、専用LINAC(55MeV)を有し、高強度のパルス低速陽電子ビームを供している。エネルギー可変(最大35keV)である低速陽電子ビームは、グランド電位のビームラインを磁場輸送され、コンパクトな分岐ユニットを用いて実験ホールに振り分けられる。現在、約100台のコイル電源を制御するために、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)を用いたパソコンによる一括操作システムを導入中である。ビームラインの真空度は、1-510 Paである。本実験施設は、KEKの放射光共同利用実験審査委員会(PF-PAC)の承認を受けたユーザーに開放されている。最近、低速陽電子の発生部であるコンバータ/モデレータアセンブリを改良し、ビーム強度が一桁(ロングパルスモードで e/sec)増大した。この増強された低速陽電子ビームを用いて、ポジトロニウム負イオン(Ps)の光脱離、反射高速陽電子回折(RHEPD)、ポジトロニウム飛行時間(Ps-TOF)の3つの実験が現在進行中である。
和田 健*; 兵頭 俊夫*; 小菅 隆*; 斉藤 祐樹*; 柳下 明*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 諏訪田 剛*; 古川 和朗*; 白川 明広*; et al.
no journal, ,
本講演では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。本施設では、2010年夏に、低速陽電子ビーム生成のためのコンバータ・モデレータユニットを改造し、ビーム強度が一桁増大した。増大したビーム強度を生かして、ポジトロニウム負イオンの分光実験、反射高速陽電子回折(RHEPD)実験、ポジトロニウム飛行時間測定実験を展開してきた。2012年春には、RHEPD実験用に新たにタングステンモデレータを用いた透過型輝度増強ユニットを導入し、質・強度ともに大幅に向上した平行ビームを生成することに成功した。この高強度・高輝度陽電子ビームを用いて、Si(111)-77表面からのRHEPDパターンを測定したところ、従来のNa線源を用いたビームでは捉えることができなかった、表面超構造に由来する高次の回折スポットを観測することに成功した。
和田 健*; 望月 出海*; 兵頭 俊夫*; 小菅 隆*; 斉藤 裕樹*; 設楽 哲夫*; 大澤 哲*; 池田 光男*; 白川 明広*; 古川 和朗*; et al.
no journal, ,
高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の低速陽電子実験施設では、ライナックベースの低速陽電子ビームを共同利用に供している。近年成果が上がっている、反射高速陽電子回折(RHEPD)実験とポジトロニウム負イオン分光実験を次の段階に進めるために、多数のコイル用電源を移動して新しいビームラインの分岐を整備するとともに、装置の移動を行った。また、低速陽電子回折(LEPD)実験装置開発のための予備実験を行い、装置設計を進めている。平成24年度秋のビームタイムより共同利用が再開したポジトロニウム飛行時間測定装置における実験成果の紹介も行う予定である。