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原田 聡*; 玉川 芳春*; 石井 慶造*; 田中 晃*; 佐藤 隆博; 松山 成男*; 山崎 浩道*; 神谷 富裕; 酒井 卓郎; 荒川 和夫; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 189(1-4), p.437 - 442, 2002/04
被引用回数:1 パーセンタイル:12.48(Instruments & Instrumentation)放射線誘起アポトーシスと微量元素の挙動の相互作用を詳しく調べるために、ヒト白血病細胞にCoの線をインビトロで照射し、微量元素の画像化を行った。アポトーシスの頻度はTUNEL染色をした後、顕微鏡で 400 倍に拡大して得た。また、マイクロPIXE分析で細胞内の微量元素の分布の測定を行った。アポトーシスの初期段階では鉄が細胞質に集中して見られたが、アポトーシスが進行すると鉄の集積は無くなり、細胞核でCaが集積しZnが減少した。このことから、アポトーシスの進行には (1)FeやFeを含む酵素による細胞質から細胞核への信号の伝達, (2) Ca に依存する酵素による細胞核の変性と核からのZnの放出、の2つの段階が存在するようである。このような微量元素の集積はアポトーシスの新しい標識になると思われる。