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論文

高速実験炉「常陽」の原子炉容器内観察・補修技術開発; 炉心上部機構の交換作業

高松 操; 川原 啓孝; 伊藤 裕道; 宇敷 洋; 鈴木 信弘; 佐々木 純; 大田 克; 奥田 英二; 小林 哲彦; 長井 秋則; et al.

日本原子力学会和文論文誌, 15(1), p.32 - 42, 2016/03

高速実験炉「常陽」では、平成19年に「計測線付実験装置との干渉による回転プラグ燃料交換機能の一部阻害」が発生し、原子炉容器内において、計測線付実験装置(以下、MARICO-2(MAterial testing RIg with temperature COntrol 2nd))試料部が炉内ラック内の移送用ポットから突出した状態で変形していること、MARICO-2試料部と炉心上部機構(以下、UCS(Upper Core Structure))の接触により、UCS下面に設置されている整流板等が変形していることが確認された。当該燃料交換機能復旧作業の一環として、「常陽」では、平成26年5月よりUCS交換作業を開始し、同年12月に終了した。高放射線・高温環境のSFRにおける原子炉容器内補修(観察を含む)には、軽水炉にはない技術開発が必要であり、その技術レベルを高め、供用期間中の運転・保守に反映することはSFRの信頼性の向上に寄与することができる。SFRにおけるUCSの交換実績は世界でも数少なく、30年以上使用した原子炉容器内の大型構造物の交換作業の完遂により蓄積された経験・知見は、「常陽」のみならず、SFRにおける原子炉容器内観察・補修技術開発に大きく資するものと期待される。

論文

Recent progress in the chopper spectrometer 4SEASONS at J-PARC

梶本 亮一; 中村 充孝; 稲村 泰弘; 蒲沢 和也*; 池内 和彦*; 飯田 一樹*; 石角 元志*; 中島 健次; 河村 聖子; 中谷 健; et al.

JAEA-Conf 2015-002, p.319 - 329, 2016/02

4SEASONS ($textit{SIKI}$) is one of the three chopper spectrometers operating in MLF at J-PARC, and covers thermal neutron region ($$10^0$$ - $$10^2$$ meV) with relaxed resolution and high flux. The repetition rate multiplication by the Fermi chopper on this short length (18 m between the source and the sample) spectrometer enables wide-band multiple-incident-energy (multi-$$E_mathrm{i}$$) measurements, which proved to be useful in observing hierarchical structures in excitations over a large energy scale. On the other hand, the upgrading work of the spectrometer has been continued since the first inelastic scattering experiment in 2009. For examples, we took several measures to suppress background, installed new detectors recently, and are developing a new Fermi chopper now. In the presentation, we show examples of scientific outputs from the spectrometer which benefit from the multi-$$E_mathrm{i}$$ measurements, and recent or planned upgrades of the instrument.

論文

Replacement of upper core structure in experimental fast reactor Joyo, 1; Existing damaged upper core structure jack-up test

伊藤 裕道; 鈴木 信弘; 小林 哲彦; 川原 啓孝; 長井 秋則; 坂尾 龍太*; 村田 長太郎*; 田中 淳也*; 松坂 康智*; 立野 高寛*

Proceedings of 2015 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2015) (CD-ROM), p.1058 - 1067, 2015/05

高速実験炉「常陽」では、計測線付実験装置の不具合に起因した燃料交換機能の一部阻害の復旧のため、ナトリウム冷却型高速炉における原子炉容器内保守・補修技術の開発を進めている。炉心上部機構と炉心上部機構案内スリーブのギャップは最小5mmと小さいため、旧炉心上部機構引抜時の水平度管理が十分でない場合、炉心上部機構と炉心上部機構案内スリーブが干渉し、旧炉心上部機構の変形等が生じるリスクがある。当該リスクに対応するため、3点支持構造を有するジャッキアップ治具を開発した。また、各ネジジャッキにロードセルを設置し、旧炉心上部機構が炉心上部機構案内スリーブと干渉した場合に生じる荷重変動を検出することにより、旧炉心上部機構の変形等を防止するとともに、干渉位置を同定する手法を開発した。旧炉心上部機構引抜性確認試験は、2014年5月14日に実施され、旧炉心上部機構が1000mm位置まで許容荷重を超過することなく引き抜くことが可能であることを確認した。本作業で蓄積された稀少な知見・経験は、「常陽」の復旧のみならず、ナトリウム冷却型高速炉の原子炉容器内保守・補修技術の開発に大きく資するものと期待される。

論文

Feasibility demonstration of a new Fermi chopper with supermirror-coated slit package

中村 充孝; 神原 理; Krist, T.*; 篠原 武尚; 池内 和彦*; 新井 正敏; 梶本 亮一; 中島 健次; 田中 浩道; 鈴木 淳市*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 737, p.142 - 147, 2014/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:27.01(Instruments & Instrumentation)

チョッパー分光器における非弾性中性子散乱実験の効率は、複数の入射エネルギーを同時利用することで劇的に向上しうる。しかしながら、通常のチョッパーでは全ての入射エネルギーに対して実験条件を最適化することは絶対的に不可能である。我々は、この問題点を克服すべく中性子スーパーミラーを貼付したスリットパッケージを有する新型フェルミチョッパーを開発し、複数の入射エネルギーそれぞれに対して実験条件を最適化しうることを実験的に実証した。

論文

Mutants of ${it Ficus pumila}$ produced by ion beam irradiation with an improved ability to uptake and assimilate atmospheric nitrogen dioxide

高橋 美佐*; Kohama, S.*; 重藤 潤*; 長谷 純宏; 田中 淳; 森川 弘道*

International Journal of Phytoremediation, 14(3), p.275 - 281, 2012/03

 被引用回数:3 パーセンタイル:9.31(Environmental Sciences)

汚染物質を和らげる能力の高い変異体を作出することは植物による環境浄化において重要である。我々はイオンビーム照射を利用して大気中のNO$$_{2}$$を浄化する能力の高いオオイタビ(${it Ficus pumila}$ L.)変異体の作出を試みた。25,000以上の外植片を照射し、263系統の植物体を得た。これらの植物体を$$^{15}$$Nでラベルした濃度1ppmのNO$$_{2}$$に暴露した後、質量分光分析を行った。各系統のNO$$_{2}$$吸収量は110倍の範囲で異なった。高いNO$$_{2}$$吸収能力を示した44系統の増殖を試み、増殖に成功した15系統のうちの2系統はNO$$_{2}$$吸収量が野生型の1.7から1.8倍であった。この形質は遺伝的であり、これらの系統から増殖した個体は野生型よりも高いNO$$_{2}$$吸収能力を示した。RAPD分析によって野生型との間でDNAの変異が見られたことは、これらの系統が変異体であることを示唆する。これらの変異体は大気中のNO$$_{2}$$を和らげるために有用と考えらえる。

論文

AMATERAS; A Cold-neutron disk chopper spectrometer

中島 健次; 河村 聖子; 菊地 龍弥; 中村 充孝; 梶本 亮一; 稲村 泰弘; 高橋 伸明; 相澤 一也; 鈴谷 賢太郎; 柴田 薫; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 80(Suppl.B), p.SB028_1 - SB028_6, 2011/05

 被引用回数:125 パーセンタイル:95.7(Physics, Multidisciplinary)

アマテラスは、J-PARCの物質・生命科学実験施設に設置された冷中性子ディスクチョッパー型分光器であり、結合型水素モデレーターと新開発の高速ディスクチョッパーの組合せで、高分解能,高強度を両立させる最新鋭の中性子分光器である。今回の発表では、これまでの機器調整とユーザー利用の成果を踏まえ、アマテラスの現状と性能、そして、得られた成果の例を示す。

論文

Thermal conductivities of Cs-$$M$$-O ($$M$$ = Mo or U) ternary compounds

徳島 ニ之*; 田中 康介; 黒崎 健*; 儀間 大充*; 牟田 浩明*; 宇埜 正美*; 山中 伸介*

Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1215, p.151 - 156, 2010/10

ホットプレス及び放電プラズマ焼結(SPS)により製造したCs$$_{2}$$MoO$$_{4}$$及びCs$$_{2}$$UO$$_{4}$$の熱伝導率を測定した。その結果、これらの熱伝導率はUO$$_{2}$$及びMOX燃料に比べ低い値となることがわかった。

論文

Application of magnetic Compton scattering for spin-specific magnetic hysteresis measurement

安居院 あかね; 櫻井 浩*; 田村 拓郎*; 倉知 俊誉*; 田中 真人*; 安達 弘通*; 河田 洋*

Journal of Synchrotron Radiation, 17(3), p.321 - 324, 2010/05

 被引用回数:16 パーセンタイル:60.02(Instruments & Instrumentation)

磁気コンプトン散乱強度には電子のスピン成分のみが寄与することが知られている。われわれは、この特色を利用し、その磁場変化から磁性電子の「スピン選択ヒステリシス」を観測することを試みた。試料はTb$$_{33}$$Co$$_{67}$$アモルファス膜を試料としテスト実験を行った。磁気コンプトン散乱実験はKEK-PF-AR・NE1Aの50keVの(楕)円偏光X線を試料に照射し、試料温度は室温で行った。磁場は超伝導マグネットを用い膜面垂直に印加した。散乱強度の磁場依存性測定は-2T$$sim$$2Tの範囲で60秒積算ごとに磁場を反転させ計測した。この方法によって磁気コンプトン散乱強度の磁化曲線を測定することができた。この測定はスピン磁気モーメントを選択的に測定する方法として薄膜試料でも十分な検出精度があることが示された。

論文

Effects of ion beam irradiation on the regeneration and morphology of ${it Ficus thunbergii}$ Maxim

高橋 美佐*; Kohama, S.*; 近藤 功明*; 羽方 誠*; 長谷 純宏; 鹿園 直哉; 田中 淳; 森川 弘道*

Plant Biotechnology, 22(1), p.63 - 67, 2005/03

低木性のつる性植物であるヒメイタビの品種改良を行い、大気中の汚染物質を吸収,浄化することを最終目標として、イオンビームによる生物効果を調べた。茎頂切片の無菌培養体に炭素イオン,ヘリウムイオンを10Gyから200Gy照射した。照射後、培養体を再分化させたところ、形態変異が15-20%観察された。そのうち、炭素イオン20Gy照射したものでは、葉のふちなどに斑入りの変異が観察された。斑入りの変異は、生理異常や遺伝的なものなど、さまざまな原因から起こるため、斑入り部分を再度培養し、再分化させたところ、同様の斑入りが見られたことから、イオンビームによって遺伝的な斑入り突然変異体が誘発されることが初めて明らかになった。

論文

Migration models of neptunium and americium in groundwater under the present condition of humic substances

田中 忠夫; 坂本 義昭; 澤田 博司; 小川 弘道

JAERI-Conf 2003-010, p.134 - 141, 2003/09

地層中における放射性核種の収着性及び移動性に及ぼす可溶性天然有機物の影響について研究した。本研究では、国際腐植物質学会から提供されているNordicフミン酸を共存させた条件下で、粉砕した花崗岩中におけるNp(V)及びAm(III)の移行実験を実施した。Npの場合、カラムからの破過曲線におけるNp濃度の経時変化及びカラム内を透過するNpの移行速度は、フミン酸の共存による影響を受けなかった。一方、Amの破過傾向は共存するフミン酸濃度によって影響を受けることがわかった。カラムシステムを透過するAmの移行は、フミン酸とAmの錯生成反応の非平衡状態を考慮した移行モデルを適用することによって説明できた。

論文

TRU核種に関する野外核種移行試験,1; 総論

小川 弘道; 田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 宗像 雅広; 松本 潤子; 馬場 恒孝; Li, S.*; Wang, Z.*; Li, Z.*; et al.

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.332 - 335, 2003/09

原研と中国輻射防護研究院(CIRP;China Institute for Radiation Protection)との共同研究として実施したTRU核種に関する野外核種移行試験の概要とともに、本特集「TRU核種に関する野外核種移行試験」の構成と主要な成果を記述した。

論文

TRU核種に関する野外核種移行試験,2; 通気層土壌中に埋設した人工バリア材における核種移行試験

前田 敏克; 田中 忠夫; 向井 雅之; 小川 弘道; 山口 徹治; 宗像 雅広; 松本 潤子; 香西 直文; 馬場 恒孝; Fan, Z.*; et al.

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.336 - 341, 2003/09

野外の通気層土壌中に埋設したベントナイト材及びセメント材中における90Sr,237Np及び238Puの移行試験を人工降雨による湿潤条件下及び自然降雨による乾燥条件下でおこなった。いずれの試験結果も、予測される水理条件やこれまでに明らかにされている現象と定性的に一致した。さらに、ベントナイト材については室内試験結果やこれまでに提案されている核種移行メカニズム等から分布を定量的に計算した。野外試験結果と計算結果とを比較することにより、野外における核種移行挙動は室内試験を始めとする既往の知見等からほぼ評価可能であることが分かった。

論文

TRU核種に関する野外核種移行試験,4; 帯水層土壌における核種移行試験

田中 忠夫; 向井 雅之; 宗像 雅広; 前田 敏克; 小川 弘道; Wang, Z.*; Li, S.*; Yang, Y.*; Zhao, Y.*

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.350 - 360, 2003/09

地表下約30mに位置する帯水層中において、$$^{90}$$Sr,$$^{237}$$Np及び$$^{238}$$Puなどの移行試験を実施し、自然地下環境にある帯水層土壌中で放射性核種の移行データを取得した。また、試験結果を解析評価するために必要な移行パラメータをカラム試験,バッチ試験等室内試験などから取得した。分散係数は、カラム試験から得た水流速と分散長との相関関係に基づき、実流速に対応する値を選定した。分配係数は、データの信頼性,試験条件,環境条件など考慮して選定した。取得した移行パラメータを用いて計算した一次元核種移行挙動は、野外核種移行試験結果とおおむね一致した。したがって、アルファ核種の移行挙動は、室内試験等から取得した移行パラメータと従来の移行評価式で解析評価可能であることが確認できた。

論文

TRU核種に関する野外核種移行試験,3; 通気層土壌中における核種移行試験

向井 雅之; 田中 忠夫; 前田 敏克; 小川 弘道; 松本 潤子; 宗像 雅広; Zhao, Y.*; Guo, Z.*; Ni, S.*; Li, S.*

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.342 - 349, 2003/09

地質媒体中における核種移行の評価は野外試験に基づくデータが十分でない点で特にTRU核種の浅地層中処分における安全評価で重要である。日本原子力研究所と中国輻射防護研究院間の共同研究として、自然条件下でSr-90,Np-237,Pu-238を用いた野外移行試験を行い、実際の通気層における核種移行データを取得した。既存の移行評価式に入力するパラメータの値を、実験室実験及び野外調査により決定した。取得した値を使用して計算した核種移行分布は野外試験の実測データとおおむね一致し、核種移行評価式の適用性が確認できた。

論文

TRU核種に関する野外核種移行試験,5; 浅地中処分安全評価コードシステムGSA-GCLの妥当性検証

宗像 雅広; 木村 英雄; 田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 小川 弘道

日本原子力学会和文論文誌, 2(3), p.361 - 367, 2003/09

中国輻射防護研究院で実施された実験データを用いて、浅地中処分安全評価コードシステムGSA-GCLの妥当性検証を実施した。野外環境調査,人工バリア試験,通気層試験,帯水層試験で得られた核種移行評価用パラメータを選定し、多孔質媒体中地下水流・核種移行モデルによる解析結果を実験結果と比較した。解析結果は実験結果と概ね一致しており、地層中核種移行現象を合理的に説明できた。

論文

Migration mechanisms of $$^{237}$$Np and $$^{241}$$Am through loess media

田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 松本 潤子; 小川 弘道; Li, Z.*; Wang, X.*; Fan, Z.*; Guo, L.*; Liu, C.*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 256(2), p.205 - 211, 2003/05

 被引用回数:3 パーセンタイル:25.79(Chemistry, Analytical)

中国山西省から採取した黄土中における$$^{237}$$Np(V)及び$$^{241}$$Am(III)の移行実験をカラムシステムで実施するとともに、NpとAmの黄土への吸着メカニズムを溶媒抽出法で調べた。カラムへ流入したNpのほとんどはカラム流入端に吸着し、その吸着は表面錯体形成に基づくことがわかった。また、黄土層中におけるNpの移行は分配係数モデルでおおむね評価できることを示した。一方、Amは流入液中で粒子状化学種を形成し、移行する間に黄土層によって捕獲されることがわかった。そのような粒子状Am化学種の移行は濾過理論で説明できることを示した。

論文

Characterization of air-exposed surface $$beta$$-FeSi$$_{2}$$ fabricated by ion beam sputter deposition method

斉藤 健; 山本 博之; 山口 憲司; 仲野谷 孝充; 北條 喜一; 原口 雅晴*; 今村 元泰*; 松林 信行*; 田中 智章*; 島田 広道*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.321 - 325, 2003/05

 被引用回数:7 パーセンタイル:46.83(Instruments & Instrumentation)

放射光を利用したX線光電子分光法(XPS)を用い、$$beta$$-FeSi$$_{2}$$の表面酸化過程を解析した。Si(111)基板表面に$$beta$$-FeSi$$_{2}$$を生成後、約2日間大気曝露を行い、表面酸化を試みた。XPSによりシリサイド表面の非破壊深さ方向分析を行った結果、シリサイドはアイランド状の構造をとっており、基板のSi表面も一部露出した構造をとっていることが明らかとなった。シリサイド精製時のアニール温度や初期膜厚の違いにより、表面組成が異なることが明らかとなった。シリサイド表面がSiリッチな状態の試料に関し表面酸化を行った場合には、表面に非常に薄いSiO$$_{2}$$薄膜が生成し、シリサイドがほとんど酸化されなかった。しかしながら、Feリッチな試料の場合にはシリサイドが著しく酸化されることが確認された。このことから、表面付近に生成するSiO$$_{2}$$酸化物相がシリサイド薄膜の酸化保護膜として機能していることが推測された。

論文

天然の地層の持つ放射性核種の移行抑止効果を実地下環境で確認

田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 松本 潤子; 小川 弘道; 宗像 雅広; 木村 英雄; 馬場 恒孝; 藤根 幸雄

原子力eye, 49(2), p.76 - 79, 2003/02

原研が中国輻射防護研究院との共同研究プロジェクトとして実施した、アルファ核種を用いた野外核種移行試験の概要を紹介した。中国で実施した3年間にわたる野外核種移行試験からアルファ核種などの放射性核種に対して実地下環境での移行データを取得した。その結果、天然の地層の持つ大きな移行抑止効果を世界で初めて定量的に示すことができた。また、計算結果と野外試験結果の比較によって、原研で開発した浅地中処分安全評価コードGSA-GCLの天然バリアモデルの妥当性を検証できた。

論文

Migration behavior of stable and radioactive strontium in natural aquifer

田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 宗像 雅広; 松本 潤子; 小川 弘道; 馬場 恒孝*; Wang, Z.*; Yang, Y.*; Zhao, Y.*

Proceedings of International Symposium on Radioecology and Environmental Dosimetry, p.179 - 184, 2003/00

実際の帯水層における安定同位体Sr及び放射性同位体$$^{90}$$Srの移行挙動を比較し、安定同位体を利用した野外核種移行試験の成立性について検討した。同位体移行試験は中国輻射防護研究院の野外試験場の地下30mに位置する帯水層中において実施した。安定同位体を用いる試験では検出感度の問題から高濃度領域で試験を行う必要があるが、そのような場合は放射性同位体を用いるトレーサ量領域とは生起する反応が必ずしも同一ではない可能性がある。実際に、環境中Srより高い濃度条件で実施する安定同位体Srの移行は$$^{90}$$Srの移行より大きかった。この違いは、元素濃度や共存イオン濃度等に起因し、それらを考慮した分配係数を用いることにより吸着現象を定量的に解釈できることを明らかにした。我が国では、安定同位体元素を用いた野外試験や大型カラム試験によって環境中における放射性核種の移行挙動を立証している場合があるが、これらの試験結果は核種移行の予測の信頼性を検証する手法として有効であることを支持するものである。

報告書

Adsorption mechanisms and models of $$^{85}$$Sr, $$^{237}$$Np, $$^{238}$$Pu and $$^{241}$$Am in loess media (Joint research)

田中 忠夫; 向井 雅之; 前田 敏克; 松本 潤子; 小川 弘道; Li, S.*; Wang, Z.*; Wang, J.*; Guo, Z.*; Zhao, Y.*

JAERI-Research 2002-034, 20 Pages, 2002/12

JAERI-Research-2002-034.pdf:1.1MB

$$^{85}$$Sr(II),$$^{237}$$Np(V),$$^{238}$$Pu(IV)及び $$^{241}$$Am(III)の黄土への吸着メカニズムと吸着モデルを吸着脱離実験結果に基づき検討した。$$^{85}$$Sr及び$$^{237}$$Npの分配係数は$$^{238}$$Pu及び$$^{241}$$Amより2$$sim$$3桁小さい値であった。分配係数が小さな$$^{85}$$Sr及び$$^{237}$$Npの黄土への吸着は、主にイオン交換によって支配されていた。一方、黄土に吸着した大部分の$$^{238}$$Pu及び$$^{241}$$Amは、鉄やマンガンの水酸化物・酸化物や腐植物質との選択的な化学結合によって支配されていた。得られた吸着脱離実験結果に基づき、黄土中における放射性核種の移行を解析する手法を確立するため、吸着の可逆性,反応速度等を考慮した吸着モデルを提案した。

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