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論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:80.29(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

論文

J-PARCキッカー用LTD半導体スイッチ電源

高柳 智弘; 小野 礼人; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 杉田 萌; 富樫 智人; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.53 - 57, 2021/10

J-PARCの3GeVシンクロトロン(RCS)キッカー電源を代替する半導体スイッチ電源の開発を進めている。パワー半導体の素子には、現在の主流であるシリコン(Si)製より高周波特性に優れ低損失なシリコンカーバイド(SiC)製の半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を採用し、回路基板の主要な部分は、低ノイズと低インダクタンスを実現した放射対称型のLinear transformer driver(LTD)回路で構成した。また、電源全体は、既存のキッカー電源の機能を有する回路に新たに追加する周回中の大強度ビームの誘導電流低減を目的として反射波吸収回路を1枚のモジュール基板で実装する主回路基板と、フラットトップの時間的一様性を要求仕様に合わせて補正する低電圧出力の補正基板の2種類の組み合わせで構成する。今回、1.7kVのSiC-MOSFETを使用した主回路基板を32枚と、100VのMOSFETによる補正基板を20枚使用し、キッカー電源として必要な定格40kVの出力を実現した。評価結果について報告する。

論文

Kicker power supply for J-PARC 3-GeV RCS with SiC-MOSFET

高柳 智弘; 小野 礼人; 植野 智晶*; 堀野 光喜*; 富樫 智人; 山本 風海; 金正 倫計; 小泉 勲*; 川又 俊介*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011020_1 - 011020_6, 2021/03

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)では、ビーム加速後の取出しに使用するキッカー電磁石の電源に、真空管の一種であるサイラトロンを使用してきた。しかし、より高耐圧、低損失かつ、高周波特性に優れた次世代電力用半導体であるSiC-MOSFETを使用することにより、電源の安定動作,小型化、及び省エネ化の高度化を進めている。RCSキッカー電源で採用されているサイラトロンスイッチ、同軸ケーブルタイプのPFN回路、および、反射波吸収用のエンドクリッパー等の主要な回路は、パワー半導体と蓄積用コンデンサーなどを用いることで一枚の回路基板上に実装可能とした。この回路基板は、単一で800V/2kAを出力できるため、複数枚の回路基板を直列多段に積み重ねることにより、必要な高電圧パルスを出力する。回路設計の詳細と、40kV/2kAの目標仕様に対して半分の20kV/2kAの出力を達成した結果を発表する。

論文

Gamow-Teller transitions of neutron-rich $$N$$ = 82, 81 nuclei by shell-model calculations

清水 則孝*; 富樫 智章*; 宇都野 穣

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2021(3), p.033D01_1 - 033D01_15, 2021/03

AA2020-0889.pdf:1.07MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:50.56(Physics, Multidisciplinary)

中性子数が82および81の中性子過剰核はr過程による元素合成で生成されるため、そのベータ崩壊の半減期は元素合成過程を理解する上で重要である。この研究では、中性子数82,81の中性子過剰核のうち、陽子数49から42までのものに対するガモフテラー遷移強度分布を大規模殻模型計算によって系統的に計算した。計算で得られた半減期のうち、測定されているものに対しては、2倍以下の範囲内で実験値を再現することに成功した。陽子数に対するガモフテラー遷移強度分布の系統性を調べたところ、半減期に重要な低励起状態への強度が陽子数を減らすとともに増大することがわかった。特に、陽子数が40まで減ると、その低励起状態への遷移強度は著しく強くなり、超許容ガモフテラー遷移と呼ぶべき遷移強度になることがわかった。そのメカニズムについて、超許容ガモフテラー遷移が実験的に知られている$$^{100}$$Snとの対比から議論した。

論文

RCSキッカー用半導体スイッチ電源

高柳 智弘; 小野 礼人; 堀野 光喜*; 植野 智晶*; 富樫 智人; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 17th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.25 - 28, 2020/09

J-PARCの3GeVシンクロトロン(RCS)キッカー電源を代替する半導体スイッチ電源の開発を進めている。パワー半導体の素子には、現在の主流であるシリコン(Si)製より高周波特性に優れ低損失なシリコンカーバイド(SiC)製の半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を採用し、回路基板の主要な部分は、低ノイズと低インダクタンスを実現した放射対称型のLinear transformer driver(LTD)回路で構成した。また、電源全体は、既存のキッカー電源の機能を有する回路に新たに追加する周回中の大強度ビームの誘導電流低減を目的として反射波吸収回路を1枚のモジュール基板で実装する主回路基板と、フラットトップの時間的一様性を要求仕様に合わせて補正する低電圧出力の補正基板の2種類の組み合わせで構成する。主回路基板は一枚で800V/2kA出力が可能であり、52枚の主回路基板と20枚の補正基板を用いて、RCSキッカー電源に必要な高電圧40kVとフラットトップ平坦度$$pm$$0.2%以下の出力試験に成功した。更に、既設のキッカー電源の実構成を想定した2並列回路による予備試験を実施した。評価結果と今後の展望について報告する。

論文

Cross-shell excitations from the $$fp$$ shell; Lifetime measurements in $$^{61}$$Zn

Queiser, M.*; Vogt, A.*; Seidlitz, M.*; Reiter, P.*; 富樫 智章*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; 大塚 孝治*; 本間 道雄*; Petkov, P.*; et al.

Physical Review C, 96(4), p.044313_1 - 044313_13, 2017/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:41.77(Physics, Nuclear)

ケルン大学のタンデム加速器にて$$^{61}$$Znの励起状態を核融合反応および核子移行反応によって生成し、そのいくつかの脱励起$$gamma$$線を放出する寿命を測定した。そこから電磁遷移強度を得た。$$fp$$殻内の配位が主である負パリティ状態間の遷移に加え、$$fp$$殻から$$sdg$$殻へ中性子が励起した配位をもつ正パリティ間の$$E2$$遷移強度を得ることにも成功した。これらの正パリティ状態は、以前はオブレート変形しているとも考えられていたが、実験で得られた$$E2$$遷移強度を大規模殻模型計算の結果と比較することによって、プロレート変形を持つことが明らかとなった。

論文

Monte Carlo shell model studies with massively parallel supercomputers

清水 則孝*; 阿部 喬*; 本間 道雄*; 大塚 孝治*; 富樫 智章*; 角田 佑介*; 宇都野 穣; 吉田 亨*

Physica Scripta, 92(6), p.063001_1 - 063001_19, 2017/06

 被引用回数:24 パーセンタイル:81.66(Physics, Multidisciplinary)

モンテカルロ殻模型の手法およびその応用について概説する。モンテカルロ殻模型は、効率的に多体基底を生成することによって、従来の直接対角化では計算不可能だった物理系に対する殻模型計算を目指した手法である。このレビュー論文では、モンテカルロ殻模型のここ10年以内の発展をまとめた。手法面では、エネルギー分散を用いた外挿による厳密解の推定法や共役勾配法の導入による効率的な基底生成など、数値計算面では、より効率的な並列化や計算機の実効性能を高める数値計算アルゴリズムなどについて概説する。最近の応用としては、非常に大きな模型空間が必要な第一原理計算および中性子過剰なニッケル領域とジルコニウム領域の計算結果を紹介する。後者の中性子過剰核領域では、変形共存に興味が集まっているが、モンテカルロ殻模型では、変形の分布を解析するT-plotと呼ぶ新しい手法を開発することによって、これらの原子核の変形を直感的に理解することが可能となった。この手法は、軽い原子核のクラスター状態を調べるのにも有用である。

論文

Are there signatures of harmonic oscillator shells far from stability?; First spectroscopy of $$^{110}$$Zr

Paul, N.*; Corsi, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Authelet, G.*; 馬場 秀忠*; Bally, B.*; Bender, M.*; Calvet, D.*; Ch$^a$teau, F.*; et al.

Physical Review Letters, 118(3), p.032501_1 - 032501_7, 2017/01

 被引用回数:36 パーセンタイル:88.46(Physics, Multidisciplinary)

The first measurement of $$gamma$$ rays emitted by the very neutron rich nuclei $$^{112}$$Mo (Z=42) and $$^{110}$$Zr (Z=40) was carried out at the RIBF facility at RIKEN. These data shine light on the postulated N=70 harmonic oscillator shell. If the spin-orbit splitting which gives rise to the N=82 shell gap is reduced in very neutron-rich nuclei, the harmonic oscillator gap at N=70 should open instead. However, both the measured energy of the first excited state $$^{112}$$Mo and $$^{110}$$Zr, respectively 235(7) keV and 185(11) keV, and their E(4$$^+$$)/E(2$$^+$$) ratio, indicate that these nuclei are good rotors, and exclude the shell stabilization scenario at Z=40 and N=70. These results were compared to state-of-the-art density functional theoretical calculations using Gogny and Skyrme effective interactions.

論文

J-PARC RCS入射バンプシステムの現状と将来計画

高柳 智弘; 植野 智晶; 堀野 光喜; 富樫 智人; 飛田 教光*; 山本 風海; 金正 倫計

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.699 - 702, 2016/11

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)の入射バンプシステムは、2012年と2013年に、LINACの181MeVから400MeVへのアップグレードに合わせた電源の交換及び電源容量の増強を行った。水平シフトバンプ電源と水平ペイントバンプ電源1は新電源に変更し、水平ペイントバンプ電源2, 3, 4は、定格の電流を1.6倍、電圧を2倍に電源容量を増強するため、既設電源に対してチョッパ盤の追加及びアセンブリ間の配線変更を実施した。そして、2015年1月には、RCS所期性能である1MW相当のビーム加速に成功した。しかし、その後、RCSの加速器が安定したユーザー利用運転を継続していく中で、水平ペイントバンプ電源では、パルスショット毎の電流値の変動(定格の$$pm$$1%以上)がビーム調整時に問題になることが判明した。また、入射部の電磁石周辺では、荷電変換入射による残留線量の増加が散見されるようになった。そのため、電流値の変動については、旧水平ペイントバンプ電源を用いたオフラインでの調査・対策を実施し、残留線量については、入射用水平シフトバンプ電磁石の形状変更による入射部遮蔽体の追加を計画している。本発表では、入射バンプシステムの現状と将来計画について報告する。

論文

Large-scale shell-model studies for exotic nuclei; Probing shell evolution

宇都野 穣; 大塚 孝治*; 清水 則孝*; 角田 佑介*; 本間 道雄*; 阿部 喬*; 水崎 高浩*; 富樫 智章*; Brown, B. A.*

Proceedings of International Conference on Nuclear Theory in the Supercomputing Era 2014 (NTSE 2014), p.29 - 34, 2016/00

スーパーコンピュータを用いた大規模数値計算による原子核理論研究の進展を議論する本国際会議において、大規模殻模型計算の発展に関する招待講演を行う。現在、非常に軽い核では生の核力に基づく第一原理計算が行われているが、質量数20程度以上の核に対して第一原理計算を行うのは当面の間困難である。そこで、質量数100程度までの中重核構造は、殻模型が有力な手法である。殻模型計算を行うには、有効相互作用が必要となるが、未だにそれを正確に得ることは難しく、特に殻構造に関わる部分に大きな不定性が残されている。本講演では、発表者らによって提唱された統一的に殻構造を記述する有効相互作用によって、様々な領域の不安定核構造が非常によく理解されるようになったことを示す。その例として、軽い核から中重核までの魔法数領域、カルシウム、ニッケル、スズ同位体を採り上げ、中心力とテンソル力による殻構造変化およびそれに伴う変形共存現象などについてのいくつかの話題を紹介する。

論文

Recent advances in shell evolution with shell-model calculations

宇都野 穣; 大塚 孝治*; 角田 佑介*; 清水 則孝*; 本間 道雄*; 富樫 智章*; 水崎 高浩*

JPS Conference Proceedings (Internet), 6, p.010007_1 - 010007_8, 2015/06

不安定核物理のフラッグシップ国際会議ARIS2014にて、不安定核における殻構造変化に関する最近の知見についての招待講演を行う。特に、有効相互作用による殻構造変化が最近の実験および理論研究によってどう明らかになったかについて議論する。まず、最近測定された、カリウム51の基底状態スピンから、従来あまり重要視されてこなかった中心力の重要性を強調する。その結果、中心力とテンソル力が協調的に働く軌道に関しては特に大きな殻構造変化が生じることを示し、2013年発見されたカルシウム54における新魔法数34の出現はそこから理解されることを説明する。さらに、カルシウムよりも陽子数が減っても魔法数34は保たれるという予言を示す。中性子数28魔法数の消滅もやはり中心力が重要であり、その結果、硫黄44にて球形起源および変形起源の軌道が近くに現れ、Kアイソマーに類する現象が起こることを示す。

論文

Large-scale shell-model calculations for unnatural-parity high-spin states in neutron-rich Cr and Fe isotopes

富樫 智章*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; 大塚 孝治*; 本間 道雄*

Physical Review C, 91(2), p.024320_1 - 024320_12, 2015/02

AA2014-0602.pdf:2.08MB

 被引用回数:23 パーセンタイル:81.91(Physics, Nuclear)

中性子数が31から35までの中性子過剰なクロムおよび鉄同位体における非自然パリティ高スピン状態に対する大規模殻模型計算を行った。これらのうち、中性子数が奇数の同位体では、$$9/2^+_1$$状態の励起エネルギーが中性子数に対して急激に下がってくるという興味深い現象が知られており、そのメカニズムに興味が持たれている。本研究では既存の有効相互作用の組み合わせに最小限の修正を施したものを用いて、非自然パリティ高スピン状態を系統的に計算した。その結果、$$33/2^+$$までの高スピン状態の励起エネルギーを非常によく再現することに成功した。この計算で得られた波動関数を解析し、変形を調べたところ、従来指摘されていたようなオブレート変形は見られず、基本的にはプロレート変形が支配していることがわかった。また、$$9/2^+_1$$状態が急激に下がるのは、これまで考えられていたような中性子の$$g_{9/2}$$軌道の変化によるものではなく、中性子数が増大することによってフェルミ面が上昇するためであることがわかった。

論文

Progress of injection energy upgrade project for J-PARC RCS

林 直樹; 原田 寛之; 堀野 光喜; 發知 英明; 神谷 潤一郎; 金正 倫計; Saha, P. K.; 菖蒲田 義博; 高柳 智弘; 谷 教夫; et al.

Proceedings of 4th International Particle Accelerator Conference (IPAC '13) (Internet), p.3833 - 3835, 2014/07

J-PARC RCSの入射エネルギーの増強(181から400MeV)は、2014年初めに予定されており、これに向けて、進んでいる機器増強の状況を報告する。具体的には、水平ペイントバンプ電磁石電源の更新、増強は、2012年までに完了しており、既に通常運転に用いている。MR/MLF行きのペイントエリアを切替えること、400MeVでも、ペインティングしない調整用のビームを作ること、この2つに必須の可変偏向電磁石システム、電磁石及び電源の据付も2012年に完了した。そして、400MeVを想定したビーム試験も実施し良好な結果を得た。残る大きな増強機器は、新しいシフトバンプ電磁石電源である。現行電源と比較しスイッチングノイズの低減は、期待できるが、新たに発生したリンギングの要因解析、対策を行い製作中である。これは、2013年の長期メインテナンス期間中に据付けられる。

論文

Power supply of the pulse steering magnet for changing the painting area between the MLF and the MR at J-PARC 3 GeV RCS

高柳 智弘; 林 直樹; 植野 智晶; 堀野 光喜; 富樫 智人; 金正 倫計; 渡辺 泰広; 入江 吉郎*

Proceedings of 4th International Particle Accelerator Conference (IPAC '13) (Internet), p.681 - 683, 2014/07

可変偏向電磁石用の電源を製作した。電源は、パルスと直流を、ビームユーザーズのためのペインティング入射とビームコミッショニングのためのセンター入射の二つのモードに対応して、パルスと直流を出力する機能を備えている。パルス電源は、設定値に対して$$pm$$0.2%の偏差を、直流電源は、$$pm$$0.01%以下のリプル電流が要求され、これらの性能を満足することを確認した。電源の設計と測定結果を述べる。

論文

Field measurement of pulse steering magnet for J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron

谷 教夫; 高柳 智弘; 植野 智晶; 原田 寛之; Saha, P. K.; 富樫 智人; 堀野 光喜; 林 直樹

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.0504004_1 - 0504004_4, 2014/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:31.71(Engineering, Electrical & Electronic)

パルス補正電磁石は、MLFとMRへの各加速サイクルでペイントエリアの入射点を変えることで必要なサイズのビームを供給し、さらに将来、400MeVでの入射ビームを同じ位相空間に入射して軌道確認できる機能を持つように開発された電磁石である。前者はペイント入射として台形波の電流パターンでパルス励磁され、後者がセンター入射として直流で励磁される。パルス補正電磁石の直流磁場の測定では、おもに電磁石の励磁特性と磁場の均一性について確認し、設計値を十分に満たしていることがわかった。また、リング軌道への影響を評価する漏れ磁場測定では、漏れ磁場によりCODが2.7mmと大きい。しかし、実際には隣接するリング軌道上の電磁石によるシールド効果により、その影響は低減されることがわかった。パルス磁場の測定では、測定波形に渦電流の影響が見られた。磁場の主成分と渦電流成分を分離する解析手法やビームへの影響を評価した。パルス補正電磁石は、すでにビームラインに据え付けられ、ビームの振り分け電磁石として入射部でのロスを低減し、機能的な運転を実現させている。本発表では、パルス補正電磁石で行われたこれらの磁場測定結果について報告する。

論文

Comparison of the pulsed power supply systems using the PFN switching capacitor method and the IGBT chopping method for the J-PARC 3-GeV RCS injection system

高柳 智弘; 植野 智晶; 堀野 光喜; 富樫 智人; 林 直樹; 金正 倫計; 入江 吉郎*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.3800905_1 - 3800905_5, 2014/06

 被引用回数:4 パーセンタイル:27.18(Engineering, Electrical & Electronic)

J-PARC 3GeV RCSの入射エリアにあるペインティング入射用偏向電磁石のパルス電源を設計して製作した。シフトバンプ電磁石とパルス偏向電磁石は台形波形の出力電流を出力し、そのフラットトップ部分がビーム入射に使用される。水平と垂直のペイントバンプ電磁石は、減衰波形を使用して動的にビーム軌道を変更する。PFN方式はフラットトップ部に電流リプルを作らないが、IGBTチョッピング方式は、スイッチングによる電流リプルが生じてしまう。しかしながら、IGBTチョッピング方式は、要求された任意波形を形成することできる有利な点を持っている。回路構成,スイッチングノイズ,波形形成の制御における2つのシステムの比較について述べる。適材適所で電源を開発し運用することで、ビーム試験と運転を効率的に実施することが可能となり加速器施設の稼働率が上がる。これにより、J-PARC加速器の長期的な安定運転が可能となる。

論文

Design and preliminary performance of the new injection shift bump power supply at the J-PARC 3-GeV RCS

高柳 智弘; 林 直樹; 金正 倫計; 植野 智晶; 富樫 智人; 堀野 光喜; 入江 吉郎*

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 24(3), p.0503504_1 - 0503504_4, 2014/06

 被引用回数:6 パーセンタイル:35.78(Engineering, Electrical & Electronic)

リニアックの400MeVアップグレードに合わせて、J-PARC 3GeVシンクロトロンにおける入射用シフトバンプ電磁石の新しい電源を開発した。この電源は、現在の1.6倍になる最大で32kAの出力が要求されている。さらに、ビームロスの低減のために、10kAから32kAの出力範囲において、電流リプルと偏差をそれぞれ0.2%以下にしなければいけない。現在のIGBTチョッピングシステムによる電源は、スイッチングによって連続的にリプルを発生させてしまう。そのため、電源の回路方式を、IGBTチョッピングシステムから、コンデンサーのスイッチングによるPFN方式へと変更した。電源は16バンクで構成され、1バンクあたり最大2kAで14kVを出力できる。現在は4バンクまで製作され、工場で特性試験を実施している。この設計と試験結果について報告する。この電源が完成すると、余計なロスが低減され、3GeVシンクロトロンは安定して運転することが可能になる。

論文

GPGPU application to the computation of Hamiltonian matrix elements between non-orthogonal Slater determinants in the Monte Carlo shell model

富樫 智章*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; 阿部 喬*; 大塚 孝治*

Procedia Computer Science, 29, p.1711 - 1721, 2014/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:30.15

核構造計算では、非直交なスレーター行列式間のハミルトン行列要素を数値計算する必要がしばしばあり、多くの場合、それは最も計算時間を要する部分となる。本論文では、GPGPU(GPUによる汎目的計算)を利用してこの数値計算を効率よく行うことが可能となったことを報告する。発表者らの以前の論文で、非直交なスレーター行列式間のハミルトン行列要素の計算は、行列積に帰着させることが可能であることが示された。この手法は浮動小数点計算の回数に対するメモリアクセスの比を大きくすることが可能なため、メインメモリへのアクセスがボトルネックとなるGPGPU計算にも有効である。モンテカルロ殻模型計算コードにGPGPU計算を実装し、計算速度を測定したところ、理論性能1.31TFLOPSのGPUに対し、最大0.6TFLOPSを超える実効性能を得ることができた。模型空間が大きいほど実効性能が高くなるため、大規模計算に対して特に有効である。

論文

Beam emittance control by changing injection painting area in a pulse-to-pulse mode in the 3-GeV rapid cycling synchrotron of Japan Proton Accelerator Research Complex

Saha, P. K.; 原田 寛之; 林 直樹; 堀野 光喜; 發知 英明; 金正 倫計; 高柳 智弘; 谷 教夫; 富樫 智人; 植野 智晶; et al.

Physical Review Special Topics; Accelerators and Beams, 16(12), p.120102_1 - 120102_11, 2013/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.13(Physics, Nuclear)

In order to ensure desired extracted beam emittances in a multi user high intensity proton synchrotron, a pulse-to-pulse direct control of the transverse injection painting area is proposed and also been verified through experimental studies in the 3-GeV RCS of J-PARC. The RCS has to ensure two different transverse sizes of the RCS extracted beam for the MLF and MR for 1 MW operation. For that purpose, we have designed and installed two pulse steering magnets in the RCS injection beam transport line and are used for changing injected beam trajectory for a smaller painting area for the MR. The measured extracted beam profile for the MR is found to be narrower as compared to that for MLF and is also quite consistent with corresponding numerical simulations. It is thus confirmed that in a multi user machine beam parameters can be dynamically controlled and delivered as requested by the users even in simultaneous operation.

論文

J-PARC 3GeV RCSキッカー電磁石電源のサイラトロン運転維持管理

富樫 智人; 渡辺 真朗; 菅沼 和明; 高柳 智弘; 植野 智晶; 谷 教夫; 渡辺 泰広; 金正 倫計

Proceedings of 9th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.471 - 473, 2012/08

J-PARC 3GeVシンクロトロンでは、3GeVに加速した陽子ビームの取り出しに、サイラトロンを採用したキッカー電磁石電源を採用しており年間約5,000時間の連続運転が行われている。連続運転を開始した2009年1月の運転では、約13%であった停止率もサイラトロンの適切なconditioning並びに運転維持管理方法の確立により2012年現在では停止率も0.5%以下で推移しており安定な運転を継続維持している。本稿では、RCSにおけるサイラトロンの運用に関する統計と、運転維持管理方法について報告する。

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