検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 246 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

Parity assignment for low-lying dipole states in $$^{58}$$Ni

静間 俊行*; Omer, M.; 早川 岳人*; 湊 太志*; 松葉 俊哉*; 宮本 修治*; 清水 則孝*; 宇都野 穣

Physical Review C, 109(1), p.014302_1 - 014302_7, 2024/01

Low-lying dipole states in the singly closed-shell nucleus $$^{58}$$Ni were studied via nuclear resonance fluorescence experiments using a quasi-monoenergetic, linearly polarized photon beam. The parity quantum numbers of the dipole states were determined by the intensity asymmetry of resonantly scattered $$gamma$$-rays with respect to the polarization plane of the incident photon beam. The electric and magnetic dipole (E1 and M1) strengths at excitation energies between 5.9 and 9.8 MeV were obtained based on dipole strengths taken from literature. The E1 and M1 strength distributions were compared with large-scale shell-model predictions in the $$fp$$-shell using the SDPFSDG-MU interaction.

論文

Observation of collective modes of excitations in $$^{59}$$Co, $$^{59}$$Ni, and $$^{61}$$Co and the influence of the $$g_{9/2}$$ orbital

Ajayi, S.*; Tripathi, V.*; Rubino, E.*; Bhattacharya, S.*; Baby, L. T.*; Lubna, R. S.*; Benetti, C.*; Wibisono, C.*; Wheeler, M. B.*; Tabor, S. L.*; et al.

Physical Review C, 109(1), p.014305_1 - 014305_21, 2024/01

フロリダ州立大学のタンデム加速器にて$$^{59}$$Co, $$^{59}$$Niと$$^{61}$$Coの励起状態を生成し、そこからの脱励起ガンマ線からエネルギー準位を得た。$$^{59}$$Coについては$$31/2^{(+)}$$までの、$$^{59}$$Niについては$$(41/2^+)$$までの高スピン状態が得られた。これらの結果を$$pf$$殻から$$g_{9/2}$$-$$d_{5/2}$$軌道に1個までの励起を許す大規模殻模型計算と比較した結果、スピンがかなり大きなもの以外のイラスト状態の励起エネルギーをよく再現した。再現できなかった高スピン状態は、多粒子多空孔励起が主であると考えられる。また、殻模型計算からは、これらの高スピン状態のいくつかは$$M1$$遷移強度が強い$$M1$$バンドと考えられる。

論文

Photoneutron emission cross sections for $$^{13}$$C

宇都宮 弘章*; Goriely, S.*; 木村 真明*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; Tveten, G. M.*; Renstr${o}$m, T.*; 有泉 高志*; 宮本 修治*

Physical Review C, 109(1), p.014617_1 - 014617_7, 2024/01

ニュースバルのレーザー逆コンプトン散乱光を使って、$$^{13}$$Cの光中性子放出断面積を測定した。これまで実験的な不定性が大きかった、巨大共鳴の裾にあたるエネルギー領域にピーク構造があることを確認した。その結果を大規模殻模型計算、反対称化分子動力学計算と比較し、このピーク構造を含む、光核反応断面積をよく再現することがわかった。

論文

Systematic shell-model study of $$^{99-129}$$Cd isotopes and isomers in neutron-rich $$^{127-131}$$In isotopes

Patel, D.*; Srivastava, P. C.*; 清水 則孝*; 宇都野 穣

Physical Review C, 109(1), p.014310_1 - 014310_16, 2024/01

大規模殻模型計算を使って、$$^{99-129}$$Cdの奇核のエネルギー準位と$$^{127-131}$$Inで知られている核異性体を計算した。知られている準位構造をよく再現した。さらに、Cd同位体において系統的に測定されている、$$11/2^-_1$$状態の電気的四重極モーメントに着目し、その中性子数に対する変化を調べた。これまでは、対相関が強い極限でよいとされる、セニョリティ描像によってこれらの四重極モーメントの値の変化が理解されてきた。大規模殻模型計算の結果、セニョリティ量子数はよくなく、変形が発達していることがわかった。四重極モーメントの変化は変形した原子核の回転軸方向を特徴づける$$K$$量子数の変化によって理解されるという新しい描像を提示した。

論文

Electromagnetic moments of the antimony isotopes $$^{112-133}$$Sb

Lechner, S.*; 宮城 宇志*; Xu, Z. Y.*; Bissell, M. L.*; Blaum, K.*; Cheal, B.*; Devlin, C. S.*; Garcia Ruiz, R. F.*; Ginges, J. S. M.*; Heylen, H.*; et al.

Physics Letters B, 847, p.138278_1 - 138278_9, 2023/12

不安定核を含むアンチモン同位体$$^{112-133}$$Sbの磁気モーメントと電気的四重極モーメントをレーザー分光を用いて測定した。現象論的な相互作用と有効演算子を用いた殻模型計算によって測定値をよく再現することができた。第一原理に基づいたVS-IMSRG法による殻模型計算では、磁気モーメントは現象論的な有効演算子を用いればよく実験値を再現するものの、電気的四重極モーメントについては有効電荷を用いても現象論的な相互作用を用いた計算ほどには実験値を再現することができなかった。

論文

Evaluations of uncertainties in simulations of propagation of ultrahigh-energy cosmic-ray nuclei derived from microscopic nuclear models

木戸 英治*; 稲倉 恒法*; 木村 真明*; 小林 信之*; 長瀧 重博*; 清水 則孝*; 民井 淳*; 宇都野 穣

Astroparticle Physics, 152, p.102866_1 - 102866_12, 2023/10

宇宙からは$$10^{20}$$eVにもなる超高エネルギー宇宙線が降ってくるが、その天文学的起源は明らかになっていない。何らかの理由で非常に強く加速された原子核が宇宙背景輻射との相互作用を受け、地球に到達するとされているが、加速された原子核と宇宙背景輻射との相互作用(静止系ではMeV単位のガンマ線との相互作用に相当)が完全にはわかっていないために、もともとの粒子の性質を評価しにくいという問題点があった。この論文では、光核反応模型として、TALYSコードに入っている標準的に使われているものと乱雑位相近似計算によるものを使い、その両者から得られる宇宙線のスペクトルを比較した。その結果、両者には無視できない差があり、光核反応断面積を測定あるいは理論計算によって正確に得る必要があることがわかった。

論文

PANDORA Project for the study of photonuclear reactions below $$A=60$$

民井 淳*; Pellegri, L.*; S$"o$derstr$"o$m, P.-A.*; Allard, D.*; Goriely, S.*; 稲倉 恒法*; Khan, E.*; 木戸 英治*; 木村 真明*; Litvinova, E.*; et al.

European Physical Journal A, 59(9), p.208_1 - 208_21, 2023/09

光核反応は原子核構造の観点からも応用の観点からも重要であるにも関わらず、その反応断面積は未だに不定性が大きい。近年、超高エネルギー宇宙線の起源を探るために、鉄よりも軽い原子核の光核反応断面積を正確に知る必要が指摘されている。この状況を打破するため、原子核物理の実験、理論、宇宙物理の共同研究となるPANDORAプロジェクトが始まった。本論文はその計画の概要をまとめたものである。原子核実験ではRCNP、iThembaによる仮想光子実験とELI-NPによる実光子実験などが計画されている。原子核理論では、乱雑位相近似計算、相対論的平均場理論、反対称化分子動力学、大規模殻模型計算などが計画されている。これらで得られた信頼性の高い光核反応データベースと宇宙線伝搬コードを組み合わせ、超高エネルギー宇宙線の起源の解明に挑む。

論文

First observation of $$^{28}$$O

近藤 洋介*; Achouri, N. L.*; Al Falou, H.*; Atar, L.*; Aumann, T.*; 馬場 秀忠*; Boretzky, K.*; Caesar, C.*; Calvet, D.*; Chae, H.*; et al.

Nature, 620(7976), p.965 - 970, 2023/08

非常に中性子が過剰な原子核$$^{28}$$Oは、陽子、中性子ともに魔法数であることから古くからその性質に興味が持たれていたが、酸素の最後の束縛核$$^{24}$$Oよりも中性子が4個も多いため、これまで観測されてこなかった。この論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{29}$$Fからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{28}$$Oを生成し、そこから放出される中性子を測定することによって初めてその観測に成功した。核構造の観点からは、$$^{28}$$Oでは二重閉殻が保たれているか興味が持たれていたが、実験で得られた分光学的因子が殻模型計算で予言されて程度の大きいことから、閉殻構造をもたない可能性が高いことがわかった。

論文

Level structures of $$^{56,58}$$Ca cast doubt on a doubly magic $$^{60}$$Ca

Chen, S.*; Browne, F.*; Doornenbal, P.*; Lee, J.*; Obertelli, A.*; 角田 佑介*; 大塚 孝治*; 茶園 亮樹*; Hagen, G.*; Holt, J. D.*; et al.

Physics Letters B, 843, p.138025_1 - 138025_7, 2023/08

$$^{57,59}$$Scからの1陽子ノックアウト反応を用いて、$$^{56}$$Caと$$^{58}$$Caのガンマ崩壊を観測した。$$^{56}$$Caでは1456(12)keVの$$gamma$$線遷移が、$$^{58}$$Caでは1115(34)keVの遷移が観測された。どちらの遷移も暫定的に$$2^{+}_{1} rightarrow 0^{+}_{gs}$$と割り当てられた。有効核子間相互作用をわずかに修正した広い模型空間での殻模型計算では、$$2^{+}_{1}$$準位エネルギー、2中性子分離エネルギー、反応断面積が実験とよく一致し、N=34閉殻の上に新しい殻が形成されていることを裏付けた。その構成要素である$$0_{f5/2}$$$$0_{g9/2}$$軌道はほぼ縮退しており、これは$$^{60}$$Caが二重魔法核である可能性を排除し、Ca同位体のドリップラインを$$^{70}$$Caあるいはそれ以上にまで広げる可能性がある。

論文

Coexistence of single-particle and collective excitation in $$^{61}$$Ni

Bhattacharya, S.*; Tripathi, V.*; Rubino, E.*; Ajayi, S.*; Baby, L. T.*; Benetti, C.*; Lubna, R. S.*; Tabor, S. L.*; D$"o$ring, J.*; 宇都野 穣; et al.

Physical Review C, 107(5), p.054311_1 - 054311_17, 2023/05

フロリダ州立大学の加速器にて、$$^{50}$$Ti($$^{14}$$C, 3$$n$$)反応を用いて$$^{61}$$Niの高スピン励起状態を生成し、そこからの脱励起ガンマ線を測定してエネルギー準位を得た。さらに、DCO比と偏極非対称の測定データから、それぞれのエネルギー準位のスピンパリティを決定した。その結果、4つのバンド構造を得た。そのうちの2つは隣り合うエネルギー準位間の角運動量の差が1である、$$Delta J=1$$バンドであることがわかった。大規模殻模型計算によってエネルギー準位と電磁遷移強度を計算したところ、2つのバンドは理論計算とよく一致し、1つは$$Delta J=1$$$$M1$$遷移行列要素が強い$$M1$$バンド、もう1つは$$Delta J=2$$$$E2$$遷移行列要素が比較的強い$$E2$$バンドであることがわかった。ニッケル原子核は球形核であるが、高スピンになると空間的対称性が破れた状態が出現するという知見が得られた。

論文

Large collectivity in $$^{29}$$Ne at the boundary of the island of inversion

Revel, A.*; Wu, J.*; 岩崎 弘典*; Ash, J.*; Bazin, D.*; Brown, B. A.*; Chen, J.*; Elder, R.*; Farris, P.*; Gade, A.*; et al.

Physics Letters B, 838, p.137704_1 - 137704_7, 2023/03

中性子数20近傍の中性子過剰核は、魔法数20が消滅して原子核が大きく変形していることが知られており、その魔法数が消滅する領域は逆転の島と呼ばれている。$$^{29}$$Neは中性子数19で逆転の島の境界線上に位置するとされてきたが、その変形度は不明だった。ミシガン州立大学の国立サイクロトロン研究所にて$$^{29}$$Neのクーロン励起反応実験を行った結果、931keVの励起状態への$$B(E2)$$値が163$$e^2$$fm$$^4$$と大きな値となり、大きく変形していることが確かめられた。この実験結果をよく使われているいくつかの殻模型計算と比較したところ、大きな$$B(E2)$$値は概ね再現するものの、励起エネルギーの一致は不十分であり、理論の改善が必要であるとわかった。

論文

$$beta^-$$ decay of exotic P and S isotopes with neutron number near 28

Tripathi, V.*; Bhattacharya, S.*; Rubino, E.*; Benetti, C.*; Perello, J. F.*; Tabor, S. L.*; Liddick, S. N.*; Bender, P. C.*; Carpenter, M. P.*; Carroll, J. J.*; et al.

Physical Review C, 106(6), p.064314_1 - 064314_14, 2022/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:54.36(Physics, Nuclear)

ミシガン州立大学の国立超伝導サイクロトロン研究所にて、中性子過剰なリン、硫黄同位体を生成し、そこからのベータ崩壊半減期および娘核の励起準位を測定した。$$^{42}$$Pの崩壊によって得られるエネルギー準位から、この原子核の基底状態は$$2^-$$あるいは$$3^-$$であることが示唆された。中性子数が偶数の硫黄同位体からの崩壊様式を系統的に調べた結果、中性子数が増えるにつれてガモフテラー遷移強度の大きな準位の励起エネルギーが高くなることがわかった。これは、大規模殻模型計算によって予言されている現象に一致する。

論文

Electric monopole transition from the superdeformed band in $$^{40}$$Ca

井手口 栄治*; Kib$'e$di, T.*; Dowie, J. T. H.*; Hoang, T. H.*; Kumar Raju, M.*; 青井 考*; Mitchell, A. J.*; Stuchbery, A. E.*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; et al.

Physical Review Letters, 128(25), p.252501_1 - 252501_6, 2022/06

 被引用回数:2 パーセンタイル:48.58(Physics, Multidisciplinary)

始状態と終状態のスピンパリティが$$0^+$$間の遷移は、電気単極遷移と呼ばれるガンマ線放出が禁止されている特殊な電磁遷移しか起こらない。$$0^+$$状態は偶偶核の変形バンドのバンドヘッドであることから、電気単極遷移は古くから原子核の変形を知るための重要な手がかりとされてきた。その遷移の行列要素は通常、2準位模型によって始状態と終状態間の変形度の差と両者の混合の程度という2つの量で理解される。本研究では、$$^{40}$$Caの$$0^+_3$$から$$0^+_1$$へ遷移する寿命をオーストラリア国立大学にて測定した。これによって得られた電気単極遷移行列要素は比較的軽い原子核で知られている値よりも著しく小さいことがわかった。その電気単極遷移行列要素が抑制されるメカニズムとして、3つの変形した状態が混合することに伴う波動関数の打ち消しという、これまで考慮されてこなかった要因が重要であることが大規模殻模型計算の結果からわかった。

論文

$$alpha$$-clustering in atomic nuclei from first principles with statistical learning and the Hoyle state character

大塚 孝治; 阿部 喬*; 吉田 亨*; 角田 佑介*; 清水 則孝*; 板垣 直之*; 宇都野 穣; Vary, J. P.*; Maris, P.*; 上野 秀樹*

Nature Communications (Internet), 13, p.2234_1 - 2234_10, 2022/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:95.34(Multidisciplinary Sciences)

多くの原子核では核子の独立粒子模型がよい近似であり、それが原子核構造の出発点となっているが、一部の軽い原子核では陽子2個と中性子2個からなるアルファ粒子が局在しているアルファクラスターを構成要素としてもよいと考えられている。しかしながら、アルファクラスターそのものを観測することは困難であり、それがどの程度よい近似なのかは軽い核を理解する上で重要である。本研究では、核力から出発した第一原理モンテカルロ殻模型計算により、ベリリウム同位体および炭素12の多体波動関数を得た。物体固定系での密度分布の計算結果から、ベリリウム同位体では2個のアルファクラスターが局在していることを示した。また、炭素12では基底状態は比較的液滴模型に近く、ホイル状態として知られる第一励起$$0^+$$状態はアルファクラスターと液滴状態が混合したクロスオーバーとしてとらえられることがわかった。これらの解析に、デンドログラムという統計的学習手法が有効であることもわかった。

論文

A First glimpse at the shell structure beyond $$^{54}$$Ca; Spectroscopy of $$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, and $$^{57}$$Ca

小岩井 拓真*; Wimmer, K.*; Doornenbal, P.*; Obertelli, A.*; Barbieri, C.*; Duguet, T.*; Holt, J. D.*; 宮城 宇志*; Navr$'a$til, P.*; 緒方 一介*; et al.

Physics Letters B, 827, p.136953_1 - 136953_7, 2022/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:54.36(Astronomy & Astrophysics)

中性子過剰核$$^{54}$$Caでは、新魔法数34が発見されて以来、その構造を知るために多くの実験がなされてきたが、それを超える中性子過剰核の情報は全く知られてこなかった。本論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{55}$$K, $$^{55}$$Ca, $$^{57}$$Caの励起状態から脱励起するガンマ線を初めて観測した結果を報告した。それぞれ1つのガンマ線しか得られなかったものの、$$^{55}$$Kおよび$$^{55}$$Caのデータは、それぞれ、陽子の$$d_{3/2}$$$$s_{1/2}$$軌道間のエネルギー差、中性子の$$p_{1/2}$$$$f_{5/2}$$軌道間のエネルギー差を敏感に反映し、両方とも最新の殻模型計算によって200keV程度の精度で再現できることがわかった。また、1粒子状態の程度を特徴づける分光学的因子を実験データと歪曲波インパルス近似による反応計算から求め、その値も殻模型計算の値と矛盾しないことがわかった。

論文

In-beam $$gamma$$-ray spectroscopy of $$^{32}$$Mg via direct reactions

北村 徳隆*; Wimmer, K.*; 宮城 宇志*; Poves, A.*; 清水 則孝*; Tostevin, J. A.*; Bader, V. M.*; Bancroft, C.*; Barofsky, D.*; Baugher, T.*; et al.

Physical Review C, 105(3), p.034318_1 - 034318_17, 2022/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:54.36(Physics, Nuclear)

$$^{32}$$Mgは中性子魔法数20が消滅する中性子過剰核のモデルケースとして有名な原子核であるが、約1MeVという低い励起エネルギーにある$$0^+$$励起状態の性質が未だに謎に包まれているなど、その構造は未解明な点が多い。この原子核の励起構造を解明するため、米国国立超伝導サイクロトロン研究所にて$$^{33}$$Mgからの1中性子ノックアウト、$$^{34}$$Siからの2陽子ノックアウト反応で$$^{32}$$Mgの励起状態を生成し、そこからの脱励起ガンマ線の測定によってその準位構造を得た。得られた約20本のエネルギー準位を殻模型計算による理論と比較した。低い$$0^+$$励起状態の存在を再現する計算によって予言されていた強い生成強度をもった状態は存在せず、その$$0^+$$状態がない古い理論の方が全体的な傾向をよく再現した。その結果、$$0^+$$励起状態の謎は依然、解明されずに残ることとなった。

論文

Probing different characteristics of shell evolution driven by central, spin-orbit, and tensor forces

宇都野 穣

Physics (Internet), 4(1), p.185 - 201, 2022/03

殻構造が安定核から不安定核にかけて変化すること(殻進化)は、ここ数十年の間で得られた不安定核構造における知見の中で最も重要なものの一つである。当初は束縛エネルギーの変化によってこの現象は説明されてきたが、近年、有効核力によってもたらされることもわかった。現在では、理論によってどれくらい定量的に殻進化を記述できるかが重要な課題となっている。本論文では、発表者がこれまで研究してきた軽い不安定核の殻進化が、現象論的な中心力にスピン軌道力とテンソル力を加えた有効核力を用いた殻模型計算によってどの程度説明されるかをまとめた。特に、スピン軌道分離エネルギー変化によってテンソル力の強さが厳しく制限されること、また、現象論的な中心力によって中性子数28の魔法数消滅など多くの現象がかなり定量的に説明できることを示した。

論文

Ground-state properties of light $$4n$$ self-conjugate nuclei in ${it ab initio}$ no-core Monte Carlo shell model calculations with nonlocal $$NN$$ interactions

阿部 喬*; Maris, P.*; 大塚 孝治*; 清水 則孝*; 宇都野 穣; Vary, J. P.*

Physical Review C, 104(5), p.054315_1 - 054315_22, 2021/11

 被引用回数:7 パーセンタイル:77.2(Physics, Nuclear)

近年、大規模数値計算の進化に伴い、核力のみを出発点として原子核の性質を得ることを目的とした第一原理核構造計算が盛んに行われているが、未だに酸素16を超える核子多体問題を近似なしに解くのは困難である。本論文では、広い配位空間を採用した無芯殻模型によって第一原理計算を行う手法として、モンテカルロ殻模型による近似解をもとに、配位空間の大きさを無限大に外挿する手法を提案し、その有効性を$$^4$$He, $$^8$$Be, $$^{12}$$C, $$^{16}$$O, $$^{20}$$Neの5核種について調べた。特に、Daejeon16相互作用という短距離相関の弱い核力を使えば、$$^{20}$$Neでも、外挿にともなう束縛エネルギーの不定性をかなり小さくすることが可能となった。

論文

Coexisting normal and intruder configurations in $$^{32}$$Mg

北村 徳隆*; Wimmer, K.*; Poves, A.*; 清水 則孝*; Tostevin, J. A.*; Bader, V. M.*; Bancroft, C.*; Barofsky, D.*; Baugher, T.*; Bazin, D.*; et al.

Physics Letters B, 822, p.136682_1 - 136682_7, 2021/11

AA2021-0459.pdf:1.01MB

 被引用回数:4 パーセンタイル:72.68(Astronomy & Astrophysics)

ミシガン州立大学の国立超伝導サイクロトロン研究所にて、中性子過剰核$$^{32}$$Mgの励起状態を$$^{33}$$Mgからの1中性子ノックアウト反応および$$^{34}$$Siからの2陽子ノックアウト反応によって生成し、そこからの脱励起ガンマ線をGRETINA検出器を用いて観測した。$$^{32}$$Mgは中性子魔法数20が消失していることが古くから知られている原子核であるが、10年ほど前に理論予想よりもはるかに低い励起エネルギーに$$0^+_2$$状態が出現することがわかり、その核構造は完全には解明されていない。この実験で得られた生成断面積を理論計算と比較したところ、$$0^+_2$$状態の位置を再現する最近の理論計算で予言される、励起エネルギー2MeV以下の大きな断面積は実験では得られず、$$0^+_2$$状態の位置を再現しない古い理論計算に近い断面積分布となることがわかった。この結果から、$$^{32}$$Mgの低い$$0^+_2$$状態の謎は未だに残されたままとなった。

論文

Investigation of the ground-state spin inversion in the neutron-rich $$^{47,49}$$Cl isotopes

Linh, B. D.*; Corsi, A.*; Gillibert, A.*; Obertelli, A.*; Doornenbal, P.*; Barbieri, C.*; Chen, S.*; Chung, L. X.*; Duguet, T.*; G$'o$mez-Ramos, M.*; et al.

Physical Review C, 104(4), p.044331_1 - 044331_16, 2021/10

AA2021-0468.pdf:1.29MB

 被引用回数:3 パーセンタイル:48.27(Physics, Nuclear)

理化学研究所のRIビームファクトリーにて中性子過剰$$^{47,49}$$Clの励起状態を$$^{50}$$Arからのノックアウト反応によって生成し、脱励起ガンマ線からそのエネルギー準位を測定した。また、陽子ノックアウトの運動量分布から$$^{49}$$Clの基底状態が$$3/2^+$$であることがわかった。その結果を大規模殻模型計算およびいくつかの第一原理計算と比較した。$$^{47,49}$$Cl同位体の基底状態および第一励起状態は、計算で用いた相互作用に敏感であることがわかった。それは、陽子の一粒子エネルギーと四重極集団運動との複雑な結合によるためであると考えられる。

246 件中 1件目~20件目を表示