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片山 芳則; 稲村 泰弘*; 水谷 剛*; 山片 正明*; 内海 渉; 下村 理*
Science, 306(5697), p.848 - 851, 2004/10
被引用回数:148 パーセンタイル:96.71(Multidisciplinary Sciences)約1GPa, 1000Cで起きるリンの二つの液体構造の間の構造変化がX線ラジオグラフィーによるその場観察によって調べられた。低圧液体が圧縮されると、暗く丸い物体がラジオグラフの中に現れた。X線回折測定によって、これらの物体は高圧液体であることが確認された。液滴は大きくなり、最後には試料空間を埋め尽くした。減圧により逆の過程が起こった。マクロスコピックな相分離はこれが一次の液体-液体相転移であることを支持する。X線吸収測定によって、転移に伴う密度の変化が高圧液体の密度の約40%であることが明らかになった。
岡田 卓; 内海 渉; 金子 洋*; 山片 正明*; 下村 理
Physics and Chemistry of Minerals, 29(7), p.439 - 445, 2002/08
被引用回数:18 パーセンタイル:53.64(Materials Science, Multidisciplinary)本研究では、マントル流体相候補物質を触媒として用いたダイヤモンド生成過程の高温高圧その場直接観察実験技術をはじめて確立した。ブルーサイト(Mg(OH))と黒鉛を出発物質として、その場放射光X線回折実験を行った。3.6GPa・1050においてブルーサイトはペリクレース(MgO)とHOに分解したが、6.2GPa・1150においてはブルーサイト分解後にペリクレースは生成されなかった。これはHO中のMgO成分溶解量が圧力増加とともに増大していることを示す。HO流体相中での黒鉛-ダイヤモンド変換は、7.7GPa・1835において観察された。さらに、この変換過程のX線回折プロファイル時間依存データが得られた。
後藤 俊治*; 大橋 治彦*; 竹下 邦和*; 矢橋 牧名*; 山片 正明*; 浅野 芳裕; 石川 哲也*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.813 - 815, 2001/07
被引用回数:3 パーセンタイル:28.27(Instruments & Instrumentation)SPring-8で建設されているX線ビームラインの輸送チャンネルについて論じた。これらは標準機器や新しく開発された機器よりなっている。ビームラインは高分解能非弾性散乱ビームラインのような約10mの特種なアンジュレータービームラインや、約百mの中央ビームライン,及び1000mにおよぶ長さを持つ長尺ビームラインについての輸送チャンネルの遮蔽機器,光学機器等について詳細に議論した。
草場 啓治*; 内海 渉; 山片 正明*; 下村 理; 庄野 安彦*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 61(9), p.1483 - 1487, 2000/09
被引用回数:7 パーセンタイル:41.12(Chemistry, Multidisciplinary)硫化鉄における2次構造相転移を4.6GPa付近で観測した。NiAs構造が500では安定であるが、420への冷却過程で、超格子構造をもつ六方晶相へ構造転移した。c軸の異常な温度変化がこの圧力領域での極端に小さい体積膨張率をもたらす。この現象は六方面のc軸にそっての反発が緩和されるのが原因であると説明できる。
内海 渉; 片山 芳則; 水谷 剛; 下村 理; 山片 正明*; 東 正樹*; 斎藤 高志*
日本結晶学会誌, 42(1), p.59 - 67, 2000/02
SPring-8における原研ビームラインのひとつであるBL14B1偏向電磁石ビームラインで行われている高温高圧下でのX線回折実験についてその概要を説明する。本ビームラインにおいては、光学系の切り替えによって白色・単色を目的によって切り替えることができ、エネルギー分散型、角度分散型X線回折実験、並びにXAFS実験が行えるようになっている。高圧装置として、DIA型のキュービックアンビル装置が設置されており、超硬合金製のアンビルを用いて、約10GPa、1500程度までの圧力温度範囲での実験が可能である。これまで行われてきた実験のうち、セレン、リンなどの液体における圧力誘起相転移、スピンギャップ化合物(VO)POにおける高圧相転移の例を紹介する。
片山 芳則; 水谷 剛*; 内海 渉; 下村 理; 山片 正明*; 舟越 賢一*
Nature, 403(6766), p.170 - 173, 2000/01
被引用回数:738 パーセンタイル:98.15(Multidisciplinary Sciences)純粋な物質における一次の液体・液体相転移の可能性が、最近いくつかの物質について議論されているが、構造研究による完全な確認はなされていない。ここで我々は、その場観察X線回折法によって見出されたリンの2つの特徴的な液体相間の急激な構造変化について報告する。これまで知られていたP分子からなる分子性液体相に加え、我々は重合化が起きた液体相を1GPa以上の圧力で見出した。圧力を変えることにより、低圧分子相は高圧重合相へ、あるいは逆に高圧相から低圧相へと変化する。この変化は驚くほど鋭くかつ速い。それは0.02GPa以下の圧力範囲で、数分のうちに完了してしまう。この変化の間、2つの液体相は共存する。観測された特徴は、この変化が液体中での一次の相転移であることを強く支持する。
山片 正明*; 水谷 剛; 内海 渉; 片山 芳則; 下村 理
Science and Technology of High Pressure (Proceedings of AIRAPT-17), p.1109 - 1112, 2000/00
DIA型の180トンキュービックアンビルプレスがSPring-8ビームラインに設置された。このプレスは、放射光を用いて、エネルギー分散ならびに角度分散法による回折実験、及びXAFS実験が行えるように設計されたものである。特に角度分散実験において必須となる放射型スリットのパフォーマンスについて発表する。
水谷 剛; 片山 芳則; 内海 渉; 舟越 賢一*; 山片 正明*; 下村 理
Science and Technology of High Pressure (Proceedings of AIRAPT-17), p.525 - 528, 2000/00
SPring-8,BL04B1の最大荷重1500トン及びBL14B1の最大荷重180トンの2つのマルチアンビル型高圧発生装置を使用し、高圧下での液体リンの構造変化についての実験的研究を、X線回折法により初めて行った。その結果、結晶で斜方晶である圧力域でリンを融かすと、約1GPaの融点極大を境に低圧側に分子性液体,高圧側にポリマー状液体が存在することを確認した。分子性液体からポリマー状液体への転移の間(逆も)、これら2つの液体は共存し中間状態がなく、非常に急激な転移であることから、これは一次相転移と考えられる。この相境界は非常に鋭く立ち上がっており、負の傾きを持っていることが明らかになった。さらに融解曲線は融点極大で折れ曲がり、低圧側,高圧側ともに直線的で、溶融曲線と相境界の3重点も確認した。また、結晶で菱面体晶である圧力域での実験も行っているので、それらの結果と合わせて液体リンの圧力による構造変化を系統的に議論する。
内海 渉; 舟越 賢一*; 浦川 啓*; 山片 正明*; 辻 和彦*; 小西 啓之; 下村 理
Review of High Pressure Science and Technology, 7, p.1484 - 1486, 1998/00
SPring-8は平成9年10月に共用開始される。2本の偏向電磁石ビームラインが、マルチアンビルを用いた高圧研究のために現在建設中である。共用ビームラインの1つであるBL04B1ビームラインにおいては、1500トンの荷重がかけられるプレスが設置され、主として6-8型の加圧のよる実験が行われる。もう1本は原研ビームラインであるところのBL14B1で、こちらには小型の180ton DIAプレスが設置される予定である。2本のビームライン、設置予定の高圧装置について報告する。
山片 正明*; 八木 健彦*
Review of High Pressure Science and Technology, 7, p.107 - 109, 1998/00
すべての物質は、10万気圧において、固体へと相転移する。したがって、それ以上の圧力下において、完全な静水圧を発生することは、不可能である。本研究では、高圧実験において、圧力の性質ともいえる静水圧性の、鉱物結晶へ与える影響を明らかにした。実験は、さまざまな静水圧性の下で試料を加圧し、放射光の強力なX線を用いて、高圧X線その場観察により行った。出発物質は、代表的な鉱物であるSiOの多形の一つである、クリストバライトを用いた。極めて静水圧に近い条件下で、試料を加圧していったところ、クリストバライトは、これまで報告されていない、新しい高圧相へと相転移した。一方、非常に静水圧性の悪い条件下で加圧した場合、上記の高圧相とは異なる結晶構造へ相転移した。これらの研究から、静水圧性が、高圧相の結晶構造を決定する重要な熱力学的パラメーターであることがわかった。