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笠原 直人*; 山野 秀将; 中村 いずみ*; 出町 和之*; 佐藤 拓哉*; 一宮 正和*
Transactions of the 27th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT 27) (Internet), 8 Pages, 2024/03
本研究では、受動安全構造を適用することによって破損拡大抑制方法を提案する。受動安全構造のアイデアを超高温条件および過大地震時の次世代高速炉に適用した。
今野 力; 太田 雅之*; 権 セロム*; 大西 世紀*; 山野 直樹*; 佐藤 聡*
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(9), p.1046 - 1069, 2023/09
被引用回数:4 パーセンタイル:98.08(Nuclear Science & Technology)JENDL委員会Shielding積分テストWGの下で、遮蔽分野でのJENDL-5の妥当性が検証された。この検証では次の実験が選ばれた。JAEA/FNSでの体系内実験、大阪大学OKTAVIANでのTOF実験、ORNLでのJASPERナトリウム実験、NISTでの鉄実験、QST/TIARAでの遮蔽実験。これらの実験をMCNPと最新の核データライブラリ(JENDL-5, JENDL-4.0あるいはJENDL-4.0/HE, ENDF/B-VIII.0, JEFF-3.3)を用いて解析した。その結果、JENDL-5はJENDL-4.0あるいはJENDL-4.0/HE, ENDF/B-VIII.0, JEFF-3.3と同等かそれ以上に良いことがわかった。
山野 秀将; 高井 俊秀; 江村 優軌; 福山 博之*; 西 剛史*; 守田 幸路*; 中村 勤也*; Pellegrini, M.*
日本機械学会2023年度年次大会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故評価において制御棒材の炭化ホウ素とステンレス鋼の共晶溶融反応及び移動挙動を模擬できるようにするため、共晶溶融物の熱物性評価、共晶溶融反応・再配置実験、共晶反応メカニズム検討、及び共晶溶融反応に関する物理モデル開発及び実機適用解析を実施する研究プロジェクトを進めている。ここでは、プロジェクト全体概要及び令和4年度までの進捗概要について報告する。
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
Mechanical Engineering Journal (Internet), 10(4), p.22-00387_1 - 22-00387_20, 2023/08
確率論的リスク評価(PRA)は地震と津波だけでなく強風などその他の外部ハザードについても実施されるべきである。本研究では強風に対するPRA手法の開発を実施する。この研究では高速炉を対象とし、事故時には大気が最終除熱源であることに着目して手法開発を実施する。最初に本研究では日本の気象データを基にグンベル分布を使って強風のハザード曲線を評価した。次に、崩壊熱除去のために必要となる重要機器や構築物(SSCs)を同定し、炉心損傷に至るまでのイベントツリーを構築した。このイベントツリーでは強風によって生じる飛来物等を考慮した。高所に配置しているSSCsにも影響する飛来物を同定し、衝突確率と衝突時の破損確率の積でSSCsのフラジリティを計算した。最後に、イベントツリーを定量化し、炉心損傷頻度を計算した。その発生頻度は5E-10/yになった。支配的なシーケンスは、外部電源喪失が発生した後、飛来物の衝突でタンク火災が発生し、強制循環のための電源供給が喪失及び崩壊熱除去の空気取入口の気温上昇による崩壊熱除去の失敗であった。このような計算を通じて、本研究では強風に対するPRAの手法開発を実施した。
栗坂 健一; 西野 裕之; 山野 秀将
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 8 Pages, 2023/05
本研究の目的は破損拡大抑制技術によって過大地震時の原子炉構造レジリエンス向上策の有効性評価手法を開発することである。安全上重要な機器・構造物のレジリエンス向上策によって耐震裕度が増すとみなす。同向上策の有効性を評価するため、炉心損傷頻度CDFを指標に選び、CDFの低減を 地震PRAによって定量化する。崩壊熱除去機能喪失に至る事故シーケンスがナトリウム冷却高速炉SFRの地震時CDFに有意な寄与を示す。また、同事故シーケンスは超高温を経て炉心損傷に至る。本研究では過大地震時の振動への対策のみならず超高温での対策も評価するよう手法を考案した。手法の適用性を検討するため、ループ型SFRを想定して試計算を実施した。仮定した範囲内では、レジリエンス向上策は設計地震動の数倍の地震までCDFを有意に低減する効果を示した。適用性検討を通じて、有効性評価手法が開発された。
堂田 哲広; 上羽 智之; 大釜 和也; 吉村 一夫; 根本 俊行*; 田中 正暁; 山野 秀将
日本機械学会関東支部第29期総会・講演会講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/03
ナトリウム冷却高速炉の炉心変形による反応度をより現実的に評価するため、炉物理、熱流動、構造力学の連成解析による炉心変形反応度評価手法を開発した。本評価手法では、燃料集合体の湾曲を有限要素法のビーム要素でモデル化し、集合体ラッパ管のパッド部での隣接集合体間の接触をパッド部専用の要素でモデル化した解析手法を採用した。その検証として、過去に実施されたベンチマーク問題の集合体単体の自由熱湾曲及び炉心体系での集合体熱湾曲による隣接集合体間接触について計算し、本解析モデルによる解析結果が理論解またはベンチマークに参加した他機関の解析結果とよく一致することを確認した。この結果から、本解析モデルが集合体の熱湾曲を適切に計算できることを確認した。
江村 優軌; 高井 俊秀; 菊地 晋; 神山 健司; 山野 秀将; 横山 博紀*; 坂本 寛*
Journal of Nuclear Science and Technology, 10 Pages, 2023/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)Boron carbide (BC)- stainless steel (SS) eutectic reaction behavior is one of the most important issues in the core disruptive accidents (CDAs) of sodium-cooled fast reactors (SFRs). In this study, the immersion experiments using BC pellets with molten SS were conducted to evaluate the CDA sequences such as contact event of solid BC with degraded core materials including SS at very high temperature. The immersion experiment aims at understanding the kinetic behavior of solid BC-liquid SS reaction based on the reduced thickness of BC pellet after the experiment in the temperature ranges from 1763 to 1943 K, which is higher than the temperature of solid BC-solid SS reaction. Based on the kinetic consideration of the reaction rate constants for solid BC-liquid SS reaction, it was found that similar temperature dependency was identified between solid BC-liquid SS and solid BC-solid SS. Besides, the reaction rate constants of solid BC-liquid SS were smaller than those of solid BC-solid SS extrapolated in higher temperature region by two or more orders of magnitude due to two different evaluation method for BC side/SS side. It was confirmed that this difference was reasonable through the consideration of previous reaction tests in solid-solid contact for BC side/SS side.
高野 和也; 大木 繁夫; 小澤 隆之; 山野 秀将; 久保 重信; 小倉 理志*; 山田 由美*; 小山 和也*; 栗田 晃一*; Costes, L.*; et al.
EPJ Nuclear Sciences & Technologies (Internet), 8, p.35_1 - 35_9, 2022/12
日仏高速炉協力を通じ、仕様共通化タンク型高速炉に係る技術検討を進めている。仏実証炉ASTRID600の設計をベースに、ODS鋼被覆管を用いた高燃焼度化炉心や自己作動型炉停止機構といった日本の高速炉実用化に向けた技術の実証が可能である見通しを得た。また、コアキャッチャ等により炉容器内事象終息を目指すASTRID600におけるシビアアクシデント緩和策は、日本における安全設計方針とも整合している。ASTRID600をベースに仕様共通化を図ることで両国の炉心燃料及び安全設計分野の高速炉技術の実証に有用であることを示した。
福山 博之*; 東 英生*; 山野 秀将
Journal of Nuclear Materials, 568, p.153865_1 - 153865_12, 2022/09
被引用回数:5 パーセンタイル:78.52(Materials Science, Multidisciplinary)炭化ホウ素(BC)含有316系オーステナイトステンレス鋼(SS)の垂直分光放射率,比熱,熱伝導率を、SS- mass%BC (10%まで)の組成範囲と幅広温度範囲で、静磁場電磁浮遊法により実験的に測定した。SS-BCメルトについては、垂直分光放射率,比熱は温度に対してほぼ一定、熱伝導率は正の温度依存性は無視できるほど小さい。1800Kでの各物性値のBC含有依存性は、SS-B疑似二元系では共晶組成(3mass%BC程度)をまたがると異なる傾向を示した。
山野 秀将; 高井 俊秀; 江村 優軌; 福山 博之*; 東 英生*; 西 剛史*; 太田 弘道*; 守田 幸路*; 中村 勤也*; 深井 尋史*; et al.
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09
本発表はプロジェクト全体概要及び2020年度までの進捗概要について報告する。この論文における具体的成果は、共晶反応速度の測定並びに、SS坩堝の中にBCペレットを置いたBC-SS共晶反応速度実験の数値解析を通じて、解析コード内の共晶反応を記述する物理モデルの妥当性を確認したことである。
江村 優軌; 神山 健司; 山野 秀将
第26回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 4 Pages, 2022/07
制御材である炭化ホウ素(BC)はステンレス鋼との共晶反応により、双方の融点よりも低い温度で液相化する。そのため、ナトリウム冷却高速炉の炉心崩壊事故時において、制御材の喪失や当該反応生成物の炉心領域内外への移行が炉心反応度に影響を及ぼす可能性がある。本研究では、超高温域における反応挙動を把握することを目的として、BCペレットを溶融したステンレス鋼中に浸漬させる試験を行い、ペレットの減肉量に基づいた反応速度を検討した。
大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.
Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。
笠原 直人*; 山野 秀将; 中村 いずみ*; 出町 和之*; 佐藤 拓哉*; 一宮 正和*
Transactions of the 26th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-26) (Internet), 8 Pages, 2022/07
破壊制御を利用して、設計想定を超える事象によって破損が生じた場合に、その拡大を抑制する技術の開発を進めている。開発課題として、(1)超高温時の破損拡大抑制技術、(2)課題地震時の破損拡大抑制技術、(3)原子炉構造レジリエンス向上手法の3つの計画を立てた。
木下 貴博*; 岡村 茂樹*; 西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一; 二神 敏; 深沢 剛司*
Transactions of the 26th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-26) (Internet), 7 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR)で、原子炉容器のような重要な機器の地震評価は、地震リスク評価(S-PRA)において、原子炉容器のような重要な機器の破損を評価できる評価方法は必要である。疲労破損と機器に累積した振動エネルギーの関係は、過去の研究において確かめられている。また、振動エネルギーによる破損評価は検討されている。本研究では、地震時に機器に累積する振動エネルギーを評価した破損確率評価手法を開発する。
Quaini, A.*; Goss, S.*; Payot, F.*; Suteau, C.*; Delacroix, J.*; Saas, L.*; Gubernatis, P.*; Martin-Lopez, E.*; 山野 秀将; 高井 俊秀; et al.
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Sustainable Clean Energy for the Future (FR22) (Internet), 10 Pages, 2022/04
CEAと原子力機構は、現在の実施体制の下で新しいサブタスク、炉心混合物質における相互作用の動力学、炉心混合物質の物性、UO-Fe-BC系の高温熱力学データ、BC-SS速度論およびBC-SS共晶材料の再配置(凍結)に関する実験的研究、SIMMERコードシステムのBC/SS共晶および動力学モデル、混合物の液相化速度をモデル化するための方法論を定義した。この論文は、以前の実施協定の下での日仏協力で得られた主要な研究開発結果と、現在の協定の下での実験的および分析的ロードマップについて説明する。
福山 博之*; 東 英生*; 山野 秀将
Journal of Nuclear Materials, 554, p.153100_1 - 153100_11, 2021/10
被引用回数:8 パーセンタイル:77.21(Materials Science, Multidisciplinary)ステンレス鋼(SUS316L)の固相線及び液相線温度,密度並びに表面張力に及ぼす炭化ホウ素(BC)添加の影響を実験的に調べた。BC含有SUS(0から10mass%まで)の固相線温度は1666Kから1307KまでBC添加につれて単調に減少した。液相線温度は2.5mass%BCで最小点となり、10mass%までBC添加につれて増加した。BC含有SUSの密度と表面張力は電磁浮遊法で(過冷却領域を含めて)幅広い温度域で計測できた。密度は温度に対して線形的に減少した。また、BC添加量に応じて密度は単調に減少した。BC含有SUSの表面張力については、BC添加による影響は明確な影響は見られなかったが、SS316Lに含まれる硫黄が表面張力を有意に低下させた。
西野 裕之; 小野田 雄一; 栗坂 健一; 山野 秀将
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 10 Pages, 2021/10
本研究の目的は破損拡大抑制の概念を導入することによる過大地震時の原子炉構造のレジリエンス向上策の有効性評価技術を開発することである。地震PRAの既往研究のイベントツリー解析の後、本研究はレジリエンス向上に効果的な事故シーケンスとして過大地震時に誘発される崩壊熱除去失敗や原子炉容器内液位確保失敗の事故シーケンスを同定した。このため、本研究ではレジリエンス向上策として安全のための重要機器(原子炉容器,空気冷却器,1次主冷却系の配管など)に着目した。また、炉心損傷頻度をレジリエンス向上策の有効性評価の指標として選定した。機器の耐震裕度は破損拡大抑制の概念からくるレジリエンス向上策が実施されたときに大きくなると想定した。試計算を通じて炉心損傷頻度の減少効果を定量化した。結果、レジリエンス向上策は基準地震動の2.2倍で炉心損傷頻度の減少に効果があったことを示した。有効性評価技術の概念を構築した。
小野田 雄一; 西野 裕之; 栗坂 健一; 山野 秀将
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 11 Pages, 2021/10
ナトリウム冷却高速炉もんじゅをモデルプラントとして、超高温条件下における破壊制御概念を適用したレジリエンス向上策の有効性評価技術を開発し、この技術を用いて予備評価を行った。超高温条件下において破壊制御の概念が適用可能と見込まれる重要な事故シーケンスは、Monjuのレベル2PRAの既存の研究結果を調査して同定された。崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)および原子炉容器液位確保機能喪失(LORL)に分類される事故シーケンスは共に、炉心損傷防止の可能性がある重要な事故シーケンスとして識別された。本研究では、レジリエンス向上策の成否を表すヘディングをイベントツリーに導入し、その分岐確率を設定し、レジリエンス向上策の有効性を評価する技術を開発した。レジリエンス向上策の有効性評価は炉心損傷頻度の低減に寄与すると期待される。レジリエンス向上策の有効性評価を試行した結果、破壊制御概念を適用することで炉心損傷頻度を低減できることが確認された。この研究で提案するレジリエンス向上策の成功確率は、仮定に基づいて暫定的に割り当てられたものである。この値は、今後実施される超高温条件下における原子炉容器構造の健全性評価によって定量化されると期待される。本研究で開発した技術は、次世代ナトリウム冷却高速炉のレジリエンス向上策の有効性評価に応用できる。
山野 秀将; 高井 俊秀; 古川 智弘; 菊地 晋; 江村 優軌; 神山 健司; 福山 博之*; 東 英生*; 西 剛史*; 太田 弘道*; et al.
Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 11 Pages, 2021/08
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故(CDA)評価における重要な課題の一つに、制御棒材の炭化ホウ素(BC)とステンレス鋼(SS)の共晶溶融反応及び移動挙動がある。CDAの数値解析では、このような挙動のシミュレーションはこれまで行われたことがないため、物理モデルを開発しそれをCDA解析コードに組み入れる必要がある。本研究では、BC-SS共晶溶融実験,共晶溶融の熱物性計測,共晶溶融反応の物理モデル開発に焦点を当てている。共晶実験では、可視化実験,反応速度実験,材料分析を行う。物性は液相から固相までの範囲で測定する。これらの反応速度や物性を基に、シビアアクシデント解析コードのための物理モデルを開発する。本発表はプロジェクト全体概要及び2019年度までの進捗概要について報告する。この論文における具体的成果は、SSプール中にBCペレットを置いたBC-SS共晶溶融実験の数値解析を通じて、CDA解析コードSIMMER-IIIにおける共晶反応を記述する物理モデルの妥当性を確認したことである。
西野 裕之; 栗坂 健一; 鳴戸 健一*; 権代 陽嗣; 山本 雅也; 山野 秀将
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2020 (ASRAM 2020) (Internet), 12 Pages, 2020/11
本研究の目的は、深層防護レベル1-3までの安全対策だけを想定した上で炉心損傷を導く事故シーケンスの発生頻度を評価することである。この目的のために、高速炉の安全対策を深層防護レベル1-3、及びレベル4に分けた。この深層防護レベル1-3は、(1)主炉停止系、(2)主冷却系と補助系の2重バウンダリによる原子炉容器内の液位保持、(3)強制循環による崩壊熱除去に関するものである。本研究は事故シーケンスを典型的なSFR特有のグループと全交流動力電源喪失(SBO)に分けた。SFR特有のグループとは、炉心流量喪失時原子炉停止機能喪失,過出力時原子炉停止機能喪失,除熱源喪失時原子炉停止機能喪失,原子炉液位喪失,崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)である。これらの事故シーケンスグループの発生頻度を定量化した。結果、PLOHSの発生頻度は1.0E-4のオーダーであった。SBOを除いた状態におけるPLOHSは、全事故シーケンスグループの発生頻度の80%以上の割合を占め、最も支配的な寄与を示していた。支配的な事故シーケンスは、外部電源喪失の起因事象発生後に主冷却系のポンプが共通原因故障で機能喪失し、補助冷却系の起動にも失敗する事故シーケンスであった。SBO時に発生するPLOHSは2番目に支配的な事故シーケンスグループであり、全事故シーケンスグループの発生頻度の15%以上の割合を占めていた。その他の事故シーケンスグループの発生頻度の寄与率はそれぞれ約1%であった。