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論文

Design and actual performance of J-PARC 3 GeV rapid cycling synchrotron for high-intensity operation

山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:80.29(Nuclear Science & Technology)

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。

報告書

もんじゅ模擬燃料集合体製造に係る技術報告

榊原 博; 青木 伸廣; 武藤 雅祐; 小田部 隼; 高橋 謙二*; 藤田 直幸*; 檜山 和彦*; 鈴木 宏和*; 鴨川 敏幸*; 横須賀 徹*; et al.

JAEA-Technology 2020-020, 73 Pages, 2021/03

JAEA-Technology-2020-020.pdf:8.26MB

高速増殖原型炉もんじゅでは、現在、廃止措置が進められており、その第一段階として、炉心に装荷している燃料を取り出す工程がある。炉心の燃料集合体は、エントランスノズルが炉心支持板の連結管に挿入され自立しており、周辺の集合体によりパッド部を介して支え合い炉心体系を維持する構造となっている。そのため、燃料を取り出した場所に模擬燃料集合体を装荷し、燃料集合体を安定させる必要があった。このような背景を受け、もんじゅ炉心燃料集合体の製造経験のあるプルトニウム燃料技術開発センターへ、もんじゅ側から模擬燃料集合体の製造依頼があり、製造を行った。この報告書は、装荷する模擬燃料集合体の設計、製造、出荷について報告するものである。

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 3; Neutron devices and computational and sample environments

坂佐井 馨; 佐藤 節夫*; 瀬谷 智洋*; 中村 龍也; 藤 健太郎; 山岸 秀志*; 曽山 和彦; 山崎 大; 丸山 龍治; 奥 隆之; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.10_1 - 10_35, 2017/09

J-PARC物質・生命科学実験施設では、中性子検出器、スーパーミラーや$$^{3}$$Heスピンフィルターなどの光学機器、及びチョッパー等の中性子デバイスが開発され、据え付けられている。また、計算環境として機器制御、データ取得、データ解析、及びデータベースの4つのコンポーネントが整備されている。また、物質・生命科学実験施設では実験に使用される様々な試料環境が利用可能である。本論文では、これらの現状について報告する。

論文

蒸気発生器伝熱管内蓄水量測定実験と蓄水量評価モデル

山路 達也*; 小泉 安郎; 山崎 康平*; 大竹 浩靖*; 長谷川 浩司*; 大貫 晃*; 金森 大輔*

混相流シンポジウム2015講演論文集(USB Flash Drive), 2 Pages, 2015/08

PWR小破断冷却材喪失事故時に、過渡的な炉心水位低下をもたらすことが懸念されている、蒸気発生器上昇流側U字管内冷却水滞留を調べることを目的として、凝縮を伴う垂直管内気液対向流の蓄水挙動を実験により調べた。実験は、内径18mm、長さ4mの垂直円管を試験流路として、蒸気と水を用いて圧力0.1MPaの下で行われた。透明管による可視化、及び、真鍮管を用いた蓄水量定量評価の2種の実験を行った。流路下端入口で液が流下できない条件であっても、蒸気は流路を上昇するにつれ凝縮されて流速を減じるため、管路上方で凝縮液流下の状態となり、管路内に二相混合水位が形成され、管路内に凝縮水滞留を生じることを実験的に把握した。さらに実験結果をもとに、蓄水量評価モデルを導出し、蓄水挙動を適切に表現できることを確認した。

論文

J-PARCリニアックの現状

小栗 英知; 長谷川 和男; 伊藤 崇; 千代 悦司; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 篠崎 信一; 青 寛幸; 大越 清紀; 近藤 恭弘; et al.

Proceedings of 11th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.389 - 393, 2014/10

J-PARCリニアックでは現在、ビームユーザに対する利用運転を行うとともに、リニアック後段の3GeVシンクロトロンにて1MWビームを加速するためのビーム増強計画を進めている。リニアックのビーム増強計画では、加速エネルギー及びビーム電流をそれぞれ増強する。エネルギーについては、181MeVから400MeVに増強するためにACS空洞及びこれを駆動する972MHzクライストロンの開発を行ってきた。これら400MeV機器は平成24年までに量産を終了し、平成25年夏に設置工事を行った。平成26年1月に400MeV加速に成功し、現在、ビーム利用運転に供している。ビーム電流増強では、初段加速部(イオン源及びRFQ)を更新する。イオン源はセシウム添加高周波放電型、RFQは真空特性に優れる真空ロー付け接合タイプ空洞をそれぞれ採用し、平成25年春に製作が完了した。完成後は専用のテストスタンドにて性能確認試験を行っており、平成26年2月にRFQにて目標の50mAビーム加速に成功した。新初段加速部は、平成26年夏にビームラインに設置する予定である。

論文

Direct stress measurement of Si(111) 7$$times$$7 reconstruction

朝岡 秀人; 山崎 竜也; 横山 有太; 山口 憲司

Journal of Crystal Growth, 378, p.37 - 40, 2013/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:31.98(Crystallography)

Siなど半導体最表面は、表面ダングリングボンドの数を減少させるように独自の再構成構造を示すことから、バルクとは異なる独自のストレスが存在すると考えられている。われわれはSi(111)7$$times$$7再構成表面に水素終端処理を施すことによって1$$times$$1バルク構造を作製し、最表面構造の違いによるストレスの実測を試みた。その結果、Si(111)7$$times$$7再構成構造に存在する引張応力を捉えることに成功した。

論文

Change of Si(110) reconstructed structure by Ge nanocluster formation

横山 有太; 山崎 竜也; 朝岡 秀人

Journal of Crystal Growth, 378, p.230 - 232, 2013/09

 被引用回数:2 パーセンタイル:23.7(Crystallography)

特異な1次元構造を有するSi(110)-16$$times$$2シングルドメイン表面へGe原子を少量蒸着した場合のGeナノクラスター形成初期過程を走査トンネル顕微鏡により計測した。Si表面温度が室温の場合、Geを蒸着しても表面形状はほとんど変化しない。一方、およそ973Kで長時間加熱すると、Si表面にピラミッド型のGeナノクラスターが形成されるとともに、表面構造が16$$times$$2シングルドメインからダブルドメインへと変化した。これは、Geクラスター形成により表面にストレスが生じ、このストレスを解消するためによりエネルギー的に安定なダブルドメインに表面構造が変化したためであると考えられる。このように、少量のナノクラスターが形成されることで表面構造が変化することは非常に興味深い現象であり、今後の低次元ナノ構造作製に応用できると考えられる。

論文

HBC foil beam study and long-term observation at the 3-GeV RCS in J-PARC

吉本 政弘; Saha, P. K.; 山崎 良雄; 川瀬 雅人; 佐伯 理生二; 林 直樹; 山本 風海; 發知 英明; 石山 達也; 金正 倫計; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 417, p.012073_1 - 012073_6, 2013/03

 被引用回数:4 パーセンタイル:75.99

J-PARC RCSでは荷電変換H$$^{-}$$ビーム入射方式のためにHBCフォイルを設置している。HBCフォイルの特性を調べるために、フォイルの寿命とフォイルによるビーム損失との観点から、HBCフォイルに関するビーム試験を実施した。荷電変換効率とフォイル散乱による損失との関係から、ユーザー運転に用いるフォイル厚さの最適化を行った。またユーザー運転中に合わせて、フォイルの寿命評価を兼ねた耐久試験を目的とした長期観測を実施した。1年以上経過してもフォイルに問題は見られなかった。

論文

Direct measurement of surface stress during Bi-mediated Ge growth on Si

朝岡 秀人; 山崎 竜也*; 山口 憲司; 社本 真一; Filimonov, S.*; 末光 眞希*

Surface Science, 609, p.157 - 160, 2013/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:5(Chemistry, Physical)

Biサーファクタントを利用したGe/Si(111)ヘテロ成長過程において、レーザーによる基板のたわみを実測したストレス遷移と、電子線を利用したRHEEDの同時測定を行った。その結果、Bi終端構造と比較したSi再構成構造に内在する表面ストレス,層状成長過程で、原子層1層ごとに圧縮,緩和を繰り返すストレス遷移を捉えることに成功した。

論文

Current status of a new polarized neutron reflectometer at the intense pulsed neutron source of the Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of J-PARC

武田 全康; 山崎 大; 曽山 和彦; 丸山 龍治; 林田 洋寿; 朝岡 秀人; 山崎 竜也; 久保田 正人; 相澤 一也; 新井 正敏; et al.

Chinese Journal of Physics, 50(2), p.161 - 170, 2012/04

The construction of a new polarized neutron reflectometer is now in progress at the Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of the Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC). MLF has the world's brightest pulsed neutron and muon sources (JSNS and MUSE). The user program of MLF has been already started in 2008, and now nine neutron and two muon spectrometers are in operation. Installation of the new reflectometer was expected to be completed in March 2011. However, the construction was interrupted by the massive earthquake hitting northeast Japan, including Tokai-mura where J-PARC is located. We expect to restart the user program of the new polarized neutron reflectometer at the beginning of next year (2012).

論文

Analysis of buried heterointerfacial hydrogen in highly lattice-mismatched epitaxy on silicon

山崎 竜也; 朝岡 秀人; 田口 富嗣; 山本 春也; 山崎 大; 丸山 龍治; 武田 全康; 社本 真一

Thin Solid Films, 520(8), p.3300 - 3303, 2012/02

 被引用回数:2 パーセンタイル:10.06(Materials Science, Multidisciplinary)

Si基板との格子不整合の緩衝域として水素単原子バッファー層を挿入し、大きな格子不整合を克服した薄膜成長に成功した。このユニークな薄膜成長を可能にする界面の構造解析を目的とし、薄膜成長後の界面における水素層の存在を、中性子反射率測定と共鳴核反応分析法により捉えることができたので、それら複合解析の結果を発表する。

報告書

汎用小型試験研究炉の概念検討; 平成22年度活動報告(共同研究)

今泉 友見; 宮内 優; 伊藤 正泰; 綿引 俊介; 永田 寛; 花川 裕規; 那珂 通裕; 川又 一夫; 山浦 高幸; 井手 広史; et al.

JAEA-Technology 2011-031, 123 Pages, 2012/01

JAEA-Technology-2011-031.pdf:16.08MB

世界の試験研究炉は、老朽化に伴う廃炉により減少しているが、その一方でアジア諸国においては、原子力発電の導入計画が相次いでいる。このようなアジア諸国では、原子力発電所を建設した後の運転管理ができる技術者の育成が課題となっていると同時に、自国における原子力技術を高めるため、軽水炉の長期化対策,科学技術の向上,産業利用及び原子力人材育成のための試験研究炉の必要性が高まっている。このような背景から、照射試験炉センターにおいては、今後、発電用原子炉を導入する国に向け、各種照射利用や教育訓練に用いる試験研究炉の基本概念検討を開始した。設計活動を通じた本検討は、照射試験炉センターにおける試験研究炉の設計に必要な計算コードなどの環境の整備及び人材育成に貢献するとともに、本概念検討に共同研究として参加する原子力関連会社の試験研究炉にかかわる技術力の維持,向上にも貢献することが期待される。本報告は、平成22年度に設置された「照射試験炉センター汎用小型試験研究炉WG(ワーキンググループ)」と原子力関連会社が行った平成22年7月$$sim$$平成23年6月までの試験研究炉の概念検討結果について取りまとめたものである。

論文

格子不整合Sr/H-Si(111)における埋もれた水素単原子層界面の中性子反射率測定

山崎 竜也; 山崎 大; 朝岡 秀人; 田口 富嗣; 社本 真一; 豊島 安健*

表面科学, 31(8), p.380 - 385, 2010/08

新機能物質を用いた高集積化デバイス構造の作製には、格子不整合を克服できる新たなヘテロエピタキシー法の開発が重要である。Si基板上にSrTiO$$_{3}$$(高誘電体ゲート絶縁膜)を形成する際、そのテンプレートとなるSr層の単結晶成長は、Siとの大きな格子不整合のため困難となっていた。それに対してわれわれは、Si表面を水素終端しておくことにより、Siと12%の格子不整合を克服してSr単結晶のヘテロエピタキシャル成長に成功した。そこで大きな格子不整合を克服させた具体的な界面構造に関して検討を行った。1原子層の水素がかかわる埋もれたヘテロ界面構造の検討のため、水素終端Si基板上にSrを蒸着させながら多重内部反射フーリエ変換赤外分光法(MIR-FTIR)により界面Si-H伸縮振動のその場観察を行い、またSrエピ終了後の埋もれたヘテロ界面構造は中性子反射率測定法(NR)を用いて評価した。MIR-FTIRを用いたその場観察では、Sr蒸着量の増加に伴い界面Si-Hの結合状態に変化が認められ、中性子反射率プロファイルには、水素・重水素終端Si基板の散乱長密度に由来する差異が確認された。これらの結果は、埋もれた界面での水素の存在を示しており、その水素が最初の結合状態を変化させてこのヘテロエピ界面の構成要素となっていることを示唆している。

論文

Beam study results with HBC stripping foils at the 3-GeV RCS in J-PARC

吉本 政弘; 山崎 良雄; 林 直樹; 山本 風海; 佐伯 理生二; 發知 英明; Saha, P. K.; 原田 寛之; 川瀬 雅人; 石山 達也; et al.

Proceedings of 1st International Particle Accelerator Conference (IPAC '10) (Internet), p.3927 - 3929, 2010/05

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)ではボロンを含んだ炭素箔膜(HBCフォイル)を用いている。これまでRCSでの120kW定常運転及び300kWの試験運転での長期ビーム照射を経ても性能劣化は見られない。HBCフォイルの性能を確かめるためさまざまなビーム試験を行った。ビーム照射点を変えたり、膜厚の異なるフォイルを用いたりして、荷電変換効率の違いを測定した。また、フォイルを支持するSiCファイバーの影響も確認した。また、ビーム照射時のフォイルからのアウトガスの測定やビーム照射によるフォイル形状の変化についても報告する。

論文

光電子分光と基板曲率測定によるSi(110)初期酸化過程の評価

山本 喜久*; 鈴木 康*; 宮本 優*; Bantaculo, R.*; 末光 眞希*; 遠田 義晴*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 朝岡 秀人; 山崎 竜也

薄膜・表面物理分科会/シリコンテクノロジー分科会共催特別研究会研究報告, p.207 - 210, 2009/01

本研究では、Si(110)表面が酸素で被覆される際の基板の反りを光学的に測定し、(001)方向と(-110)方向について酸化時の曲率の変化を評価した。また、酸素吸着量及び化学結合状態の時間発展を光電子分光により評価し、基板曲率測定の結果と併せてSi(110)酸化の異方性について検討した。基板曲率はmulti-beam optical sensorシステムを用いた。光電子分光はSPring-8のBL23SUに設置された表面化学実験ステーションで行い、O1sから酸素吸着量を、Si2pから化学結合状態を評価した。酸化は両実験とも5.0ないし6.7$$times$$10$$^{-6}$$ Paの純酸素ガスで行い、基板温度は600$$^{circ}$$Cとした。(-110)方向では酸化膜側が凸になる圧縮性の応力が生じるのに対し、(001)方向には酸化膜側が凹になる伸張性の応力が生じた。光電子分光実験では、Si(110)表面ではlayer-by-layer様式で酸化が進行しない結果を得ている。(001)方向に伸張性の応力が作用するという曲率測定の結果は、(001)方向成分を有するB-bondへの酸素結合を支持する。

論文

Direct determination of surface stress during Bi-mediated Ge growth on Si

朝岡 秀人; 山崎 竜也; Filimonov, S.*; 社本 真一

Proceedings of 14th International Conference on Thin Films (ICTF-14) & Reactive Sputter Deposition 2008 (RSD 2008), p.179 - 182, 2008/11

サーファクタントを媒介しSi基板上に格子定数が異なるGeが成長する場合、成長モードがナノドット成長から、層状成長に変わる。このような成長形態の変化は、サーファクタントが媒介した表面エネルギーと歪みエネルギーとのトレードオフにより決定される。成長過程のその場測定により、サーファクタントとして用いたBi1原子層のストレスを実測するとともに、Biを最表面に保ちながら層状成長を可能とするGe成長過程におけるストレスのリラクゼーション機構を明らかにした。

論文

Buried H monolayer at hetero-interface between highly mismatched Sr films and Si substrates

山崎 竜也; 朝岡 秀人; 武田 全康; 山崎 大; 田口 富嗣; 鳥飼 直也*; 豊島 安健*; 社本 真一

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 33(3), p.611 - 614, 2008/09

われわれはSrTiO$$_{3}$$のテンプレートとなるSrやSrO薄膜とSi基板との格子不整合の緩衝域として水素,重水素単原子バッファー層を挿入し、12%もの格子不整合を克服した薄膜成長に成功した。単原子のナノレベル緩衝域の存在で、このような大きな格子不整合を克服しヘテロエピタキシー成長が成立したケースは極めて稀で、このユニークな薄膜の界面構造を解明することによって、新たな異種物質接合形態を見いだせる可能性が高い。しかしこの埋もれた界面は、通常の顕微鏡的な方法による直接的な観測が困難なため、これまで成膜後も界面に水素単原子層が残存しているか否か未だ実験的検証が十分になされておらず、水素表面への吸着原子の影響や、安定性について不明な点が多い。本研究では、埋もれた微小領域の水素界面層を実測する目的で、水素界面層を重水素に置換し中性子に対するコントラストを変化させ、解析精度を上げた中性子反射率測定を行った。また同時に多重内部反射赤外分法(MIR-FTIR)法を用いて、その場観察による基板直上の埋もれた水素・重水素界面での原子振動・結合状態の精密評価を行っている。これら複合的な手法による埋もれた界面解析の試みを紹介する。

論文

Real-time stress analysis of low-temperature Ge nanodot growth on H-terminated Si(111)-1$$times$$1 and Si(111)-7$$times$$7 surfaces

朝岡 秀人; 山崎 竜也; 社本 真一

Current Applied Physics, 8(3-4), p.246 - 248, 2008/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:5.17(Materials Science, Multidisciplinary)

Si/Geのヘテロ成長はその格子定数のミスマッチからストレスが発生し、そのストレスは半導体特性や、ナノドットを生成する成長機構モードに大きな影響を及ぼす。また成長形態は表面エネルギーと、歪みエネルギーとの相関で決定されるので、表面を水素で終端することにより成長様式を制御できる可能性がある。これまでGe成長下でのストレスを原子層オーダーで詳細な解析を行った例がなかったが、われわれは原子層オーダーの成長過程でのストレスその場測定に成功し、成長モードの変化に伴う明確なストレスの緩和過程を見いだした。また、水素終端下でのGe成長過程のその場観察を行い、成長形態、ストレスへの検討を行う。

論文

Magnetism on Mg$$_{1-x}$$Zn$$_x$$C$$_y$$Ni$$_3$$

上原 政智*; 山崎 敬大*; 郡 達也*; 樫田 健史*; 君嶋 義英*; 大石 一城

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 68(11), p.2178 - 2182, 2007/11

 被引用回数:16 パーセンタイル:57.83(Chemistry, Multidisciplinary)

磁化測定及びミュオンスピン緩和法($$mu$$SR)を用いてMg$$_{1-x}$$Zn$$_x$$C$$_y$$Ni$$_3$$の磁気相図を得た。超伝導相は$$x$$の増加あるいは$$y$$の減少とともに消えた。$$y$$の小さい領域では強磁性相関、あるいは強磁性秩序が見られた。相図では超伝導に加え強磁性が見られており、強磁性と超伝導の相関が示唆される一方、20mKまでの$$mu$$SRでは超伝導試料における強磁性の共存は見られなかった。

論文

Ge/Si(111)-7$$times$$7ヘテロエピタキシャル成長におけるストレスその場測定

朝岡 秀人; 山崎 竜也; 社本 真一; Arnoldo, A.*; 後藤 成一*; 末光 眞希*

表面科学, 28(9), p.500 - 503, 2007/09

Si/Geのヘテロエピタキシャル成長において格子定数のミスマッチに起因したストレスが界面に発生し、半導体特性や、ナノドット生成に大きな影響を及ぼすため、応用の観点からも詳細なストレス遷移の理解が重要となる。われわれはSi表面上のGeヘテロ成長過程における原子層オーダーのストレス遷移と、反射高速電子回折(RHEED)法を用いた表面構造・成長形態遷移に関する同時観測を行った。その結果、1原子層未満の初期成長とともに明瞭な圧縮応力が観測され、さらには3次元ナノドットへの成長モードへのストレス・表面形態の遷移過程を詳細に捉えることに成功した。

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