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北沢 俊幸
no journal, ,
原子力機構では、堆積岩地域における地質環境の長期的挙動のモデル化と、それに関する一連の調査・解析技術の整備を目的として北海道北部の幌延地域を事例に研究を進めている。この研究の一環として、沿岸域における地形や地層の形成プロセスのモデル化を目標に、天塩平野西縁に発達する海岸砂丘帯の形成プロセスに関する調査,研究を実施した。その結果、海岸線から約1kmの範囲においては13列の砂丘が等間隔で配列し、そのうち最も海側に発達する砂丘は樽前山起源の火山灰を挟むことから、少なくともAD1739にはこの砂丘が存在したと推定される。当時この砂丘の海側に砂浜が存在したと考えられるが、現在砂丘の海側には幅40m程度の砂浜しかなく、火山灰堆積当時に比べて砂浜が広がったとは考えにくい。したがって少なくとも最近270年間全体をみると海退はしていないと推定される。つまり海岸線が現在の位置と大きく変わらないか、むしろ海岸侵食などによって海進したかである。今後は各砂丘列の形成過程を明らかにするため、火山灰を同定するとともに、光ルミネッセンス年代法により砂丘の年代と堆積速度を求め、沿岸域における地形や地層の形成プロセスのモデル化に資する。