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山本 和典; 若原 孝次*; 赤阪 健*
no journal, ,
フラーレン類似構造の持つ内部空間に異元素を導入して新しい機能を持たせる試みが注目されている。特に、閉じたグラフェンシートの多重層から構成されるカーボンナノカプセルでは、内部に閉じ込められた物質がカプセルの壁を構成する炭素網面を透過して外部に出ないだけでなく、カプセル外部から酸素や水分子等が浸入することもまた困難であり、これらの分子と内包物質が反応するのを防ぐ保護機能が高いことが予想されている。そのため、地下における炭素が持つ化学的安定性の高さと相俟って、高レベル放射性廃棄物の地層処分用カプセルとしての利用などが検討されている。ところでランタンカーバイドLaCは室温においてさえ、酸素や湿分と反応して自然発火する極めて活性な物質である。このような酸化されやすいLaC
を本カプセルに内包させた時に、どのような酸化特性を示すかについて調べた。その結果、陰極堆積物由来のランタンカーバイド内包カーボンナノカプセルは、空気中500
Cまでの耐酸化性があることが確認された。そしてそれ以上の温度で、カーボンナノカプセル内部のランタンカーバイドと外部の酸素が反応して酸化ランタンを生成することがわかった。