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長尾 美春; 島川 聡司; 小森 芳廣; 大岡 紀一
JAERI-Conf 96-008, 0, p.135 - 139, 1996/03
JMTRのような板状燃料を用いた原子炉について、MCNP(モンテカルロコード)-JENDL3による計算の適用性を検討する目的で、JMTRの臨界実験装置であるJMTRCの炉心について、燃料要素の板状燃料に至るまで詳細にモデル化した計算体系により、実効増倍係数についてベンチマーク計算を行った。ベンチマーク計算は臨界状態、過剰反応度及び停止余裕について行い、臨界状態、過剰反応度については各々0.5%、0.9%で一致し、停止余裕については3.4%過小評価となったが、この値は測定値自体にも誤差を含んでおり深い未臨界度の推定としてはよく合っているものと判断している。感度解析としては、制御棒の位置の違いや燃料装荷量の比較を行い、各々良好な結果を得た。核データの比較に関しては、JMTRC炉心体系ではJENDL3.2は3.1に比べ約0.8%大きな値(Keffに関して)になった。
中野 佳洋; 曽山 和彦; 天野 俊雄*
JAERI-Conf 96-008, 0, p.86 - 91, 1996/03
研究炉部ではこれまでに、研究炉の建設、運転、改造等のために、数多くの核計算を行ってきた。最も最近に行われた二つの核計算は、JRR-4燃料の低濃縮化とJRR-3M燃料のシリサイド化である。これらの計算では、設計計算を開始する前に、過去の特性試験データの解析を連続エネルギーモンテカルロコード・MVPおよびSRACコードシステムを用いて行った。核データライブラリには、主にJENDL-3.1とJENDL-3.2を用い、両者の比較を行った。その結果、全てのケースでJENDL-3.2はJENDL-3.1よりも約1%K/K大きな反応度を与えることが分かった。また、JRR-4の場合には、JENDL-3.1は若干実験値を過小評価し、JENDL-3.2では過大評価するが、JRR-3Mの計算では、どちらのライブラリも実験値を過大評価した。全体的に、JENDL-3.1の方が良好なC/E値を与えることが分かった。
重留 義明; 原田 秀郎; Noguchi, Tsutomu*; Yamazaki, Tetsuo*
JAERI-Conf 96-008, p.223 - 226, 1996/03
高分解能高エネルギーガンマ線スペクトロメータ(HHS)を用いた光核反応断面積の測定を電子技術総合研究所電子蓄積リングTERASで行うことを計画している。HHSは大型ゲルマニウム検出器とビスマスジャーマネイトシンチレーション検出器より構成されている。この測定においては、制動放射ガンマ線により発生する光中性子により、ゲルマニウム検出器のエネルギー分解能が悪化するおそれがある。そこで、本研究では高エネルギー電子加速器施設の測定室における発生中性子量と中性子束を評価する方法を確立することを目的とした。電磁カスケードコードEGS4、中高エネルギー核データ評価用コードALICE-Fにより中性子発生量と中性子エネルギースペクトルの情報を得て、中性子輸送コードMCNPにより中性子束を求めるという、一連の方法を確立した。