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藤田 奈津子
no journal, ,
加速器質量分析装置(AMS)は希少放射性核種を対象とした超微量同位体比測定が可能な装置であり様々な分野で使用されるが、大型装置・導入及び維持管理が高コスト・放射線管理が必要などといった理由から装置普及に歯止めがかかっており、国内外の限られた施設においてのみ測定できるのが現状である。本研究では「ストリッパーガス」を、「固体単結晶」に置き換えることで小型化が実現できる「イオンビーム機能性透過膜」という特許を取得し原理実証とそれを組み込んだ超小型AMS(大きさ1.9m1.9m)の開発を行っている。本発表は第3回ダイバーシティ&インクルージョン賞、女性研究者研究奨励賞、受賞記念講演によるものである。
津田 泰孝; 吉越 章隆; 岡部 優希*; Wen, H.*; 小川 修一*; 高桑 雄二*
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Siドライ酸化におけるSiO/Si(001)界面でのO
の反応は、界面欠陥V
にバルクSiから多数キャリアが捕獲され活性化(V
, V
)された後、分子状吸着、過剰少数キャリアの捕獲を経てO
が解離することで進行する。この時、O
解離にともなう局所歪みの発生が新たなV
生成を誘起し、一段階(Loop A:高速)あるいは二段階(Loop B:低速)のO
解離をともなう二種類の反応ループが界面で進行する。本研究では、O
OFF-ONを繰り返した際に膜厚成長速度が増加する特異な現象を上述のモデルに基づいて考察した。
深田 幸正; 青柳 佑海人*; 横山 美沙紀*; 堀部 陽一*; 狩野 旬*; 金田 美優*; 藤井 達生*; 吉越 章隆; 小畠 雅明; 福田 竜生; et al.
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カーボンナノウォール(CNW)は層状グラフェンが基板に対して垂直に成長した物質である。特徴的な構造を持つCNWは様々な応用が検討されており、それらの一つに、電気化学的手法を用いた吸着材としての利用がある。我々はArプラズマ中に設置した活性炭から生成されるプラズマをシリコン基板に照射することでCNWの合成に成功した。合成したCNWの状態を調べるために走査型電子顕微鏡と透過型電子顕微鏡を用いた。これらの結果から、100200nm程度のサイズを持つ数枚のグラフェンの積層構造がシリコン基板に対して垂直に形成されていることが分かった。これを負極として10mmol/Lの塩化セシウム水溶液に浸漬させ、4mAの電流を一定時間印加してCsイオンを吸着させたサンプルを得た。X線光電子分光の結果は電気化学的手法を用いることによってCsイオンがグラフェンの層間に取り込まれたことを示唆する。
田久 創大*; 平 義隆*; 平出 哲也; 錦戸 文彦*; Kang, H. G.*; 田島 英朗*; 小畠 藤乃*; 松本 謙一郎*; 高橋 美和子*; 山谷 泰賀*
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陽電子寿命から生体内の新しい生化学的情報を取り出す量子PET(Q-PET)の実現を目指している。しかしながら、例えば、測定した寿命値から、どんな病気なのか、という基礎データは現状全くない。それは、生体内で生きたままの生体組織の陽電子寿命分析が困難であるからである。分子研の極端紫外光研究施設(UVSOR)の6.6MeVガンマ線ビームを利用した、生体を含む試料深部の3次元分析を可能とする陽電子寿命イメージング分析技術を提案する。具体的には、このビームを試料に照射し、PETの原理でイメージングして、陽電子寿命の3次元画像化を実現する。その初期実験結果について報告する。
諸橋 裕子; 神谷 潤一郎; 割貝 敬一*; 武石 健一; 小畠 雅明; 吉越 章隆; 津田 泰孝; 福田 竜生; 山田 逸平; 千葉 大輔
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試料輸送用トランスファーケースは、半導体デバイス製造や表面化学、材料科学、さらには宇宙研究における宇宙空間を模擬した試料の輸送に使用される。大強度陽子加速器施設J-PARCで開発した、チタン製真空容器内壁の表面酸化膜を除去した上にNEGコーティングをするという新しい表面改質技術を用いて、超軽量でコンパクトかつ電源不要の真空トランスファーケースを開発した。本技術は、通常に比べ低い圧力が得られ、繰り返し大気開放をしても低い到達圧力が得られるという特長がある。今回試作したトランスファーケースに模擬サンプルを入れ、J-PARCとSPring-8間及びSPring-8の異なるビームラインの実験ステーション間で、真空維持の確認と試料表面状態の確認試験を実施した。その結果、NEGコーティング(Ti、Zr、V)表面は酸化することなく輸送でき、半導体材料のシリコン基板は、表面に形成した極薄酸化膜の品質を維持したまま輸送できることを実証した。開発したトランスファーケースとこれらの実証試験結果を報告する。
津内口 剛志*; 早川 虹雪*; 今井 健人*; 本田 充紀; 小田 将人*; 石井 宏幸*; 村口 正和*
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多結晶材料の熱伝導率評価において、微視的な物性が多結晶材料全体の熱伝導特性に与える影響を評価するため、多結晶材料のモデル化に熱回路網法を組み合わせた解析方法を提案してきた。これまでの検討では、2次元モデルでの評価を行い、結晶粒径と熱伝導率の関係が非線形になることを示している。本報告では、厚さ方向の熱経路を考慮した熱伝導率を評価することを目的とし、モデルを3次元に拡張し、評価を行った結果を報告する。
染川 智弘*; 松田 晶平; 倉橋 慎理*; 石井 萌*; 久世 宏明*; 椎名 達雄*
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ハイパースペクトルラマンイメージングライダーによる大気成分の可視化法ついて報告する。ハイパースペクトル方式では、カメラレンズ後方に設置したスリットを通過した光が、回折格子を搭載したイメージング分光器によってスリットに対し垂直な方向に分光され、カメラに結像される。そのため、スリットと同じ方向に位置情報が、その垂直方向には波長情報が得られる。ハイパースペクトル方式のイメージングでは、観測視野はスリット幅に依存するため狭くなるが、この視野の垂直方向にシステムを走査させるだけでマッピング観測を実施できる。開発した装置を用いて室内大気を測定した結果、窒素、酸素に加えて水蒸気が観測された。また、沸騰させた水の鉛直上方を測定したところ、水蒸気の信号が増大することを確認した。
前田 亮; 米田 政夫; 藤 暢輔
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福島第一原子力発電所の廃止措置において、原子炉格納容器から取り出した物体の性状把握や、燃料デブリと放射性廃棄物への仕分けを行うことで、その取り出しから保管までの一連の作業の合理化が期待できる。取り出した物体は様々な組成を有しており、その性状把握や仕分けを行うためには、透過率が高い中性子を利用した非破壊測定が有効である。ただし、燃料デブリには中性子吸収材が含まれている可能性が有り、これにより既存の中性子を利用した非破壊測定技術(従来技術と呼ぶ)の適用が困難になっている。原子力センシング研究グループでは、これまでに中性子吸収材の影響を受けにくい核物質の非破壊測定法である高速核分裂中性子同時計数(FFCC)法を開発してきた。本研究では、このFFCC法の燃料デブリへの適用を目指し、燃料デブリ用非破壊測定装置の開発を行った。
谷村 嘉彦; 西野 翔; 古田 琢哉; 岸本 祐二*; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 熊谷 友多; 松田 洋樹*; 平田 悠歩; 津田 修一
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安定同位体であるOは標識物質(トレーサー)としての活用が期待されているが、天然存在比が0.037%と希少で濃縮が困難なため、
Ne(
)
O反応を用いた高純度生成手法を開発している。
Ne(
)
Oの反応断面積については、数少ない実験から評価された核データしか存在せず、精度良いデータが必要となった。そこで、ネオンガスを充てんした比例計数管と5.0MeV単色中性子を用いた断面積測定を試みた。PHITSによる波高分布の計算結果は実測をよく再現できており、反応断面積の評価に利用できることが分かった。
阿多 翔大*; 市川 龍斗*; 古川 勝裕*; 吉村 武*; 藤村 紀文*; 長田 貴弘*; 山下 良之*; 小畠 雅明
no journal, ,
-Ga
O
は、4.7
4.9eVのバンドギャップを持つワイドバンドギャップ半導体であり、8MV/cmという高い絶縁破壊電界と3000を超えるバリガ性能指数を有するため、次世代のパワーデバイスへの応用が期待されている。現在、アクセプタとして窒素などのドーパントが検討されているが、そのアクセプタ準位は約1eVと深く、室温での活性化が困難である。しかし、窒素をドーピングすることで、フェルミ準位を窒素アクセプタ付近にピン止めし、NドープGa
O
とn型Ga
O
の間に約3eVのビルトインポテンシャルを形成できる可能性がある。本研究では、窒素ドープ手法としてALD(Atomic Layer Deposition)プロセスにRF(Radio Frequency)プラズマを導入する手法を検討している。特に、窒素活性種の評価のためにRF窒素プラズマの発光分析を実施し、その結果、SiやGeの室温窒化が可能な高い反応性を持つ窒素活性種であるN
2nd positive system (N
2ps)が発生していることを明らかにした。本報告では、この特徴的なRF窒素プラズマを基板表面へ照射した際の窒化挙動および、本プラズマを用いたALD成長における窒素ドーピングの効果について報告する。
北山 佳治; 野上 光博*; 人見 啓太朗*
no journal, ,
複数のシンチレータと遮蔽体を三次元配置した新しい全方位ガンマ線イメージャー(C3G)を開発している。8検出器のC3Gでは特定の方向でイメージング精度が低下する課題があったが、24検出器のC3Gをシミュレーションで評価し、高精度の結像が可能であることを確認した。本発表では、空間分解能、多核種イメージング、アルゴリズム、装置設計の詳細を報告し、今後の大規模化の展望について述べる。
寺澤 知潮; 福谷 克之*; 保田 諭
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単原子厚さの炭素六員環シートであるグラフェンを水素イオンが室温で透過できることが知られている。我々はこのときの同位体効果によって軽水素と重水素の分離比~10を室温で示す電気化学デバイスを実現した。さらなる分離比の向上のため透過障壁の高さや透過経路といった機構の詳細の解明が必要である。本発表では、グラフェンへの低速水素イオンビームの照射と透過イオンの検出による透過率の直接計測を用いた透過機構の解明手法について報告する。H分圧1
10
Paの真空槽(到達真空度9
10
Pa)において電子衝撃によりイオンを生成し、直交する電場と磁場を持つ自作のウィーンフィルタを通して低速、単色、質量選択されたH
ビームを生成した。また、D
、He雰囲気下でD
、He
のビームも生成した。試料には透過型電子顕微鏡(TEM)グリッドに転写され自立した単層グラフェンおよび参照用のTEMグリッドを用いた。試料を中空のステージに設置し、イオンビームを照射して、透過したイオンビームをマイクロチャネルプレートで増幅し電流(It)として検出した。Itとロックイン測定による-dIt/dVsの試料ステージの電位(Vs)依存性において、-dIt/dVsはVsで透過を阻止されたイオンの数であるため、ピーク位置27.9eVはH
ビームの運動エネルギーに対応する。また、-dIt/dVsのピーク面積比はグラフェンにおけるH
、D
、He
の透過率に対応する。He
がグラフェンの巨視的な破れを透過するのに対して、H
とD
の透過率がHe
より高い傾向にあることは、1eV程度の低エネルギーにおいてHe
は透過できないがH
とD
は透過できる経路がグラフェンに存在することを示唆する。