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板倉 充洋; 蕪木 英雄; 山口 正剛
no journal, ,
原子力材料は長年の中性子照射によって硬化する。これは金属材料が折れることなく曲がる塑性変形が、照射による材料変化によって阻害される現象であるが、これを解明するには塑性のメカニズムを原子スケールで明らかにする必要がある。それには塑性変形を担う転位線と呼ばれる格子欠陥がどのように材料内部を動くかを知る必要があり、これは実験で直接観察できないため、大規模な量子計算が必要になる。本発表では大規模な量子計算と分子動力学計算に基づいて転位の運動を動的に再現するメゾスケールモデルを開発したので報告する。これまでの転位のモデルでは実験で観察される転位の不規則な動きを再現できなかったが、本研究ではこれまで転位のモデルで扱われていなかった慣性の効果が重要な役割を果たすことに初めて注目し、この効果を取り入れることで低温での転位の動きを再現することに成功したことが大きな成果として挙げられる。これによってこれまで計算と実験が合わない問題のあった鉄系合金の低温領域での塑性変形現象について解決の糸口を与えることができた。
蕪木 英雄; 板倉 充洋; 山口 正剛
no journal, ,
bcc結晶の脆性-延性遷移と関連して、bcc鉄結晶のき裂先端からの転位射出は、原子論的手法から連続体の手法までいろいろな観点から研究されてきたが今だ明確になっていない。ここでは分子動力学法を用い、擬2次元及び3次元の大きな体系における温度による転位射出条件を調べた。低温50Kでは転位の射出は観測されず、き裂先端が波状に不安定化するのがみられた。一方高温500Kでは転位の射出が観測された。擬2次元,3次元の体系による結果より、き裂先端に生成されるfcc相が転位射出に関与していることがわかった。