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塚田 隆; 三輪 幸夫; 横山 憲夫; 辻 宏和; 中島 甫
Proc. of 2nd Japan-Central Europe Joint Workshop on Modelling of Materials and Combustion, 0, p.80 - 83, 1996/00
原研における炉内構造材ステンレス鋼の照射腐食割れ(IASCC)研究の状況を報告する。軽水炉の炉内構造材は、高温水中で中性子照射に曝されるため、通常の工業プラントでは生じない種々の劣化現象を示す。そのなかでも、IASCCは、最も複雑な現象のひとつであり、各国において軽水炉の寿命延長または高経年化との関連から研究が行われている。原研では1970年代初めから行っている高温水中の材料劣化研究を基に、1980年代末より照射効果が係わるIASCCの研究を開始した。この研究では、外部との共同研究により常陽やORRで照射されたステンレス鋼を入手し照射後試験を行うと共に、新たに溶製した実験合金をJRR-3で照射しそのSCC試験を実施してきた。ここでは、JRR-3照射材の試験結果を紹介し、また本研究に関連する材料データベースの活動についても述べる。
功刀 資彰; 江里 幸一郎*; 清水 昭比古*
Proc. of 2nd Japan-Central Europe Joint Workshop on Modelling of Materials and Combustion, 0, p.205 - 208, 1996/00
核融合炉のプラズマディスラプション時には、プラズマ崩壊によって、瞬時に莫大なエネルギーがプラズマ対向壁(PFC)へ投下され、PFCは溶融・蒸発する。この損耗量の評価が機器寿命を決定する重要な因子の一つであることから、各種高エネルギービームを用いた模擬実験や解析が行われている。しかし、これら実験値と解析値は一致せず、その原因解明が急がれている。本研究では、この食い違いの原因とされている溶融蒸発過程の原子挙動(クラスター生成)や解析コードの境界条件(熱平衡性)の妥当性を検討することを目的とし、高エネルギー加熱源としてレーザー、ターゲット材としてPFC候補材のモリブデンを対象とした光モンテカルロ-分子動力学シミュレーションを実施した。その結果、緩やかな定常的な加熱時にはターゲット材料は単調な溶融蒸発挙動を示し、蒸発原子同士によるクラスター生成も見られるが、原子運動の統計量の検討から溶融蒸発界面での熱平衡性は達成されていることが示された。また、急速なパルス的強加熱時には衝撃波的な圧力波が材料中を音速で伝播し、熱平衡は達成されず、特に、材料表面では沸騰のようなボイドが発生することなどが示された。
町田 昌彦; 立木 昌*; 小山 富夫*; 高橋 三郎*; 田中 秋広*
Proc. of 2nd Japan-Central Europe Joint Workshop on Modelling of Materials and Combustion, 0, p.1 - 4, 1996/00
層状高温超伝導体において、磁束の運動がいかにして超伝導ギャップ以下のエネルギーを持つプラズマを励起するかを調べた。磁束の運動方程式とロンドン方程式を結合させたマックスウェル方程式の両方を同時に数値的に解き磁束ダイナミクスと超伝導体内の電磁場を解析する。その結果として、C軸平行の輸送電流及びC軸垂直の磁場の条件下で、運動する磁束の速度は、一定の磁束フロー速度と振動する成分の2つに分けられることを見い出した。振動成分は、主に超伝導プラズマとの相互作用により生じ、また、励起されるプラズマのパワーは、高温超伝導体において可能な条件下で非常に大きくなることがわかった。