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竹内 末広
Proc. of 8th Int. Conf. on Heavy Ion Accelerator Technology, p.244 - 251, 1999/00
独立位相可変型リニアックに用いられている1/4波長型加速空洞は最適入射速度の約半分の速度に転移速度が在り転移速度より速い入射荷電粒子は加速され(通常の加速領域)、遅い入射粒子は減速を受ける。ただし、遅い粒子も空洞の高周波と入射粒子ビーム間の相対的な位相を反転することによって原理的には加速が可能である。そこで同型の加速空洞多数から成る独立位相可変型リニアックで転移速度を通過する荷電粒子の加速が可能であるか否かを調べた。Runge-Kutta法による数値計算によって運動方程式を解き結果を得た。計算はおもにClイオンについて行っている。加速電界が強いと転移速度において位相が180度離れた2つの範囲で加速が起こることがわかり、これを利用して加速を継続することができることを示した。
竹内 末広; 阿部 信市; 花島 進; 堀江 活三; 石崎 暢洋; 神田 将; 松田 誠; 大内 勲; 田山 豪一; 月橋 芳廣; et al.
Proc. of 8th Int. Conf. on Heavy Ion Accelerator Technology, p.152 - 167, 1998/00
原研タンデム加速器は1982年以来16年間安定かつ有効に原子核物理、原子・分子物理、固体物理、核化学等の研究のため稼働を続けてきた。またタンデム加速器からの重イオンをさらに加速するために開発・建設を進めてきた超伝導ブースターが1994年に完成し、高エネルギーでの実験に順調に寄与してきた。タンデム加速器本体その他の現状、ブースターの現状、タンデム及びブースターの利用状況、制御系の開発、現在進行中の高電圧端子内ECRイオン源開発等についてまとめて発表する。
松田 誠; 小林 千明*; 竹内 末広
Proc. of 8th Int. Conf. on Heavy Ion Accelerator Technology, p.65 - 73, 1998/00
タンデム加速器では負のイオンを一度高電圧端子に向けて加速してから炭素薄膜にぶつけて電子をはぎ取り高い電荷数にしてアース電位に向けて再加速することによって高いエネルギーを得る。しかし、イオンが重いと炭素薄膜が短時間で破れること、ビーム強度が小さくなるなどの問題がある。ECRイオン源はこれよりも高い電荷数の重イオンを直接発生できることから、タンデム加速器の高電圧端子内に設置すればエネルギーとビーム強度を増強することができる。超小型のECRイオン源(NANOGAN)が入手できるようになり、これを原研タンデムに設置した。加速テストでは、H,O,N,Ar,Xeのイオンの加速に成功している。ECRイオン源のタンデム加速器への利用例はこれが世界で初めてである。