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武田 哲明; 岩月 仁*
日本原子力学会誌, 43(8), p.823 - 829, 2001/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)に接続する水素製造システムでは、中間熱交換器や水蒸気改質器に使用される高温耐熱合金の水素同位体透過が重要な問題となる。本研究は、水素と重水素の相互透過過程において、金属管外に存在する水素が金属管を透過する重水素量に及ぼす影響を調べることが目的である。実験の結果、管内の重水素分圧が100Pa以下で、管外の水素分圧が10kPa以上の場合は、管外の水素分圧の増大に従い、重水素透過量が減少することがわかった。相互透過における重水素透過量は重水素の拡散係数に対する実効係数と金属表面でHD分子を含む水素同位体の平衡状態を考慮することで定量的に予測することができた。本研究から、1次系から利用系に透過するトリチウム量をHTTR水素製造システムの水蒸気改質器触媒管内に存在する高分圧の水素によって、低減させることができると考えられる。
上羽 智之
JNC TN9420 2000-005, 28 Pages, 2000/03
実用化戦略調査研究の第一フェーズの計画では、基本的な目標を高速炉、再処理施設及び燃料製造施設からなるFBRサイクルシステムの複数の実用化概念の摘出と技術開発計画等の実用化シナリオの提示としている。この研究開発はシステム技術開発(FBR、再処理及び燃料製造)、実用化要素技術開発、システム技術統合・評価の3つの階層で進めることとしており、FBRのシステム技術開発では、ナトリウム、重金属、ガス(炭酸ガス、ヘリウムガス)、水等の冷却材、中小型モジュール炉、並びにMOX、金属及び窒化物の燃料からなる技術選択肢に係るプラント概念を検討することとしている。本報告書はこの検討の一環として、ヘリウムガス冷却炉心の適応材料とそのHe環境下での健全性(腐食特性および機械強度、照射特性)に関する調査を行ったものである。
土谷 邦彦; 関村 直人*; 松田 福久*; G.Kalinin*; 清水 道雄; 河村 弘
Fusion Technology 1998, 2, p.1297 - 1300, 1998/00
核融合炉真空容器の候補材としてインコネル625が考えられている。一方、真空容器の補修等を行う際に、照射された構造材の再溶接が必要となる。本研究では、中性子照射したインコネル625をTIG溶接法により溶接し、溶接試料の引張試験、硬さ試験及び金相観察を行い、照射済インコネル625の再溶接性に対する中性子照射効果を調べた。JMTRにおいて、照射温度150C及び200
Cで約1.5
10
m/cm
(E
1MeV)まで照射した試料を再溶接し、引張試験片を製作した。引張試験の結果、未照射/未照射及び照射/未照射の組合せの溶接材は、未照射母材部で破断し、溶接性が良好であることを明らかにした。また、溶接断面部の微視的観察結果から、熱影響部の粒界にHeと思われるバブルが、照射/照射の組合せの溶接材について観察された。以上の結果から、TIG溶接法による再溶接性に関する有望なデータを取得することができた。
川端 祐司; 高橋 秀武
JAERI-M 86-139, 73 Pages, 1986/09
JRR-3改造計画では、長波長中性子を効率良く取り出す為に、液体水素で熱中性子を減速する冷中性子源装置の設置を計画している。減速材容器は、液体水素を重水反射体中に貯留する容器であり、極低温の液体水素温度(約20K)から高温(約400C)までの温度範囲にわたって高線量で長期間にわたる照射を受ける。そのような厳しい照射条件下で水素を確実に閉じ込めなければならない。さらに容器は中性子を効率良く取り出す為に薄肉で扁平な水筒型としなければならないため、強い機械的強度が求められる。従って、使用期間が長く、且つ、広範囲の温度条件下において機械的強度が強い材料を選定する事が重要である。この為、極低温照射材料について調査すると共に、これら材料についてその機械的強度を評価した。この結果、JRR-3改造炉における冷中性子源装置の減速材容器材料としては、A286を用いる事が適切であるとの結論を得た。
中村 博雄; 清水 正亜; 牧野 俊郎*; 国友 孟*
JAERI-M 85-007, 30 Pages, 1985/02
JT-60第1壁の除熱特性の詳細評価のために、第1壁材であるInconel625、Mo、TiC破覆Moの光学鏡面および実機模擬表面に対する輻射率および反射率等の熱輻射性質を測定した。実機表面は、酸洗い面(Inconel625)、電解研磨面(Mo)および破覆面(TiC破覆Mo)である。測定は、室温から最大1300Kの範囲で、可視域から赤外域(0.34~20mm)について行なった。また、Inconel625およびMoの光学鏡面の測定結果について、金属電子論に基づき解析を行ない波長・温度依存の幅射率の一般式を求めた。光学鏡面の輻射率スペクトルから求めた全輻射率によれば、Inconel625の場合、温度依存性は小さく、0.13(常温)~0.21(1300
K)であり、Moの場合、温度依存性は大きく、0.035(常温)~0.18(1300
K)である。TiC破覆Moの場合、0.053(常温)である。一方、実機表面の常温における全輻射率は、0.35(Inconel625)、0.124(Mo)、0.073(TiC/Mo)であり、光学鏡面値より1.4~3.5倍大きい。
中村 博雄; 清水 正亜; 桝田 道夫; 清水 徹; 宮内 康行*; 太田 充
JAERI-M 84-062, 50 Pages, 1984/03
本報告は、臨界プラズマ試験装置JT-60mp第1壁設計の概要について述べている。JT-60は、臨界プラズマ条件の達成および5~10秒の長時間放電維持を主要な実験目的としており、第1壁には従来の装置よりもはるかに厳しい物理・工学上の条件が課せられている。その為に、1974~1976年にかけて、物理検討や試作開発が行われ、基本的な問題点や技術的見通しが明らかにされた。その結果、第1壁材としてモリブデンが採用され、第1壁構造としてトロイダルリシタ・磁気リシタ板・ライナが採用された。一方、核融合研究の進展に対応して、プラズマ電流消滅的定数の変更、時期リシタ板への熱負荷の見直し、リップルロス板の追加等の設計変更が行われた。第1壁の強度設計は、3msecのプラズマ電流消滅に耐える様に行われている。現在、第1壁の制作が行われており、本年9月までに真空容器の取付けを完了する予定である。
中村 和幸; 阿部 哲也; 村上 義夫
真空, 27(5), p.410 - 413, 1984/00
JT-60の真空状態を把握するために、第一壁に使用する材料のガス放出速度を測定した。測定方法はオリフィス-マンダクタンス法である。測定試料はモリブデン及びインコネル625にTiCを被覆したものとしないものである。試料を常温で大気圧から排気した場合、インコネル625にTiCを被覆したもののガス放出速度は排気時間のおよそ-0.4乗で、それ以外の試料は排気時間のおよそ-1.1乗で減少する。これらの試料を250Cで18時間ベーキングした後のガス放出速度は全て2.6
10
Pa.m
/s.m
以下となった。ベーキング前の試料からの放出ガスの主成分は水であった。
中村 和幸; 山田 禮司; 西堂 雅博; 村上 義夫
Journal of Nuclear Materials, 111-112, p.852 - 855, 1982/00
被引用回数:15 パーセンタイル:80.45(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60の第一壁材の候補として低原子番号の物質を被覆した材料が考えられている。しかし、もしプラズマが不安定となった場合、第一壁には衝撃的な熱負荷が加わることとなるため、これらの被覆材料の熱衝撃下での密着性を調べることが極めて重要である。熱衝撃試験に用いた試料は化学蒸着及び物理蒸着法によってTiC,TiNを被覆したモリブデン及びインコネル625である。照射は30keV/H,4X10H/cm
sec(2KW/cm
)の水素ビームで、基板が解ける照射時間までパルス的に行なった。照射後、被膜の表面を走査型電子顕微鏡で観察し、モリブデン基板上及びインコネル625基板上各々の被膜について比較した。その結果、モリブデン基板では化学蒸着のTCのインコネル625基板では化学蒸着のTiNの密着性の高いことが判った。
倉沢 利昌; 竹下 英文; 那須 昭一
Journal of Nuclear Materials, 92(1), p.67 - 72, 1980/00
被引用回数:5 パーセンタイル:53.19(Materials Science, Multidisciplinary)焼結体酸化リチウムと耐熱材料間の両立性(反応性)を密封したヘリウム雰囲気3.310
Pa(1/3気圧)下で500~750
Cの温度範囲で実験した。反応生成物としてLi
FeO
とLiCrO
の両相が同定された。前者は650
C以下の温度域で、後者は650
C以上の温度範囲で生成が顕著であった。この結果は両相の熱安定性の考察より説明できる。両立性試験の結果、反応性はインコロイ800,316SS,ハステロイX-R,インコネル600の順に小さくなることを示している。結晶粒界侵食はインコロイ800では500
Cから,316SSでは550
Cから,インコネル600では600
Cから始まる。ハステロイX-Rは粒界侵食はみとめられなかった。
構造強度研究室; 電力中央研究所*
JAERI-M 8005, 50 Pages, 1979/01
本報告は原研と電中研との共同研究により、原研で実施した軽水炉用圧力容器第5号モデルおよびNSRR用インコネル718管の内圧疲水試験時にAE法を適用して、き製の伝播挙動を調べた試験結果をまとめたものである。圧力容器モデルおよびインコネル728管に予め設けた人口切欠きからのき製の伝播挙動のAE法による追跡結果では、定性的にAEがその挙動よく表わしていることが明らかとなった。しかし、同時に計測を行った電位差法(スメックゲージ)によるき製伝播長さの測定結果と定量的に比較することは、現時点では困難であり、今後まだ開発すべき要素が多いように思われる。また、圧力容器および配管等の構造物モデルによる内圧負荷試験では、試験時に発生するノイズの問題も今後解決しなければならない要素の一つであろう。
倉沢 利昌; 竹下 英文; 村岡 進; 那須 昭一; 三宅 正宣*; 佐野 忠雄*
Journal of Nuclear Materials, 80(1), p.48 - 56, 1979/00
被引用回数:13耐熱金属材料としてSUS316、インコロイ800、インコネル600、ハステロイX-Rおよび純ニッケルを取り上げ酸化リチウム焼結ペレットとの両立性実験を行った。実験は10~10
6Torrの真空中で、800~1100
Cの温度範囲にわたって行った。結果は次のとおりである。(1)純ニッケルについては反応生成物は認められなかった。合金材料では金属表面から内部に反応生成物(LiCrO
)が縞状にほぼ一様な深さに成長した層状の浸食組織が形成され、合金マトリックスにクロムの欠乏が見られた。(2)粒界浸食はインコネル600にのみ観察されたが、それも1000
C以上では層状組織が優勢となった。(3)各合金の酸化リチウムとの反応性を比較すると、たとえば1000
Cでは、ハステロイX-R、インコネル600,SUS316、そしてインコロイ800の順に反応度は増加した。
新藤 雅美; 近藤 達男
鉄と鋼, 62(12), p.1540 - 1549, 1976/12
1000Cのヘリウム冷却高温原子炉の炉内雰囲気を近似したヘリウム中で、ヘリウム中の耐食性支配因子を考える上で好都合な三つのNi基合金の腐食挙動を酸化の速度評価と組織観察をもとに比較した。低酸化ポテンシャル環境の特色である合金成分の選択酸化傾向のため、これらの合金の腐食挙動は局部腐食と内部酸化で特徴づけられる。Ni,Cr,Mo,Wの固溶体陰化型のハステロイ-Xがもっとも安定した耐食性を示した。Ti,Alを含むインコネル-617はそれらの元素による粒界侵食と内部酸化が大きかった。Crを含まずNi,Mo,Feで構成される。ハステロイ-Bは三つの合金中外見はもっとも酸化速度が低かったが、Si,Al,Mnなどの微量不純物による粒界侵食が著るしかった。
長谷川 正義*; 小川 豊
日本原子力学会誌, 14(11), p.626 - 632, 1972/11
原子炉の高温化(600C以上)にともなう、金属材料の問題点を(1)高温における強度と延性、(2)高温照射、(3)高温長時間加熱による性質劣化、(4)耐食性等の点から解説した。対象となる原子炉は高速増殖炉、高温ガス炉、核融合炉であるが、高温ガス炉の場合を主にした。金属材料としてはインコネル系合金を中心にし、インコロイ800、ハステロイXもとりあげた。高温原子炉用の金属材料における問題点を定量的に評価するには現状ではデータ不足で、今後高温、長時間にわたる試験データの蓄積が必要であることが結論された。