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橋本 和幸; 大森 巍*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, Letters, 188(6), p.391 - 400, 1994/00
過テクネチウム酸イオン(TcO)とチオ尿素の反応によって生成するテクネチウム(III)-チオ尿素錯体は、テクネチウム(III)錯体合成の出発物質として応用されている。本研究ではテクネチウム(III)-チオ尿素錯体の生成反応について、可視スペクトルを追跡することにより、速度論的に解析した。その結果、2つの反応(初期反応および後期反応)が観測され、それぞれの反応の見かけの速度定数を求めた。それぞれの速度定数は、チオ尿素濃度の2次に比例していることがわかり、それぞれの反応の律速段階は、Tc(VII)からTc(V)およびTc(III)の還元反応であると結論された。
橋本 和幸; 工藤 博司; 大森 巍*; 吉原 賢二*
Radiochimica Acta, 63, p.167 - 171, 1993/00
テクネチウム(III)錯体は一般に置換不活性と考えられているが、テクネチウム(III)-チオ尿素錯体はテクネチウム(II)錯体合成の出発物質として用いられており、その反応機構の解明はテクネチウム(III)錯体の反応性の理解につながる。そこで本研究では、チオ尿素誘導体のテクネチウム錯体とピリミジン誘導体との反応について溶媒抽出法によって調べた。その結果、抽出挙動はそれぞれ(チオ尿素およびピリミジン)の置換基に大きく依存していることが認められた。さらに反応機構を解明し、その反応速度定数を求め系統性を明らかにした。