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大道 英樹; 吉田 健三; 鈴木 和弥; 荒木 邦夫
J.Appl.Polym.Sci., 22(12), p.3387 - 3395, 1978/00
被引用回数:1ポリ塩化ビニール(PVC)は汎用樹脂として広く使われているが、耐衝撃性の低い点が一つの欠点とされている。耐衝撃性を改良する一般的な方法はゴム状物質のブレンドであるが、PVCとゴム成分との化学結合を付与することによってさらに十分な衝撃強度を与える。我々はPVCに対するブタジエンを放射線グラフトして、PVCにゴム的性質を付与することを試みた。グラフト率と共に衝撃強度が増大し、約15%のグラフト率のものでは衝撃強度が原料PVCの約70倍に達した。シートに成形したグラフト物の電子顕微鏡撮影の結果、0.1~1のポリブタジエン相がPVC相中に存在し、印加された衝撃を吸収することがわかった。ブタジエンだけグラフトしたものでは耐候性が不十分であったが、長鎖のエステル基をもつアクリレートまたはメタクリレートをブタジエンと共グラフトすることによってこの欠点を解決できた。
大道 英樹; 吉田 健三; 鈴木 和弥; 荒木 邦夫
Journal of Polymer Science; Polymer Chemistry Edition, 16(11), p.2875 - 2884, 1978/00
ポリ塩化ビニール(PVC)に対する放射線グラフと重合は種々試みられている。特にブタジエンをグラフトすれば容易に耐衝撃性のあるPVCが得られることがわかったが、この反応プロセスを工業化するには至っていない。その一つの原因はこの反応に対する基礎的知見の不足にある。そこで本報告では、この反応に対する速度論的検討を行った。PVC粉末に対するブタジエンの吸着量の測定とグラフト反応速度の測定から、吸着が反応の律速段階にはならないと判断した。反応速度は温度、線量率の影響を受け、また反応時間と共に変化して極大値をもつことがわかった。これらの影響を定量的に扱うため、素反応の解析を行って生長反応、停止反応の速度定数を求めた。Kpと温度との関係から生長反応の活性化エネルギーは16kcal/moleと求められた。線量率Iとの関係では、kpががIの0.42乗、kp8〔Z〕(Zは反応を停止させるラジカルなど)がIの0.84乗に比例することがわかった。