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石井 敏満; 岡本 芳三*; 大岡 紀一; 衛藤 基邦; 星屋 泰二
非破壊検査, 48(10), p.682 - 687,640, 1999/10
赤外線サーモグラフィを利用した非破壊試験法は、材料表面のきず検出において有効なリモートセンシング手法として適用されている。しかしながら、計測で得られた熱画像データから表面きずを識別する場合には、試験片表面及びその周囲を構成する面の放射温度、さらに試験片と周囲空間との温度差が重要な制約因子となることから、これらの因子をあらかじめ評価することが重要である。本研究では、定常加熱した原子炉級黒鉛材料の放射温度を周囲面温度一定の条件下で計測し、材料の放射率、射度係数、及び放射温度のばらつき等の熱放射に関する特性値を求めた。さらに、試験片とその周囲空間の温度差が円柱状表面きずの検出限界におよぼす影響について、きずを有する黒鉛試験片の熱画像データをもとに評価した。その結果、試験片と周囲空間の温度差を大きくすることによって、より小さなきずの映像が熱画像上で鮮明になることがわかった。
石井 敏満; 衛藤 基邦; 石橋 英人*; 稲垣 照美*; 岡本 芳三*
日本機械学会論文集,A, 60(579), p.2492 - 2497, 1994/11
核融合炉のダイバータは、プラズマディスラプション時にアーマタイル表面が損耗するため、交換可能な銅と炭素系材料の接合構造体が考えられる。これに伴い、交換(再接合)技術の開発や再接合後の健全性評価技術の確立が非常に重要になる。そこで本研究では、再接合後の健全性評価に、非破壊検査法として注目されている赤外線放射温度計測法の応用を試み以下のような知見を得ることができた。(1)接合されたタイルと剥離したタイルを有するダイバータ模擬試験体を利用し、タイル表面に熱エネルギーを入射した場合に、接合状態の違いにより生じる表面温度の差を、赤外線放射温度計測法により検出し、接合不良タイルを確認することができた。(2)アーマタイルに使われる炭素繊維複合材料を赤外線放射温度計測する場合に、把握しておかなければならない材料の放射率や射度係数等の各特性を計測することができた。