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鈴木 雅秀; 深谷 清; 古平 恒夫; 奥 達雄
Nuclear Technology, 66, p.619 - 629, 1984/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)高温ガス炉の圧力容器には、2 1/4Cr-1Mo鋼が使用されることが、予定されている。本鋼の使用にあたり、あらかじめ、実験的に、調べておく必要のある問題として、次の2項目がある。即ち、1)焼もどし脆化と2)照射脆化である。1)は375Cから550Cの間で、保持されることにより生ずる、本鋼に、特有な脆化である。本報告では、1)については、応力の脆化に及ぼす効果を含めて、脆化の程度、原因の検討を行った。また、2)については、高温での照射データが、今までに、殆んど無いことから、高温ガス炉の圧力容器使用温度である400Cで、中性子照射を行って、シャルピー試験により、靭性変化を調べた。またこの際、不純物元素CuおよびPの脆化に及ぼす効果も、検討し、CuおよびP量の抑制が、脆化の軽減化の観点から有効であることが結論された。
鈴木 雅秀; 深谷 清; 奥 達雄
Trans.Iron Steel Inst.Jpn., 23, p.842 - 845, 1983/00
焼もどし脆化に及ぼす付加応力の効果を、高温ガス実験炉圧力容器に使用予定の2 1/4 Cr-1Mo鋼について、実験的な検討を加えた。実験は、付加応力を210MPaとし、温度450Cで、3000時間まで行った。脆化の程度は、シャルピー衝撃試験による延性脆性遷移温度を指標として評価した。この結果、特に付加応力依有性について、次のことが判明した。1)付加応力方向に対し、垂直に採取した試験片では、応力によって、遷移温度に殆んど変化が生じないのに対し、平行に採取した試験片では、焼もどし脆化での見かけの飽和レベル以上に上昇する。2)脆化は、粒界に不純物元素のPが偏析することが大きな要因となっており、応力下では、特に付加応力方向に垂直な粒界強度が低下する。