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論文

プルトニウム吸着材の開発

三森 武男; 高橋 英樹

デコミッショニング技報, 0(14), p.73 - 81, 1996/08

原研再処理特研では、ユニチカ(株)と共同で放射性廃液中に含まれるPuを吸着除去し、併せて吸着後、吸着材を焼却することにより$$alpha$$廃棄物の減容を図ることができる無機系吸着材を開発した。この無機系吸着材は、比表面積を低下させることなく、高い親水性のみを付与した繊維状吸着材約80%に無機バインダー約20%を加え、取扱いの容易なカートリッジ状に成形したものである。本吸着材はカラム流通試験の結果、吸着材の層高Lと直径Dの比を3以上、空塔速度SVを1.6h$$^{-1}$$以下の条件で優れたPu吸着性能を発揮した。加えて酸性領域においても良好なPu吸着性能を示すことから再処理施設より発生する硝酸酸性廃液の処理に有用である。更に焼却試験の結果、焼却に伴う有害ガスの発生及びPuの飛散はほとんど認められず、焼却後は、残留灰分は無機バインダー分のみとなり、大幅な減容が期待できることが判明した。

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