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倉持 勝也*; 山本 風海; 金正 倫計
JAERI-Tech 2003-055, 148 Pages, 2003/07
大強度陽子加速器計画において、3GeVラピッドサイクリングシンクロトロン(3GeV-RCS)用の入射ビームダンプは、黒鉛薄膜でHに変換できなかったHとHビームを吸収廃棄するために設置される。ビームダンプに吸収されるパワーは、現在の設計では1kWに達するため、ビームダンプの成立性を検討するうえで、ダンプにおける最高温度及び熱応力を評価する必要がある。そこで、MARSコードを用いて発熱分布を評価し、それを基にしてANSYS コードで温度と熱応力分布の解析評価を行った。その結果、1kW入射条件下で数回の運転サイクル(3週間のビーム運転と1週間のビーム停止期間を合わせて1サイクル)を繰り返した後、鉄部の中心で370Kに達するものの、ビームダンプの鉄部とトンネルのコンクリート壁との境界はコンクリートの許容耐熱温度よりも低い320K程度に抑制できることが分かった。また、最大ミーゼス応力(相当応力)は鉄部で96MPa,コンクリート壁で約0.2MPaとそれらの許容応力よりも低い値であった。