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西中 一朗
化学と工業, 53(5), P. 607, 2000/00
1999年に発表された114,116,118番元素の合成に関する3つの報告を''化学と工業''誌のトピックスとして紹介した。114番元素は、ロシアと米国の共同研究グループにより、ロシア・ドブナ合同原子核研究所においてPu(Ca,3n)114,Pu(Ca,3n)114反応で合成された。114(寿命30秒)は34日間の実験で1事象、114(寿命1.3秒)は32日間で2事象観察され、反応断面積は、それぞれ1pb,2.5pbであった。一方、118番元素は、米国バークレー研究所において、Pb(Ca,n)118反応で合成された。11日間の実験で3事象を観測し、反応断面積は2.2pbであった。また、116番元素116(寿命1.2ミリ秒)は、118(寿命0.2ミリ秒)の壊変系列に発見された。3つの新元素を含む新しい13核種の半減期は、Z=114とN=184の二重閉殻構造を示唆する理論計算と良く一致した。
永目 諭一郎
化学と工業, 51(12), P. 1906, 1998/12
最近報告された106番元素Sg及びSgの合成と半減期決定実験、ならびに超アクチノイド元素の中性子閉殻構造にもとづく安定性に関するトピックスを紹介する。
K.S.Toth*; C.N.Davids*; Y.A.Akovali*; B.B.Back*; K.Bindra*; C.R.Bingham*; Carter, H. K.*; W.Chung*; 初川 雄一; D.J.Henderson*; et al.
Nuclei far from Stability/Atomic Masses and Fundamental Constants 1992, p.589 - 594, 1993/00
陽子数が閉殻に近いPt(Z=78)、Hg(Z=80)の壊変は陽子閉殻構造の影響で、その壊変率(換算巾)が小さくなっている事が知られているが実験の困難さゆえに詳しい情報は少ない。本研究ではフラグメントマスアナライザーと同位体分離装置(ISOL)を用いて迅速に目的核種を分離する事によってPt,Hgの壊変特性について研究した。Pt同位体はSmターゲットにSビームを照射して生成した。生成したPt同位体はフラグメントマスアナライザーでSビームと分離された後Si(Au)検出器にイオン注入されて線の検出を行なった。Hg同位体はWターゲットにCを照射して得た。同位体分離装置で分離精製後線,線の測定を行なった。得られた線、線の強度から壊変の分岐比を求めた。さらにZ=82近傍の核種の換算巾の系統性について論じた。
K.S.Toth*; Y.A.Akovali*; C.R.Bingham*; Carter, H. K.*; 初川 雄一; P.F.Mantica*; M.Zhang*
ORNL-6746, p.67 - 68, 1993/00
Hg同位体の壊変率がPbのそれよりも遅いとの報告がある。この事はPbの壊変がZ=82の閉殻構造によって阻害されているとすると予期しない結果である。そこで今回Hg同位体の中で放射体として最も重い2つの同位体、Hgの壊変分岐比を再測定した。さらに壊変が観測されていないHgの壊変率の測定も試みた。実験はオークリッジ国立研究所ホリフィールド重イオン研究施設で行なった。Cビームでタングステンを照射してHg同位体を生成し、UNISOR同位体分離装置で分離した。分離されたHg同位体は放射線検出器によって線、線の測定を行ないそれぞれの強度比より壊変分岐比を得た。Hgについては壊変を観測する事はできなかったが、上限値を得た。この研究の結果Pb同位体に対してHg同位体が壊変に対して異常に安定ではない事が明らかになった。