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明午 伸一郎
no journal, ,
材料の損傷指数となる原子あたりのはじき出し数(dpa)は、粒子束とはじき出し断面積から計算される。この断面積の実験データが少ないため、これまでにJ-PARCをはじめとする国内施設で30GeVまでの陽子の実験データを得た。この結果、数GeV以上の陽子では陽子のエネルギーによらず断面積はほぼ一定となるが、相対論では材料に付与するエネルギーは入射陽子のエネルギーに比例し増加するため、予想に反した結果であった。高エネルギー領域の実験データを拡大するため、フェルミ国立研究所(FNAL)で120GeV陽子による実験を行った。さらに、エネルギー領域を拡大するため、次年度はCERNのHiRadMatで430GeV陽子による実験が計画されている。本講演では、また、J-PARCにおける0.4GeV陽子による新しいビーム照射施設計画についても紹介する。2022年、本施設のユーザーコミュニティが設立した。