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佐々木 隆; 細井 文雄; 萩原 幸; 荒木 邦夫; 斉藤 栄輔*; 石谷 速夫*; 植杉 賢司*
Radiation Physics and Chemistry, 14(3-6), p.821 - 830, 1979/00
(B-8078に同じ)高圧電力ケーブルの電子線橋かけ技術の開発を目的に肉厚ポリエチレン(PE)を照射すると発泡と放電破壊が起るという問題の解決を検討した。6.6kV級ケーブルの被覆層に相当する4mmのPE板を1.5MeVの電子線で20Mrad照射すると、95Cまで上昇し、発泡を起した。一方、充分な耐熱性(75%ゲル生成)を得るためには、PEだけでは24Mradの照射を必要とした。既知の橋かけ促進剤を使用すると橋かけ所用線量は10~12Mradに低減したが数Mrad以下で放電破壊を起した。しかし、コハク酸ジプロパルギル(DPS)を用いると発泡と放電破壊を同時に防止できることを見出した。DPSを2部含むPEで被覆した6.6kV級ケーブルを1.5MeV電子線で照射した結果、蒸気加硫したケーブルと同等の性能を示しただけでなく、絶縁層にはボイドがほとんどなかった。22~33kV級ケーブルの電子線橋かけの可能性についても言及する。