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浦野 創; 滝塚 知典; 竹永 秀信; 大山 直幸; 三浦 幸俊; 鎌田 裕
Nuclear Fusion, 46(8), p.781 - 787, 2006/08
被引用回数:23 パーセンタイル:60.06(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uにおいて、トロイダルベータ値の増加に伴うエネルギー閉じ込めの劣化を無次元輸送解析によって明らかにした。エネルギー閉じ込め性能のベータ依存性は、JT-60UにおけるELMy モード閉じ込めデータベースの解析、また, 、及びその他の磁気形状パラメータを固定したベータ値のスキャン実験の結果の両方から調べた。いずれの場合も、エネルギー閉じ込め性能はベータ値の増加に伴って、の関係を満たすように劣化することがわかった。この結果は、IPB98(y,2)閉じ込め比例則の予測よりも弱い依存性である。本研究の結果から、核融合エネルギー増倍率は、に比例して増加することが予測される。
Cordey, J. G.*; Thomsen, K.*; Chudnovskiy, A.*; Kardaun, O. J. W. F.*; 滝塚 知典; Snipes, J. A.*; Greenwald, M.*; Sugiyama, L.*; Ryter, F.*; Kus, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 45(9), p.1078 - 1084, 2005/09
被引用回数:51 パーセンタイル:82.17(Physics, Fluids & Plasmas)ELMyHモードデータベースの最新版の状況を再検査した。一般最小2乗回帰法における幾つかの変数について偏りがあることが確認された。これらの欠点に注意して、3種の解析手法、(a)主要素回帰法,(b)変数内誤差手法、及び(c)偏りの小さい少数変数による解析、を取り入れた。標準的な工学的変数で表した比例則とともに、無次元物理変数を用いた比例則を導出した。新比例則は従来の比例則に比べて、ITERの標準的ベータ運転に関して同様な性能を予測するが、より高いベータの運転では性能が高くなると予測する。
川島 寿人; 上原 和也; 西野 信博*; 神谷 健作; 都筑 和泰; Bakhtiari, M.; 永島 芳彦*; 小川 宏明; 星野 克道; 鈴木 貞明; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 80(11), p.907 - 908, 2004/11
JFT-2Mにおいて、2次元放射,ダイバータ電子温度及びイオン飽和電流などの高速計測を初めて実施し、高リサイクリング定常(HRS)H-mode及びELMy H-mode放電時のダイバータ熱負荷を比較した。HRS H-mode時のダイバータ熱負荷は、ELMy H-mode放電中の熱負荷を時間平均したレベルまで減ぜられており、ELMの瞬間の大きな熱負荷を避けられることがわかった。また、ELMは熱と粒子両者の急激な輸送増大であるのに対し、放射増大を伴うHRS H-modeは、粒子輸送の増大が支配的であることもわかった。
伊丹 潔; 玉井 広史; 櫻井 真治; 久保 博孝; 木島 滋; 朝倉 伸幸
プラズマ・核融合学会誌, 77(10), p.1027 - 1034, 2001/10
JT-60Uでは、不純物ガスの注入による、主プラズマ閉じ込め性能とダイバータ熱流束の低減という研究課題に取り組んだ。高三角度のELMy H-modeプラズマ(Ip=1.2MA,BT=2.5T,NB加熱パワー=18MW)において、Ar注入を行い、放射損失パワーを加熱入射パワーの約80%まで増加させるとともに、H~1.6の閉じ込め改善度を維持することに成功した。Ar注入により全放射損失率(放射損失パワー/NB加熱パワー)が上昇するとともにELM周波数は低くなるが、ELM熱流束には影響が少なかった。負磁気シアプラズマ放電における不純物注入では、プラズマ中心部を冷却しにくい点でArより優れている、Neを用いて負磁気シアプラズマの閉じ込め改善度(約2)を維持したまま、ダイバータデタッチ状態を実現してダイバータ熱流束を低減できた。
伊丹 潔; 細金 延幸; 木島 滋; 櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 東島 智; 逆井 章; 玉井 広史; 嶋田 道也
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1097 - 1102, 1999/00
被引用回数:14 パーセンタイル:70.44(Materials Science, Multidisciplinary)ITERをはじめとした大型核融合プラズマ装置において、高いダイバータ熱流束密度条件下で放射冷却ダイバータプラズマを生成するためには不純物ガスの注入が必須であると、考えられている。JT-60Uに新たに設置されたW型ポンプダイバータを用いた実験において、注入不純物であるネオンが効果的に排気制御できることが実証された。従来までのダイバータ実験では、注入不純物を排気してしまうと放射冷却ダイバータを維持できなかったが、JT-60Uにおいては、炭素不純物によるMARFEを維持しながらネオンを排気することに成功した。ELMy H-modeプラズマにおいて最大NB加熱パワー25MWで実験が行われた。
W.Liu*; 三浦 幸俊; JFT-2Mグループ
プラズマ・核融合学会誌, 74(7), p.753 - 757, 1998/07
JFT-2Mでは、外部ヘリカル磁場を印加し、ELMを制御してH-モードを定常化することに成功している。そのELMy H-モードの特性に関し、以下の5点を中心に発表する。(1)外部ヘリカル磁場を印加しELMが発生すると、密度と放射損失の上昇が抑えられてH-モードが定常化される。(2)ELMの発生周波数は、外部ヘリカル磁場の強度とともに上昇する。(3)ELM発生には外部ヘリカル磁場のn≧4のトロイダルモードが有効である。(4)低安全係数(q~2.5)では、ELMの振幅が増大し、初めは1個のELMであるが、数十ミリ秒後には2~3個のELMが連続して発生する。(5)2つの磁気プローブを用いて、連続して発生するELM時の磁場揺動を調べたところ、2つ目のELM時には約400kHzに強い相関を持ち、トロイダルモード数がn≧4である可能性が高い。
伊丹 潔; 細金 延幸; 朝倉 伸幸; 逆井 章; 木島 滋; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 嶋田 道也; 芳野 隆治; JT-60チーム
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.385 - 395, 1997/00
JT-60Uの高パワーNBI加熱実験において放射冷却ダイバータ実験を行い、以下の成果を得た。(1)輸送障壁内側に、ピーキングしたプラズマ温度、密度分布を持つ負磁気シアー放電に対して、ネオンと水素ガス及び重水素ガスの注入を行った。水素放電においては、輸送障壁を維持した状態で、ダイバータへ熱及び粒子が流入しなくなるデタッチ状態を1秒間維持した。重水素放電においては、コラプスにより制限されるが、短時間のデタッチ状態をHファクター1.1~1.4と同時に実現した。(2)低リサイクリング状態で生成したELMy H-mode放電において、最大加熱入力=20MWの条件で放射冷却ダイバータを準定常的に維持した。