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稲垣 嘉之; 羽賀 勝洋; 会田 秀樹; 関田 健司; 小磯 浩司*; 日野 竜太郎
日本原子力学会誌, 40(1), p.59 - 64, 1998/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)本研究の目的は、高温ガス炉水蒸気改質システムにおいて、未反応CHをリサイクルすることによりCH
転化率を向上させる手法の開発である。水蒸気改質反応後の生成ガス中からポリミド系ガス分離膜を用いて未反応メタンを分離抽出し、水蒸気改質器へリサイクルする。ポリミド系ガス分離膜についてH
,CO,CO
,CH
ガスの分離特性を実験及び数値解析により明らかにし、このガス分離器を用いて未反応CH
のリサイクル実験を行った。その結果、CH
転化率(CH
供給量に対するCH
のCOへの転化量)を約20~32%向上させることができた。
小磯 浩司*; 稲垣 嘉之; 会田 秀樹; 関田 健司; 羽賀 勝洋; 日野 竜太郎
JAERI-Research 97-076, 33 Pages, 1997/10
天然ガス(主成分:CH)の水蒸気改質法を用いたHTTR水素製造システムでは、高圧・低温(4.5MPa、800
C)の反応条件のため、CH
の転化率は約65%の低い値に止まっている。そのCH
転化率を向上させる手法の一つとして考えられたのが、改質後の生成ガス中からガス分離器を用いて、CH
を分離し、改質器へ戻すことにより、実質的にCH
転化率を向上させるものである。ポリイミド分離膜について、CH
,H
,CO
,COの混合ガス中からのCH
分離特性を明らかにするために、実験及び数値解析を行った。混合ガスを用いて測定した各成分ガスの透過率は、単体ガスを用いた測定値(カタログ値)に対して約1/3~1/14に減少した。CH
の分離については、混合ガス中から約80%の割合でCH
を回収することができ、H
及びCO
については98%以上を除去することができた。これらの結果からポリイミド分離膜は、リサイクルシステムに有用であることが確認した。また、差分法による解析は透過率、モル分率分布等の実験結果をよく再現しており、分離挙動についての解析手法を確立することができた。