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天本 一平; 小林 秀和; 北村 直登*; 武部 博倫*; 三田村 直樹*; 都築 達也*; 深山 大元*; 長野 祐一*; Jantzen, T.*; Hack, K.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1467 - 1475, 2016/10
被引用回数:3 パーセンタイル:28.28(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所の汚染水処理で発生した汚泥(スラッジ)の廃棄体化技術候補の一つとして、ガラス固化法に着目し、鉄リン酸塩ガラス(IPG)媒体を用いたスラッジ固化処理の適用性について検討を行っている。同検討を進めるにあたり、解析に必要とされる熱物性等のデータを充実させる必要があるが、高温雰囲気において、さまざまな成分と組成のIPG及び模擬廃棄体を作製し、それぞれに対して、多くの物性値を測定することは、時間と困難さを伴う作業となる。よって、理論解析により対象物質の挙動を推測することにより試験件数を減らし、データ取得を行った方が合理的である。本報では、既知の実験状態図から、CALPHAD法により熱力学的諸量を推算し、得られた結果を利用してIPG及び廃棄体の計算状態図を作成するとともに、同状態図から読み取ることのできる均質融体を形成するための情報と実験値との比較評価を行い、計算状態図の妥当性を確認することができた。
天本 一平; 大山 孝一; 長野 祐一*; Jantzen, T.*; Hack, K.*; 深山 大元*
no journal, ,
HALWのガラス固化研究は高温雰囲気で行う場合が多いため、必要とされるデータを数多く取得することは多大な人手や時間を必要とする。よって可能であれば理論計算によって、ある程度、固化媒体や廃棄体の状態を理解したうえで、実際の実験や測定を行った方が合理的である。このような観点から、既知の状態図やデータを利用して熱力学的諸量の取得を図り、得られた値を利用して計算状態図を作成することについて検討を行った。ここでは、HALWの固化媒体として現在使用されているホウケイ酸塩ガラス、及びさまざまな用途に利用できる可能性の有る鉄リン酸塩ガラス、さらにこれらのガラス媒体にモリブデンやパラジウム等の核分裂生成物を充てんした時の各化学種の挙動が推算できるように、主としてCALPHAD法を用いてデータ構築を行ったについてとりまとめている。
天本 一平; 大山 孝一; 深山 大元*; 長野 祐一*; Hack, K.*; Jantzen, T.*
no journal, ,
HLWのガラス固化研究を進めていくうえで必要とされる固化媒体やFPについてCALPHAD法を用いた熱力学的諸量の取得を行っている。今回は、ホウケイ酸塩ガラス(BSG)中のルテニウム(Ru), ロジウム(Rh), パラジウム(Pd)及びリチウム(Li)の挙動を解明するためのRu-Rh-Pd-SiO-BO-NaO-LiO系の熱力学データベースを構築することができた。同データを利用して様々な条件におけるRu, Rh, Pd及び/またはLiOを含有するBSGの状態図作成や充填量の推算が可能となった。