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川久保 陽子; 井上 尚子; 富川 裕文
核物質管理学会(INMM)日本支部第34回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構は、米国サンディア国立研究所(SNL), 韓国核不拡散・管理機構(KINAC)、及び韓国原子力研究所(KAERI)と共同で、透明性向上のための情報共有フレームワーク構築にかかる研究開発を実施している。本研究開発においては、情報の授受をトラックIIの核不拡散専門家間に焦点を当て、システマティックに持続可能なフレームワークを構築できるよう要求事項を開発してきた。今後はこの要求事項に基づいてフレームワークを構築し、その下で情報共有のデモンストレーションを行う。また、将来的には扱う情報や参加機関を広げることによりフレームワークを拡充することを目指している。本発表はこれまでに共同で開発してきた要求事項に焦点を当て、透明性向上のための情報共有フレームワーク構築に向けた取組みについて紹介する。
川久保 陽子; 井上 尚子; Mongiello, R.*; Baldwin, G.*; Lee, N.-Y.*; Chung, J.*; Kwon, E.-H.*
no journal, ,
原子力機構(JAEA)は、サンディア国立研究所(SNL)、韓国核不拡散・管理機構(KINAC)、韓国原子力研究所(KAERI)と共同でアジア太平洋地域における透明性向上のための情報共有フレームワーク(ISF)構築のプロジェクトを実施している。有意義で持続可能なISFを構築するためには、ISF参加者(情報の授受を行う者)の期待や懸念を含めたニーズの把握が必須である。したがって、これらの情報を収集するためにJAEA, SNL, KINAC,及びKAERIは、個別にそれぞれの機関に所属するISFの主な参加者である核不拡散専門家に対して、オンライン調査又は対面式インタビューを実施することとした。JAEAは核不拡散技術の研究開発担当者、核セキュリティ分野の実施調整担当者、及びキャパシティビルディング及びインフラ整備にかかるトレーニング実施担当者を対象として対面式調査を実施し、これまでの情報共有の経験と今後の情報共有に対するニーズの収集を行った。調査の結果、それぞれのミッションや業務において、既に多くの情報共有が行われており、将来のさらなる情報共有に対してもニーズが存在することがわかった。これら調査から得られた知見は、ISFの構築及びデモンストレーション計画に反映される。
川久保 陽子; 井上 尚子; Mongiello, R.*; Baldwin, G.*; Lee, N.-Y.*; Chung, J.*; Kwon, E.-H.*
no journal, ,
原子力の透明性に関する議論は、核不拡散分野に限ってもさまざまな文脈において行われており、それぞれの文脈で同じような議論が繰り返されてきた。こうした背景の下、原子力機構(JAEA)は新しいフェーズで研究を進めるために、地域内の核不拡散専門家に焦点を当てた情報共有フレームワーク(ISF)に対する要求事項の検討を開始した。本検討は米国サンディア国立研究所(SNL)、韓国核不拡散・管理機構(KINAC)、韓国原子力研究所(KAERI)と共同で行われている。ISFに対する要求事項は、「各情報カテゴリーごとにPlan-Do-Check-Adjust (PDCA)サイクルを回すこと。"Plan"については、ISFの7つの主要要素を明確化することによって作成すること。」と定義された。今後、要求事項をもとに作成された"Plan"に従い、"Do"の段階で情報を収集し、情報共有のプロセスを開始する。"Check"の段階においては"Plan"において明確化された指標や方法を用いてISFの効果や効率を評価する。"Check"から得られた知見は、次のPDCAサイクルを回すための"Plan"に反映される。透明性は自主的な活動であるため、持続可能性を維持することが最も重要な課題であったが、本プロジェクトにおける要求事項は、これにしたがってISFの計画及び実施を行えば、自動的に持続可能でかつ有意義なものとなるように設計・開発された。本発表は、JAEA, SNL, KINAC, KAERIが共同で開発したISFの要求事項に焦点を当て、事例を用いながらその活用法を紹介するものである。