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報告書

核設計基本データベースの整備(XIII) - ZPPR-9微少サンプル反応度実験の解析 -

佐藤 若英*; 福島 学*; 石川 真

JNC TN9400 2001-026, 90 Pages, 2000/09

JNC-TN9400-2001-026.pdf:2.61MB

大洗工学センターでは、将来の実用炉など大型FBR炉心に対する核特性解析技術を高度化し、その核設計精度を向上させることを目的として、これまでに蓄積された豊富なFBR炉物理研究の成果を集大成するための作業を進めている。本報告書は、この核設計基本データベースをさらに拡張し汎用化するために、これまで最新手法による実験解析が行われていなかったZPPR-9炉心の微少サンプル反応度実験の解析・評価を行い、データベースの一部として整備したものである。JUPITERシリーズにおけるZPPR-9炉心の微少サンプル反応度実験(PU-30、U-6、DU-6、SS-1、B-1サンプルの5種類)を、最新の核データライブラリJENDL-3.2と、JUPITER臨界実験解析で確立された最新解析手法を用いて評価した結果、以下の結論が得られた。各領域における補正後平均C/E値について、内側炉心部では、1.0からのずれはおおむね$$pm$$5%程度(SS-1サンプルを除く)におさまることが判明した。また、いずれのサンプルでも外側炉心に行くにつれてC/E値が大きくなる径方向依存性が見られるが、特にB-1サンプルでは径方向依存性が約10%とかなり大きい。引き続いて、従来のJUPITER臨界実験解析に基づく統合炉定数ADJ98を基準とし、今回評価した微少サンプル反応度の解析結果を加えて、炉定数調整に対する影響を検討した。その結果、今回のサンプル反応度の解析は、全体的に、従来のJUPITERデータと炉物理的な整合性を有しており、核設計基本データベースの一部として使用できるものと判断した。

報告書

弥生炉を用いたMA崩壊熱測定 -$$gamma$$線崩壊熱測定 -

大川内 靖; 庄野 彰

JNC TN9400 2001-001, 100 Pages, 2000/08

JNC-TN9400-2001-001.pdf:2.83MB

U-235及びNp-237における高速中性子核分裂による核分裂生成物からの$$gamma$$線崩壊熱を、放射線計測法($$gamma$$線エネルギースペクトルを測定する方法)を用いて測定した。試料は、東京大学の高速中性子源「弥生炉」を用いて照射した。$$gamma$$線エネルギースペクトルの測定は、NaI(Tl)シンチレーション検出器を用いて行い、照射中の核分裂数の評価は、Ge検出器を用いて測定した$$gamma$$線エネルギースペクトルから求めた。測定された$$gamma$$線(1024chのパルス波高分布)はバックグランドを差し引き、検出器の応答関数のエネルギー群構造に一致するように340群へバンチングした。バンチングしたパルス波高分布は、アンフォールデイングコードFERDOと検出器の応答関数を用いてエネルギースペクトルに変換した。エネルギースペクトルに変換後、核分裂数で規格化し、エネルギーで積分することで測定したタイムステップ毎の崩壊熱を得た。実験から直接得られる有限時間照射崩壊熱は、照射条件が異なる実験値や各種計算値との比較ができないので、瞬時照射崩壊熱に変換した後、JNDC-V2を用いた総和計算値と比較した。今回測定したU-235の結果は、同様の手法を用いて測定された他の結果と約10%で一致しており、実験手法の再現性が確認できた。今回測定したNp-237の結果は、冷却時間が約200秒$$sim$$2500秒の範囲でJNDC-V2を用いた総和計算値と約8%で一致した。今後の課題として、実験誤差の検討、核分裂数の最終評価などが挙げられる。また、冷却時間の短いデータの精度を上げるために短時間照射の追加測定を行う必要がある。冷却時間の長いデータの精度向上のためには、データ処理の改善が必要である。また、$$beta$$線崩壊熱については$$gamma$$線と同様の測定データを得ており、エネルギー校正や検出器の応答関数に留意して$$gamma$$線崩壊熱と同様のデータ処理、総和計算との比較を進める予定である。

報告書

BFS臨界実験解析; BFS-62-1体系の解析

杉野 和輝; 岩井 武彦*; 庄野 彰

JNC TN9400 2000-098, 182 Pages, 2000/07

JNC-TN9400-2000-098.pdf:5.74MB

ロシア解体核処分支援を目的として、核燃料サイクル開発機構(以下、サイクル機構)とロシアの物理エネルギー研究所(IPPE)との共同研究が開始され、その一環として、サイクル機構において、高速炉臨界実験装置BFS-2を用いて構成された体系であるBFS-62の実験解析を実施している。本報告書は、BFS-62シリーズにおいて最初に構築された体系であるブランケット付き濃縮U02燃料炉心BFS-62-1体系の実験解析に関するものである。解析においてはJUPITER実験解析等で用いられてきた高速炉の標準解析手法が採用されているが、3次元解析を行うための十分な情報が得られていないために2次元RZ体系計算による解析を中心に行い、3次元解析については予備評価に留めた。また、核設計基本データベースとしてのBFS実験解析データの有効利用の観点から、炉定数調整計算により、JUPITER臨界実験解析との整合性評価を行った。実験解析の結果、臨界性、反応率比については実験値との良い一致が得られた。他方、反応率分布については、不純物水素含有の有無による2種類のNaの配置を正確に取り扱う必要があり、これを忠実にモデル化できる3次元解析が不可欠であることが明らかとなった。また、ブランケット領域、遮蔽体領域における反応率にも改善の余地が大いにあることが分かった。制御棒価値については、その形状をより正確に取り扱うことの可能な3次元解析モデルの適用により、解析結果の改善が見られた。更に、Naボイド反応度については、測定された反応度が非常に小さいことに加え、解析の不確かさが非常に大きいことから、当面はその情報を炉定数調整に用いるべきではないと判断される。JUPITER実験の解析結果とBFS-62-1体系実験の解析結果を用いることにより炉定数調整計算を行った。その結果、実験値からのずれの大きいBFS-62-1体系反応率分布解析結果の使用は炉定数調整に悪影響を及ぼすものの、それを除いた臨界性、反応率比、制御棒価値解析結果のみを用いた場合は、妥当な調整結果が得られることが分かった。このように、BFS-62-1実験解析とJUPITER実験解析との間には整合性の見られることが分かり、BFS-62-1実験解析データの活用はJUPITER実験では不足していたU-235の情報を補完する観点から非常に有効であるとの見通しが得られた

報告書

BFS-58-1-I1炉心の臨界実験解析結果

庄野 彰; 佐藤 若英*; 岩井 武彦*

JNC TN9400 2000-096, 113 Pages, 2000/06

JNC-TN9400-2000-096.pdf:3.1MB

BFS-58-1-I1炉心に関する最新の実験解析結果を報告する。本炉心は、中央部から順にU無し燃料領域、MOX燃料領域、濃縮UO$$_{2}$$燃料領域が配置された特殊な構成を持つ。当初入手した実験情報のうち、物質配置を決定するラッパ管間隔を修正する必要が生じたので、解析を全面的にやり直した。JUPITER解析と同様に、高速炉用70群基本炉定数セットJFS-3-J3.2を用い、プレートストレッチモデルに基づくセル計算によって炉中心反応率比を求めたが、その解析精度が測定誤差では説明できないほど悪いことがわかった。そこで、プレートストレッチモデル適用性の良否を検討するために、ペレットの原子数密度を保存するセルモデルの効果を、連続エネルギーモンテカルロ計算コードMVPを用いて調べた。また、JFS-3-J3.2の適用性の良否を検討するために、高速炉より軟らかな中性子スペクトルで重み付けされたSRACライブラリを用いて一部の核反応断面積を置換した場合の効果を調べた。その結果、MOX燃料領域及び濃縮UO$$_{2}$$燃料領域とは異なり、典型的なNa冷却MOX燃料炉心に比べてきわめて軟らかい中性子スペクトルを示す炉心中心領域(U無し燃料領域)のセル計算では、プレートストレッチモデルが無視できない計算誤差を引き起こすこと、ならびに、JFS-3-J3.2をそのまま適用することは適切でないことがわかった。これらの考察を踏まえ、U無し燃料領域には原子数密度を保存するセルモデルを適用するとともに、JFS-3-J3.2の構造材核種の散乱断面積をSRACライブラリと置換して実効断面積を求めた。その結果、炉中心反応率比に関して測定誤差範囲内の解析精度が得られた。また、臨界性についても、輸送・メッシュ補正後の2次元RZモデル解析値はIPPE及びCEAの報告値と同等の値を得た。さらに、これらの解析情報を考慮した炉定数調整結果を検討した結果、JUPITER実験解析結果との整合性は良好であることを確認した。これらの知見は、解体核処分支援のための共同研究において今後実施するBFS-2臨界実験解析にも適用できる。

報告書

Analysis Results of Samples Reactivity Measurements at BFS-58-1i1 Assembly on the Basis of JNC Analytical System and BFS Traditional Approach

Bednakov, S.

JNC TN9400 2000-081, 59 Pages, 2000/05

JNC-TN9400-2000-081.pdf:1.14MB

BFS-58-1i1炉心はロシアのオブニンスクにある物理エネルギー研究所(IPPE)の高速臨界実験装置BFS-2を用いて構成された臨界体系であり、体系中央にウラン無しプルトニウム燃料領域の存在することが特徴である。BFS-58-1i1炉心を用いて、ナトリウムボイド反応度、反応率比、ドップラー反応度、炉心中央における物質反応度が測定されたが、本報告書ではそのうちの炉心中央物質反応度実験値のデータ処理について取り上げる。反応度実測値を解析値と比較しうる実験値に変換するために、IPPEにおいて導出された非均質補正と直接・随伴中性子束を用いたBilinear補正を行うための手法を適用し、得られた実験値を整合性と信頼性の観点から検証した。更に、以前に他の研究機関が示した解析結果についても言及し、今回得られた最新の結果との比較・検討を行った。

報告書

モンテカルロコードMVPを用いた「常陽」燃料溶融限界線出力試験の線出力解析

横山 賢治; 石川 真

JNC TN9400 2000-061, 72 Pages, 2000/04

JNC-TN9400-2000-061.pdf:2.29MB

高速実験炉「常陽」において高線出力試験用集合体B5D-1、B5D-2を用いて行われた燃料溶融限界線出力(Power-to-Melt;PTM)試験の線出力を、連続エネルギーモンテカルロコードMVPを用いて評価した。MVPで全炉心をモデル化すると膨大な計算時間が必要となることから、非均質性が弱いと考えられる軸方向の出力分布を求めるためには決定論的手法を用い、比較的非均質性が強くモンテカルロ法の適用が有効と考えられる径方向の出力分布を求めるためにMVPを用いるという手法を用いた。また、そのために必要な評価式についても整備した。また、評価に用いた炉心熱出力測定値の誤差やモンテカルロ法に伴う統計誤差、決定論的手法に含まれる解析モデル誤差等を評価することにより、ここで得られた線出力解析値に含まれる誤差を評価した。一方、線出力は測定されていないので、線出力と同様の解析手法を用いて、PTM試験の行われた集合体のおける試験燃料要素の照射後試験による燃焼率を評価し、測定値との比較・検討を行った。今回の解析で得られた結果は以下のとおりである。・B5D-1(B5101、F613632、軸方向中心位置)線出力:600W/cm$$pm$$2.2%燃焼率(C/E値):0.977・B5D-2(B5214、G80124、軸方向中心位置)線出力:641W/cm$$pm$$2.2%燃焼率(C/E値):0.886

報告書

減速材を用いたLLFP消滅特性の整理

大木 繁夫; 青柳 成美*

JNC TN9400 2001-027, 62 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2001-027.pdf:1.66MB

FBR実用化戦略調査研究で検討対象となっている燃料形態及び冷却材の異なる高速炉について長半減期核分裂生成物(Long-Lived Fission Product,LLFP)の消滅特性解析を行った。対象とした高速炉は、1)ナトリウム冷却酸化物燃料炉心、2)ナトリウム冷却窒化物燃料炉心(Heボンド)、3)ナトリウム冷却窒化物燃料炉心(Naボンド)、4)ナトリウム冷却金属燃料炉心、5)鉛冷却窒化物燃料炉心(BREST-300)、6)鉛冷却酸化物燃料炉心、7)炭酸ガス冷却酸化物燃料炉心(ETGBR)である。LLFPとしては79Se,93Zr,99Tc,107Pd,126Sn,129I,135Csの7核種を選定した。それらを減速材(ZrH1.7)付きターゲット集合体に装填、上記高速炉の径方向ブランケット位置での照射を想定し、LLFP消滅量及び消滅率を算出した。主な結果を以下に示す。・径方向ブランケットにおける減速材ターゲットを用いたLLFP消滅特性には、炉心部の燃料形態及び燃料形態の違いはほとんど現れない。・大型炉よりも中型炉の方が炉心燃料集合体数に対するLLFPターゲット数が多いため、炉出力あたりのLLFP消滅量が大きくなる。

報告書

種々の炉心概念に関するMA消滅特性の整理

大木 繁夫; 岩井 武彦*; 神 智之*

JNC TN9400 2000-080, 532 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-080.pdf:14.98MB

実用化戦略調査研究で検討対象となっている冷却材及び燃料形態の異なる高速炉について、実用化高速炉の資源有効利用性及び環境負荷低減性を評価するための基礎データを得るために、マイナーアクチニド核種(Minor Actinide nuclides,MA)の消滅特性解析を行った。対象炉心は、1)ナトリウム冷却酸化物燃料炉心、2)鉛冷却窒化物燃料炉心(BREST-300)、3)炭酸ガス冷却酸化物燃料炉心(ETGBR)、4)鉛冷却酸化物燃料炉心、5)ナトリウム冷却窒化物燃料炉心(Heボンド、Naボンド)、6)ナトリウム冷却金属燃料炉心である。冷却材及び燃料形態とMA消滅特性の関係について次の結果が得られた。・MA変換率には燃料形態に関して「酸化物$$<$$金属$$<$$窒化物」の大小関係が見られる。窒化物燃料及び金属燃料は酸化物燃料に比べ中性子束レベルが高くなることがMA変換率向上の主要因である。・冷却材種別に関してはMA変換率に「鉛$$<$$ナトリウム$$sim$$炭酸ガス」の関係が見られたが、これらの炉心間では炉出力等の炉心基本特性、炉心設計思想が統一されていないことから、違いが冷却材に起因するのか炉心設計に起因するのか明らかでない。・上述の燃料形態及び冷却材の違いによるMA消滅特性の変化度合いは比較的小さい。

報告書

水冷却型増殖炉の核特性に関する検討結果

庄野 彰; 佐藤 若英*; 栗原 国寿

JNC TN9400 2000-037, 87 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-037.pdf:3.48MB

水冷却型増殖炉の核特性の特徴を把握するために、公開文献に基づいて沸騰軽水を冷却材とした炉心、それをベースに冷却材を非沸騰重水及び非沸騰軽水に置換した炉心、ならびに高速炉の代表炉心として大型Na冷却MOX燃料炉心の仕様を設定し、基本的な核特性の比較検討を実施した。高速炉用非均質セル計算コードSLAROMと軽水炉解析に汎用的に用いられているSRACの解析結果を比較し、転換比・中性子スペクトル・エネルギー領域別反応割合・1群断面積等について、両コード間の差は小さく、高速炉核特性評価システムが水冷却型増殖炉の基本的核特性の検討に適用可能であることを確認した。SLAROMコードを用いて上記4種類の炉心の核的パラメータ及び増殖性に見られる相違を考察した。冷却材の変更によって、中性子スペクトル・$$eta$$値・主要エネルギー領域等が変化する傾向を把握した。水冷却型増殖炉では、冷却材中に存在する水素(または重水素)の影響で低エネルギー成分の中性子束が高速炉に比べて増大し、その結果、主要エネルギー領域が低エネルギー側に移行し、核分裂性核種の$$eta$$値が低下するが、MOX燃料を稠密に配置して増殖性を担保する設計であることが理解できた。Pu同位体組成が増殖特性に及ぼす影響をSRACコードの燃焼解析機能を用いて検討し、Pu-240含有率が大きい組成のPuを装荷した場合には転換比が大きく算定される傾向にあることを定量的に評価した。臨界性及び反応率比に対する感度解析により、沸騰軽水冷却増殖炉では、高速炉に比べて、1KeV以下のエネルギー領域における感度が増加することがわかった。断面積不確かさに起因する核設計予測精度評価については、現在核データセンターで共分散データの見直し中であるため、現状の共分散データを用いて暫定解析結果を得た。見直し後の最新共分散データを用いた内部転換比予測精度評価が今後の課題である。

報告書

核設計基本データベースの整備(XI) -高速実験炉「常陽」MK-I性能試験・運転データ解析--

横山 賢治; 沼田 一幸*

JNC TN9400 2000-036, 138 Pages, 2000/03

JNC-TN9400-2000-036.pdf:10.16MB

高速炉の設計精度の向上を目指して、核燃料サイクル開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)ではこれまでにJUPITER実験解析の結果を反映した統合炉定数を作成し、大型炉心の核設計精度の大幅な向上を達成する見通しを得た。現在、核燃料サイクル開発機構では、引き続き、更なる精度向上と信頼性の確保を目指して、最新の研究成果を反映し、JUPITER実験以外の積分データの整備を進めている。本報告書では、高速実験炉「常陽」の積分データ整備の一環として、「常陽」MK-I炉心で測定された性能試験データや運転データに対してC/E値の評価及び感度解析を行った。解析対象とした核特性は、臨界性(最小臨界炉心)、Naボイド反応度、燃料・ブランケット置換反応度、燃焼係数である。JUPITER標準解析手法に基づくC/E値評価を行った結果、臨界性、燃料・ブランケット置換反応度については、解析値と測定値は良い一致を示すことを確認した。一方で、Naボイド反応度については、解析値が過大評価傾向であることが分かった。また、燃焼係数については、各運転サイクル間でC/E値のばらつきが大きくなった。今後、測定誤差の観点から詳細な検討が必要であるが、統合炉定数のための積分データとして利用できる見通しを得た。更に、臨界性、Naボイド反応度、燃料・ブランケット置換反応度に関して感度解析を行い、「JUPITER実験のZPPR-9炉心の感度係数と比較し、「常陽」MK-I炉心の特徴を感度係数の面から明らかにした。

報告書

MA及びLLFPのリサイクルによる高速炉サイクルでの平衡炉心の検討(II) -LLFPの元素分離による炉内閉じ込めの検討-

水谷 昭彦; 庄野 彰; 石川 真

JNC TN9400 2000-013, 66 Pages, 2000/02

JNC-TN9400-2000-013.pdf:1.97MB

これまで高速炉を中核とする核燃料リサイクルシステムにおける、自己完結型システムの炉心概念検討を行ってきた。このシステムは、自身の炉で生成されるMA(Minor Actinide)及びLLFP(Long-Lived Fission Product)をリサイクルし、炉内に閉じ込めることによってそれら核種の消滅をはかるというものであり、「平衡炉心」概念と呼ばれるものである。しかしながら、前回までの検討では、LLFPは同位体分離を仮定することによって炉心にリサイクルされており、同位体分離の技術的困難さも相まって、核燃料サイクルシステムの経済性という観点からは現実的な検討にはなっていない。本解析では、酸化物、窒化物、及び金属燃料に対して、LLFPの分離をこれまで仮定していた同位体分離から元素分離に変更して、「平衡炉心」概念の実現可能性を評価する。すなわち、これまで同位体分離を仮定して炉内に閉じ込めていた7つのLLFP核種(79Se,93Zr,99Tc,107Pd,126Sn,129I及び135Cs)のうち、どれだけの核種を元素分離により炉内に閉じ込めて「平衡炉心」を成立させることが可能であるか、核特性の観点より検討を行うものである。この報告書では、地層処分のリスク及びLLFPの炉内閉じ込め許容量、という2つの観点から、同位体分離及び元素分離を核種毎に組み合わせたさまざまなLLFP消滅の組み合わせに対して、平衡炉心の核特性評価を行う。抵抗係数の大きさから見積もられた地層処分リスクの観点から、そのリスクを負っている順にTc、I及びSeの3核種であれば元素分離によって、酸化物燃料炉心でも「平衡炉心」に閉じ込められる可能性がある。他方、LLFPを可能な限り炉内に閉じ込めるという観点からは、Pd及びZrを除く5核種のLLFP(Tc, I, Se, Sn及びCs)であれば窒化物燃料炉心を用いた場合において、核特性を損なわずに元素分離によって炉心に閉じ込めた「平衡炉心」成立の可能性がある。

報告書

多様な高速炉におけるMA消滅特性の比較(1)

大木 繁夫

JNC TN9400 2000-007, 77 Pages, 1999/12

JNC-TN9400-2000-007.pdf:2.17MB

高速炉を用いたマイナーアクチナイド(MA)消滅処理研究の一環として、燃料形態及び冷却材の異なる様々な形式の高速炉におけるMA消滅特性の比較研究を実施している。ナトリウム冷却酸化物燃料高速炉をレファレンスとし、同一の炉心性能において酸化物、窒化物、金属燃料炉心のMA消滅性能の比較を行った結果、窒化物あるいは金属燃料炉心がMA消滅において酸化物燃料炉心に比べ格段に優れた性能を有しているとはいえないことがわかった。冷却材の異なる炉心として、鉛冷却高速炉(BREST-300)及びナトリウム冷却高速炉(3800MWth大型炉)のMA消滅特性を比較した結果、変換率に関してはナトリウム炉の方が上回ること、及び炉心に多くのMAを受け入れてMA変換量を増加させる観点からはBREST-300が優れていることがわかった。MAを炉心に添加すると冷却材ボイド反応度が増加するが、鉛とナトリウムとでは冷却材ボイド反応度に対して感度を持つエネルギー領域が異なっており、これら冷却材ボイド反応度のメカニズムについても比較検討を行った。

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