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鈴木 善貴; 北河 友也*; 滑川 要二*; 松倉 実*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 43(2), p.75 - 80, 2018/04
(n, )法でのMo製造は、簡便な方法であり核拡散抵抗や廃棄物処理の観点から有利である。しかし、この方法で生成されるMoの比放射能は極めて低いため、高い比放射能を有するTc溶液を得るのは困難である。このため、高いMo吸着性能を有する新たな吸着剤を開発することが必要不可欠である。本研究では、Mo吸着剤として医療用Mo/Tcジェネレータに用いられるアルミナ(AlO)に着目し、性能の向上を行った。AlO試料には、3種類の始発粉末を用いて、異なる温度で焼結したAlOを作製し、Mo吸着および脱離特性を調べた。その結果、AlOの結晶構造および比表面積がMo吸着特性に影響を及ぼすことが示唆された。また、開発した各AlOから溶離した溶液の基本的化学特性はガイドラインの基準値を満たしていた。
鈴木 善貴; 石田 卓也*; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2016-027, 24 Pages, 2016/12
照射試験炉センターでは、(n,)法によるMo製造に関する技術開発を行っている。(n,)反応によるMo製造は簡便な方法であり、核不拡散や廃棄物管理の観点からも有利である。しかしながら、本方法によるMoの比放射能が低いことから、高い放射能濃度を有するTc製品の製造が困難である。これまで、高いMo吸着効率を持つ無機高分子ジルコニウム化合物(Polyzirconium Compound: PZC)及び無機高分子チタニウム化合物(Polytitanium Compound: PTC)のようなMo吸着剤の開発が進められている。これらのMo吸着剤のジェネレータへの利用のためには、Mo吸着剤に含まれる構成元素の影響を評価し、Tc製品の品質を保証することが必要である。本報告書において、Mo吸着剤の開発の現状調査を行い、医療用Mo/Tcジェネレータに使用されているアルミナに着目し、結晶構造や比表面積のような異なった特性による3種類のアルミナのMo吸着特性/Mo溶離特性を調べた。
伊藤 義之; 齋藤 恭央; 篠田 優*; 三村 均*; 松倉 実*; 石崎 英司*
no journal, ,
低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)の吸着処理工程では、約5mol/Lの高濃度硝酸塩廃液からCsやSrを吸着処理するため、Cs吸着材としては、フェロシアン化物を用いた吸着材が有用とされていた。しかし、フェロシアン化物やその造粒に使われるポリアクリロニトリルは、シアノ基を含んでおり、硝酸塩溶液中で使用した場合、それらの放射線分解によるシアン化水素の発生に対する懸念があった。このため、線照射試験を行った結果、フェロシアン化物からのシアンイオン(CN)の生成は、硝酸塩溶液に浸漬した場合に顕著であった。硝酸イオン(NO)は、放射線分解によって亜硝酸イオンとOHラジカル(OH・)を生成し、OH・は、フェロシアン化物を分解しCNを生成させるため、NO存在下では、CNを生成しやすいと考えられる。また、新たな無機系のCs吸着材として、ケイチタン酸塩吸着材(CST(IE-911))の吸着特性を評価した結果、CSTは、フェロシアン化物を用いた吸着材と比較して破過吸着容量等の点で優れた吸着性能を有していることが分かった。
鈴木 善貴; 石田 卓也; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n,)法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)によるMo製造に比べ、核分裂生成物を出さないという最大の利点がある。しかしながら、Moの比放射能が低く、得られるTc溶液の放射能濃度が低いことから、Mo/Tcジェネレータに使用されるアルミナ(AlO)の吸着・溶離特性を向上することが必要不可欠である。本開発では、AlOのMo吸着量100200mg-Mo/gを目指し、比表面積及び結晶構造の異なる2種類のAlOのMo吸着・溶離特性を調べた。その結果、Mo吸着量はアルミナの結晶構造や比表面積の違いに影響があることが明らかになった。一方、Moを吸着させたアルミナを生理食塩水で通水した結果、Mo溶離量は約0.004%であった。
高野 雅人; 伊藤 義之; 鈴木 達也*; 滝本 真佑美*; 松倉 実*; 三村 均*; 森 浩一*; 岩崎 守*
no journal, ,
東海・再処理施設から発生する低放射性廃液は、低放射性廃棄物処理技術開発施設(LWTF)で処理される計画であり、LWTFのCs及びSr吸着塔で使用する吸着材の検討を行っている。Cs及びSr吸着材は、処理対象廃液のpHの影響を受け吸着性能が低下する等の特徴を有するため、実機(LWTF)への適用にあたっては、吸着性能を十分発揮させる吸着プロセスを検討する必要がある。このため、実機を模擬した連結カラム試験を行い、Cs及びSr吸着材の通液順序による各吸着材の破過特性を調査し、最適な吸着プロセスを検討した。その結果、各吸着材の使用順序として、1Sr吸着材2Cs吸着材の順に通液することで、Cs及びSr吸着材の破過特性は向上することが分かった。
鈴木 善貴; 滑川 要二; 北河 友也*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 松井 義典; 三村 均*; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n,)法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)によるMo製造に比べ、得られるTc溶液の放射能濃度が低いことから、Mo/Tcジェネレータに使用されるアルミナ(AlO)のモリブデン吸着・Tc溶離性能を向上することが必要不可欠である。本研究では、始発原料及び焼結条件を変更し、表面特性及び結晶構造の異なるAlO試料について、Mo吸着特性への影響を調査した。この結果、結晶構造及び比表面積に対するMo吸着量への影響を明らかにするとともに、現行の医療用AlOと比較して4倍以上のMo吸着量を有するAlOの製作に見通しを得た。
北河 友也*; 黒崎 文雄*; 米山 宜志*; 松倉 実*; 三村 均*; 鈴木 善貴; 滑川 要二; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n,)法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)によるMo製造に比べ、得られるTc溶液の放射能濃度が低いことから、Mo/Tcジェネレータに使用されるアルミナ(AlO)のモリブデン吸着・Tc溶離性能を向上することが必要不可欠である。本研究では、ギブサイト、擬ベーマイト及びバイヤライトを出発原料として、焼結条件に対するアルミナの表面特性及び結晶構造に与える影響を調べた。この結果、各出発原料について、焼結温度3001000C1時間で調整したアルミナの焼結温度に対する比表面積及び結晶構造への変化過程を明らかにした。
鈴木 善貴; 滑川 要二*; 北河 友也*; 掛井 貞紀*; 松倉 実*; 吉永 英雄*; 三村 均*; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n,)法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n,f)法)によるMo製造に比べ得られる放射能濃度が低いことから、高価なMo濃縮MoO原料を用いることも検討されている。このため、Mo/Tcジェネレータに対して、Mo吸着・Tc溶離性能の向上とともに、使用後のMoを回収し、再利用することが必要不可欠である。本研究では、現行の医療用AlOと比較して高いMo吸着量を有するAlOについて、Mo溶液の性状によるMo吸着特性への影響とAlOからのMo回収特性を調べた。この結果、AlOへのMo吸着量はMo溶液のpHに影響すること、Mo吸着後のAlOからMoを回収するのに適した条件を明らかにした。
鈴木 善貴; 新関 智丈*; 北河 友也*; 西方 香緒里; 松倉 実*; 長谷川 良雄*; 棚瀬 正和*; 福光 延吉*; 山内 悠輔*; 有賀 克彦*; et al.
no journal, ,
高濃縮ウランの使用制限、核セキュリティ及び核分裂生成物の廃棄の観点から、中性子放射化法((n,)法)によるMo/Tcの製造技術開発を進めている。(n,)法により生成されたMoの比放射能は核分裂法((n,f)法)によって生成されたMoの比放射能に比べて極めて低い。一方、Mo/Tcジェネレータでは、Mo吸着剤としてアルミナ(AlO)が広く使用されている。このため、(n,)法に適用するには、高いMo吸着能を有するAlOの開発が必要不可欠である。本研究では、AlOの特性改善のため、EPMA、赤外分光法、XPS等の表面分析により、AlO表面におけるMo吸着挙動を調べた。この結果、赤外分光法とXPSの測定結果により、Moの吸着サイトはAlO表面のOH基にMoOとして、吸着していることが分った。
藤田 善貴; 関 美沙紀; 佐野 忠史*; 鈴木 達也*; 北河 友也*; 西方 香緒里; 松倉 実*; 土谷 邦彦
no journal, ,
診断用医薬品テクネチウム-99m(Tc)の原料であるモリブデン-99(Mo)を放射化法((n, )法)により製造するための技術開発を行っている。この方法は、核分裂法((n, f)法)によるMo製造に比べ、得られる比放射能が低いことから、Mo吸着及びTc溶離性能の高いアルミナの開発が望まれる。本研究では、現行の医療用AlOと比較して高いMo吸着性能を有する開発したアルミナ3種について、京都大学研究用原子炉(KUR)で中性子照射したMoOを使用してTc溶離特性を調べた。その結果、Mo吸着剤としてV-B-300(バイヤライトを300Cで焼結したアルミナ)が優れていることが示唆された。
薄井 茜; 田中 康介; 大西 貴士
no journal, ,
Cs等を吸着したゼオライトに対して少量のガラスをバインダーとして添加する焼成固化の化学的安定性とガラス固化の操作性を活かした焼結固化技術の開発を進めている。焼成固化の優れた化学的安定性は、ポルサイト(CsAlSiO)の形成に起因するが、その形成挙動には不明な点が多い。そこで、ポルサイトの発現条件を把握するための基礎データ取得の一環として、Csを飽和吸着させたゼオライトの熱処理における相状態の変化を確認した。
内藤 涼*; 加藤 史大*; 新井 剛*; 薄井 茜; 大西 貴士; 田中 康介; 松倉 実*; 三村 均*
no journal, ,
Cs(I)を吸着したChabazite型ゼオライト(IE-96: ユニオン昭和製)の処理法として、ガラスを添加剤とした焼結固化技術に着目した。本研究では、焼結固化技術に用いるガラスの種類を検討した。