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稲垣 八穂広*
JNC TJ8400 2003-014, 38 Pages, 2003/03
ガラス固化体の溶解/鉱物化とそれに伴う核種浸出の機構を定性的、定量的に明らかにし長期浸出モデルの信頼性を高めることを目的とし、模擬ガラス固化体P0798を用いて各種条件において浸出/鉱物化実験を行った。浸出/鉱物化実験は反応を加速するために主に高温のアルカリ水溶液中(NaOH、KOH、脱イオン水)で行い、反応温度、時間、Na濃度等をパラメータとした。実験後、生成された鉱物(変質)相をXRD、電子顕微鏡を用いて分析し、また、溶液中に浸出した元素量をICP-MSを用いて定量した。これらの実験、解析から以下の結論を得た。1)ガラス固化体の変質鉱物として、浸出条件により方沸石またはNa-バイデライト(スメクタイト)またはその両者が生成する。2)生成鉱物の種類、生成速度は条件によって異なり、溶液pH、Na濃度、HSiO濃度および温度が重要な因子となる。3)鉱物の生成は単純な熱力学計算のみでは正確に評価できない。4)Na-バイデライトのみが生成する条件ではガラスの溶解/変質は遅いが、方沸石の生成する条件ではガラスの溶解/変質が加速される。5)Na-バイデライトのみが生成する条件ではガラスの溶解量は時間の平方根に比例して増加し、何らかの拡散過程に律速される。6)ガラス固化体から浸出したCsの多くは、生成鉱物へ固定化され、その浸出量は小さい。方沸石にはその構成元素であるNaとの置換により、Na-バイデライトにはイオン交換による吸着により固定化されると考えられる。