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佐藤 拓人; 中山 浩成; 佐藤 大樹
Journal of Nuclear Science and Technology, 17 Pages, 2025/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00本研究では、Nakayama et al. (2021)の手法に基づき、Large-eddy simulationモデルによる事前計算データベース(pre-sim DB)と現地観測を組み合わせ、原子力施設周辺における放射性プルームの拡散を迅速にモニタする実用的なフレームワークを開発した。提案手法の風況の再現性と大気拡散解析の性能を調査するため、pre-sim DBを用いてスタック周辺のモニタリングポストにおける線量率を評価し、観測値と比較した。pre-sim DBを用いる手法は、モニタリングポストにおける空間線量率の時間変化をよく再現できたものの、いくつかのピークを過大評価した。特に風の鉛直シアが顕著な場合、pre-sim DBを用いる手法の結果には顕著な誤差が見られた。これは、pre-sim DBを用いる手法が単一の観測点における値を用いて流れ場の復元を行うために、風の鉛直シアを取り込めないことが原因と考えられる。複雑な風況の再現性に関して手法的な限界は見つかったものの、Large-eddy simulationモデルを用いた非定常計算と比べて低い計算コストで再現が可能なことから、pre-sim DBを用いる手法は、線量率の迅速なシミュレーションに対して有用なツールとなりうるだろう。
佐藤 拓人; Goger, B.*; 中山 浩成
SOLA (Scientific Online Letters on the Atmosphere) (Internet), 21, p.17 - 23, 2025/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Meteorology & Atmospheric Sciences)本研究では、2次元的な2つの山脈を様々な間隔で設置し、それらを乗り越える気流のラージエディシミュレーションを行い、平均的な濃度分布の空間パターンを調査した。本研究の目的は、これらの実験結果から、施設近くの丘陵地形の影響によって、従来型のガウスプルームモデルによる濃度分布の推定が難しくなるような範囲を示すことである。シミュレーション結果をみると、山脈間の距離が山の高さ(
)の10倍以下の場合、山脈に挟まれた谷の中は循環が支配的であった。これによって、谷が広い場合より高濃度の領域が形成された。山脈間の距離が10
より大きい場合は、風下側の山脈の影響が小さくなった。拡散幅でみた山脈の影響は、風上側の山脈から20
程度まで広がっていることがわかった。
佐藤 拓人; 日野 英逸*; 日下 博幸*
Atmospheric Science Letters, 25(12), p.e1279_1 - e1279_10, 2024/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Geochemistry & Geophysics)本研究では、都市ヒートアイランド循環(UHIC)とサーマルの3次元シミュレーション結果に動的モード分解(dynamic mode decomposition; DMD)を適用した。本研究の目的は、流れ場の時間変化の特徴に基づいて、これらの現象がどのように共存しているかを再検討することである。そのために、DMDを用いて支配的な空間パターンとその時間変化を調査した。水平風のモードのひとつは、時間変化しない(振動や増幅がない)モードで、UHICの空間パターンを示した。このUHICモードには、都市に向かう大規模な収束に加えて、相対的に小さい筋状構造が見られた。他のモードは時間変化(振動と衰退)しており、サーマルのような空間スケールの小さな現象の特徴を示した。各モードの周波数は幅広い値を取り、中には一般的なサーマルの寿命より低いものもあった。これらの低周波数モードのうちひとつには、UHICモードで観測されたものと同様の筋状構造が見られた。これらの結果は、UHICとサーマルが、比較的長い時間スケールで変化する成分を通じて互いに変形を及ぼし合って共存していることを示唆している。
日下 博幸*; 池田 亮作*; 佐藤 拓人; 飯塚 悟*; 朴 泰祐*
Journal of Advances in Modeling Earth Systems (Internet), 16(10), p.e2024MS004367_1 - e2024MS004367_38, 2024/10
被引用回数:4 パーセンタイル:70.98(Meteorology & Atmospheric Sciences)マイクロスケールの都市気候シミュレーションのための気象学Large-eddy simulation (LES)モデルと数値流体力学(CFD)モデルとのギャップを埋めるために、本研究では都市域を対象とした気象学LESモデルを開発した。このモデルはメソスケール(都市スケール)からマイクロスケール(街区スケール)までの都市機構のシミュレーションを行うことができる。本論文では、このLESモデルの概要を紹介する。このLESモデルは、建物や樹木を解像してマイクロスケールのシミュレーションを行うことができる点で、標準的な数値気象モデルと一線を画していると言える。また、大気成層の影響や物理過程を考慮することも標準的なCFDモデルと異なる点である。本モデルの特筆すべき特徴は、(a)ラジオシティ法による都市キャノピー層内の多重反射の考慮や、建物影・ビル影の考慮など長波放射・短波放射の3次元計算、(b)様々な暑さ指数の出力、(c)ミスト散布や街路樹、高反射舗装やクールルーフ、屋上緑化の効果の評価、(d)3次元並列化の実装によるスーパーコンピュータでの動作と、GPU版の実装である。本研究では、モデルの紹介に続き、対流境界層におけるサーマルや、都市キャノピー内・都市キャノピー上の流れや乱れの様子、都市街区における熱環境・熱ストレスのシミュレーションなど、様々な実験を行いその基本性能を確認した。本研究で開発したモデルは、都市気候学の基礎的・応用的研究に取り組むためのコミュニティツールとなることを目指している。
佐藤 拓人; 中山 浩成
SOLA (Scientific Online Letters on the Atmosphere) (Internet), 20, p.371 - 377, 2024/00
被引用回数:0 パーセンタイル:17.46(Meteorology & Atmospheric Sciences)Large-eddy simulation(LES)モデルを用いて、Pasquill-Gifford(PG)線図の安定度区分に基づく対流境界層の数値シミュレーションを行った。このとき、各安定度区分の特徴を満たす乱流が模擬できる風速と顕熱フラックスの組み合わせを調査した。さらに、対流境界層厚さが生成乱れに及ぼす影響や、生成した乱れが既存の速度スケール(
)によってスケールするかを調査した。本研究では、安定度区分B(不安定)、C(弱不安定)、D(中立)の乱れを模擬することができた。しかし、対流境界層厚さを600mに設定し区分Dを仮定して模擬した乱れは
によるスケール則に従わなかった。
によるスケール則に従う乱れを生成するには、対流境界層厚さを小さくする必要があることがわかった。一方、区分B(不安定)を仮定した場合は、対流境界層厚さが小さいと対流境界層上部の遷移層が崩れてしまうことがわかった。これらの結果から、LESモデルを用いてPG図に基づく安定度区分ごとの乱流を模擬するためには、風速と顕熱フラックスに加えて、対流境界層厚さも適切に設定する必要があることが示唆された。
佐藤 拓人; 中山 浩成
no journal, ,
LESモデルは、従来のRANSベースのモデルと比べて、都市部の複雑な流れ場や大気拡散過程を高精度に評価できる。しかし、都市部のシミュレーションには高い時空間解像度の計算が必要となり、計算負荷が大きい。本研究では、LESモデルを低い計算コストで利用できる大気拡散評価システムの構築を目指す。提案するシステムは、事前計算されたLESデータベースと大気拡散モデルで構成される。システムを構築するために、モード分解手法に基づくreduced-order modellingを含む、LESデータベースの効率的な使用方法に付いて議論する。また、大スケールの環境場(風向、風速、大気安定度など)とLESでシミュレートされた対象領域の流れ場との関係についても議論する。Reduced-order modelは、一定数の支配的なモードと大スケールの環境場から流れ場をシミュレートできることから、逐次のシミュレーションよりも計算負荷が大きく低減すると思われる。さらに、LESデータベースを入力データとして用いた場合の大気拡散モデル(Eular/Lagrangeモデル)の精度を調査する。これらを組み合わせることで、小規模な計算リソースでも広く容易に利用できる大気拡散評価フレームワークを提案することを目指す。
日下 博幸*; 永田 彩*; 佐藤 拓人
no journal, ,
東京都市圏の風下では、周囲より積雲の形成頻度が多いことが知られている。都市が引き起こす雲や降水は、一般的に熱的・力学的効果の2つによって引き起こされる。特に力学的効果は建物などの障害物によって流れが変形される効果のことであり、建物解像モデルによる力学的効果の解析が有効と思われるもののまだ行われていない。本研究の目的は、建物解像モデルであるCity-LES (Kusaka et al., 2024)を用いて、東京上空にできる雲に対する熱的・力学的効果がどのようなものか紐解くことである。本研究では東京都市圏に着目し、晴れた夏の日中の海風が流入するような条件でのシミュレーションを行った。主要な結果は以下の通りである。・サーマルが形成され、それが南寄りの風によって流されることで、ロール状対流が発生した。・サーマルが持ち上げ凝結高度(LCL)に達した。・地表から上部境界層までよく混合されていた。これらに加えて、熱的効果と力学的効果を分離するための感度実験を行い、以下の結果を得た。・都市がサーマルを強化するという熱的効果が雲の生成を促進した。・ローカルスケールの力学的効果はサーマルの成長を妨げることで雲の生成を阻害した。これは、メソスケールにおける力学的効果と異なる。これらの結果は、都市が引き起こす雲の生成に対して新たな知見を与えるものであり、高解像度の都市気象モデルによって熱的・力学的効果の両方を解像することの重要性を示す結果といえるだろう。
佐藤 拓人
no journal, ,
本研究では、迅速・簡易な風況評価システムとして、Large-eddy simulationモデルの計算結果とモード分解手法を組み合わせたシステムを検討した。検討したシステムは格子スケールの乱れをある程度簡略化してしまうものの、建物後流の振る舞いをある程度再現することができた。また、ある程度のモード数に抑えることで、シミュレーション対象時間よりも短時間で計算が終了することから、迅速な評価手法となりうることがわかった。
佐藤 拓人
no journal, ,
筑波大学が運用する大型計算機の2024年度プロジェクトの成果報告である。建物解像気象LESモデル(City-LES)の開発・応用・高速化が目的であり、2024年度は(1) LESモデルの計算条件拡充の多面の流入境界条件の設定、(2)暑熱環境緩和策の検討に資する都市熱環境・街区内風況計算および検証実験、(3)理想的な熱対流場における乱れの解析、(4)GPUコードとCPUコードの同期を実施した。
佐藤 拓人; 中山 浩成
no journal, ,
本研究では、Large-eddy simulation (LES)モデルを用いて、パスキル・ギフォード図(PG図)の安定度区分に基づく熱的対流境界層の数値シミュレーションを行った。特に、各安定度区分の乱れが生成できる風速と顕熱フラックスの組み合わせを調査した。これに加えて、従来の熱的対流境界層の速度スケール(w*)が、PG図に基づく安定度区分ごとの乱れにおいても有効であるかを調査した。調査の結果、PG図に基づく安定度区分B(不安定)、C(弱不安定)、D(中立)の乱れを生成できる組み合わせが明らかとなった。しかし、安定度区分Dで対流境界層高度を600mに設定した場合は、w*によるスケーリング則に従わない乱れであった。安定度区分Dでは、対流境界層高度を300mに設定することで、安定度区分ごとの乱れの強さを満たしつつw*によるスケーリング則に従う乱れが生成できる可能性があることがわかった。区分Bでは、対流境界層高度を300mに設定すると、境界層上部の遷移層が不明瞭になるためにスケール則に従わなかった。これらの結果は、PG図に基づく安定度区分ごとの乱れを適切に生成するためには、風速と顕熱フラックスに加えて、適当な対流境界層高度を設定する必要があることを示唆している。
中山 浩成; 佐藤 拓人
no journal, ,
原子力緊急時において大気拡散挙動や汚染域の空間分布などの詳細情報を迅速に得るために、3次元風速場気象観測値と事前計算による風況場データベースの乱流風速データとを融合させて粒子拡散モデルの入力条件として与えた迅速な大気拡散計算手法を開発した。本研究では、青森県六ヶ所村の再処理工場で試験運転の際のモニタリングデータを活用し、熱的影響の無い中立条件を仮定したテストシミュレーションを行い、敷地内のモニタリングポストでの空間線量率データと比較検証をした。その結果、時間変動パターンを良好に再現することを確認した。これにより、風況データベースと気象観測値との結合による迅速大気拡散計算手法の基本性能を実証することができた。