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下野 聖矢*; 石橋 広記*; 永吉 祐輔*; 池野 豪一*; 河口 彰吾*; 萩原 雅人; 鳥居 周輝*; 神山 崇*; 市橋 克哉*; 西原 禎文*; et al.
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 163, p.110568_1 - 110568_7, 2022/04
被引用回数:1 パーセンタイル:13.39(Chemistry, Multidisciplinary)The structural phase transition from cubic () to a
tetragonal (
) at
180 K was found in non-centrosymmetric oxyfluoride Co
Sb
O
F
by high-resolution neutron and synchrotron powder diffraction. To investigate this phase transition, specific heat, magnetization, and dielectric measurements were performed. Although the specific heat and dielectric constant showed anomalies at
, a phase transition to ferroelectricity was not observed in the polarization hysteresis loop down to 30 K. The rotation of the CoO
F
octahedron was observed at
from the structural analysis using synchrotron and neutron powder diffraction data. It was found that the magnetic phase transition from paramagnetic to G-type antiferromagnetic occurred at
67 K, at which a peak was observed in the specific heat measurements, via magnetic structure analysis using neutron powder diffraction data. The magnetic moments of Co
were aligned along the tetragonal
-axis direction with a Co
moment of 2.80(1)
at 13 K.
大石 一城; 髭本 亘; 幸田 章宏*; Saha, S. R.*; 門野 良典*; 井上 克也*; 今井 宏之*; 東川 大志*
Journal of the Physical Society of Japan, 75(6), p.063705_1 - 063705_5, 2006/06
被引用回数:12 パーセンタイル:58.19(Physics, Multidisciplinary)分子磁性体[Cr(CN)][Mn(
)-pnH(H
O)](H
O)(以下、S体と省略。以下で述べる光学異性体のR体は(
)-pn部分が(
)-pnで置換された物質)は
=38Kでフェリ磁性転移することが知られている。本物質の結晶構造は、空間群
2
2
2
に属し空間反転対称性を持たない。このように結晶構造で空間反転対称性が破れた物質の磁気構造が、結晶構造同様に空間反転対称性が破れているのか否か、注目を集めている。そこでわれわれはこれらの磁気構造に関する情報を得るため、S体及びその光学異性体であるR体を用いて
SR測定を行った。その結果、S体及びR体の両方の試料で
以下でフェリ磁性転移に伴うミュオンスピン回転が観測され、その回転周波数及び温度依存性は全く同じ振る舞いを示した。ミュオンは一定の格子間位置に止まってそこでの内部磁場を見るわけだが、ミュオンサイト自体は静電相互作用で決まっていて磁気構造自体には左右されず、S体とR体の間で鏡像関係にあると考えられる。したがって、S体とR体で同じ回転周波数及び温度依存性が観測されたということは、すなわち、磁気構造がS体とR体で鏡映関係にあることを示唆しており、本物質の磁気構造が空間反転対称性を持たないことを示す結果を得た。
小林 仁*; 栗原 俊一*; 松本 浩*; 吉岡 正和*; 松本 教之*; 熊田 博明*; 松村 明*; 櫻井 英幸*; 平賀 富士夫*; 鬼柳 善明*; et al.
no journal, ,
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)装置の建設を進めている。施設名称は茨城中性子先端医療研究センター(仮称)で、茨城県のいばらき量子ビーム研究センターの敷地内(茨城県東海村)に設置される。建物はこの装置に合わせて現在改修が進められている。BNCTは原子炉からの中性子を利用して長年の治療実績が積み重ねられた。病院内に設置できる治療装置として医療側から加速器ベースのBNCT装置の開発が強く望まれている。われわれは"Hospital Friendly"のBNCT装置を目指し、具体的には極力残留放射能の低い施設を目指して加速器のパラメータを選定した。陽子ビームエネルーを8MeVとし、ターゲット材料はベリリウムを選択した。治療時間は短いほど良いが目安となる中性子強度がIAEAから提案されており、それを満たす陽子ビームのパワーは80kW(平均電流で10mA)である。加速器のビームダイナミクスはJ-PARCのフロントエンドをベースとしているがデューティサイクルはJ-PARCより1桁近く大きくなる。このため加速管の水冷、ターゲットの熱除去とブリスタリング対策が重要課題となる。本稿では装置の開発状況を報告する。
小山 珠美*; 高阪 勇輔*; 秋光 純*; 井上 克也*; 西原 禎文*; Maryunina, K.*; 大石 一城*; 鈴木 淳市*; 加倉井 和久; Hutanu, V.*; et al.
no journal, ,
本研究では、空間群P6122とP6522のキラルな結晶構造を持つCsCuCl3に着目して、結晶構造とらせん磁気構造のキラリティの関連性を明らかにすることを目的とした。らせん磁気構造のキラリティを決定するために、偏極中性子回折測定をJ-PARC, BL15(TAIKAN)およびFRM II, POLIで実施した。入射中性子のスピン偏極方向の反転に伴う磁気衛星反射強度の変化を観測し、右手系結晶構造では右巻きのらせん磁気構造、左手系結晶構造では左巻きのらせん磁気構造が形成されていることを明らかにした。